2024年も今日で終わりです。今年は日本も曲がり角に来たようです。上手く曲り切れるかどうか、上手く曲がりたいものです。
戦後の混乱から立ち上がった日本は1980年代までは順調に世界も驚く成長発展を見せましたが、1990年代からは絶不調に陥り20年余りの長期不況に陥りました。
2010年代に入り,この絶不調からの脱出のチャンスがありましたが、幸福の女神の前髪を掴むことに失敗し、2020年代半ばまで残念ながら長期不況を抜け出していません。
ただし、この1年を振り返ってみますと、我慢強くておとなしい日本人も、いよいよ本気で、路線転換の高速ランプに踏み出したようです。
この方向転換は、国際環境や外国からの影響によるものではなく、日本自体が自分から始めた動きの様なので、大変力強く感じるところです。
踏み出した分野は国にとっての最も基本的な問題である「政治」と「経済」です。
経済の方が早く、これは春闘です。昨年からその蠢動はあったのですが、今年に入って33年ぶりの大幅賃上げが実現しました。残念ながらそれでもまだ実質賃金上昇の「気配」程度の状態です。
政治の方は自民党政権のカネをめぐる醜態が世論の大きな批判を呼び、過日の総選挙で、自公連立政権は衆院で過半数を失うという結果です。残念ながら野党の足並みが揃わない事から首班指名は自民党になりましたが、今後の国会運営における野党の影響力は大きく増すことになるようです。
この2つは別々の事象ですが、賃金問題は、経済成長、税制、税収、年金、社会保障問題など政治面と複雑に絡み合っています。
経済問題は政治問題に絡み、金融政策にも絡みます。金融政策は当然外交問題に絡んでくるでしょう。
今年始まった曲がり角のハンドル操作は来年に続きます。政党も労使も、自分のことよりも、日本全体、国民の目指す所に敏感にならざるを得ないでしょう。
来年は高速のランプのカーブを上手に回って高速の本線にスムーズに乗っていきたいと思っています。