新型コロナウィルス政府に助け舟?
先日、2019年10-12月期のGDP四半期報について、大幅マイナスになった対前期比ではなく、傾向的変化を示す対前年同期比の動きを見ました。
対前期では、それまで何とかプラス成長だった、実質GDPが、マイナス0.6%となり、瞬間風速(年率換算=それが4四半期続いた場合の数字)ではマイナス6.3%という大幅低下になったというのが多くのマスコミの見出しです。
その後の政府の発言では、多分このマイナスは一時的なものだろうという見方に固執したのでしょう。「経済は、相変わらず緩やかな成長」の状態にあるという説明でした。
それを聞いて、いかにアベノミクスの成果を称えたいにしても、そこまでいうのはどう考えても言い過ぎだと感じたのは私だけではないでしょう。
というのは、2019年10-12月期の場合は、傾向的な変化が良く解る対前年同期比で見ますと、景気テコ入れに精出した政府支出と、景気低迷で輸入がが減ったためにプラスになった外需だけがプラス要因で、それ以外の項目は軒並みマイナス、つまり、民間の経済活動は、消費、投資すべての面で、1年前よりマイナスになって、結果的にそれらの総合であるGDP成長率が、マイナス0.4%になっているのです。
これは、世界情勢から見れば、米中摩擦その他、経済に影響を及ぼす諸条件が悪化していることの反映で、ある意味では日本だけが、いかに頑張ってもどうにもならない問題だということは大方の認めるところではないでしょうか。
そうした情勢の中で、まだ色褪せたアベノミクスを擁護しようとすれば、発言への信用がなくなるか、信じた人が後から、なんだ違うじゃないかと言うことになるでしょう。
そんな時、たまたま新型コロナウィルスが猛威を振るい始めたのです。
「薬のない病気」というのは、これは本当に困ったことですが、それが人から人に感染する病気で地球的な現実になってしまったのです。
ワクチンの開発も簡単ではないようで、このウィルスの免疫についてもはっきりした情報はない状態のようです。
政府も慌てているのでしょう。大規模集会禁止、不要不急な外出禁止、そして小・中・高校は来週から2週間休校が望ましいといった要請を次々出しています。
遊園地は休業、スポーツ試合は観客なし、盛り場もレストランもガラガラといった状態になってきています。企業活動の大幅に制約されています。
これでは経済活動は広範に停滞し、GDPの成長は実現しなくて当然でしょう。2020年1-3月のGDPは改めて落ち込み必至でしょう。
これはまさに天災ですから、人間に出来ることは、マイナスの影響を少しでも小さくするぐらいです。奢る人間も、天災には全く敵いません。やっぱり人間は徒に思い上がるべきではないようです。
ところで、それにつけても些か気になるのは、何か月か先、景気の低迷、GDPのマイナスが明らかになった時、政府は何と説明するかです。
先に記しました政府の態度から見ますと、この天災は、政府には援軍で、アベノミクスの行き詰まりはあくまで認めず、景気の落ち込みは新型コロナウィルスの影響によるものですということになって、多くの人もそれで納得させるために多分役立ちそうです。
わざわざこんな事を書くのも、今の政府には、往々 統計の(意図的な?)誤用をする傾向があるように思われるからです。
先日、2019年10-12月期のGDP四半期報について、大幅マイナスになった対前期比ではなく、傾向的変化を示す対前年同期比の動きを見ました。
対前期では、それまで何とかプラス成長だった、実質GDPが、マイナス0.6%となり、瞬間風速(年率換算=それが4四半期続いた場合の数字)ではマイナス6.3%という大幅低下になったというのが多くのマスコミの見出しです。
その後の政府の発言では、多分このマイナスは一時的なものだろうという見方に固執したのでしょう。「経済は、相変わらず緩やかな成長」の状態にあるという説明でした。
それを聞いて、いかにアベノミクスの成果を称えたいにしても、そこまでいうのはどう考えても言い過ぎだと感じたのは私だけではないでしょう。
というのは、2019年10-12月期の場合は、傾向的な変化が良く解る対前年同期比で見ますと、景気テコ入れに精出した政府支出と、景気低迷で輸入がが減ったためにプラスになった外需だけがプラス要因で、それ以外の項目は軒並みマイナス、つまり、民間の経済活動は、消費、投資すべての面で、1年前よりマイナスになって、結果的にそれらの総合であるGDP成長率が、マイナス0.4%になっているのです。
これは、世界情勢から見れば、米中摩擦その他、経済に影響を及ぼす諸条件が悪化していることの反映で、ある意味では日本だけが、いかに頑張ってもどうにもならない問題だということは大方の認めるところではないでしょうか。
そうした情勢の中で、まだ色褪せたアベノミクスを擁護しようとすれば、発言への信用がなくなるか、信じた人が後から、なんだ違うじゃないかと言うことになるでしょう。
そんな時、たまたま新型コロナウィルスが猛威を振るい始めたのです。
「薬のない病気」というのは、これは本当に困ったことですが、それが人から人に感染する病気で地球的な現実になってしまったのです。
ワクチンの開発も簡単ではないようで、このウィルスの免疫についてもはっきりした情報はない状態のようです。
政府も慌てているのでしょう。大規模集会禁止、不要不急な外出禁止、そして小・中・高校は来週から2週間休校が望ましいといった要請を次々出しています。
遊園地は休業、スポーツ試合は観客なし、盛り場もレストランもガラガラといった状態になってきています。企業活動の大幅に制約されています。
これでは経済活動は広範に停滞し、GDPの成長は実現しなくて当然でしょう。2020年1-3月のGDPは改めて落ち込み必至でしょう。
これはまさに天災ですから、人間に出来ることは、マイナスの影響を少しでも小さくするぐらいです。奢る人間も、天災には全く敵いません。やっぱり人間は徒に思い上がるべきではないようです。
ところで、それにつけても些か気になるのは、何か月か先、景気の低迷、GDPのマイナスが明らかになった時、政府は何と説明するかです。
先に記しました政府の態度から見ますと、この天災は、政府には援軍で、アベノミクスの行き詰まりはあくまで認めず、景気の落ち込みは新型コロナウィルスの影響によるものですということになって、多くの人もそれで納得させるために多分役立ちそうです。
わざわざこんな事を書くのも、今の政府には、往々 統計の(意図的な?)誤用をする傾向があるように思われるからです。