東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

挑戦者たれ

2024年05月10日 23時15分00秒 | 春イン2024

お疲れ様です

三年スナイプスキッパーの天野です。


春インの振り返りです。

まずは、応援にきてくださったLB様、応援部の皆様、コーチ陣、そしてサポートチームのみんな、本当にありがとうございました。

折角、インカレという大きなレースに出させてもらったので、1レースずつ振り返ってみようかと。



春イン前夜。はじめてのインカレということでただただ緊張した。平常心とおもいつつも、某先輩から電話はかかってくるし、となりの奴の寝相は悪いしでなかなか落ち着けなかった笑



迎えた当日。強風予報があたり、朝一からAveは6m。もう時効だと思うのでぶっちゃけますが、東大スナイプチームのみんなが春インで強風を願う中、僕だけは微風を願ってました笑。そんなこんなで決して得意とはいえない強風域。地獄の東北戦がフラッシュバック。2Rでランニングで2沈したあの日。ビブスがやたら重かった。他のやつのほうがいいんじゃないか、そんな甘えたことを言っていられるのも出艇まで。ここからはクルーと2人でなんとかするしかない。あの東北戦に比べたらマシや、そう思ってオレンジを迎えた。


1R目スタート。潮も見通しもろくにとれず、とりあえず出れそうなところに。あれだけいつも通りのことをやれといわれたのに、スタート前のシークエンスですらできませんでした。そして、1分30秒前。下のタックが返り、自分もとまった。急いで返すも入れる場所もなく、第5線。意外と落ち着いていた。実力不足なだけにあまり自分に期待していなかったのかもしれない。なんだかんだ走り続けて右からの大きなシフト。それを掴んでタック。いっきに見た目が変わりました。そこからは艇団の右側を走り続けて上マークは15位くらい?落ち着いていつもどおりのランをはしり、下マーク回航。動作が下手すぎました。二上は後ろをカバーしながらポートスピード集中。リーチングで一艇に抜かれ、10位フィニッシュ。シングルには一歩とどかず。実感が湧かなかった。結果だけは予想の何倍もよかったけれど、内容が悪かった。スタート、動作。もっといけた。自分のやるべきことができなかった。モヤモヤするのもあれなので切り替えて次のレースへ。


2R目もスタート失敗。1下の即ジャイがよかった。圧倒的ロングをつかみ、前のノージャイ軍団に対して圧倒的リード。ツイてた。上レグの詳細は神田さんまで。自分の役目はボートスピード、目指せベストVMGボタン笑。


3R目はおろし。とりあえず、レスキューの感想。時間がたつのがはやかった。あと470が羽生結弦になってた笑。レース中はあんなに長く感じるものが、外からみてると一瞬。気づいたら乗せ替えで4R目へ。


4R目。スタート待機中に風があがり、10mも入ってくるほどだった。やらないでくれと思いながら30分以上待ち続けて迎えた15時ちょうど。オレンジがあがった。シンプルいやだった。あのオレンジは一生忘れない。スタートは相変わらずうまくいかず。1上はただただ耐える。1下と2上で目の前の艇を一艇ずつ抜いていく。そういえば今日こんなレースばっかだなと思いながら勝負の2下、リーチングレグ。いい感じに波にのれた。下レグは間違いなくレースの中で成長した。そんな気がする。そして、流し込み。前には明治。内側には横市。ベアして逃げようかと思ってたら神田さんから一言「のぼれ」。鬼のラフで一瞬で明治を上突破。気持ちよかった。最高だった。強風域、4R目で好順位を持ち帰れたことが何よりも嬉しかった。



2日目。スターティングからは外れた。応援部の声援をうけながらの出艇。誰もが爆風でレースができないと思っていた中、風が上がりきらず、1レース目のオレンジ掲揚。494がシングルをとった。ナイスすぎた。


6R目。まさかのひろなりと。531時代の雪辱を返す時がきた。ウェイティングはキレイだっだか、加速とその後のポートスピードが微妙で逃げタック。わけわからんスタボ艇にプロテストされ、言い争っていたら前を見ておらず、ポースタ。2回転。アホらしい。そして、二上から風が怪しくなってきて10mオーバーも入りはじめる。上レグはすすまなかった。そんなこんなで最後のレグ、2下。爆風かつ超大波のため、ランニングで落とし放題。とりあえず圧倒的ベアコースを選択。ただ、艇はローリングし放題。超不安定。技術不足だった。何度も切り上がりそうになって(実際に何回かきりあがった)ひろなりの魂のヒールトリムにたすけてもらった。ジャイブではランチャーをおろした。ただ、その後のリーチング気味のランニングでパワーが不安定になってしまい、下マークまですこしのところでまさかのオーバーヒール沈。なんとかおこすも、焦ってベアしてしまい、おかわりのアンヒール沈。結果はビリ。最悪だった。



総括

強風ボートスピード、波乗りなど自分の成長を感じることができた反面、課題が浮き彫りになった。

①スタート

まずは、シークエンスから。しっかり強風でもライン把握、潮をとるだけの余裕をもつ。次に(特に強風)ウェイティング。無理に上によせようと意識しすぎて結構流れてる。もっとおとなしく待つ。そして、加速動作、ライン把握、下のルームの使い方。まだまだ第一線ででるには技術も経験もたりない。

②体づくり

ハイクアウトをし続ける体力、メイントリムをする筋力、強風でも艇を起こす体重。平日の使い方の見直しが必要。

③動作

動作練の大切さが身にしみた。動作は最強のタクティクス。目の前の一艇、そいつを抜けるかはいかにタックロスをへらすか、いかにギリギリをディップするか、下マークをどこまでしめれるのかにかかっている。練習は本番のごとく、本番は練習のごとく。




最後に

春インはたまたま前を走れて結果が出たから楽しかった。まずは、この結果に見合う実力をつける。常に貪欲に。上には上がいる。あぐらをかくことなく、いつまでも前を向いて果敢にチャレンジしていく自分でありたい。




天野


不死鳥の如く

2024年05月09日 23時40分56秒 | 春イン2024
お世話になっております。三年の槇枝です。

春イン決勝の振り返りをしようと思います。結果はFacebookにあがっている通り、470は10位という結果に終わりました。最低目標としていた8位以内には28点足らず、不甲斐ない結果に終わりました。

私は、春合宿後半から澤田さんと組み続けて、サブペアとしてズーマーさんと、約二ヶ月間春インに向けて練習してきました。長いことペアを固定しての練習は久しぶりだったので、メンタルの課題と、コースの課題を常に意識して過ごしてきました。4月からは新歓が始まりましたが、頼もしい2年生のおかげで、新歓はうまくいっていますし、上級生は練習の機会を多く確保できましたし、サポートもありがとうございました。応援もありがとうございました。応援の力は偉大です。

予選では、スタート後にフレッシュを掴み続けていれば前を走れるレース展開でしたが、決勝はそう簡単にはいかず。よかったレースは、スタート1分以内にフレッシュを掴み、シフトをあてて、風でコースを引ける展開でしたが、悪かったレースはこの内のいずれかを必ず失敗したという感じです。そりゃそうか。良くないレースには必ず失敗があり、これまで以上にレースや練習でそれに対する意識を上げて、フィードバックしなければ目標には届かないと思いました。

振り返ってみると、5艇での切磋琢磨をしていたつもりでしたが、それだけに、自分のことだけに集中しており、チーム力に貢献できるようなことをできていませんでした。インカレは三艇揃って前を走らなければならない。その難しさを突きつけられたという感じです。もっと自分なりに他の艇に対する興味を持って、バランスの良いチームを作っていきたいと思います。

去年の代交代から470チームの改変を目指してチーム運営に多く関わらせていただきました。山本と本多さんと相談して、五番艇まで揃えられることを今年の強みにしようとペアを決めました。すぐに悪かったこととして思いつくことがない点から、かなり良いチーム運営だったのではないかと思います。それだけに今回の結果には悔しさが残ります。色々な課題は見えてきたところですが、次の目標となる個戦まで、残り少ない練習を有効活用します。それでは失礼します。



p.s.
早速470チームの雰囲気を私なりに考察しました。客観的視点だと思って受け入れてください。
470チーム上級生のレースでの特徴。(偏見)

ヤマモトサン
実は一番緊張しい説。艇内は知らないが、艇間では異様に優しくなるので違和感。

ディアンさん
外科医レベルの冷静沈着さには何度も助けられた。一上良くない時のメインパンプ強。気合い入っているのか怒っているのかわからない。「ぷろてすとお」の声は意外とでかい。

ズーマーさん
レースと練習の差はあまりないが、レースになると緊張して声がデカ目になる。ジブの引き量に厳しくなる。

ナリタイさん
落ち着いているか、いないかが分かりづらい、チームの精神的支柱。なんでも自分でやる。

パキタさん
レースではパキらないし、静か。意外と一番メンタルが強い説。

ニシマさん
ダイナミックになる。ポートで突っ込まれがち。僕の次に緊張してそう。

くまちゃん
レースこそサングラスをかけずに、目が線になっている。ビジュ担当の自覚あり。動作うまい。

わっくん
頼れる男。ブローのお目が高い。舵の使い方がダイナミック。あとは体重。

ゆーたくん
無口な割には一番闘志が熱い。気合いを煽り立てると脳筋になりがち。ナイスメイントリム。

以上。
2年生のレースの特徴は今度述べます。

カッコいい上級生。僕の推しはズーマーさんです。

2024年05月07日 08時22分47秒 | 春イン2024

お世話になっております。470二年クルーの相川悠太郎です。新学期が始まりましたが、文科二類の特権を振りかざし、週4ペースの自主練に勤しんでおります。

先日の金曜、土曜で女子インカレ、日曜、月曜で春インカレの決勝が行われました。細かい結果は他の方が書いてくれると思うので省きます。

まず女子インカレ。同期から、ふたばといろはのペアがスナイプで出場しました。初めての公式レースだったと思うのですが、1日目、2日目とともに徐々に順位を上げていく様子を見て、成長を感じて刺激を受けました。

一方僕はというと、金曜日は体調不良者がいたため、運良く上級生練習のクルーをさせてもらいました。近頃下級生ペアでずっと乗っていた僕にとって、パリパリセールとツルツル船に乗るのは壊すことへの不安もあったのですが、とてもいい経験になりました。ズーマーさん、ゆうたさん、ありがとうございました。

土曜日は上級生練習の裏でラスト新歓を行いました。僕がその一日何をしていたのかと言われると、とても新歓を頑張っていた同期に言える内容ではないです。木藤、木村やあかりさんを筆頭に新歓頑張った人たちありがとうござます。

そんなこんなで新歓に一区切りつき、15人のプレーヤーと3人のマネージャーが今の所入部してくれました。新歓担当の木村も安心してグッスリ

そして日曜日に春インカレ決勝の1日目を迎えました。組織力を目標の一つとして掲げる今年は、陸のメンバーも一緒に戦っているんだ、ということを強調されました。全員がチームのたまに動く、ということはまだまだできていない部分があるものの、いい意味で通常練習のように試合に臨んでいけた雰囲気はよかったんじゃないかなと、思いました。

僕は観覧艇にLBの方々と一緒に乗せていただきました。試合を間近で観戦できて、470の上回航でスピンが上がる瞬間を手に汗握りながら観戦しました。コスモスに一緒に乗ったLBの方々ありがとうございました。

1日目を終え、スナイプは6位入賞圏内、470は9位と秋シードへ後一歩の順位でした。2日目の開催は強風のため危ぶまれていたので、次の日レースしてくれ!と祈りながら寝ました。

そして2日目。朝から赤旗ギリギリの強風が吹くも、結果から言えば2レース行えました。この日は東大の応援部の方々にも来ていただき盛大にエールを送ってもらいました。人に元気や勇気を与える応援部のプロ魂を感じました。ありがとうございました。

2日目は陸でたまや番をしました。この日の東大470ersは振るわず、陸にいていつまでも回航で読まれない電話を聞いてとても悔しい思いになりました。

スナイプの6位入賞という素晴らしい結果に対し、僕たち470は1日目から1つ順位を落とし、10位でした。

半年以上470チームとして過ごしてきて、チームとしての成長は感じていたし、もっといけるだろう、と思っていただけに自分は試合には出ていないものの、結構悔しかったです。

試合後の本多さんのミーティングはめちゃくちゃ沁みました。合理的にヨットをするには一つ一つのレース毎にどの要素がダメだったからこの順位なのか、何がうまく行ったからよかったのか、フィードバックの質を高めないといけない。陸で理解できてることでも、海に出てレースになると実践できてないことが多い。

ヨットレース、ひいては合宿所生活や部活運営など全ての事柄は時に複雑に絡み合った要素の集合です。一つの事柄への目的を達成するためにはその事柄の持つ要素の何がダメなのか突き止め、そこを潰していくことが必要となります。その上で自分の性格の傾向と向き合い対応していくことも必要になるかもしれません。だから強いチームは合宿所生活も突き詰めていて、しっかりしているしヨットも強い。

でもこれって勉強も一緒だよね?!勉強はその要素が比較的見えやすいというか、分かりやすいとは思うんですけど、教科ごとに点数を取るためにはやらなきゃいけないことがあって、その要素を自分の傾向とかと向き合いながら認識していって、それぞれ詰めていく。あとはその試行の繰り返し。

日本トップの勉強における処理能力をどうヨットに生かすのか、生かせたら最強になれちゃうんじゃないか、と書きながら夢想してます。

秋のインカレで後悔はしたくないです。謙虚に積み重ねて行ってこのチームで大きな喜びを味わえるように努力していきたいと思います。

とりあえず僕もレースメンバーとしての土俵に立てるよう、自主練ガチ勢になり、スキルアップしていきたいと思います。