東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

Carpe Diem

2025年01月14日 21時39分57秒 | 新年リレーブログ2025

どうもどうも。新三年スナイプクルーの荒井です。今年こそ頑張っていきます。

一昨日、昨日と成人式(成人のつどい)に出席しました。一昨日は中高の成人式、昨日は自治体の成人式でした。久方ぶりの出会いに高揚心を感じる反面、これで一生道が交わることのない人がいるんだな、などと考えていたら、そのうち考えすぎていました。帰宅する頃には歓びと悲しみ、相反する心が入り混じってすっかり複雑な気持ちになってしまいました。純粋に楽しめば良かったのにねぇ。天邪鬼だと思います。

そんな中でも成人式に出る、という経験はアイデンティティの再認識という点で大きな意味があることに気づきました。例えば、一昨日と昨日で僕への呼びかけが違います。一昨日は「荒井」もしくは「あらいたく」でした。昨日は「たく」でした。ちなみに部活では「あらたく(荒井)」です。どの自分も決して嘘偽りではないし、そのうちどれかだけで全場面に対応できるとも思いません。その時その時に合った自分がいます。なんだか1日のコーデを決める時みたいですね。今日は暑いのかな、じゃあこれにしよう。でも午後から寒くなるし、上からパーカーでも着ていこうかな、みたいな。ただ、洋服は何種類か必要だけど、人によってお気に入りの服はあるよなぁ、とも思います。

ブログを書く、という営みは昨年の部活が終了してから出てこなかった「あらたく」というタートルネックのセーターを、「荒井」と「たく」というTシャツの下から無理やり引っ張り出して着る、そんな趣があります。久しぶりに着るんだから、慣れるまで時間がかかります。ご勘弁ください。毎日着れば良かったのに、着るタイミングを逸し続けています。あったかいお部屋で試験勉強に追われているからかもしれません。こんなに長いこと部屋にいたら、春合宿でタートルネックのセーターじゃ耐えられなくなってそうです。

これまでの部員の新年リレーブログを眺めていると、みんな普段から開けっぴろげな自分を披露してくれているようです。僕も例に漏れずその一人です。でも、自分を曝け出している割に、他人はあまり僕を知らないんだな、と思うときもあります。(部活の話ではありません)たぶん、僕がずっとセーターを着ているから、Tシャツ姿の僕を知らないだけなんだと思います。そして何より、総じて世の中の人々は他人の服装なんて見ていません。一般的に、他人の服装に気づいてやれる人なんて、すごく勘の良い人か、家族か、仲良しの友達か、相手を深く想っている恋人ぐらいでしょう。他の人には気づいてもらえるだろうと思っている方が野暮です。自意識過剰が過ぎるのでしょう。

気付かれていないかもしれませんが、僕は映画を見るのが好きです。そんな中でも大衆向け映画が好きです。深く考えることもなく、直感で良いなぁ、と思えます。そんな中から、一本の映画を紹介させてください。「いまを生きる」(“Dead Poets Society”)といいます。同名の小説が原作で、アメリカ・バーモント州の名門男子校を舞台として展開される、青春群像劇です。ロビン・ウィリアムズやイーサン・ホークといった名優が出演する名作です。

小説版から一節を引用します。

 

I say — drivel! One reads poetry because he is a member of the human race, and the human race is filled with passion! 

Medicine, law, banking — these are necessary to sustain life. But poetry, romance, love, beauty? These are what we stay alive for!

 

法学部に進学してしまった僕ですが、素晴らしいセリフだと思います。機械的な日々の予定と無機質な勉強に追われている毎日ですが、こういう言葉にできない歓びを感じたいものです。大学に入った今だからこそ、色々感じさせるものがあります。

そう言いつつも、最近は法の面白さも見出してきています。あんな人間味のない鈍色の条文の中にも、法を作った先人たちの息遣いを感じられる、かどうかは分かりませんが、コンテクストを感じられるようになってきました。ただ、それと試験で良い点数を取れるかは全くの別物だと思います。

 

もう一つ、「部員の知らない自分」、見つけました。実は大学の授業でメキシコ研修旅行に出掛けました。メキシコは日本とは地理的にも文化的にも正反対、みたいな国です。カルチャーショックの連続でした。ちょいちょい話には出しているのですが、写真付きで少し振り返ってみたいと思います。少々お付き合いください。

↑初日、タコス屋さんにて。Méxicoが充満しています。ちなみに、日本でタコスと言われるものは主にTex-Mexと呼ばれ、ちょびっと違う食べ物です。

↑メキシコのスタバで注文した「アップルクリスプマキアート」なる商品。名前の部分にご注目。正しくはTAKUです。タコス、好きすぎじゃね...?

↑目の前を通過した公営バスに国旗が刺さっていました。ナショナリズムを感じます。日本だとあんまないですね。中高時代、中国大使館が近くにあったので似たような街宣車は何度か目にしました。

↑なんとこの見た目で大学(UNAMという、メキシコの東大的ポジション)の大学です。駒場の図書館も企業のロゴなんか掲げちゃって負けず劣らずおしゃれになってきてますよね…?

↑テオティワカン。すげー。

↑メキシコ南部、メリダに位置するマニという農村の町並み。素朴ながら美しい光景です。(一枚目)写真だと分かりづらいのですが、夜になると満天の星が輝きます。(二枚目)

 

なんの脈絡もなくメキシコの話を語ってしまいました。ご容赦ください。

でも映画とメキシコには共通点があって、僕に「自分らしく生きるってどういうことなの?」という疑問を投げかけてくれました。メキシコの人って、服一つとっても、全て目立つんです。民族的な意匠を日々のファッションに取り入れていたり、自己表現がすごいなぁと思います。そしてそんな中でも大人しめのファッションの人がいることを見逃してはいけません。

 

あまり不特定多数の人に深イイ話をするのは得意ではないのですが、頑張って書いてみました。だいぶ書いたつもり、書きすぎたつもりでいます。予想だにせぬ内省っぷりですね。他人の内省なんて読みづらいことこの上ないです。今更ですが、駄文拙文、ご容赦ください。ここまでお付き合いくださった皆様、ありがとうございました。

僕も気持ちよくタートルネックを着こなせるように。

ありがとうございました。

 

 

荒井 太久


ダンディよりセクシー

2025年01月14日 16時29分56秒 | 通常練習

部員の知らない私。

「あぶない刑事」という刑事ドラマご存じですか?名前くらい聞いたことがあるのでは無いでしょうか。

舘ひろし扮する鷹山(通称:タカ)と柴田恭兵扮する大下(通称:ユウジ)の2人のキザすぎる刑事の物語なんですけど、劇中で2人のキャラ付けがあるんですね。

鷹山は犯人への捨て台詞に「ベイビー」をつけるダンディキャラ、ユウジは犯人を前にもステップを踏むことを欠かさないセクシーキャラというところで。

たまに同期からハードボイルド・ダンディキャラと言っていただけるのは嬉しいんですが、実は僕はタカよりもユウジのファンなのでありまして。勝手にダンディを目指しているように思われていますが、目標はセクシーなのです。

今年はセクシーキトウを目指して華麗なステップで魅了していきたいと思います。

唇にジョークを、心に花束を、セクシーにヨットを。

進次郎と似たような格言が出たところで、今回は手短にすまします。

今年もよろしくお願いします。

 

仰秀新3年

木藤大和