東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

自転車のブレーキ押すと鳴るあのキューってやつ止めたい

2019年05月13日 22時59分08秒 | レース反省
こんにちは。お世話になっております。スナイプクルー2年の長岡誠です。

今回は、先日行われた春インカレのレース反省をしたいと行いたいと思います。


レース結果は以下の通りです。

470級(全15校 45艇)
49 4692 塚本・齊藤(崇) 31(PTP)-16-15-12-24-32 計130点
50 4579 松前・天木 29(PTP)-18-22-26-26-46(DNF) 計167点
51 4452 小野・大橋/斉藤・廣瀬 20(PTP)-19-31-31-38-46(DNF) 計185点
(52は最終レースのみ斉藤・廣瀬ペア)

スナイプ級(全15校 45艇)
49 31308 吉武・長岡 29(PTP)-27-2-15-10-9 計92点
50 30563 戸沢・阿部 42(PTP)-31-22-17-16-26 計154点
51 31418 多賀谷・野村 17(PTP)-29-23-9-23-37 計138点


470級8位、スナイプ級6位と共にシード権を獲得するとともに、スナイプ級では22年ぶりに入賞することができました。
自分たちの努力も大きいですが、マネージャーや家族、小松さん、LBの方々のご支援があってのこの結果でした。本当にありがとうございました。


さて、ここからはレース反省。

とりあえず一言。めちゃくちゃいい気持ちだった。。。

僕としては初めてのインカレでしたが、レースは初めてと言うわけではありませんでした。春季八大戦。あのレースは全然走れなくて、僕としてもレースには出ているんだけどレースに参加しているという感じは全くしなくて、吉武さんがひとり落ち込んでいた(?)中、僕はあまりにもわけわからなくて走っていないことだけ認識していて、ただただ辛かった。吹いてたし。
あのレースの真っ只中は、早く終わってくれと思ってました、正直。ただレースが終わって合宿も終わって、下宿で目を覚まして朝ごはんをぼーっと食べながらなんとなくレースを回顧していると、こう、走れなかった事実がすごく悔しく感じられました。ああ、くそ、僕がもっとしっかりしていれば。

そこからは新勧が始まって自主練という形でしかなかなか練習できなくなりましたが、GW中に行った多くのコース練習で僕はまあまあ成長したのかなと思います。とりあえず下の船を見れるようになったし、スタートラインを見たり、風を見たり、他艇の動向を報告したり・・・そんな初歩的なところではありますが、スタボ艇も見れなかった僕でしたので、確実に成長しているなと実感してはいました。
が、正直僕はめちゃくちゃ春インに対してネガティヴでした。八大戦の惨敗や、直前にやった予選校を交えたコース練での苦戦。スピードは上位校にもそれほど引けを取らないことはわかっていましたが、なんかどうせ負けるんだろうなって実は思ってました。。。予選で立教大学さんめちゃくちゃ走ってるし。

そして迎えた春イン。

第一レース。
スタートが微妙で序盤から苦しい展開。タックをしすぎて、真ん中に良すぎて前に出れず。ランニングで追い上げたものの、二上レグではスタボの船に気づくことができず二回転し、順位を落としてしまった。
多少の緊張はあったかもしれないけれど、正直がっかりしました。あれって感じ。特に二回転は完全に僕のミスで、八大戦から何も変わってないじゃなかって。あー、もうくっそ。吉武さんに言われて気持ちを切り替え。
第二レースもスタートが微妙だったし、タックのしすぎで微妙な展開。でも、この時はなんかあんまり落ち込まなかったと言うか、八大の反省としてレースが終わったらなるべくスキッパーと反省を冷静にすると言うのがあって、僕としてはそうやって少し無理にでも会話することによって艇内の雰囲気を和らげれればいいなと思ってた。

そして、第三レース。
この時は確か下有で下から出ようとしてたんだけど、ラインが低くて見通し的にも余裕だったから「余裕です!」って言って、割といいスタートが切れたと思います。スタート前に左がいい感じだと言うことは話していたので、前2レースの教訓も生かして左にそのまま伸ばしました。
ひとつ上に中央さんがいたのと風が安定していたにで走り続け、レイライン付近というかもはやレイというところまで来て、中央さんと同時タック。そのままひたすらスピードに集中してポートを走りました。すごく景色が良くて、これはかなり上位であるかとは感じ取っていた僕。
「これ結構前ですよ」「たぶんトップ集団ですかね」「あー、いや意外と右伸びてんのかな」「あ、いやそんなことないわ」「これトップだ」
みたいな感じで思考を垂れ流しつつ、1上を1位で回航することができました!ノージャイで行って、後ろを見たときの景色と言ったら。みんなノージャイだったということもあって列が連なってる、連なってる。
なんだか、えもいわれぬ感情がこみ上げてきました。
その後中央さんに抜かれてしまい結局追いつくことはできませんでしたが、さらに順位を落とすということはなく2位フィニッシュすることができました!

第四レースは上1でいいスタートが切ることができ、また1マークを上位で回航できましたが、それだけではなく僕ら以外の2艇もかなり上位で回航。40点台にまとめることができました。
2日目の第五、六レースは北風で右左のブローが交互にくるという海面で、第五レースはスタートに失敗したものの、右を中心に左右のブローをある程度うまくとる事ができました。ただ、第六レースは真ん中からいいスタートを決め、ファーストブローがあると思われた左にある程度のばし、10度ヘダーが入ったタイミングでタック。もともと東に風が回る予報で気温も上がってきていたことから、僕たちは右に風が振れることを予想していましたが大幅に振れるという事もなく、むしろ左端右端のブローを掴んだ艇に抜かれてしまいました。その後、右のブローをつかむ事ができある程度巻き上げる事ができましたが、風が落ち難しいレースとなりました。


今回のレースはとてもいい経験となりました。
まず何より上位を走る経験ができた事。上位を走っている感覚やいいスタートの雰囲気をつかむ事ができました。これはレース中の立ち振る舞いというか、他艇に対する行動や気持ちの面でわかっているといいものです(実際のレース中にもそう感じました)。スキッパーへの声かけの内容もかなり変わりました。本当にこの経験をさせていただけたことには感謝しかありません。吉武さんありがとうございました!
また、今までになくレースに参加できたと思います。スタートラインに関する発言やスタート前のジブ操作を少し自主的にやる事ができました(とは言っても、スタートに関してはまだまだスキッパー頼みなんですが・・・)。
何より僕の中の成長として大きかったと思うことはコースです。今まではスタート前にどちらサイドの海面でレースを展開するかの提案と、ごくたまにブローなどの関係でタックの提案をするという感じだったのですが、レースを追うごとにその提案の頻度が増していったのと、常にコースに対して考えを巡らせるという事ができるようになっていきました。要するに視野はだいぶ大きくなったといえるんではないのかなと思います。

ただ、まだまだな点ももちろん多くあります。
視野が大きくなったといっても上側の風や下の船が観れるようになっただけで、まだ背中の海面の状況という圧倒的に重要な情報をうまく得るということはなかなかできませんでした。やっぱりパッと見てパッと情報を抽出するのは難しいです。今回の第六レースなんかは、そこがわかっていればだいぶ違う展開になり得ました。ランニングの時もそうですね。上側ばかり気にして背中の海面の艇に追いつかれるという展開もありました。そこをスキッパーに伝えられたら、コース引きも変わってきたり僕のレース参加度が一段と上がるんだろうな、という感じです。
あと、スタート。スタートはスキッパー主導でいいとは思うんですが、並ぶ場所の提案や多艇の動向、ライン把握をもっとできれば、もっといいスタートが決められて、もっといい順位を(というか上位を安定的に)とる事ができます。そのことは今回痛いほど学習しました。
そして、ヒールトリムを含めた動作。周りを見だすと特にヒールトリムはおろそかになりがちですが、ヨットは走らせてなんぼなのでそこは常に忘れないようにしたいし、むしろ周りを見ながらでもしっかり合わせられるようにしたい。動作ももっとうまくならないと上位をキープするということは難しい。頑張ります。


何はともあれ、春インで結果を残せて一安心しました。でも油断はホントに一切ありません。
僕に関しては全然下手くそだし、今回のレースはあまり吹かなかった。吹いてたらまた結果は全然違っていたかもしれません。
これからレースシーズンに入っていきますが、いろんな経験を吸収してさらに成長していって、秋インでしっかり結果を残したいです。
大変長くなってしまいました。ここまでお付き合いしてくださった方には感謝です。ありがとうございました。


2年 長岡誠


追伸

最近は新勧や会計、春インと忙しくてなかなか家にいる事ができず、家の布団で寝るのも久しぶりという感じだったのですが、その間に1ヶ月半ほど2L飲みかけりんごジュースを放置してしまいました。先日その存在を認知しておもむろに開封してみたところ、ぷしゅといい音がなりまして。おやおや、熟成を通り越してもはや発酵してしまったのか。りんごジュースは後でスタッフが美味しくいただきました。