平素より大変お世話になっております。東京大学運動会ヨット部ディンギー班二年、470クルーの西間立と申します。LBの皆様におかれましては、先日の全日本インカレにおきまして多大なるご支援を賜りましたこと、心より御礼申し上げます。今後ともご支援・ご声援の程、よろしくお願いいたします。
また全日本インカレの終了と共に西尾前主将をはじめとする四年生が引退され、新体制のディンギー班が発足いたしました。発足に際しまして、3年の神田とともに私西間が副将に就任したことを併せて報告させていただきます。二年間という非常に短い時間ではありますが、今後とも何卒よろしくお願いいたします。
副将としての最初の仕事は部員面談になりました。私は一年生面談を担当することになり、現在進行形で一年生達の思いを聞いています。やっぱり似たような意見を持つんだなと思ったり、逆にこんなにも反対に考えることがあるんだなと思ったり、一人一人の個性の豊かさを身に沁みて感じます。そしてこれだけ一年生と話をしていると否が応でも自分の一年前を振り返ってしまいます。
2022年11月6日、調さんの代が琵琶湖で引退しました。最終日は観覧艇の上でレースを見ないままAPAが掲揚されるのを見ていました。470は17位。七大学戦で準優勝だったことを考えればシングルも現実味を帯びていたチームだっただけに、全日本という大舞台で3艇でベストを出し切ることの難しさを痛感しました。
スナイプは5位。全日本で5位。賞状を持つ大根田さんの笑顔がすごく印象的で、自分は3年後この時の大根田さんよりも笑顔でいられたらいいなと思いました。
調さん達が部を去っていくことに寂しさを感じつつ、470は高天さんやレース経験の豊富なクルーの先輩方が来年も残る、スナイプは西尾さん、大野さん、柳澤さんが来年も残る、これなら来年の総合入賞も夢じゃない!そう思ったことを鮮明に覚えています。
ヨットを100%楽しめていた去年の自分にとってヨット部の活動の全てが新鮮で希望に満ちていた気がします。だからこそ郁さんが引退の際に仰っていた「ヨットの苦しさ」をあまり理解できずにいました。
あの日から今日まで、正直あまりよく覚えていません。冬の八景期間でヨットの苦しさを知り、自分の不器用さを恥じ、勉強や私生活、大学でやりたかったこととの両立に葛藤し、自分のことで精一杯な一年間でした。春インも七大も秋インも全日本インカレもあっという間に過ぎて行きました。
でもやっぱり大会で淡青カラーのビブス着て海に出ていく仲間たちの背中は本当に大きく見えました。まだ全く自分に自信はもてないけど、来年はあのビブスを着て東大を背負ってみたいなって思います。
ヨット以外の面で。この一年では部活動における協賛活動に精を出しました。色々な制約があり実際に資金繰りに参加することはできませんでしたが、来年以降部活動として協賛活動をしていく上で大切なことをたくさん得ることができました。この活動に関連してLBの皆様には今年一年更にご苦労をおかけするかとは思いますが、何卒よろしくお願いいたします。
さて、自分の今年一年の目標は、「楽しむこと。自信を持つこと。広い視野を持つこと。落ちつくこと。まわりに相談すること。」です。長いですね。
先日の全日本インカレ、引退した西尾さんに「西間は楽しんだほうがいい。」って言われました。どうしてそうおっしゃったのかは今度西尾さんにご飯に連れていってもらう時に聞いてみたいと思いますが、そもそもヨット部に入ったのは「ヨットに乗るのが楽しいから」だった訳だし、そういった初心を忘れずに活動していきたいです。
同期によく「お前は自信を持て」って言われます。確かに今自分には正直1mmも自信がない気がします。でも一年自分なりに必死に練習してきたのは事実だし、同期のみんなに推薦されて副将になったのも事実だし、全てのことを過剰でもいいから自信を持って進めてみたいなと思います。
広い視野・落ち着き・周りへの相談は全て本質的には同じものだと思います。何かあったときは一息つく、これが大事だなあと一年半の部活を通じて学ぶことができました。
要するに余裕を持つことが大事なんだなという結論に至りました。ヨットは膨大な知識と膨大な意識が必要なスポーツです。合宿生活をしているなら尚更膨大なことを解決していかないといけません。これまでの1年間はたくさんやらないといけないことがありました。自分はそれに対しててんてこまいになっていたと思います。ここからの1年間は「不必要に見える余白」を大事にしていきたいです。それが意外と体裁を整えてくれたり、生活にリズムを与えてくれたりする気がしています。
そして感謝の気持ちを忘れずに活動します。僕はこの同期とこの部活の仲間全員が本当に大好きだし、尊敬するところがいっぱいあります。色々なところで助けてくれている両親にも感謝しています。また冒頭でも述べたように、LBの皆様に対する感謝も忘れずに活動します。協賛していただける企業の方や大学の友人達への感謝も忘れずに努力していきたいと思います。
若く優しく、尚且つ輝きに満ち溢れた部員が揃う東大ヨット部の部員たちを束ねるリーダーに次の夏までになれるよう、1年間全力を尽くしたいと思います。ご支援・ご声援のほどよろしくお願いいたします。
東京大学運動会ヨット部ディンギー班第91代 470クルー 副将 西間 立