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3冊の『問題集』と『ヒント集』

2004-01-05 02:53:00 | 徒然なるままに
1月4日(日)

朝、4:45携帯に着信あり。夜行バスが松戸に到着の連絡が入った。
西船橋まで車で迎えに行くことになっていた私は、夜明け前の暗い道を急ぐものの、途中から初めての道でドキドキ状態。
駅で末娘に会うなり、抱きついてきた。
12月の29日~5日間も離れていたのは、末娘が生まれて初めて。
毎日電話やFaxで連絡は取り合ってはいたが、いるといないとではその存在感の大きさが身に染みる。
夕べ、母が、娘を帰りの夜行バスに乗せた後に連絡をくれた時、
「『ばあちゃん、寂しくなっちゃうなあ。欲しいものなんでも買ってあげるから、ばあちゃんのとこにいよう。』って言ったら断られてしまったよ」
と笑っていた。
5日間、カルタにはまってしまった末娘は、『九九を言ったらカルタをやる』という交換条件のもと、九九もすらすら言えるはカルタはめきめき上達するはの毎日だったようだ。
昨日は、持っていった自分のお小遣いで、近所の友達や、家族の分のお土産を買ってきたのだそうだ。
行く前は、あんなにじいちゃんばあちゃんのところへ行くのを指折り数えていたものの、やっぱりお家が恋しくなっちゃたんだね。
でも、今回の旅で、俄然自分に自信がついたのだろうと思う。
なんだかちょっと見ないうちにずい分いろんなことが出来るようになって帰ってきた。
おニューの紐靴も、自分で紐を結べるようになったし。
まだまだ甘えっ子のところはあるけれど、心も体も、頭も、すごい勢いで成長しているんだなあ・・・。

末娘は、好きなことや興味のあることに関しては、とことん突き詰めて覚えも早く、出来るようになるまで頑張る子だが、興味のないものや、気持ちが乗らないときはからっきし何もしない、出来ないという気分屋なところがある。
私は、まんべんなく、そつなく何でもこなせるというよりは、何でもいいから好きなことや得意なことを一つでも持っているほうが人生、楽しんでいけると思う。
また、それを手がかりに人生切り拓いていけると思っている。

小学2年生。まだまだ未知な部分が多いけれど、末が楽しみな子だ。
3人の中で、一番頼もしいかもしれない。
転んでもただでは起きないところがある。

夜、『金スマ』で、森山良子の『波乱万丈人生』をやっていた。
『サトウキビ畑』の歌を、長女は涙をボロボロこぼしながら見ていた。
長女もまた、感性豊かな娘だ。
感受性が強すぎて、今は『さなぎ』の中にいて、毎日が葛藤の日々ではあるが、見方を変えれば、その『さなぎ』から自力で出てくる日が本当に楽しみだ。その日がいつかは今は誰にも分からないけれど・・・。

その後、息子が塾から帰ってきて、ひょんなことから、年号クイズが始まった。
現役の受験生とはいえ、自分の息子の記憶力、理解力の良さに驚いてしまった。
詳しく知っているわけではないが、古今東西の歴史を、ちゃんと粗い織り目ではあるが、縦糸横糸で織り込んだ1枚の布のように理解しているところがすごい。

問題を出している私に、鋭く突っ込んできたりするので、こちらも迂闊には適当な応え方は出来ない。
歴史書片手に、解説しながら、エピソードを交えて話しているうちに、夜中の1:30を回っていた。
明日も朝から冬期講習だというので今日のところはやめたが、息子と話しているうちに、私の歴史好きに火がついた。

今は、受験のために必死で覚えようとしているだけかもしれない。
でも、例えば、先日の『ラストサムライ』をきっかけに、明治維新のこと、その前後の幕末や、日本の近代化のこと、その当時の時代背景や庶民の生活や世界情勢といったことなどにも興味関心が持てたら、映画の中の時代やテーマの理解にも繋がる。

やはり、歴史は、年号や重要事項のタイトルだけで覚えるのではなく、ストーリーとキャストで覚えなきゃ。
年号というのはまさに『その時、歴史は動いた』年のことなのだ。

私が中学生の頃、『ベルサイユのバラ』大ブームだった。
おかげで、今でもフランス革命のことに関しては詳しい方だと自分でも思う。

それにしても、30年前の私たちよりも、30年分も今の中学生たちは覚えることが多いということに、当たり前のことだとは思いながらも驚いた。
でも、その30年間のことに関しては、私たち大人は、まさに生きた証人なのだ。
学生紛争は何故起きて、どういう状況だったのか、オイルショック時代、庶民の生活はどうあったのか、などなど・・・。
そう思うと、戦争経験者の体験談や、大震災体験者の話に耳を傾けるのは、本当の歴史の勉強、過ちを二度と再び犯さず、自分の身を守る上でも、大切なことなのだと思う。

3人の子ども達は3冊の生きた問題集。
解答はなくて、難問奇問ばかりだけど、私が親として、人間として一人前になるために必要な問題ばかり載っている。
時には、子どもや、家族と一緒に頭つき合わして取り組んだりして。
私は子どもたちにとっては『参考書』にもならないけど、『ヒント集』ぐらいにはなれるように頑張ろう。