1月22日(木)
息子の中学では、一昨日から校庭の整備工事が始まった。
この工事が完了すると、水はけがよくなり、前日に大雨が降っても、翌日には使える状態になるというような整備工事なのだそうだ。
雨が降るたび、砂を撒いて水溜りを埋めたり、トンボがけをしなくて済むようになるというのは、授業や部活動、運動会などには、ずい分助かることだ。
だが、この工事には2~3ヶ月の工期がかかる。
去年の秋頃から、そういう工事が始まると言われ続けていながら、着工がこの1月中旬までのびのびになっていた。
やっと始まった工事。
だが、その工事が今、いろいろ厄介な問題になっている。
私立高校の出願や入試が始まり、公立高校の特色選抜の願書受付を来週に控えたこの時期、受験生は、想像以上の緊張とストレスを抱えている。
特に運動部を引退してからの男子生徒たちは、昼休みや放課後にグラウンドでサッカーをしたりして、有り余るエネルギーを発散させてきた。
それが、ある日突然、校庭一面に測量の杭が打ち込まれ、昼休みや放課後の使用はもちろん、体育でも部活動でも一切校庭は使用禁止になっていた。
いつか工事が始まるという話や何のための工事かの説明などはずい分前にあったらしいが、卒業を目前に控えたこの時期になって、自分達の在学中に整備された校庭を一度も使用できない3年生にとっては、ありがたくも何ともない工事なのだ。
というのが、自称『工事反対派』と名乗る生徒たちの言い分だ。
彼らの気持ちは分からないでもないし、学校側の説明不足も否めないが、「この時期」である。
「受験を目前にして、サッカーどころではないだろう!そんな余裕はないはずだ!」
というような一喝も、
「今、何か問題を起こしたら、内申書に響くぞ」
というような脅しも
「お前達には関係なくても、後輩やお前達の弟や妹達が、気持ちよく使えるようになるんだから、我慢してくれ」
というようななだめ方も、彼らには全く意味がない。
反発や不満が、実際の問題行動に転化しないうちに、一方的に押さえつけたり、はぐらかす様なことではない、きちんとした説明や話し合いが必要だ。
夕べ、息子からそういう相談を受け、話し合ったことを、私は、今日の学校カウンセリングの時、カウンセラーの先生に相談した。
教育委員会の通達で行われている工事なので、PTAを通じて、学校側に話を通してもらうように薦められた。
その後偶然お会いしたPTA副会長の方に、
・生徒たちへの工事内容とその必要性の具体的な説明
・校庭を使用できない期間、それに替わる隣接公園のグラウンド使用の交渉とその結果の説明。
・毎年年明けに行われている3年生の最後の行事「球技大会」の屋外競技の会場確保。
・校庭を無断で使用しないように注意し、見張ったり、怒るだけでなく、工事関係者に協力的で礼儀正しくあるような指導。
などを学校側に生徒たちと父兄からの声として伝えてもらえるよう、お願いした。
息子の話だと、生徒たちの反発や不満は、この3日間で、かなり強まっているという。
実際、口先だけだろうとは思うが、過激なことを話しているらしい。
冗談で話したり考えていたことが、何をきっかけに実行に移すか分からない危険性を感じる。
今日は、昨日に引き続き、息子とその辺についてトコトン話し合った。
万が一、鬱憤晴らしに後先考えず、ふざけ半分で問題行動を起こした場合、どんな事態が待ち受けているか。
自分達の「正義」や「思い」を伝える、理解してもらうには、ルールを守り、相手の言い分を聞く冷静さと気持の余裕が必要だ。
勝手な「思い込み」や「思い上がり」により先走った行動は、無意味な「自爆テロ」行動であり、自分だけではその責任を背負いきれないだけではなく、周りにどれだけの迷惑をかけることになるか。
自分の、家族、友人の今までの努力もこれからの希望も全部台無しにしてしまうことになる。
大人に付いての偏見と不信感を丸出しにすることは、自分達を理解し支援してくれる大人たちまでも敵に回してしまうことになる。
「私は、あなた達の気持ちが通じるように、PTAや学校、教育委員会にだってに働きかけるが、あなた達がもし勝手な行動を取ろうとしたら、母たちで結束して、体を張ってあなた達の問題行動を阻止し、地に這い蹲って迷惑をかけた人達に謝って歩く覚悟はある。
親にそこまでの事をさせる覚悟があっての鬱憤晴らしなら、やれるものならやってごらん!あんたとあんたや家族の未来を守るためなら、私は体を張ってなんだってやるよ!」
四の五の言っていた息子は、私の剣幕に気おされてか、最後は穏やかな顔になり、
「みんなには俺から何とか言っておく」
と言って、塾に出かけていった。
その後、PTA会長や、何人かのお母さんたちに事情を話し、理解と協力を求めた。
息子は同じ塾の子には話せたらしいが、明日、学校で他の子達に話すらしい。
PTAからも早速明日学校側に話をしてくれることになっている。
その後の様子しだいでは、今月中にも「母ネット」の臨時集会を持つことになる。
卒業まで後30日。
この問題は、いろいろな意味で、15歳の彼らに大切な問題を投げかけてくれていると思う。
5年後、彼らが良識を持った新成人として社会に飛び立てるよう、今、親や教師が真剣に取り組み、子どもたちと向き合わなければならない。
子ども達が、心に一生消えない「杭=悔い」を残さないためにも。
息子の中学では、一昨日から校庭の整備工事が始まった。
この工事が完了すると、水はけがよくなり、前日に大雨が降っても、翌日には使える状態になるというような整備工事なのだそうだ。
雨が降るたび、砂を撒いて水溜りを埋めたり、トンボがけをしなくて済むようになるというのは、授業や部活動、運動会などには、ずい分助かることだ。
だが、この工事には2~3ヶ月の工期がかかる。
去年の秋頃から、そういう工事が始まると言われ続けていながら、着工がこの1月中旬までのびのびになっていた。
やっと始まった工事。
だが、その工事が今、いろいろ厄介な問題になっている。
私立高校の出願や入試が始まり、公立高校の特色選抜の願書受付を来週に控えたこの時期、受験生は、想像以上の緊張とストレスを抱えている。
特に運動部を引退してからの男子生徒たちは、昼休みや放課後にグラウンドでサッカーをしたりして、有り余るエネルギーを発散させてきた。
それが、ある日突然、校庭一面に測量の杭が打ち込まれ、昼休みや放課後の使用はもちろん、体育でも部活動でも一切校庭は使用禁止になっていた。
いつか工事が始まるという話や何のための工事かの説明などはずい分前にあったらしいが、卒業を目前に控えたこの時期になって、自分達の在学中に整備された校庭を一度も使用できない3年生にとっては、ありがたくも何ともない工事なのだ。
というのが、自称『工事反対派』と名乗る生徒たちの言い分だ。
彼らの気持ちは分からないでもないし、学校側の説明不足も否めないが、「この時期」である。
「受験を目前にして、サッカーどころではないだろう!そんな余裕はないはずだ!」
というような一喝も、
「今、何か問題を起こしたら、内申書に響くぞ」
というような脅しも
「お前達には関係なくても、後輩やお前達の弟や妹達が、気持ちよく使えるようになるんだから、我慢してくれ」
というようななだめ方も、彼らには全く意味がない。
反発や不満が、実際の問題行動に転化しないうちに、一方的に押さえつけたり、はぐらかす様なことではない、きちんとした説明や話し合いが必要だ。
夕べ、息子からそういう相談を受け、話し合ったことを、私は、今日の学校カウンセリングの時、カウンセラーの先生に相談した。
教育委員会の通達で行われている工事なので、PTAを通じて、学校側に話を通してもらうように薦められた。
その後偶然お会いしたPTA副会長の方に、
・生徒たちへの工事内容とその必要性の具体的な説明
・校庭を使用できない期間、それに替わる隣接公園のグラウンド使用の交渉とその結果の説明。
・毎年年明けに行われている3年生の最後の行事「球技大会」の屋外競技の会場確保。
・校庭を無断で使用しないように注意し、見張ったり、怒るだけでなく、工事関係者に協力的で礼儀正しくあるような指導。
などを学校側に生徒たちと父兄からの声として伝えてもらえるよう、お願いした。
息子の話だと、生徒たちの反発や不満は、この3日間で、かなり強まっているという。
実際、口先だけだろうとは思うが、過激なことを話しているらしい。
冗談で話したり考えていたことが、何をきっかけに実行に移すか分からない危険性を感じる。
今日は、昨日に引き続き、息子とその辺についてトコトン話し合った。
万が一、鬱憤晴らしに後先考えず、ふざけ半分で問題行動を起こした場合、どんな事態が待ち受けているか。
自分達の「正義」や「思い」を伝える、理解してもらうには、ルールを守り、相手の言い分を聞く冷静さと気持の余裕が必要だ。
勝手な「思い込み」や「思い上がり」により先走った行動は、無意味な「自爆テロ」行動であり、自分だけではその責任を背負いきれないだけではなく、周りにどれだけの迷惑をかけることになるか。
自分の、家族、友人の今までの努力もこれからの希望も全部台無しにしてしまうことになる。
大人に付いての偏見と不信感を丸出しにすることは、自分達を理解し支援してくれる大人たちまでも敵に回してしまうことになる。
「私は、あなた達の気持ちが通じるように、PTAや学校、教育委員会にだってに働きかけるが、あなた達がもし勝手な行動を取ろうとしたら、母たちで結束して、体を張ってあなた達の問題行動を阻止し、地に這い蹲って迷惑をかけた人達に謝って歩く覚悟はある。
親にそこまでの事をさせる覚悟があっての鬱憤晴らしなら、やれるものならやってごらん!あんたとあんたや家族の未来を守るためなら、私は体を張ってなんだってやるよ!」
四の五の言っていた息子は、私の剣幕に気おされてか、最後は穏やかな顔になり、
「みんなには俺から何とか言っておく」
と言って、塾に出かけていった。
その後、PTA会長や、何人かのお母さんたちに事情を話し、理解と協力を求めた。
息子は同じ塾の子には話せたらしいが、明日、学校で他の子達に話すらしい。
PTAからも早速明日学校側に話をしてくれることになっている。
その後の様子しだいでは、今月中にも「母ネット」の臨時集会を持つことになる。
卒業まで後30日。
この問題は、いろいろな意味で、15歳の彼らに大切な問題を投げかけてくれていると思う。
5年後、彼らが良識を持った新成人として社会に飛び立てるよう、今、親や教師が真剣に取り組み、子どもたちと向き合わなければならない。
子ども達が、心に一生消えない「杭=悔い」を残さないためにも。