2台目のハーフは、これもすばらしいコンディションを保っているヤシカ・ミミ∸というカメラ。コンパクトで非常にまとまりの良いデザインです。この個体も作動は問題なし。レンズのカビがいけません。
絞りの指標リングは、単にはめ込んでイモネジ3本で固定されていますが、イモネジを締め込むことによって盛り上がっちゃってますね。強く締め込んだためにアルミが伸びてしまったのか、これで正常なのかは不明。
シャッターはバリオタイプの簡単なもので1/60単速。絞りは帯板状の絞り板がスライドするタイプ。
レンズにカビが大量発生しています。清掃できれいになるのか?
レンズはヤシノン28mm F2.8 3群4枚。カビは2枚目で、殆どは清掃で来ましたが、周辺部分にコーティング劣化が残りました。
梨地メッキのサンドブラスト粒度が細かすぎる感じでピカピカですね。滑りやすいですし、私のように、当時カメラを組み立ていた人間からすると、傷が目立ちやすいので歩留まり管理が大変なのです。通常の巻き戻しダイヤル位置に露出メーターがあります。なかなかモダンなデザイン。
トップカバーを開けるとこうなっています。ファインダーの作りはPENに似ていてトップカバー側に付くのも同じ。ASAの切替ダイヤルは200まで。
フィルムの給送は普通と逆で右から左に送られます。下部にあるのが巻上げダイヤル。左の親指で巻き上げて右手でシャッターを押す。軽快に操作できますね。モルトは過去に貼り替えられていましたが、最初の残骸が残った上に貼ってありました。すべて清掃で新しく貼ります。
レンズは、まぁまぁきれいですね。
発売は1963年とのことで、当時としては良いデザインと感じますが、機構も含めて新しいものが見当たらない。旧態の技術でまとめられたカメラという印象がします。この辺りが企業として生き残れなかった原因でしょうか? 東京オリンピックの前年で、バレーボールでは、日紡貝塚と並んでヤシカのチームも強かったです。あの頃は輸出産業を牽引するトップ企業でした。
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