#3946XXは1964-3月製造とPEN-Sとしては古めの個体になりますが、その割にはカバーの凹みや錆なども少なく、全体的にきれいな個体と思いますね。しかし、シャッターは全速が1/30ぐらいと眠いですね。途中でO/Hを受けていなければ普通の状態です。
基本的には未分解なんだろうなぁ、という雰囲気ですね。ファインダーの曇りも目立ちます。
ん?、レンズは一度分離されているか・・工場では∞の状態にした時、絞り値表示が上側に来るように組んであるはずです。
トップカバーを分離すると、駒数ガラスの接着が外れていました。
古いエポキシ接着剤を剥離するためにニッパで力を掛けます。無理をしてはいけません。
このようにきれいに剥離できます。キズの研磨をして再接着をします。
シャッターを点検しましたが、特に問題はありません。シャッター羽根には多少の錆は発生しています。
特に問題のところはないので、淡々と作業が進みます。しかし、製造が古いので汚れはありますね。すべて洗浄をしてから組み立てて行きます。
シャッターも良いですね。まだ、巻き戻しダイヤル軸が設計変更前の方式なのがダイカストの形状で分かりますね。これからレンズを清掃をして組み込みます。
レンズもきれいでした。ピント調整を終えています。駒数ガラスの接着は完了しています。こちらもレンズの接着が硬化したファインダーを取り付けます。
きれいになりましたね。どこにも問題のない良好な個体に仕上がりましたね。
PEN-Sの方が早めに終わったので、以前に本屋さんで購入した腕時計が数日で故障をしていたのを思い出して分解をしてみました。ハーレクインから発売されたMILITARY WATCH COLLECTIONの創刊号でドイツ軍航空時計を模した時計。創刊号は990円でしたが、よくこの価格で売れるものですね。ムーブメントは香港辺りのSUNON PE21が使われていました。国内メーカーのムーブメントに入れ替えようと機械を計測していましたが、所有のジャンクから調達出来ないかと分解してみると・・SIIだからセイコーだね。寸法は6 3/4X8で規格のようです。文字盤の取付足も位置は同じ、巻き芯も合ったと。針の軸の長さは種類がありますがこれも同じでラッキー。最後は針を取り付ける軸径もなんとか取り付けました。
箱を確認すると(物持ちが良い)「2年間の保証付」となっていた。なんだ交換してくれたのか・・ケースのベゼルは一体造形で文字盤も印刷の平面的なもの。もう少し出来が良かったら、手巻きの機械でも入れようかと思ったのに。まだ風防ガラスには保護シールが貼ったままです。
裏蓋にも保護シールが付いたまま。セイコーがクォーツ腕時計を発売した当時は、高価な時計でしたが、今や100円ショップにも腕時計は売っていて、結局のところ腕時計の低価格化を招いてしまったということですね。さて、この腕時計を腕に嵌める勇気がないですね。電車の車内でおじさんが背負っているリュックに付けているのを見たことがありましたが・・車のダッシュボードに貼っておきましょうかね。
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