その前に、息子の安物クロスパイクですけど、少し前にホイールを新品にしましたが、もうリムに振れが出ていてカンチブレーキのシューと周期的に接触をします。まぁ、ブレーキも良くないのですけどね。それは今度交換することにして、まずはリムの振れ取りをしておきます。あ~、接触点に目のピントが合わない~。接触する音で振れを判断するしかないですね。
で、セイコーマチック6216-9000です。62系は人気がありますよね。
ケースの傷も多いですが今回は研磨無しです。機械は信頼性が高いので問題はないだろうと思ったのが甘かった。
裏蓋を開けましたよ。水入りは無い比較的きれいな機械ですが、回転ローターが地板の接触をしていますのでベアリングが摩耗していますね。
6216Aの基礎キャリバーは6218Aとなっていますね。技術解説書を見なくとも組立は出来ますが、正確に組むために指定通りに組んで行きます。
香箱と輪列をセットして一番受を載せますが、この時、香箱真と受けのガタ(アガキ)が気にはなっていたのですが・・
再度、香箱を点検してみると・・香箱フタに↑修正の痕があり、↙接触の痕もありますね。→の香箱真が摩耗しているようです。これは交換が必要です。
香箱を調達中のため、北海道のINOBOOさんの時計ケースを磨きます。一見きれいなのですが、ラグ部分には傷が多くありますよ。ヘアラインも磨滅で光っています。
HONDAネームのモデルですがEPSON(セイコー)製ですね。
基本手磨きでラグ部分のみリューターを使いましたが画像撮り忘れました。Oリングにシリコンを塗布して裏蓋を閉めます。
こういうオリジナルネームの時計って高いんですよね。青山のホンダ本社やもてぎのコレクションホールへ行くと売ってますけど、高価でとても買えませんね。
ケースは研磨無しの予定でしたが、オーナーさんのご希望で研磨をすることになりました。この時代のケースは一見きれいに見えても、ダメージは結構あるものです。12時側のラグの先端の打撃による陥没は何をしたのかな。
ケース本体とベゼルとプラ風防も傷が多かったので新品と交換した方が良いのですけど、再使用とのご指示ですので研磨をしてあります。
拡大した香箱穴をポンス台で絞めても良いのですが、すでに過去にもやられていますので6206Aの香箱を調達しました。6216Aは穴石が入っていますので、6206Aとは香箱真のホゾ外径が異なりますので香箱真を入れ替えます。
文字盤、針付けは省略して自動巻き機構のマジックレバーを組み立てます。S4グリスを塗布して組みます。
ケーシングをして自動巻き機構を載せました。ベアリングは交換出来るタイプですので、デッド部品があれば交換したいところですね。
生産完了は1967年10月付近のようですが、この個体1967年7月の製造ですから後期型ですかね。裏蓋のイルカマークは後期型のメダリオン風タイプですね。リューズはこれでオリジナルなのかな?
62系の最終形高級機として風格がありますね。文字盤は6216-9010T ADとなっています。針も中央に黒線の入ったタイプですから後期型の仕様ですね。少し時間が掛かってしまいましたけど、セイコーマチック・ウィークデーター39石の完成です。
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