みなさんは初詣に行かれましたか? 私は混雑で並ぶのが苦手なので、例年松の内ギリギリに行くことにしています。で、このPEN-FV #1072XX (1967年4月製)は生産開始から二か月目の製造です。FTで言うと11万台付近の初期型ですので使われているユニットは変更前で巻き戻しダイヤルノブは丸のローレットタイプです。例によって主のいない個体で、最後の所有者は関口さんですね。
巻上げも出来ない、セルフタイマーも固着の状態。このような症状の場合、多くは巻上げが完全に完了していない状態で、シャッターが切れないので「おかしいな?」とセルフタイマーを掛けてしまったことによる固着状態が多いですが、この個体は本当に動きません。
未分解機と思いますけど接眼枠を留めるネジの片方がありませんね。このような場合、カメラ内部に落ちていることが多いのですが見当たりません。
次に気が付いたのは圧板のハトメリベットが外れていること。ここは組立強度が足りませんね。工場で組み込んだ状態で外さなければまず問題はないのですが、修理屋さんの中には、修理歴を書き込む方もいらっしゃいまして、無理な力を掛けると簡単にリベットが飛んでしまいます。
部品で出た新品もまだストックしてありますが、M1.4ネジとナットで修理することで機能上問題はありません。ただし、ネジ頭は小さいものを使用して圧板から飛び出さないようにしなければなれません。
メカは問題なく作業終了しています。
セルフユニットをメンテナンスしようとしたら・・「あっ、ここにありました」接眼枠のネジが挟まっています。これではセルフタイマーは動ぎません。
本体は完了。付属の38mmですが、この手の本体に付いているレンズで良いコンディションのものは見たことがありません。まずは分解洗浄から。
初期生産の駒数ガラスは何故か樹脂が劣化をして駒数盤が見えなくなりますね。内部での劣化なので表面を研磨しても完全には修正できません。当方で複製部品も製作した時期もありましたが、現在は残り少ないです。
38mmは後玉のコーティング曇りは残りますね。ヘリコイドグリスが硬化していましたので交換をしてあります。
年明けからgoo blogの入力に不具合が出ていましてスムーズな編集が出来ない状況で更新しました。少し原因を調べるのに時間が必要かもしれません。