最近、PEN-D2が集まってくるなぁ。D3は露出計は作動している個体が多いですが、D2は不具合のある個体が多い印象です。この個体は#1072XXで、外観やレンズの状態は良いですが、シャッターはやっと動いている状態でメーターの動きに問題があります。
針があるところへ来ると「カツッ」と止まってしまい、戻らない時があります。
すでに過去の分解で2つの調整抵抗のうち1つを取り去られていました。針が正常に動かない原因は長期の不動状態によりコイルのピポット部の腐食や摩耗などにより、針の動きが重くなっていることがあります。今回はピポットの当たり調整をして改善させました。
きれいな個体ですがレンズの分解歴はあります。↖のスリ割りが痛んでいて、親の仇のように固く締まっていました。シャッターは未分解です。
ヘリコイドグリスが流化してベトベトの状態でした。ダイカスト本体側にも流れています。このようにグリスが流れることはD系では珍しいことです。
では、スプロケット軸、スプール軸(電池室)から組み立てて行きます。
D2は荒れている個体が多い印象ですが、この個体は露出メーターを除いて素晴らしい状態を保っていて、持病の後玉の曇りもない状態でした。シャッターはどの個体もO/Hが必要ですので欠点にはなりません。よって特に書くことも無く画像も撮ってありません。まだまだ、こんな個体もあるのだなぁということです。シャッター製造 昭和39年8月 本体製造 1964年9月 (第18回東京オリンピック開催の前月)