その前にね。昨日は栃木県のツインリンクもてぎで開催されたクラシックレーサーのイベントGood Oldaysに出掛けて久しぶりのクラシックレーサーと再会をして来ました。画像のマシンは私が乗ったマシンと同じモデルですので気になりました。今でも、こんなにきれいにレストアして保存している方たちがいらっしゃって、熱い情熱を感じますね。当日の画像を掲示板でUPしています。ご興味のある方はご覧になってください。
http://6609.teacup.com/koichi/bbs
でと。大阪のご常連さんからセイコーのスクールタイムとコニカLが届いています。その中に、以前にビールのおまけでオリンパスの歴代ストラップの企画がありましたが、その時に抽選でもらえたシルバーのPENの箱が同梱されていました。ありがとうございます。この状態で保存したいと思います。
それでは、セイコーのスクールタイム5000-7110です。文字盤にGTと入っていまして、当時の学生用の腕時計だったのでしょうね。状態は専用のラバーベルトは劣化ぎみですが、時計は非常にきれいですね。一度も分解を受けていないようです。分解修理をする時計ではないのかな? 測定してみると・・・一応6振動の機械なんですね。100分以上遅れて、テンプの振り角も130°しか出ていません。(ゼンマイは一杯です)
分解の画像を撮り忘れました。まぁ、安価に製造するため、簡略設計と部品の樹脂化が図られていましたね。返って、オーソドックスな時計の方が簡単な気もします。画像のようにカレンダーを動かす歯車などはすべて樹脂製となっています。で、データですが、片振り無しでテンプの振り角は225°と改善。日差+5秒付近ですね。こんなものでしょう。
カレンダーはリュウズの巻き芯に一体のギヤで→のように直接作動させる設計となっていますね。巻き芯がやけに複雑な形をしています。
文字盤は樹脂の一体成形に印刷をされたもの。針は非常にチープな作りですね。↓の部分に塗装ブツがあるのですが、普通ランクの時計では、絶対に不良になるど真ん中にあります。文字盤と機械の取り付けはビスではなくて、スナップ式に押し込むだけの構造です。
このように完成です。スクールウォッチと言うよりも、上級のセイコー5スポーツのようなデザインですね。ラバーベルトはオリジナルと思われますが、ラグ幅は17.5mmと半端ですね。
18mmのセイコー純正ベルトをセットしてみました。問題なく付きますね。ミリタリーウォッチのような雰囲気になりましたね。
では、コニカ Lです。体調不良気味で、問題ありありの個体なので、画像が多くなってしまいましたので、コメントは短く行きます。以前にもUPしていますのでカメラの紹介は簡単にです。1961年発売のコニカ初のプログラムEEカメラ。レンズは、HEXAR40mmf2.8。シャッターはSEIKOSHA L1/30~1/250 Bあり。女性にターゲットを絞ったと思われる、グレーの明るい色彩を採用していますが、大きさは時代を感じますね。しかし、印象ほど重くはありません。で、一見きれいに見えた個体ですが、ダイヤルを回すと、ガリガリと引っかかり、巻上レバーの復帰がスムーズでない。何度かの分解を受けているようです。
分解をして行くと、抑えナットの回り止めビスが欠落しています。
グリスはカラカラの状態ですね。シャッターは分離をしてオーバーホールをしておきます。
画像が前後しました。シャッターユニットを分離するために裏からナットを緩めますが、すでに分解をされて、工具がマスクに当って変形しています。非常に狭いスペースですので、JHTさんの工具を使って緩めます。
スリッドが現れてから、大きなレンチで緩めます。
この画像も前後していますね。グレーのリングのゴリツキは、ASA表示プレートが変形していて、チャージレバーと干渉していたため。プレートはアルミ製のため、無意識に押して変形させたのを知らずに組んだのでしょう。
グレーのリングを回転させると、ナイロン糸で同調させたドラムが露出メーターを回転させます。
しかし、観察していると、同調が正確でなく、スリップをしている時があります。どうも、過去にナイロン糸が外れて、適当に繋いだために、テンションが不足しているようです。で、私も、正規の張り方をしりませんので、試行錯誤で正確に同調する形を探りましたが、画像は、軸の巻き付けが一回転足りない状態。下部の真鍮部品がテンショナーで、バネで糸を張っています。
一見距離計内蔵に見えるファインダーは、メーターの指針をハーフミラーによって、ファインダー像の上部に導くもの。レンズの接着が外れていますね。
接着の上、清掃をしておきます。ハーフミラーはめっきが薄くなっていますね。
トップカバーに接着されているマスクも脱落していましたので、古いニカワのような色の接着剤を清掃してから接着しておきます。
何とか仕上がってきました。グレーリングの回転も滑らかです。最後にシボ革を接着します。
これで完成です。外観は良い個体でしたが、古く複数回分解されたカメラですので、復元に手間取りました。箱つきで入手されたそうです。先に完成しているスクールタイムとお帰りです。
一枚UPし忘れました。鏡胴基部に、グレーリングの動きと同調するインジケータがあります。本来、この部分には透明な防塵用のカバーを付いていますが、経年劣化で黄ばんで針が見えなくなっています。この個体も、すでに撤去されていました。今回はそのままとします。