昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~(九十二) 香水の匂い

2014-07-17 09:06:24 | 小説
背広を脱がせた千勢すら気付かぬ匂いに、小夜子が噛み付いたのだ。 「小夜子、勘弁してくれ。キャバレーに行ったんだ。 香水の匂いも、少しは付くだろうさ。千勢、お前、気になるか?」 「いえ。奥様に言われて、ようやく気付きました」 「ほら見ろ。小夜子の気のせいだろうさ」 我が意を得たとばかりに、胸をそらせて大きな声で言う。 . . . 本文を読む

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