元旦です。平成32(2019)年が明けました。
5月には令和元年となるんですよね、実に感無量です。
さてさて、それでは出発です。
どうしてでしょうか、予定変更をしてしまいました。
当初予定では、近辺の秋月城町探索をと思っていました。
別段、ホテルの出発時間が遅れたわけではありません。
ただ単に、歩くことが億劫に感じられただけです。
ですが、これが大正解! 幸先の良いスタートでした。
10:50頃でしたか、吉野ヶ里遺跡に着いたのは。
この地は、故郷である佐賀県が誇る、卑弥呼女王の地、だったかもしれないのです。
さあ、いざ、弥生時代へ! と意気込んで階段を上がると、な、なんと!
はっぴ姿の若者と、観客たちでいっぱいです。
なんだか、若者たちがせわしなく動いています。
入場券を買おうかと窓口に行ったものの、ちょっと気になります。
「何かあるんですか?」。係員さんに尋ねてみました。
「はい。新春特別和太鼓ショーです。お急ぎでなかったら、もうすぐ始まりますのでお聞きになって下さい」
こいつは春から縁起が良いやあ! ってね。
いや、まったく知らなかったんです。ほんと、まったくの偶然なんですよ。
やっぱり、こういうものは生演奏に限ります。
多少の上手下手はあるとしても、ほとばしる汗とともに演者の真剣な表情は胸を打ちますよ。
それに、地響きのごとくに押し寄せる和太鼓は、実に最高です。
綺麗なお嬢さんたちや、いなせな男衆たちが、一生懸命に腕を振り上げて叩くんですから。
大太鼓がドンドンと叩かれたときなんか、邪気が払われていく感じでした。
バチを垂直に立てるのは、天への思いでしょうか。
それとも、天からの気を受け取るためでしょうか。
さあ、起、承ときて転に入ったようです。
太鼓とともに笛の音が鳴りひびきます。「ピーヒャラ、ピーヒャラ、どんどんどん」です。
おおっと、突然に「チンチンチン」と鐘が乱入です。
元旦に相応しい、賑やかで元気で派手な演奏でした。
落ち着いい静かに新年を迎えたいと思われる方には申し訳ないです。
少しの間、耳をふさいでいてくださいな。
「コンコンチキチキ、どんどんどん。ピーヒャラピーヒャラ、どーんどーん!」
天に大きく羽をはばたかせて不死鳥が出現し、地の樹木にはサルがヒョイヒョイと飛びうつります。
地では犬が吠えまくり猫もまた浮かれています。
結に入りましたね。全員による総太鼓(というのでしょうか)で、会場に
「ドンドン、テレツクテレツク、ピーヒャラピーヒャラ、どんどん、どーんどーん」と、大騒ぎです。
覚えてみえますか、チンドン屋さんのことは。新規開店やら大売り出しやらの折りに、街中を練り歩いていましたよね。
道路脇に大勢の人たちが立ち並んで、拍手やらかけ声やらで大浮かれだったじゃないですか。
実に懐かしい、ワクワクさせる饗宴ですよ。
思い出しますわ。親父が肩車をしてくれて、人だかりの後ろからでもしっかりと見ることができました。
そして、チンドン屋さんの後ろから芸達者な大道芸人がつづいていました。
3本ほどのナイフをお手玉のように放り投げたり、面白おかしく体をくねらせながら歩いたりと。
そう、小っちゃなサーカスのようでしたよ。
もう、お腹いっぱいになりました。
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