昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

[ブルーの住人]第五章[蒼い情愛]~はんたー~

2024-03-16 08:00:57 | 物語り

(四)ぜいたく

裁判官は、おれに○刑だと宣告した。

その理由を、前途有望なるふたりの若い男女を○したからだという。
未来に大きな夢をいだいていたであろうふりの○害は、重い罪だという。

じゃ、おまえはどうなんだ! このおれにだってゆめがある。
おれいがいの、なんにんを○した? ○刑とした? 

法律をたてにとって、人を公然と○しているくせに。

○? なんだ、そりゃ。
生きるってのは、どういうことだ? 
案外、いまこそ生きてるのかもしれないぞ。

こんな立派な鉄筋のビルだ。
雨風をしのげて、窓からは太陽をおがめるし、月だってのぞける。
お星さまだってみえるんだ。

一日三度のおまんまが食べられるし、仕事だってさせてくれる。
時間になったらキチンと休憩もとらせてくれる。

まったくぜいたくな生活だぜ。



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