時の流れは今 川となりました
銀の皿は流れるのです その上に空を乗せたまま
その夜 空は消えました その朝には太陽が消えました
(背景と解説)
女友だちとの間が冷え切っていたという時期ではないのです。
二股交際という言葉がありますが、わたしの場合は殆ど重なりません。
不思議なのですが、ある女性との付き合いが疎遠になると、新たな出会いがあるのです。
浮気ぐせ、とも違います。
そりゃ、血気盛んな青年時代ですから、色んな女性に目が動くことはあったと思います。
でも、この年になって色々思い直して-己を見つめ直してみると、一番の原因は、自分に自信が持てなかったのだと思います。
短期間ならば薄っぺらい自分を隠せますからね。
当時の連絡手段と言えば、固定電話か手紙ぐらいのものでした。
手紙は、正直言ってお手のものでしたから。
話を戻します。
この詩は、自分の抱いていた恐怖心を現していると思います。
ただ、当時のわたしは、そんな風には考えていなかったと思います。
愛情というか恋心が薄れていく恐怖感について、思い巡らせたことでしょう。
でも、今読み返してみると-その琴線に触れてみると、愛情や恋心の喪失ではなくて、文学的表現を使うと「鳥たちについばまれて失われていく」ということになるでしょう。
自身を守るために着込んでいた蓑が、一本一本のわらを鳥たちに剥がされていく。
その恐怖感を書き込みたかったのだと思います。
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