昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

ぶぁらんす(バランス)

2010-03-20 13:03:35 | よもやま話
人の人生において、
何が幸運で何が不運かを指し示すのは
難しいことではあるでしょうが。

たとえば、私と友人の場合。
三人で連れ立って、若い頃から遊び歩いたものです。
そしてうん十年経って、
それぞれに家庭を持ち、子どもにも恵まれました。
揃いも揃って、一男一女です。

私はバツイチになりましたが、
二人は仲睦まじく暮らしていると思います。
その実までは、さすがに分かりませんけれども。

一人は公務員生活で、静かな生活です。
一人は自営業者で、孤軍奮闘の日です。
私ときたら、不安定な生活を送っています。

互いの誕生月に、
居酒屋で一杯をもう何十年と続けています。
高校卒業と同時にスタートしたのですが、
当初は我々としては高級な店での会食でした。

で、二十歳を迎えてからは、
小料理屋でのささやかな宴を持つようになりました。

ぶぁらんすのことです。
現状満足度を数値で表した場合、
私が一番のようです。

羨ましい、と一人は言います。
趣味の世界にどっぷりと浸っている私を。
彼はそういう男です。

レベルが低いと、一人は言います。
男ならもっと上を目指さなきゃ、とも。
彼はそういう男です。

以前散歩中に、お金を拾いました。
一円玉かと思いきゃ、なんと百円玉でした。
今は、札入れの小銭ポケットに鎮座です。

食品スーパーで、お金を拾ったこともあります。
十円玉でした。
レジのお姉さんに、お姉さんですよ、きれいな。
渡しました。

にっこりと笑ってくれて、その微笑がお礼です。
良い気持ちになりました。

昨年三月、突然の契約打ち切りで困りました。
雇用保険の支給とバイト収入とで、三ヶ月間を
何とか乗り切ることができました。

七月から新しい仕事に入りましたが
十一月に辞めました。
当初の話と違い、収入が少なくてだめでした。

そして又、雇用保険の支給とバイト収入とで、
やりくりする生活が始まりました。
そろそろヤバイかな?と感じ始めた頃に、
市営住宅入居の許可がおりました。

申請してから、わずか十ヶ月のことです。
早い入居ですよ、と言われました。
そして、二月十二日に引越しました。

更には、二月に条件の良い仕事も決まりました。
「あなたの年齢では、初めてです。」と言われました。
ラッキーなことです。

この市営住宅は、親父の眠る墓地(山の頂上)の麓です。
親父に守られている気がしています。
というのも、糖尿病が開放に向かっているのです。

血糖値が、まさに劇的に低下したのです。
朝食後に低血糖状態になることがね三度続きました。
思い切ってインシュリン注射を止めました。

血糖値は安定した数値を示し、
然もグレーゾーンで留まっています。
このまま推移していけば、
薬から開放されるのでは?と期待しています。

四月に、会社の定期健診があります。
すごく楽しみです。

仏教用語で、安心(=あんじん)の世界に居るようです。
他人を妬むことなく、怒りもなく悲しみもなく、
唯々、感謝の日々です。

苦しみもがいていた自分が、ほんとに嘘のようです。
解脱というと大袈裟ですが、プチ解脱でしょうか?
その折に書いた詩 敗者の一分 

勝者と敗者
勝ち組みと負け組み
強者と弱者
金持ちと貧乏人
いいんだもん、気楽にやってるからぁ

毎日毎日ピリピリして、ご苦労さん
悠悠自適なんて言いながら 暇を持て余す人
毎日毎日額に汗して働いて バタンキューの人
ご夫婦揃ってゴルフに 興じる人
独り者でも パチンコ店にお友だち
いいじゃんか いいじゃんか 気楽なんだからぁ

貯金通帳 持ってるぞ
残高二万 ぐらいだぞ
宵越しの金なんぞ持たねぇや なんてね
定期貯金 作っちゃったぁ
なんだか けちん坊になっちゃった
なんでだろ なんでだろ 不安な日々だょぉ

お金のないとき のんびり仕事してた
残業しないで 好きなことに熱中してた
小金を持ったら ピリピリ仕事してた
残業やって疲れ果てて テレビ観てた
食べるために 仕事してたのに・・
仕事するために 食べるようになっちゃった

目標ができて 結構じゃないか
将来に向けて 蓄えるのはグーだょ

結婚できないょ ━ 共稼ぎじゃ だめなの?
暮らせないょ ━ 都会がだめなら 地方にお出で
地方に若者が増えたら ━ お店もきっと 地方に来るさ
都会の幻想から 抜け出そうょ

キラキラ輝く ネオンサイン
漆黒の闇に輝く 星のまばたき
街灯に照らし出される 舗装道路
月灯かりに浮かび上がる 凸凹道

人人人で 人いきれ
狐狸猪で 人浮かれ
ワインで 一杯
どぶろくで 一杯

シェフの料理
おふくろの料理
欧風料理
田舎料理


“ 起きて半畳 寝て一畳 ”

不運から逃れる術。
多分、分をわきまえる ことだと。

努力は大事だけれど、欲を掻き過ぎるのはいけない。
小さな幸運だとしても、ありがとうの感謝の念を。

最後にもう一度。

人の一生は、バランス。
欠いたまま人生を終えたとしたら、
転生後の人生に引き継がれるのでは?
もしくは、あの世で精算することに?


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