昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

[お取り扱い注意!] (二十五)

2013-08-21 20:32:46 | 小説
(二十五)

第一、長生きしたって仕方ない。

起きて、ご飯食べて、仕事して、
またご飯食べて、テレビを見て、そして寝る。
それだけのことじゃないの。

「分かりました。
それじゃここに署名して下さい。

『生命の危険のあることを説明してもらったけれども、自己責任において退院します。

この後不幸な事態になっても、病院・医師に責任のないことを了解します。』とも書いて下さい。」

“やれやれ今流行りの自己責任ですか。
大丈夫、先生を訴えたりしませんよ。”

「はい、これで良いですか?」

「ほんとにね、生命に危険があるんですよ。
考え直しませんか? 山本さん。」

「先生の言うことを聞いた方が良いですよ。」
なおもしつこく入院を迫ってくる。


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