男は、すぐに傍らのボックスに横たわらせると、黒服が届けてくれた冷たいおしぼりを額に乗せた。
支配人の機転でもって、個室を提供してもらった。
家族に連絡をとろうかと考えたが、方法がわからない。
ミドリに声をかけても、返事のできる状態でもない。
酔いの醒めるのを待つしかなかった。
ミドリの手が、しきりにブラウスのボタンにかかる。
苦しげな表情を見せるミドリだった。
男は意を決して、ミドリのブラウスのボタン一つを外した。
胸が激しく波打っている。
麗子ほどではないが、ふっくらとした乳房に思えた。
不謹慎な! と思いつつも、男の目は釘付けになっていた。
白い肌だった。
男の脳裏に、またあの夢が蘇る。ムラムラと欲情が湧いてくる。
男は必死に抑えた。
少しは楽になったのだろう、息づかいが少し和らいだようだ。
「あ、私。そうだわ、ダンスをしてて。すみません、ご迷惑をかけて」
と、力無く言うと起きあがろうとした。
あわてて男は、ミドリを制した。
「まだダメだよ。もう少し横になっていて良いよ。
それに君が謝ることはない。僕が悪かったんだ。
もう少し気を付けてあげれば良かった。ホントに悪かったよ」
まだ辛いのだろう、かすかに微笑みながらも、時折 眉間にしわを寄せる。
いや、しきりに 背中を浮かそうとしている。
起きあがるつもりではないようだ。
右手を 背中に回そうとしている。
男は、タオルを取り替えようとしていた手を止めて、尋ねた。
「どうしたの? 背中の下に何か入っているのかな。何もなかったはずだけど」
「いえ、いいんです。いいんです」と言いつつも、やはり背中でゴソゴソしている。
男は、そっとミドリの体を 起こした。
相変わらず、「すみません、すみません」と、何度も呟く。
「あっ、そうか。きついのか、胸が苦しいんだね、気分が悪いんだ」
ミドリがブラジャーのフックを外そうとしていることに、男は気付いた。
今度は、両手を使って外しにかかった。
しかし、ブラウスの上からの せいもあってか、なかなか外れない。結局は諦めた。
「そうか、苦しいのか」
「え、ええ‥‥」
支配人の機転でもって、個室を提供してもらった。
家族に連絡をとろうかと考えたが、方法がわからない。
ミドリに声をかけても、返事のできる状態でもない。
酔いの醒めるのを待つしかなかった。
ミドリの手が、しきりにブラウスのボタンにかかる。
苦しげな表情を見せるミドリだった。
男は意を決して、ミドリのブラウスのボタン一つを外した。
胸が激しく波打っている。
麗子ほどではないが、ふっくらとした乳房に思えた。
不謹慎な! と思いつつも、男の目は釘付けになっていた。
白い肌だった。
男の脳裏に、またあの夢が蘇る。ムラムラと欲情が湧いてくる。
男は必死に抑えた。
少しは楽になったのだろう、息づかいが少し和らいだようだ。
「あ、私。そうだわ、ダンスをしてて。すみません、ご迷惑をかけて」
と、力無く言うと起きあがろうとした。
あわてて男は、ミドリを制した。
「まだダメだよ。もう少し横になっていて良いよ。
それに君が謝ることはない。僕が悪かったんだ。
もう少し気を付けてあげれば良かった。ホントに悪かったよ」
まだ辛いのだろう、かすかに微笑みながらも、時折 眉間にしわを寄せる。
いや、しきりに 背中を浮かそうとしている。
起きあがるつもりではないようだ。
右手を 背中に回そうとしている。
男は、タオルを取り替えようとしていた手を止めて、尋ねた。
「どうしたの? 背中の下に何か入っているのかな。何もなかったはずだけど」
「いえ、いいんです。いいんです」と言いつつも、やはり背中でゴソゴソしている。
男は、そっとミドリの体を 起こした。
相変わらず、「すみません、すみません」と、何度も呟く。
「あっ、そうか。きついのか、胸が苦しいんだね、気分が悪いんだ」
ミドリがブラジャーのフックを外そうとしていることに、男は気付いた。
今度は、両手を使って外しにかかった。
しかし、ブラウスの上からの せいもあってか、なかなか外れない。結局は諦めた。
「そうか、苦しいのか」
「え、ええ‥‥」
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