恨みます (十四) 2022-06-11 08:00:32 | 物語り しかしいま、一樹が小百合のエスコートよろしく一歩一歩に力を入れて上がっている。 「ひとりで上がれますから」という小百合に対して、「いいからいいから」と、抱きかかえるように手を回した。 . . . 本文を読む
水たまりの中の青空 ~第二部~ (二百四十四) 2022-06-09 08:00:51 | 物語り 資料に目を落としながら、怪訝な表情を見せた。 「うん? 北海道はどうした? 青森までしかないぞ。 . . . 本文を読む
水たまりの中の青空 ~第二部~ (二百四十三) 2022-06-08 08:00:51 | 物語り 式後の武蔵は、前にも増して商売に精をだした。 持てる財をつかい果たしたということもあるが、それにも増して事業欲がムクムクとわきだしていた。 . . . 本文を読む
恨みます (十三) 2022-06-05 08:00:34 | 物語り 「良かったら、お茶でも」。小百合から、思いもかけぬ言葉が口から出た。 初対面の男を部屋に入れることに抵抗感がなくはなかったが、このまま返してはいけないという気持ちをすてることができなかった。 . . . 本文を読む
恨みます (十二) 2022-06-04 08:00:04 | 物語り 「不安ですよね、ぼくが自宅まで一緒にというのは。 わかってます、小百合さんの気持ちは。 実は、ぼくには妹がいるんですが……」 . . . 本文を読む
水たまりの中の青空 ~第二部~ (二百四十一) 2022-06-02 23:27:01 | 物語り 「この男はじつになさけけない。軍隊時代、かわやのそうじばかりさせられていての。 皆みな馬鹿にされていたのよ。大正生まれの、なんじゃく男よ」 . . . 本文を読む
水たまりの中の青空 ~第二部~ (二百四十) 2022-06-01 08:00:13 | 物語り 金屏風を背にして、武蔵と小夜子が座る。小夜子の横に、茂作が仏頂面で座っている。 そして武蔵の横には、大婆が陣取っている。 . . . 本文を読む