13日(金)。誉田哲也著「春を嫌いになった理由」(光文社文庫)を読み終わりました ”ほんだてつや”は推理小説、警察小説が好きな方はよくご存じのとおり、警部補・姫川玲子が活躍する「ストロベリーナイト」、門倉美咲と伊崎基子の2人の女性警察官が活躍する「ジウ」3部作などの著者です 1969年東京生まれで、2003年に第4回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しています 物語は・・・・
フリーターの秋川瑞希はテレビプロデューサーの叔母・名倉織江から、霊能力者エステラの通訳兼世話役を強引に頼まれます。エステラ、テレビスタッフらとロケ現場に行くと、エステラの透視どおり、廃墟となったビルから男性のミイラ死体が発見されます 瑞希は、これはテレビ局とエステらが組んだ”ヤラセ”か、と勘繰ります。一方、中国からの密入国者、リン・ソウチンと妹のウージェンを巡る物語が展開します
エステラは生放送中のスタジオに殺人犯がやってくるという透視をします はたしてその殺人犯とは誰なのか。読んでいる読者としては、瑞希とエステラのコンビと密入国者の行動とがどこでどう結びついていくのか気にかかります 最終的には、テレビ局の前で事件は一件落着するわけですが、まったく予想と違う展開が用意されています。さすがはホラーサスペンス大賞特別賞受賞者です あっという間に読み終わってしまいました。なぜ瑞希が春を嫌いになったのか、の思いは最後の一行に書かれています