人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

川瀬賢太郎+神奈川フィルのコンサートを聴く~フェスタサマーミューザ

2014年08月05日 07時00分21秒 | 日記

5日(火)。昨日、またまた性懲りもなく酷暑の中、川崎まで出かけ、ミューザ川崎で神奈川フィルのコンサートを聴きました これは「フェスタサマーミューザ」の一環として開かれたコンサートです

ロビーの一角に「ほぼ日刊サマーミューザ朝刊」が置かれており、2日(土)の山下一史+NHK交響楽団のコンサートの模様が写真入りで紹介されていました 小林麻耶さんのコンサート・ナレーション初体験直後の感激ぶりを思い出しました

 

          

 

さて神奈川フィルのプログラムは①バーンスタイン「キャンディード」序曲、②ルロイ・アンダーソン「タイプライター」、③同「トランペットの休日」、④同「クラリネット・キャンディ」、⑤同「忘れられた夢」、⑥同「ワルツィング・キャット」、⑦同「舞踏会の美女」、⑧ジョン・ウィリアムズ「スター・ウォーズ組曲」といった言わばアメリカ音楽特集。指揮は常任指揮者・川瀬賢太郎です

 

          

 

自席は1C10列14番、センターブロック左通路側です。会場は7割位の入りでしょうか 楽員が登場し立ったままコンマスを迎え、揃ったところで会場に向かって一礼します 指揮者の川瀬賢太郎が威勢よく登場し、さっそく最初のバーンスタイン「キャンディード」の演奏に入ります

この曲はコンサートのオープニングを飾るのに相応しい賑やかで威勢の良い曲です この「フェスタ」の参加楽団は在京オケが揃っている中で、唯一の地方オケとして、そして地元のオケとして、その存在感を印象付けるのに成功したと思います

舞台中央に赤いタイプライターが設置されます。川瀬が指揮台を降り、マイクを持って次のルロイ・アンダーソンの「タイプライター」の演奏者を紹介します

「タイプライターを演奏するのは、当楽団の厳選なるオーディションの結果選ばれたヒラオさんという方です。それではどうぞ~」

タイプライターを叩くのだから若い女性が登場するだろう、という甘い妄想を抱いていると、舞台の左袖から髪の毛の薄い中高年のオジサンがニコニコしながら出てきました 川瀬が演奏に入ろうとすると、なぜかヒラオさんはチューニングをしろと迫ります。予定にない要求にオーボエ奏者が戸惑っています 仕方なく準備して「ラ~」を吹くと、タイプライターをチョンと叩き、指で を出します。これでやっと演奏に入れます ヒラオさんは演奏中、曲に合わせて見事なタイプライターの腕前を披露しました 演奏が終わると、打ち終わったペーパーを掲げ、指揮者にサインを求め、それを客席の女性に持っていき手渡しました。ヒラオさんはなかなかの役者です

続いて川瀬は「トランペットの休日」について、

「休日と言うと、怠け者の私などは、昼間からお酒を飲んで寝たりしていますが、トランペット奏者は休日にも演奏するのですね

と言って、演奏に入ります 3人の奏者が前に出て演奏しますが、いつもと違って距離が近いので迫力がありますね

次いで4人の奏者により「クラリネット・キャンディ」がご機嫌に演奏されました。次いで、また川瀬のトークに移ります

「次の曲は”忘れられた夢”という曲です。私も以前はベルリン・フィルを振りたいとか、ウィーン・フィルを振りたいとか、夢を抱いていたものですが、最近では、自分の置かれた現実を直視せざるを得なくなりました 夢は同じ世代の山田一樹君に託したいと思います」と微苦笑しながら自嘲的に話しました。この間、オケの面々が寂しい眼差しで見つめていたような気がします。なにせ、山田一樹は小澤征爾が優勝したブザンソン指揮者コンクールの優勝者で、名門スイス・ロマンド管弦楽団の首席客員指揮者ですからね

次いで、次に演奏する「ワルツィング・キャット」について「皆さんは猫派 ですか、それとも犬派 ですか?」と訊き、「どうも犬派が多いようですね。でもこの曲は猫も犬も両方出てきますのでご安心を」と言って、演奏に入りました。なるほど、弦楽器が猫を、人の声が犬を表していました

前半最後は「舞踏会の美女」です。「舞踏会にはいろいろな人がいますね。ここにも個性的な人もいますが・・・」と言ってコンマスの方を見ます コンマスは派手なメタル・フレームが目立つメガネを着用しています。それがこの人のトレード・マークです 私はどうもこの人が苦手で、東京フィルに吸収される前の新星日響のコンマスを務めていた頃から良い印象を持っていなかったのですが、今でも変わりません

休憩後はジョン・ウィリアムズの「スター・ウォーズ」組曲です。なぜかヒラオさんが打楽器奏者の席に座っています。われ正体見たり、トラ・トラ・トラ

この曲は冒頭から中盤にかけては、オーストリアからアメリカに亡命しハリウッドで活躍したエーリヒ・ウォルフガング・コルンゴルトの音楽を想起します コルンゴルトが居なかったら「スター・ウォーズ」の音楽は生まれなかったでしょう 演奏は神奈川フィルの総力を結集した迫力に満ちたものでした

大きな拍手を受けながら、川瀬が舞台袖から譜面台を運んできて、指揮台の横に置きました・・??? コンマスをソリストにして何かアンコールを演奏するようです ロマンティックな曲でしたが、後でロビーの掲示で確かめたらナイジェル・ヘスの「ラヴェンダーの咲く庭で~テーマ」でした。演奏は、捨てたもんじゃない、と言っておきましょう

 

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