人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

貫井徳郎著「後悔と真実の色」を読む~連続殺人事件の共通点は?

2014年08月18日 07時00分34秒 | 日記

18日(月)。今朝の『天声人語』は「近所の公園で、きのう初めてツクツクボウシを聞いた」で始まっています。私はまだ聞いていませんが、昨日、道端にセミの死骸が落ちていました と思ったら、すぐ近くにカナブンの死骸が、数分歩くとハチの死骸を発見しました 一瞬、この夏の終わりが近いことを感じましたが、まだまだ気温も高く湿度も高く、厳しい残暑は続きそうです。夏はでーキライだ

 

  閑話休題  

 

貫井徳郎著「後悔と真実の色」(幻冬舎文庫)を読み終わりました 貫井徳郎の作品を読むのは「慟哭」「愚行録」「乱反射」に次いで4冊目です

 

          

 

若い女性ばかりを狙った殺人事件が相次ぐ 事件の共通点は人差し指が切り取られていることだった。犯人は「指蒐集家」を名乗り、ネットで犯行を予告するなど警察を挑発する。捜査一課のエリート刑事・西條輝司は、事件が通り魔によるものなのか、それとも怨恨絡みなのか、推理しながら捜査を進める 一方、西條のことを一方的に敵視している綿引は、匿名の手紙に同封された写真から、西條には愛人がいることを知り、それを週刊誌に流すことで西條を失職させる 捜査本部の懸命の捜査により、事件の被害者にはある共通点があることが分かり、西條の愛人・小田美叡もそれに該当することが分かる。そして、彼女も犯人によって殺害される。失職してホームレスになった西條は、警察の裏をかく犯人は内部情報に通じているのではないか、という推理のもと、ケータイで捜査本部と連絡を取り合って真犯人を罠にかける

この作品は、事件の発生から解決に至るまでの謎解きの面白さはもちろんのこと、西條と綿引との間の複雑な人間関係に基づく感情の移り変わりが魅力です また、この作品を読んで、今まで読んできた他の警察小説と違うと思ったのは、主人公が同じ警察官の計略で失職しホームレスになってしまうというプロットです 山本周五郎賞を受賞した680ページにも及ぶこの作品は、文芸評論家・西上心太氏が「解説」にも書いているように、「貫井徳郎の代表作」と言っても良い大作だと思います

それは良いのですが、680ページもの本ばかり読んでいたら年間70冊の目標は達成できません 次に読むのは薄手の本になると思います、バランスを取るため

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする