人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

桐朋学園室内楽演奏会を聴く~エクセルシオのベートーヴェン「ラズモフスキー第3番」も / 「東京・春・音楽祭2019」のチケットを8枚取る~ガラ・コンサート、ベルリン・フィル・メンバーによる室内楽他

2018年12月03日 07時21分53秒 | 日記

3日(月)。わが家に来てから今日で1522日目を迎え、トランプ米大統領はツイッターで、11月30日に死去した米国のジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュ第41代米大統領を「適切な決断力、良識、冷静な指導力で、わが国を成功裏に冷戦終結に導いた」と讃えた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      筋違いな決断力、非常識、過激な指導力で世界をカオスに巻き込んでるのは誰?

 

         

 

昨日は「東京・春・音楽祭2019」のオペラを除くチケット先行発売日だったので次の8枚を取りました

①3月16日(土)19時「都響メンバーによる室内楽」:モーツアルト「フルート四重奏曲第1番」、ブラームス「クラリネット五重奏曲」他

②3月21日(木・祝)15時「東京春祭チェンバー・オーケストラ」:モーツアルト「オーボエ協奏曲」、同「ファゴット協奏曲」他

③3月26日(火)19時「名手たちによる室内楽の極」:モーツアルト「ピアノ四重奏曲第1番」、リヒャルト・シュトラウス「ピアノ四重奏曲」他

④3月27日(水)19時「ベルリン・フィルのメンバーによる室内楽」:ブラームス「ピアノ四重奏曲第1番」、マーラー「弦楽四重奏曲 断章」他

⑤4月3日(水)19時「ブラームスの室内楽Ⅵ」:ピアノ三重奏曲第1番、ピアノ五重奏曲、F.A.Eソナタよりスケルツォ

4月9日(火)19時「クールマン、愛を歌う」:モーツアルト「夜の女王のアリア」、リヒャルト・シュトラウス「7つのヴェールの踊り」他

⑦4月10日(水)19時「郷古廉&加藤洋之~ベートーヴェン『ヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会Ⅲ』」:第9番、第10番

⑧4月12日(金)18時半「15周年記念ガラ・コンサート」:ワーグナー、リヒャルト・シュトラウス、チャイコフスキーの歌劇のアリア他

上記のほか、すでに4月4日(木)のヴェルディ「リゴレット」(演奏会形式:指揮=リッカルド・ムーティ)と、同5日(金)のワーグナー「さまよえるオランダ人」のチケットを押さえているので、これで計10公演になります 以上の他に、来年1月27日発売の 4月6日(土)14時から国立科学博物館「日本館講堂」で開かれる「N響メンバーによる室内楽」のチケットを取る予定です

 

     

 

         

 

昨日、サントリーホール「ブルーローズ」で「第100回桐朋学園室内楽演奏会」を聴きました 先日はサントリーホール前のカラヤン広場の”夜の”クリスマスツリーをご紹介しましたが、今回は”昼間の”ツリーをご紹介します

 

     

 

予約してあるので、会場受付でチケット代3000円を支払って、プログラムを受け取りました やはり第2ヴァイオリンの山田百子さんは出演しないようです プログラムに双紙正哉氏の名前が載っていました。エクセルシオでは3年ほど前に、第1ヴァイオリンの西野ゆかさんが腕の炎症で約1年間療養し代演を立てていましたが、山田さんは大事に至らなければよいと思います

今回の代演者として都響第2ヴァイオリン首席奏者・双紙正哉氏が選ばれたのはどういう経緯なのでしょうか? 都響の第2ヴァイオリン首席奏者は双紙氏とエンカナ(遠藤香奈子)さんですが、エンカナさんはかつてエクセルシオのヴァイオリン奏者(1994-2002)でした その繋がりなのかどうかは分かりません。ちなみに、曲目解説が一行も書かれていない一方で、過去99回の演奏曲目と演奏者の一覧を8ページにわたり詳細に紹介しているプログラム冊子を見ると、1993年6月から1996年6月まで連続してエクセルシオのメンバーが連続して出場しています 興味深いのは95年6月までがヴァイオリン=西野ゆか、遠藤香奈子、ヴィオラ=吉田有紀子、チェロ=林一公となっていて、96年6月にチェロが大友肇氏に代わっていることです ちなみに山田百子さんと双紙正哉氏は1991年11月の演奏会に別々のグループ・メンバーとして出演しています 第2ヴァイオリンがエンカナさんから山田百子さんに代わったのは2003年からです

全席自由です。右ブロック3列目左通路側を取りました。会場はほぼ半数の入りといったところでしょうか。ちょっと寂しいですが、第100回記念ということで昼と夜の2部制にしたため、聴衆が分かれてしまったのかも知れません ゲストとの関係とか、出来るだけ多くの学生を出演させたいとか、いろいろ事情があるのだと思います。まあ、仕方ありませんね

プログラムは①「弦楽四重奏曲第9番ハ長調”ラズモフスキー第3番”」(エクセルシオ)、②チャイコフスキー「ピアノ三重奏曲イ短調”偉大な芸術家の思い出に”」(第1楽章)、③プロコフィエフ「弦楽四重奏曲第2番」、④メンデルスゾーン「弦楽四重奏曲第4番ホ短調」(第1,3、4楽章)、⑤ラヴェル「弦楽四重奏曲ヘ長調」(第1、3,4楽章)で、②~⑤は学生による演奏です

 

     

 

1曲目はクァルテット・エクセルシオの演奏で「弦楽四重奏曲第9番ハ長調作品59-3  ”ラズモフスキー第3番”」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770‐1827年)が1805年から06年にかけてウィーンで作曲した3曲の弦楽四重奏曲(作品59)の一つですが、作曲を依頼したウィーン駐在ロシア大使ラズモフスキー伯爵の名を冠して標題が付されています 第1楽章「導入部:アンダンテ・コン・モート」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート・クアジ・アレグレット」、第3楽章「メヌエット・グラツィオーソ」、第4楽章「アレグロ・モルト」の4楽章から成ります

私の知る限り、いつもは左から西野、吉田、大友、山田という対向配置の並びですが、今回は山田さんの代演で双紙氏が加わったせいか、西野、双紙、大友、吉田という並びになっています ヴァイオリン同士が隣り合わせの方が演奏しやすいのかも知れません。女性二人は赤系統の衣装で統一しています

西野さんの音頭で演奏に入りますが、緻密なアンサンブルはいつもの通りです 第2ヴァイオリンの双紙氏も違和感なく収まっている感じです 第2楽章は美しいアンサンブルです 第3楽章から休みなく続く第4楽章は、フーガの技法が縦横に駆使された急速なテンポで演奏されます 畳みかけるような4人の演奏は疾走感に満ち、ベートーヴェンの推進力を表出していました

10分間の休憩の後はチャイコフスキー「ピアノ三重奏曲イ短調”偉大な芸術家の思い出に”」から第1楽章です この曲はピーター・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1881年にパリで急死したニコライ・ルビンシテインの追悼のために作曲したもので、翌82年に初演されました

演奏はピアノ=江黒楓乃、ヴァイオリン=大内遥、チェロ=山梨浩子の4人です。3人とも感情のこもった演奏で、楽器が良く鳴っていました

次いで、プロコフィエフ「弦楽四重奏曲第2番ヘ長調」です この曲は、セルゲイ・プロコフィエフ(1891‐1953)が1941年にカフカスのバルダ地方の民謡の主題により作曲した作品です 第1楽章「アレグロ・ソステヌート」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「アレグロ」の3楽章から成ります

演奏は第1ヴァイオリン=塩加井ななみ、第2ヴァイオリン=後藤康、ヴィオラ=本田梨紗、チェロ=小林未歩の4人です。曲想は全体的にプロコフィエフらしい諧謔的なものですが、4人のパワフルで技巧に満ちた演奏が印象に残りました


     


10分の休憩後はメンデルスゾーン「弦楽四重奏曲第4番ホ短調」から第1,3、4楽章です この曲はフェリックス・メンデルスゾーン(1809‐1847)が1837年に作曲したものです 第1楽章「アレグロ・アッサイ・アパッショナート」、第2楽章「スケルツォ」、第3楽章「アンダンテ」、第4楽章「プレスト・アジタート」の4楽章から成ります

第1楽章が開始された時、「あれっ」と思いました。テンポがゆったりしているせいで、違う曲を聴いているのかと錯覚しました いつも聴いているのはパシフィカ・クァルテットのCDで、楽章表示通り「アレグロ・アッサイ」のテンポなのですが、目の前で演奏されているのは「アンダンテ」ではないかと思われるほどテンポが遅いのです それでも演奏が進むにつれてテンポ・アップしてきたので、やっと落ち着きました 第3楽章は美しく響きました。第4楽章は「プレスト」なのでもう少し速く演奏しても良かったと思いますが、美演でした

最後の曲はラヴェル「弦楽四重奏曲ヘ長調」から第1、3,4楽章です この曲はモーリス・ラヴェル(1875‐1937)が1902~1903年に作曲した作品です 第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「十分に活き活きと、極めてリズミカルに」、第3楽章「きわめて穏やかに」、第4楽章「活き活きと、激しく」の4楽章から成ります

演奏は第1ヴァイオリン=東亮汰、第2ヴァイオリン=岸菜月、ヴィオラ=堀内優里、チェロ=小林未歩の4人です。第1楽章は、ラヴェル特有の浮遊感が良く出ていました 第3楽章は美演でした。第4楽章はスピード感溢れる躍動感に満ちた演奏でした

コンサート全体を通して言えることは、さすがは100周年を記念した公演のための厳しい学内選考を通過した精鋭の学生たちで、技術的にかなり高いレヴェルだということです あとはどれだけ不断の努力と経験の積み重ねが期待できるか、といったところだと思いました

 

     

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