11日(火)。昨日は、あまりの寒さに この冬初めてコートを着て外出しました でも、12月中旬ということを考えれば、この寒さは今の時期 当たり前の気候だということに気が付きます
ということで、わが家に来てから今日で1530日目を迎え、トランプ米大統領は8日、ケリー大統領首席補佐官が年末までに退任すると発表したが、トランプ氏に苦言を呈す「お目付け役」の退任で、政権運営の混乱に拍車がかかる可能性がある というニュースを見て感想を述べるモコタロです
政権に強い規律を導入したケリー氏を排除して ケリをつけるつもりなりケリか?
昨日は、夕食に勝浦氏在住のS君が送ってくれたサンマを塩焼きに、イカを丸焼きにして、別に買ってきた真鯛の刺身と一緒にいただきました サンマもイカも新鮮で美味しかったです
誉田哲也著「ルージュ 硝子の太陽」(光文社文庫)を読み終わりました 誉田哲也は1969年、東京都生まれ。学習院大学卒。2002年に「妖(あやかし)の華」で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞を受賞し、03年には「アクセス」で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しています
当ブログでは彼の作品が文庫化されるたびにご紹介してきました
この作品は「姫川玲子シリーズ」文庫最新版です。ヒロインの姫川玲子は十代の頃 ある犯罪の被害に遭い、女性警官との交わりから立ち直るキッカケをつかんだという過去を持つ女性刑事です 警視庁入庁後は20代の若さで警視庁捜査一課に配属され、姫川をリーダーとする姫川班が発足します
第1作「ストロベリーナイト」はこの当時の物語です。今回の「ルージュ 硝子の太陽」は同シリーズ第8作に当たります
世田谷区祖師谷で母子3人惨殺事件が起きる 被害者の一人が地下アイドルだったこともあり、世間の大きな注目を集めていた
特捜本部に招集された姫川玲子だったが、遺体を徹底的に損壊した残虐な犯行を前に、捜査は暗礁に乗り上げる
やがて、共通する手口から28年前に昭島市で起きた未解決の一家4人殺人事件が浮かび上がり、そこに米軍関係者の影がチラつく
果たして犯人は28年前と同一犯なのか? 姫川班の追求が続けられる
物語はベトナム戦争にも赴いたことのある男の独白から始まりますが、彼が語っているのが過去なのか現在なのか、夢なのか現実なのか、極めて曖昧に描かれています そして、物語の中盤で再び男の独白が始まります。「またもや悪夢は繰り返された。私はその入口に立っており、血に塗れた闇が、さらにその奥深くへと私をいざなった。頭の中では『ワルキューレの騎行』が鳴り響いていた
殺戮のファンファーレだ・・・」
ここで触れられている「ワルキューレの騎行」は、ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」の第1夜「ワルキューレ」の第3幕の前奏曲です 「ワルキューレ」とは戦場で死を定めて勝敗を決め、戦死した勇士をヴァルハラ城に運ぶ役割を持つ女性的な存在のことです
ここで筆者がこの音楽を登場させたのは、明らかにフランシス・コッポラ監督による映画「地獄の黙示録」を意識しています
コッポラ監督は、米軍兵士がヘリコプターからベトナムの領土にナパーム弾を落としたり、ベトナム兵に向けて機銃掃射する時に、この音楽のテープをかけ、兵士を鼓舞する手段として利用していたからです。それと同じように、本作の犯人らしき男の頭の中では「ワルキューレの騎行」が鳴り響いていて、それは「殺戮のファンファーレ」なので、「あの時と同じように、やっちまえ
」という興奮状態にあったことを表しているのです
てっきりベトナム帰還兵の再犯か、と思いきや、あっと驚くどんでん返しが待っています 読み終わって思ったのは「血は争えない」ということでした
【追伸】昨日のブログの最後に登録読者数に関する「追記」を書きました。ご覧いだだければ幸いです