人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

真山仁著「当確師」を読む~裏切り、買収、盗聴、なんでもありの「選挙版ハゲタカ」

2018年12月22日 07時25分50秒 | 日記

22日(土)。昨日は暖かい一日だったので、大掃除第1弾をやろうか、年賀状を書こうか迷ったのですが、掃除道具と年賀状DVD付属のMOOKを買ってきて、取りあえず年賀状を作成することにしました 毎年同じようなことを繰り返しているのに、1年ぶりに作業をしたら えらい時間がかかってしまいました

息子が単身赴任先の山形から「お歳暮」としてハムの詰め合わせを送ってくれました

 

     

 

息子からお歳暮をもらうのは生まれて初めてです 何も親にお歳暮を送ってくれなくてもいいのに、とは思うものの、親としては、社会に出て これほどの気遣いが出来るようになったことを嬉しく思います   その一方で、仕事を持ってはいるものの、自宅通勤のため給料はすべて自分のもので使いたい放題、電気・水道・ガス代も負担せず、炊事・洗濯・掃除すべて親任せという娘には見習ってほしいくらいです 親の苦労って、自分で子どもを育てる身になって初めて、あるいは、少なくとも独立して生計を立てるようになって初めて、身に染みて分かるようになるのでしょうね

ということで、わが家に来てから今日で1541日目を迎え、トランプ米大統領は20日夕、自身のツイッターでマティス国防長官が来年2月末に辞任することを明らかにした というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      現政権内の”唯一の良心”が辞任して 小学5~6年生並みのトランプが残るとはね!

 

         

 

昨日、夕食に「豚バラ麻婆茄子」と「厚揚げとシイタケの煮物」を作りました 「厚揚げ~」は新聞を見て先日作ったばかりですが、美味しかったのでまた作りました

 

     

 

         

 

真山仁著「当確師」(中公文庫)を読み終わりました 真山仁は1962年大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科を卒業。読売新聞記者を経て、フリーランスとして独立。2004年、企業買収を巡る熱き人間ドラマを描いた小説「ハゲタカ」でデビュー 「ハゲタカ」シリーズなどで話題を呼んだ

 

     

 

主人公の聖達磨(ひじり・たつま)は、莫大な報酬と引き換えに、当選確率99%を約束する名うての選挙コンサルタントで、「当確師」と呼ばれている 今回の依頼は、大災害に備えた首都機能補完都市に指定された高天市の市長選挙で、圧倒的な支持率を誇る現職・鏑木次郎を倒すというもの 聖は幅広い人脈をフルに活用して、現職市長側につく者に買収、盗聴など あらゆる手段を講じて裏切り行為を呼び、自らが擁立する対立候補・黒松幸子を当選させようと全精力を注ぎこむ

文庫版の解説を池上彰さんが書いています。「ここで登場する当確師という職業は存在するのか。いるのです 『当確師』とは名乗りませんが、苦戦しそうな選挙の応援に入って、候補者を当選させるという仕事をこなす人たちはいるのです」として、池上さんがNHkの記者をしていた時の実際の経験談を書いています

この小説の主役とも言うべき高天市長・鏑木次郎は「難しい局面にある時や気持ちが沈んだ時でも、フルトヴェングラーが1951年バイロイト祝祭劇場で指揮した『第九』を聴けば、すべてを乗り越えられた   また、酒席で気持ちが高ずれば、自慢のバリトンで『歓喜の歌』を独唱した」という、なかなか人間味溢れる好人物として描かれているのですが、市長の在任期間が長くなるにつれ傲慢になっていき、強引にリゾート開発を進めようとして、それを阻害するものを排除していたことが明らかになります そうしたマイナス・イメージにつながることを当確師・聖が見逃すわけがありません

フルトヴェングラーの名前を出すあたりは真山氏も相当なクラシック通だと思われます

本の帯には「選挙版『ハゲタカ』」という”売り文句”が躍っていますが、ある人物を当選させるためなら「なんでもあり」という意味では、その通りだと思います

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