人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

カルテット・ヒムヌスでモーツアルト、ベートーヴェン、ラヴェルを聴く~JTアートホール

2012年12月21日 06時59分13秒 | 日記

21日(金)。昨日の昼休み、飯野ビルのランチタイムコンサートを聴きに行きました 出演は現在ベルリン芸術大学在学中の守重結加さん(下の写真)です

18日にイイノ・ビルテックのK社長からいただいたメールに「守重さんは17日(月)ベルリンから帰国し、その足で飯野ビルでのリサーサルに臨んだ。少しだけリハーサルに立ち合ったが、素人目にもなかなかの出来栄えと分かり、今年のイチオシである」旨が書かれていました

12時半頃ロビーに着きましたが、3曲目のショパン「練習曲作品25-2」が演奏されている最中で、流麗な演奏にロビーを行き交う人々も思わず足を止めて聴き入っていました ワルツ第2番もソナタ第3番の第4楽章も力強さの中に繊細さがあり、実力の高さを印象付けました 次いで演奏されたプ―ランク、ドビュッシーはショパンとは趣の異なる曲ですが、豊かにベーゼンドルファーを鳴らしていました立ちあがって挨拶をしたとき”小柄な人だな”と思いましたが、その小さな身体から紡ぎ出される音楽は豊穣で人を惹き付ける魅力を持っていました。いずれ、サントリーホールでリサイタルを開くことになるかも知れません 将来が楽しみな新人が一人増えました

 

          

 

   閑話休題   

 

昨夕、X部長の誘いにのって地下のR(またしても!)で、当社のK君、S建設のS、F両氏と5人で飲みました 私は7時から虎ノ門でコンサートがあるので、お酒はほどほど(ビール・ジョッキ1杯と日本酒・冷酒グラスに5杯程度)にして、いきなりおにぎりを注文してヒンシュクを買いながら1時間後には店を出ました。X部長は「おれは今夜、愛のキューピットになるんだ」と息巻いていましたが、X部長は”愛のキューピット”というより”飲むのキューピッチ”なので、当該者の行く末が心配です

 

  も一度、閑話休題  

 

JTアートホールまで歩いて行きましたが、JTビル1階でサンタクロースが出迎えてくれました。もうすぐ”メリー・クリスマス”ですね。何かと出費の多い親にとっては”ベリー・クルシミマス”ですが

 

          

 

ホールのホワイエで熱いコーヒーを飲んで、酔いを醒ましてからコンサートに臨みました

「カルテット・ヒムヌス」のコンサートを聴きました 「カルテット・ヒムヌス」は2010年に結成されたばかりの弦楽四重奏団で、東京都交響楽団、読売日本交響楽団等の若手メンバーで構成されています「ヒムヌス」とは「神への賛歌」のことだそうです。

プログラムは①モーツアルト「弦楽四重奏曲第15番二短調K.421」、②ラヴェル「弦楽四重奏曲ヘ長調」、③ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第10番変ホ長調”ハープ”」の3曲です

 

          

 

会場は7~8割程度の入りでしょうか。自席は8列4番、左ブロックの通路側で、4人がよく見える席です

1曲目のモーツアルト「弦楽四重奏曲第15番ニ短調K.421」はモーツアルトが26歳~28歳のときに作曲し、師と仰いだハイドンに捧げた6曲の弦楽四重奏曲のうち2番目の曲です ニ短調という調性は「レクイエム」と同じ調性です。憂いに満ちた曲想で、哀しみを湛えています 第1ヴァイオリンの小林朋子さんを中心に緻密なアンサンブルを紡いでいきます この人は昼に聴いた守重結加さんと同じベルリン芸術大学出身者です

2曲目のラヴェル「弦楽四重奏曲ヘ長調」は世紀が変わった1902年から03年にかけて作曲され、師であるフォーレに献呈されました 「こういう曲は、日本人は演奏は出来ても作曲は絶対できないよな」と思わせるラヴェル特有のリズム、メロディー、色彩感に溢れています 第2楽章はピチカートによる快活な音楽が印象に残ります また、第4楽章こそ、このカルテットに相応しい”青春の慟哭”とでもいうべき激しく情熱的な音楽です

休憩後のベートーヴェン「弦楽四重奏曲第10番変ホ長調」は、第1楽章に現れるピチカートの動機がハープの音色を連想させることから「ハープ」という愛称で呼ばれています

第2楽章の「アダージョ」の何という美しさでしょうか こういう音楽をいい演奏で聴くと、本当にベートーヴェンっていいなあ、と思います 一転、第3楽章「プレスト」は”運命の動機”が跳ね回るスケルツォ楽章です そして連続して演奏される第4楽章は”変奏曲”です。ベートーヴェンは一つの主題をいくつにも展開するのが得意中の得意でした 4人の演奏は溌剌としていてとても良かったです

終演後、第2ヴァイオリンの山本翔平さんが「今日は年末のお忙しい中、ぼくたちのコンサートにお越しいただき、ありがとうございました」と結婚披露宴での主催者のスピーチのように挨拶すると、すかさず客席から「いいえ、どういたしまして」という返事が返り、笑いを誘っていました。アンコールにショスタコーヴィチの「弦楽四重奏のための2つの小品」から第2曲「ポルカ」を演奏しました この曲はショスタコーヴィチらしい、諧謔的な、人をおちょくったような、しかし楽しい曲でした

4人のうち1人が女性のカルテットはハーゲン・カルテットもそうだし、私が大好きなパシフィカ・カルテットもそうです。このカルテットも彼らのように息の長い四重奏団として活躍してほしいと思います

 

          

          

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