人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新国立オペラ:モーツアルト「魔笛」初日公演を観る / 読響2025年度シーズン ⇒ 「定期」「名曲」とも現在の席で継続

2024年12月11日 00時55分13秒 | 日記

11日(水)。昨日は読売日響の「2025年度シーズン」の席替え解禁日だったのでWEBサイトからアクセスして「名曲シリーズ」の変更手続きに挑戦しました が、整骨院での時間がかかり過ぎて受付開始の10時までに家に戻れなかったので全然つながらず、午後にアクセスした時には当方の希望する席が残っていなかったので諦めました このため、「定期演奏会」「名曲シリーズ」とも現在の席を継続することにし、電話で連絡しました

ということで、わが家に来てから今日で3620日目を迎え、ノルウェーの首都オスロで10日に開催された日本原水禁被害者団体協議会へのノーベル平和賞受賞式に、核兵器保有5大国のうち、ロシアと中国は欠席し、米国と英国とフランスは代表らが出席した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     まさか近いうち核兵器を使う予定があるので  後ろめたい気持ちから欠席したのか

  昨日は娘が外食で 私がオペラだったので、夕食作りはお休みしました  

         

昨夜、新国立劇場「オペラパレス」でモーツアルト「魔笛」初日公演を観ました キャストはザラストロ=マテウス・フランサ、タミーノ=パヴォル・ブレスリック、パミーナ=九嶋香奈枝、夜の女王=安井陽子、パパゲーノ=駒田敏章、パパゲーナ=種谷典子、モノスタトス=升島唯博、弁者・僧侶1・武士2=清水宏樹、僧侶2・武士1=秋谷直之、侍女1=今野沙知恵、侍女2=宮澤彩子、侍女3=石井藍、童子1=前川依子、童子2=野田千恵子、童子3=花房英里子。管弦楽=東京フィル、合唱=新国立劇場合唱団、指揮=トマーシュ・ネトピル、演出=ウィリアム・ケントリッジです

     

「魔笛  K.620」はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1791年に作曲、同年アウフ・デア・ヴィーデン劇場で初演されたジングシュピール(歌芝居)です

王子タミーノが大蛇に襲われ、夜の女王に仕える3人の侍女に助けられる 夜の女王の娘パミーナが悪者ザラストロに捕らえられていると聞いたタミーノは、彼女の救出を決意する 身を守るためタミーノは魔笛を、お供の鳥刺しパパゲーノは魔法の鈴を与えられ、ザラストロの神殿へ向かう タミーノはザラストロが徳の高い高僧だと知り、パミーナと結ばれるために修行をすることになる 試練を乗り越えた2人は、祝福されながら結ばれる 夜の女王は雷鳴とともに地獄に落ち、ザラストロを讃える声が響き渡る

     

私が新国立オペラで「魔笛」を観るのは2006年、2009年、2013年、2016年、2018年、2022年に次いで今回が7回目、ウィリアム・ケントリッジの演出では3回目です

ウィリアム・ケントリッジの演出・舞台作りは「動く紙芝居」というか「リアルな舞台と映像による光と影とのコラボ」というか、とにかく視覚に訴える幻想的で楽しい舞台です 中でも一番効果的だったのは、夜の女王のシーンです 夜の女王が超絶技巧アリアを歌うシーンは2度ありますが、登場から歌のシーン、そして退場のシーンまで宇宙的な広がりの映像が展開し、いかにも夜の女王が”夜の世界”の支配者であることを表していました

歌手陣は総じて好調でそれぞれが実力を発揮しました

一番印象に残ったのはザラストロ役のマテウス・フランサです ブラジル出身のバスで、ブラジリア大学で音楽を学びました 23/24シーズンまでベルン歌劇場と契約し活躍しました。深みのある低音が魅力で、存在感がありました

タミーノ役のパヴォル・ブレスリックはベルリン州立歌劇場の専属歌手として活躍後、フリーとなってヨーロッパの歌劇場で活躍しています 力強いリリカルなテノールが印象的でした

パミーナ役の九嶋香奈枝は東京藝大卒。新国立劇場オペラ研修所第4期修了のソプラノです 新国立劇場では様々な役柄で出演を重ねています リリカルな歌唱でよく声が通り、小柄ながら存在感を示しました

夜の女王役の安井陽子は桐朋学園大学・同大学院修了、ウィーン国立音楽大学研究課程声楽科修了のソプラノです 新国立劇場の「夜の女王」と言えば安井陽子と言われるほど抜群の安定感で超高音のコロラトゥーラを歌い上げ、満場の拍手とブラボーを浴びました

パパゲーノ役の駒田敏章は愛知教育大学を経て東京藝大声楽科卒・同大学院修了のバリトンです 声が良く通り、演技力も十分でした

パパゲーナ役の種谷典子は国立音楽大学・同大学院を首席で修了、新国立劇場オペラ研修所第16期修了のソプラノです この人は研修所時代から聴いてきましたが、いつかは主要オペラで主役級を歌うと確信していました 今回はパパゲーナに成り切ってコケティッシュに歌い演じましたが、次はパミーナでしょう

モノスタトス役の升島唯博はエリザベト音楽大学卒、リューベック音楽大学で研鑽を積んだテノールです 役柄にぴったりの歌唱力の持ち主で、抜群の身体能力を発揮して機敏な動きでモノスタトスを演じていました 出演者の中では演技賞ものです

ここには挙げませんが、他の歌手陣も充実しており「魔笛」の楽しさを届けてくれました

特筆すべきは素晴らしいコーラスを聴かせてくれた新国立劇場合唱団と、歌手に寄り添いつつモーツアルトの楽しさを表現した東京フィルの演奏です プログラム冊子の出演者名簿によるとコンマスは坪井夏美となっていました 彼女は東京フィルのアシスタント・コンマスですが、今回はコンマスを任せられたようです

ところで第2幕でのタミーノの「沈黙の試練」シーンで、パミーナが話しかけても沈黙を守るためにタミーノが魔法の笛で吹いていたのはモーツアルト「フルート四重奏曲第1番 ニ長調 K.285」の第2楽章「アダージョ」です 悲しみを湛えたこの曲は、愉悦感に満ちた第3楽章「ロンド」へ間断なく続きますが、「静から動へ」の、あるいは「暗から明へ」の急転換が鮮やかです

また、ピアノによるアドリブ的な演奏が聴こえてくるシーンがいくつかあり、「演出家はここで遊んでいるな」と思ってニヤリとしました

少なくとも1階席は満席でしたが、初日公演は大成功だったのではないかと思います カーテンコールの終了は21時40分を過ぎていました

     

新国立劇場の隣の東京オペラシティの広場には、恒例のクリスマス・ツリーが飾られていました

     

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アマチュアオーケストラの現状と課題 ~ 団員の高齢化、新入団員の減少、楽団の認知度の低下・活動のルーティーン化にどう対応するか?:新交響楽団のケース

2024年12月10日 00時02分14秒 | 日記

10日(火)。わが家に来てから今日で3619日目を迎え、トランプ次期米大統領は8日放送のNBCテレビのインタビューで、2021年1月の議会襲撃事件に関与し起訴された支持者らについて、来年1月の就任初日に恩赦を与える考えを示し、事件を調査した下院特別委員会の議員らに対して「刑務所に行くべきだ」と述べ、政敵への報復も示唆した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     犯罪者が大統領になると 犯罪者に恩赦を与えることができるって 流石は民主主義!

         

昨日、夕食に「ビーフカレー」「生野菜と生ハムとモッツアレラチーズのサラダ」を作りました ビーフカレーは今回ブロック肉を使いましたが、柔らかくて美味しかったです

     

         

私は「新交響楽団」の維持会員になっています 「新交響楽団」は1956年に創立されたアマチュアオーケストラです 音楽監督・故芥川也寸志の指導のもとに旧ソ連演奏旅行、ストラヴィンスキーの「バレエ三部作」一挙上演、10年に及ぶ日本の交響作品展(1976年にサントリー音楽賞を受賞)など意欲的な活動を行ってきた”老舗”のアマオケです

新響からは年4回のコンサートの前に「維持会ニュース」が送られてきます 最新号(No.179:11月25日発行)では、来年1月5日に開催する第268回演奏会の案内とともに、新響ファゴット奏者の藤原桃さんが「新響改革プロジェクト ~ これからの新響にご期待ください!」という文章を寄せています   現在、老舗アマチュアオーケストラが置かれている現状と課題、2025年シーズンのラインナップの紹介等が書かれています 6ページにわたる力作なのですべてをご紹介するわけにはいかないので、新響が置かれている現状と課題に絞ってご紹介します

     

新響が抱える問題点として①団員の高齢化、②新入団員の減少、③新響の認知度の低下・活動のルーティーン化が挙げられる

①団員の高齢化・・・現在、新響には20~70代の幅広い年齢層の団員が在籍しているが、ボリューム層は60代である このままだと、団員数が先細りになり、団の演奏水準の安定が損なわれる恐れがある 実際、都内のいわゆる「老舗アマオケ」でも、仲間内で集まると「世代交代がうまくいかず『オケじまい』を真剣に考え始めている」という話題が漏れ聞こえてくる

②新入団員の減少・・・2019年末に端を発する新型コロナウイルスの大流行により、長期間にわたり演奏活動が制限された それに伴って離脱した人が戻って来ず、コロナ禍以降の入団者数も伸び悩んでいる 2023年末の団員数は100人を割り込んだ

③新響の認知度の低下・活動のルーティーン化・・・日本全国のアマオケは1,000を超えると言われている 特に最近では特定の曲目を取り上げる、あるいは特定のメンバー/指揮者/ホールで実施するといった単発の目的を掲げた いわゆる「一発オケ」が急増している印象がある こうした「一発オケ」や、大学同期を中心に立ち上げたオケなどではメンバーのほとんどが、20~30代という団体も少なくなく、若い年代同士で結成されるオケが増加する一方で、新響には若い団員が入って来てくれない 新響は年4回演奏会を実施しているが、「好きな時に好きな曲を演奏したい」人にとっては拘束が強いと敬遠されるようだ

2025年の「芥川也寸志生誕100年」、2026年の「新響創立70周年」を迎えるにあたり、上記の問題点・様々な課題に対応するため「新響改革プロジェクト」を発足させ、今年から以下の3担当で活動を開始した

(A)広報プロジェクト = 新響を若い世代に知ってもらおう!

(B)人事プロジェクト = 新響のオーディションを受けてもらおう!

(C)中長期プロジェクト = 新響の活動を先々まで計画しよう!

このうち(A)と(B)については次回の「ニュース」で紹介するとして、今回は自分が担当した(C)中長期プロジェクトについて報告する、としています その上で、来年以降の演奏スケジュールと各公演の「発案 こぼれ話」について説明しています

第268回(1月5日・日)13時半からミューザ川崎:ワーグナー「ジークフリート」ハイライト(指揮=城谷正博、ブリュンヒルデ=池田香織ほか)

第269回(4月19日・土)18時からサントリーホール:芥川也寸志、シチェドリン、ショスタコーヴィチ(指揮=坂入健司郎、ピアノ=松田華音)

第270回(7月21日・月祝)14時から東京国際フォーラムC:芥川也寸志、伊福部昭、武満徹ほか(指揮=坂入健司郎)

第271回(10月13日・月祝)14時から東京芸術劇場:芥川也寸志、ベートーヴェン(指揮=寺岡清高)

第272回(1月12日・日)13時半から東京芸術劇場:マーラー「交響曲第3番」(指揮=矢崎彦太郎)

第273回(4月12日・日)14時から東京芸術劇場:企画中

具体的なプログラムの内容を見ると、毎回よく考え抜かれており、2025年の「芥川也寸志 生誕100年」、2026年の「新響創立70周年」に相応しい意欲的なプログラミングになっていると思います

なお、新響は池袋の東京芸術劇場で演奏会を開いていますが、来年1月から7月までは同劇場が改修工事のため閉館している関係で、他の会場で演奏することになったものと思われます

     

新響はアマオケなので、会社員、教員、学生、主婦など様々な職業、年齢にわたる団員で自主運営されているため、プロオケのような事務局員がいるわけではありません したがって「新響改革プロジェクト 」は団員自らが主役となって進めることになります ある意味、プロよりもやるべきことが多いのが現状だと思います   私は「維持会員」の一人にすぎず、新響の団員とは全く面識も繋がりもありませんが、新響にはプロオケにはない魅力があるので、今後とも応援したいと思います

参考までに、新響の「維持会員」は年会費10,000円です 会員になると新響演奏会の回数券(2年間有効の5枚綴り)が送られてきて、指定席券はS席が優先的に確保されます 申し込みは演奏会当日、ロビーの維持会受付に直接申し込むか、郵便振替口座に振り込むかのどちらかです 詳細は新響のホームページをご覧ください 新響はアマオケの中でも最もレヴェルの高いオケの一つです 是非、維持会に入会して コンサートを聴くことで応援しましょう

         

今日は新国立オペラ「魔笛」を聴くため新国立劇場「オペラパレス」に行きます

     

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「東京・春・音楽祭2025」の3公演、「新国立劇場オペラストゥディオ2025春公演 ~ フィガロの結婚」のチケットを取る / トスカニーニ指揮ウィーン・フィルによるモーツアルト「魔笛」のCD

2024年12月09日 00時01分27秒 | 日記

9日(月)。明日(火曜日)に新国立オペラ「魔笛」を聴くので昨日CDで予習をしました いつもはオットー・クレンペラー盤(1964年録音)で聴いているのですが、たまには別の指揮者で聴こうと思ってCD棚の「モーツアルト・コーナー」を漁っていたら、まだ未開封のCDがあることに気が付きました アルトゥーロ・トスカニーニ指揮ウィーン・フィル盤(1937年・ザルツブルク音楽祭のライブ録音)です 1999年発売とあるので、その頃購入して放ったらかしにしていたのだと思います    あまりにも古い録音なので、知っている歌手は一人もいません

     

1937年録音ということで音の状態は良くないのですが、最新の電子技術によって雑音がある程度除去されているようで、歌の部分はクリアです 実際に聴いてみると、トスカニーニなので最初から高速テンポですっ飛ばしているのかと思っていたら、極めてゆったりしたテンポで開始されたので拍子抜けしました しかし、アレグロに移るとスピードアップして快速テンポで飛ばし、これぞトスカニーニという演奏が繰り広げられます 録音のせいだと思いますが、ティンパニの強打が際立っていて、まるで「ティンパニ協奏曲」です 面白いのは第1幕前半のパパゲーノの「鳥刺しの歌」です パパゲーノは歌の途中でオカリナを吹いて拍子を取るのですが、台詞を喋っている時にもオカリナの音が聴こえてくるのです これは別人がアドリブで吹いていると思われますが、なかなか面白い演出だと思いました

ということで、わが家に来てから今日で3618日目を迎え、トランプ次期米大統領の改革を進めるために設置を決めた新組織「政府効率化省」のトップに就く実業家イーロン・マスク氏は、年間5千億ドル(約75兆円)以上の歳出削減を検討すると主張している  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     トランプ新政権のアメリカ・ファースト方針が鮮明だな その裏で利権を貪るってか

         

「東京・春・音楽祭2025」の3公演のチケットを「Myセレクト3」先行販売で取りました

1枚目は3月16日(日)15時開演の「シューマンの室内楽」です プログラムはシューマン①幻想小曲集 作品88、②ヴァイオリン・ソナタ第1番、③幻想小曲集 作品73、④ピアノ五重奏曲 作品44です 演奏はヴァイオリン=白井圭、石原悠企、ヴィオラ=村上淳一郎、チェロ=上野通明、ピアノ=津田裕也です

2枚目は4月2日(水)15時開演の「室内楽シリーズVol.5 ~ 郷古廉 ✕ 加藤洋之」です プログラムは①ドビュッシー「チェロ・ソナタ」、②同「第1狂詩曲」、③同「ヴァイオリン・ソナタ」、④メシアン「世の終わりのための四重奏曲」です 演奏はヴァイオリン=郷古廉、チェロ=横坂源、クラリネット=金子平、ピアノ=加藤洋之です

3枚目は4月14日(月)19時開演の「名手たちによる室内楽の極」です。プログラムは①ドホナーニ「弦楽三重奏のためのセレナード」、②コダーイ「弦楽三重奏のための間奏曲」、③ドヴォルザーク「弦楽六重奏曲」です。演奏はヴァイオリン=長原幸太、ビルマン聡平、ヴィオラ=鈴木康浩、チェロ=上森祥平です

     

以上により、私が「東京・春・音楽祭2025」で聴くのは、①シューマンの室内楽(3月16日)、②ワーグナー「パルジファル」(3月27日)、③「室内楽シリーズVol.5 ~ 郷古廉 ✕ 加藤洋之」(4月2日)、④ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」(4月4日)、⑤プッチーニ「蝶々夫人」(4月10日)、⑥ムーティ指揮春祭オーケストラ(4月11日)、⑦「名手たちによる室内楽の極」(4月14日)、⑧J.シュトラウス「こうもり」(4月18日)の8公演となります

また、「新国立劇場オペラストゥディオ2025 春公演 ~ フィガロの結婚」(2月22日)のチケットを、クラブ・ジ・アトレ会員先行販売で取りました 22日・24日と23日のダブルキャストですが、スザンナを歌う野口真湖さんに期待して22日の初日公演を選びました 今から楽しみです

     

     

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ジョナサン・ノット ✕ アヴァ・バハリ ✕ 東京交響楽団でシェーンベルク「ヴァイオリン協奏曲」、ベートーヴェン「交響曲第5番ハ短調”運命”」を聴く~第727回定期演奏会

2024年12月08日 00時02分22秒 | 日記

8日(日)。大学時代の友人で千葉県勝浦市在住のS君から海の幸が届きました アジ、サバ、サンマ、シシャモ、イカなどが箱から溢れんばかりです。S君ありがとう これでしばらく魚は買わなくて済みます

     

ということで、わが家に来てから今日で3617日目を迎え、少子化に危機感を強めるロシアのプーチン大統領は、「産めよ増やせよ」の大号令をかけ、思想統制も強めている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     ウクライナから子供たちを誘拐しても 長引く戦争で多数の兵士を死なせてるからな

         

昨夜、サントリーホールで東京交響楽団「第727回定期演奏会」を聴きました プログラムは①シェーンベルク「ヴァイオリン協奏曲 作品36」、ベートーヴェン「交響曲第5番 ハ短調 作品67”運命”」です 演奏は①のヴァイオリン独奏=アヴァ・バハリ、指揮=ジョナサン・ノットです

     

オケは12型で左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置をとります。コンマスは小林壱成です

1曲目はシェーンベルク「ヴァイオリン協奏曲 作品36」です この曲はアルノルド・シェーンベルク(1874-1951)が1936年に作曲、1940年12月6日にルイス・クラスナー独奏、レオポルト・ストコフスキー指揮フィラデルフィア管弦楽団により初演されました   第1楽章「ポコ・アレグロ」、第2楽章「アンダンテ・グラツィオーソ」、第3楽章「フィナーレ:アレグロ」の3楽章から成ります

ヴァイオリン独奏のアヴァ・バハリはスウェーデン出身で、ジェノヴァのプレミオ・パガニーニ・コンクール第3位ほか、数々の賞を受賞しています

ノットの指揮により演奏に入ります。独奏ヴァイオリンによってアンニュイな雰囲気の音楽が奏でれます。が、どうも私には「十二音技法」による音楽が苦手で、ほとんど理解を超えています アヴァ・バハリの超絶技巧は素晴らしいと思いますが、いったいこの曲のどこがいいのか、さっぱり分かりません

満場の拍手とブラボーに、アヴァ・バハリはクライスラー「レチタティーヴォとアレグロ」を「本当に1挺のヴァイオリンで演奏しているのか?」と疑問に思うほどの超絶技巧で弾き切り、再び満場の拍手に包まれました

     

プログラム後半はベートーヴェン「交響曲第5番 ハ短調 作品67”運命”」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が1807年から08年にかけて作曲、1808年12月22日にアン・デア・ウィーン劇場で「交響曲第6番”田園”」他とともに初演されました 第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート」、第3楽章「アレグロ」、第4楽章「アレグロ ~ プレスト」の4楽章から成ります

この曲の特徴は①8分休符から始まる、②4音動機が全楽章を通じて支配する、③第3楽章から第4楽章へ続けて演奏される、④第4楽章ではトロンボーンやピッコロが使用される などです

ノットが指揮台に上がり、間髪入れず第1楽章に入ります 高速テンポで軽快な演奏が続きます ホルンを見るとどこかで見たことがある女性奏者が座っているので、月刊機関誌の「ニュース&トピックス」で確認すると、「新入団:2024年12月1日付=藤田麻理絵(ホルン奏者)」とありました 新日本フィルからトラバーユしたようです。まったく知りませんでした 

全楽章を通じて感じたのはノットのタクトに導かれた「歯切れのよい演奏」です 終始、推進力に満ちた軽快なテンポ設定でありながら、局面に応じてアクセントを付けてメリハリのある演奏を繰り広げます 最初から最後まで弛緩することのない集中力に満ちた演奏が展開しました

満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました

     

     

     

     

ブルゾンの襟を立てて、クリスマス・モードのカラヤン広場を後にしました

     

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N響特別コンマス・篠崎史紀氏 ⇒ 25年3月末でN響を退団 / 日経「回顧2024 音楽」を読んで ~ 小澤征爾が逝き、山田和樹・沖澤のどかが台頭。角野隼斗・辻井伸行・藤田真央が世界的に活躍

2024年12月07日 00時08分24秒 | 日記

7日(土)。昨日の朝日朝刊くらし面に「お米と私たち(上) ソウルフード おにぎり屋さん繁盛」という見出しの記事が載っていました リード記事には、「この夏、米の品薄が大きな問題になりました。一方で、街ではおにぎりの専門店が人気を集めています🍙」とあります。本文では、総務省の「家計調査」によると「おにぎり・その他」の支出額は10年ほど前は1世帯あたり年間4千円前後だったのが、2023年には5789円に増えた、とあります ただ、食の選択肢が増えたことや高齢化などで、米の消費は減っており、農水省のによると1962年度の1人あたり118.3キロをピークに減り、現在はその半分以下だとのことです

「おにぎり」と言えば、大塚の「おにぎりぼんご」を思い浮かべます 自宅の最寄り停車場から都電(さくらトラム)で3つ目の大塚駅の近くにあります 子どもたちが小さい頃はたまに食べに行きましたが、現在ではあちこちのテレビのグルメ番組で取り上げられることもあって、午前11時頃にはすでに長蛇の列ができていてとても付き合いきれないので行きません その代わり、今では毎日のように買い物ついでにISP(池袋ショッピングパーク)にある「おむすび権兵衛」で2つ買ってきて昼食に食べています

     

写真は「鳥ごぼう」(190円)と「和風ツナ」(180円)で、味噌汁は永谷園の「あさげ」です よさげでしょ ところで「おにぎり」と「おむすび」とどう違うのでしょうか   橋本環奈主演のNHKの朝ドラは「おむすび」ですが、あれは「おにぎり」ではいけない理由があって、「おむすび」は「結ぶ」と関係があり「縁を結ぶ」に繋がるからだと思います

ということで、わが家に来てから今日で3616日目を迎え、ウクライナのシビハ外相は5日、マルタで開かれた欧州安保協力機構閣僚会合で、同じテーブルを囲んだロシアのラブロフ外相を「戦争犯罪者」と呼び、「ロシアはパートナーではなく、われわれの安全に対する最大の脅威だ」の述べ、ラブロフ氏の出席に対する不満をあらわにした  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     ロシアは ウクライナ侵略の正当性を訴えて欧州各国の切り崩しを図ろうとしている

         

昨日の夕食は鶏肉とタラを中心とする「寄せ鍋」にしました 寒い夜は鍋料理が一番です

     

         

NHK交響楽団の公式サイトによると、「1997年からコンサートマスターを、2000年4月から第1コンサートマスターを、現在は特別コンサートマスターを務めている篠崎史紀が2025年3月末をもってN響を退団することになった」としています 今後の出演公演は、一連の「第九」公演、1月度定期公演Cプログラムとのことです。詳細はN響公式サイトをご覧ください

ところで、私の何の根拠もない憶測では、読売日響のコンマスを10年間務め今年3月末で退団し、今年11月21日、22日のN響Bプロ定期演奏会でゲストコンマスを務めた長原幸太氏が新たにコンマスに就任し、第1コンマス・郷古廉、ゲストコンマス・川崎洋介との3人態勢でA・B・Cプログラムを分担するのではないか、と推測します 長原氏は東京・春・音楽祭「ワーグナー・シリーズ」でN響のコンマスを務めてきた実績もあるので、それを考慮すると全く的外れでもないような気がします さてどうなるでしょうか 来年4月のN響人事が楽しみです

         

昨日、CDプレイヤーと昇圧トランスを売却しました 当初の目的は故障続きの「CDプレイヤー(マランツCD5005)」を売却することでした 先日、真空管アンプ「マッキントッシュMC240」を売却した「オーディオ・ランド」に申し込んだのですが、「買取対象機種ではない」と言われたので、仕方なく「オ-ディオの買取屋さん」に連絡して昨日午後に来てもらいました 当方としては、粗大ごみに出すとお金がかかるので、1000円でもいいから引き取ってほしいと思っていたものです さて、査定額は・・・ジャスト1000円でした

     

そういえばDENONの「昇圧トランス」も使用しないまま30年くらい放ったらかしにしていたな~ と思い、ダメ元だと思って見積もってもらったら、な、なんと1万5千円で売れました これは予想外の高額査定でした 合計1万6千円になったので、新しいCDプレイヤーの購入資金の一部にしたいと思います

     

         

5日付の日経夕刊文化欄に「回顧2024 音楽」が掲載されていました ポピュラー音楽とクラシック音楽が半々のスペースで紹介されていますが、ポピュラーの見出しは「SNS・大型公演に沸く」、クラシックは「世代交代進むも内情苦しく」です クラシックは編集委員・瀬崎久見子さんが執筆しています。超略すると次の通りです

「指揮者の小澤征爾が2月に逝き世代交代が進んだ 小澤と関係の深いベルリン・フィルは40代の山田和樹が25年6月の定期公演に登壇すると公表 欧州楽壇が次の日本人指揮者は山田だと認めたように見える 小澤が率いたセイジ・オザワ松本フェスティバルは30代の沖澤のどかが首席指揮者に就いた ピアノでも人気の中心が20~30代に移り変わりつつある 角野隼斗はクラシックでは異例の日本武道館でのリサイタルを敢行、ソニー・クラシカルから世界デビューした 辻井伸行はドイツ・グラモフォンと契約 22年には藤田真央も世界デビューした 弦楽合奏団「石田組」も人気で、武道館公演が満員に 24年末で引退予定の指揮者、井上道義の公演も完売が続いた オペラでは、大津市のびわ湖ホールが「ばらの騎士」をすべて日本人キャスト、スタッフで原語上演。東京の新国立劇場は大作「ウィリアム・テル」をやはり原語で舞台演出付きで上演。いずれも日本初の快挙だ 海外からは「英国ロイヤル・オペラ」「METオーケストラ」「バイエルン放送交響楽団」が来日した 97歳のヘルベルト・ブロムシュテットがN響を相手に3つのプログラムを振った 一方、国内オケからは「定期会員が新型コロナ禍の前になかなか戻らない」という声が聞かれ、海外招聘事業者からは「円安に物価高騰、特に航空運賃やホテル代の高騰で内情は苦しい」という声が出ている。ピアニストのフジコ・ヘミング、作曲家の湯浅譲二、合唱指揮の田中信昭らが死去したが、3人とも90代まで現役を貫いたレジェンドだった

上記で取り上げられた指揮者や演奏家の名前を見ると、この1年間聴いてきたコンサートを思い出します

山田和樹指揮NHK交響楽団の演奏(Aプロ)については11月11日(月)のブログに、ブロムシュテット指揮N響の演奏(Bプロ)については10月11日(金)、同(Aプロ)については同21日(月)、佐渡裕指揮新日本フィル & 角野隼斗のチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」については4月13日(土)、井上道義の「ラ・ボエーム」公演については9月24日(月)、新日本フィルとのショスタコーヴィチ「レニングラード」公演については11月19日(火)、新国立オペラ「ウィリアム・テル」については11月21日(木)のブログにそれぞれ書きました また、日本モーツアルト協会主催「沖澤のどか講演会 ~ 『フィガロの結婚』におけるテンポ設定」については2月11日(日)のブログに書きました 興味のある方はご覧ください

     

         

今日は東京交響楽団「第727回定期演奏会」を聴きにサントリーホールに行きます

     

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ファビオ・ルイージ ✕ ネルソン・ゲルナー ✕ NHK交響楽団でラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番」、ムソルグスキー「展覧会の絵」他を聴く ~ N響Bプロ1日目

2024年12月06日 00時02分34秒 | 日記

6日(金)。わが家に来てから今日で3615日目を迎え、トランプ次期米大統領は4日、決済会社などを経営する富豪のジャレッド・アイザックマン氏を、米航空宇宙局(NASA)長官に起用すると表明したが、同氏はトランプ氏と蜜月関係にある実業家イーロン・マスク氏と関係が深く、マスク氏の経営する宇宙企業「スペースX」への発注が増えるとの見方が出ている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     トランプ&マスクによる政権の私物化が顕著になってきた  やることが露骨じゃね?

  諸般の事情により、昨日の夕食作りはお休みしました  

         

昨夜、サントリーホールでNHK交響楽団12月度Bプロ定期演奏会(1日目)を聴きました プログラムは①スメタナ:歌劇「売られた花嫁」序曲、②ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番」、③ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」です 演奏は②のピアノ独奏=ネルソン・ゲルナー、指揮=ファビオ・ルイージです

     

オケは14型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつものN響の並び。コンマスは川崎洋介です

1曲目はスメタナ:歌劇「売られた花嫁」序曲です 「売られた花嫁」はべドルジヒ・スメタナ(1824-1884)が1863年から66年にかけて作曲、その後改訂が行われ1870年に決定稿が完成した全3幕から成るオペラです 序曲は単独で演奏される機会の多い作品で人気があります

ルイージの指揮で演奏に入りますが、冒頭から高速テンポにより躍動感あふれる演奏が展開します 弦楽セクションのフーガ調のリレーが楽しく聴けました 中間部におけるオーボエ2人の演奏が冴えていました

2曲目はラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番ニ短調作品30」です この曲はセルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)が初めてのアメリカ演奏旅行中の1909年に作曲、同年11月に作曲者のピアノ・ソロによりニューヨークで初演されました 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・タント」、第2楽章「間奏曲:アダージョ」、第3楽章「終曲:アラ・ブレーヴェ」の3楽章から成ります

ピアノ独奏のネルソン・ゲルナーは1969年 アルゼンチン生まれ 1986年にブエノスアイレスのフランツ・リスト国際コンクールで第1位となり、ジュネーヴ音楽院に留学 1990年にジュネーヴ国際音楽コンクールで優勝しました

第1楽章冒頭は、独奏ピアノが淡々と入ってきますが、次第に熱を帯びてきて技巧的な演奏が繰り広げられます ゲルナーはいとも簡単に弾いているように見えますが、それは彼がヴィルトゥオーゾだからこそでしょう 第2楽章は冒頭の吉村結実の抒情的なオーボエが素晴らしかった ゲルナーのピアノは優美です 切れ目なく入る第3楽章では、冒頭から躍動感あふれるピアノが天翔けます 終結部における独奏ピアノとオーケストラの雄大で華麗な演奏は圧巻でした

満場の拍手とブラボーが飛び交う中 カーテンコールが繰り返され、ゲルナーはラフマニノフ「リラの花  作品21-5」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました

     

プログラム後半はムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」です この曲はモデスト・ムソルグスキー(1839-1881)が友人の建築家であるガルトマンの遺作展の印象をもとに1874年にピアノ独奏曲として作曲、その後、1922年にモーリス・ラヴェルにより管弦楽化され、同年10月19日にパリ・オペラ座で初演されました   この曲は下のように構成されていますが、「プロムナード」は展覧会の絵を見ながら歩くムソルグスキー自身を表しています

プロムナード ⇒ ①ノーム  ⇒  プロムナード⇒ ②古い城  ⇒ プロムナード  ⇒  ③チュイルリーの庭  ⇒  ④ブィドロ(牛車) ⇒  プロムナード ⇒ ⑤卵の殻を付けた雛の踊り ⇒  ⑥サミュエル・ゴールデンベルクとシュミイレ  ⇒  ⑦リモージュの市場  ⇒  ⑧カタコンブ(ローマ時代の墓) ⇒  バーバ・ヤガーの小屋(鶏の足の上に建っている小屋) ⇒ キエフの大きな門

ルイージの指揮で演奏に入ますが、冒頭のトランペットによる「プロムナード」の演奏が素晴らしい   第1曲「ノーム」では弦楽セクションの切れ味鋭い演奏が印象的です   第2曲「古い城」ではサクソフォンの抒情的な演奏が素晴らしい 第4曲「ブィドロ」ではテューバ、コントラファゴットの重低音が心に底まで響きました 第5曲「卵の殻を付けた雛の踊り」ではフルート、オーボエ、クラリネット、ピッコロ等の木管楽器が可愛くユーモラスなバレエの情景を楽しく表現しました 第6曲「サミュエル・ゴールデンベルクとシュミイレ」は金持ちと貧者という対照的なユダヤ人の2枚の絵に基づいていますが、低弦と木管楽器が金持ちを威圧感たっぷりに演奏し、トラペットが貧者の臆病で卑屈な様子を演奏しました 全曲の中でこの曲が一番好きです 第8曲「カタコンブ」ではホルン、トランペット、トロンボーン、テューバといった金管楽器による重厚な演奏が印象的でした 第9曲「バーバ・ヤガーの小屋」では後半の弦楽セクションの高速演奏が圧巻でした そして最後の第10曲「キエフの大きな門」では、オーケストラ総力を挙げての大迫力の演奏が繰り広げられ、サントリーホールの空気を大きく揺らしました

満場の拍手とブラボーが飛び交う中 カーテンコールが繰り返されました 全曲を聴き終わって あらためて思ったのは、「ラヴェルが管弦楽化しなかったら、この曲は今ほど世界中で演奏されなかったのではないか」ということです 「管弦楽の魔術師」とはよく言ったものです

     

     

     

     

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ロバート・トレヴィーノ ✕ 伊東裕 ✕ 東京都交響楽団でハイドン「チェロ協奏曲第1番」、ショスタコーヴィチ「交響曲第8番」を聴く ~ 第1012回定期演奏会Bシリーズ

2024年12月05日 00時12分28秒 | 日記

5日(木)。今日はモーツアルトの233回目の命日です 一昨日、読響定期で聴いたばかりの「レクイエム」を、テオドール・クルレンツィス指揮ムジカエテルナの演奏によるCDで聴いて、故人に想いを馳せたいと思います

     

ということで、わが家に来てから今日で3614日目を迎え、韓国の尹大統領は3日夜、野党多数の国会が行政をまひさせていると訴えて「非常戒厳」を宣言し、その後 国会の解除要求決議を受けて解除したが、野党は「内乱行為」だとし、尹氏が辞任しなければ弾劾手続きを進める構えでいる  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     コーリャ大変だなんて言ってる場合じゃない 日本も辞任をカンコクすべきかなあ?

         

昨日、夕食に「ビーフシチュー」「生野菜とアボカドのサラダ」を作りました 今回はブロック肉を使いましたが、柔らかくて美味しく出来ました

     

         

昨夜、サントリーホールで東京都交響楽団「第1012回定期演奏会Bシリーズ」を聴きました プログラムは①ハイドン「チェロ協奏曲第1番 ハ長調」、ショスタコーヴィチ「交響曲第8番 ハ短調 作品65」です 出演は①のチェロ独奏=伊東裕(首席)、指揮=ロバート・トレヴィーノ(頸椎の外科的措置のため降板の大野和士の代役)です

ロバート・トレヴィーノはメキシコ系アメリカ人で、現在、スペインのバスク国立管弦楽団の音楽監督、イタリアのRAI国立交響楽団の首席客演指揮者を務めています

     

1曲目はハイドン「チェロ協奏曲第1番 ハ長調」です この曲はフランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)が1762年から65年にかけて、エステルハージ侯爵家の副楽長を務めていた時期に、チェロ奏者のヨーゼフ・フランツ・ヴァイクルのために作曲したと考えられています 第1楽章「モデラート」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「フィナーレ:アレグロ・モルト」の3楽章から成ります

オケは10型の小編成で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの都響の並び    コンマスは矢部達哉、隣は水谷晃というダブルトップ態勢を敷きます

チェロ独奏の伊東裕は奈良県出身。第77回日本音楽コンクールチェロ部門第1位    葵トリオとして、第67回ARDミュンヘン国際音楽コンクール・ピアノ三重奏部門第1位    22年8月から都響首席チェロ奏者を務めています

なにげにトム・ハンクス似のトレヴィーノの指揮で第1楽章に入ります    伊東は明朗で伸びやかな演奏を繰り広げます    終盤のカデンツァは聴きごたえがありました 第2楽章では伊東の優しさに満ちたチェロが会場に響き渡ました 第3楽章では快速テンポによる軽快な演奏が展開し、息つく間もなくフィナーレになだれ込みました

満場の拍手とブラボーが飛び交う中 カーテンコールが繰り返され、伊東は首席チェロの古川展生、副首席の江口心一の協力を得て、カザルス「鳥の歌」をしみじみと演奏、再び大きな拍手を浴びました

     

プログラム後半はショスタコーヴィチ「交響曲第8番 ハ短調 作品65」です この曲はドミトリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975)が1943年に作曲、同年11月4日にモスクワでエフゲニー・ムラヴィンスキー指揮ソヴィエト国立交響楽団により初演されました 第1楽章「アダージョ ~ アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アレグレット」、第3楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第4楽章「ラルゴ」、第5楽章「アレグレット」の5楽章から成ります

オケは14型に拡大し、トレヴィーノの指揮で第1楽章に入ります 冒頭のチェロとコントラバスの低弦による迫真の演奏が素晴らしい アレグロに入ってからの管弦楽の集中力に満ちたアグレッシブな演奏が凄い その後のイングリッシュ・ホルンによる抒情的な演奏が素晴らしい 第2楽章は冒頭から弦楽器を中心に速いパッセージによる迫真の演奏が展開します 胸のすくような爽快な演奏です 第3楽章では、冒頭のヴィオラ・セクションによる集中力に満ちた渾身の演奏が素晴らしい 中間部におけるトランペットの輝く演奏が印象的です 切れ目なく第4楽章に入りますが、ファゴット、フルート、ピッコロの演奏が素晴らしい 切れ目なく第5楽章に入りますが、これまでの喧騒のような音楽がウソのように、パストラーレ風の穏やかな音楽が繰り広げられます 最後は消えるように静かに全曲が閉じられますが、この終わり方は良いですね

満場の拍手とブラボーが飛び交う中カーテンコールが繰り返されます 急きょ代役を務めたロバート・トレヴィーノによるこの日の公演は、大成功だったと思います トレヴィーノは卓越した統率力と鋭いバランス感覚の指揮者だと思います

     

     

     

     

     

         

今日はN響12月度Bプロ定期演奏会を聴きにサントリーホールに行きます

     

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鈴木優人 ✕ ジョアン・ラン ✕ ドミニク・ヴェルナー他 ✕ ベルリンRIAS室内合唱団 ✕ 読売日響でべリオ「シンフォニア」、モーツアルト「レクイエム」を聴く

2024年12月04日 01時10分03秒 | 日記

4日(水)。わが家に来てから今日で3613日目を迎え、トランプ次期米大統領は1日、中東担当の上級顧問にレバノン系米国人の実業家、マサド・ブーロス氏(トランプ氏の次女ティファニー氏の義父)を起用すると発表したが、トランプ氏は長女イバンカ氏の義父をフランス大使に指名したばかりで、要職への親族の起用が相次いでいる  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     トランプの政権の私物化は予想されていたこと 選んだ米国民は当然覚悟の上だろう

  昨日は、娘が外食で私がコンサートだったので夕食作りはお休みしました  

         

昨夜、サントリーホールで読売日響「第643回定期演奏会」を聴きました プログラムは①べリオ「シンフォニア」、②モーツアルト「レクイエム  ニ短調 K.626」です 出演は、①のソリスト=ベルリンRIAS室内合唱団メンバー8名、②のソプラノ独唱 = ジョアン・ラン、メゾ・ソプラノ独唱 = オリヴィア・フェアミューレン、テノール独唱 = ニック・プリッチャード、バス独唱 = ドミニク・ヴェルナー、合唱 = ベルリンRIAS室内合唱団、指揮=鈴木優人です

     

オケは14型で、左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリン、その後ろにコントラバスという対抗配置 下手にはピアノ、ハープ、チェンバロがスタンバイします。ベルリンRIAS室内合唱団のメンバー8名(男声4,女声4)がソリストとしてオケの手前に横並びで控えます

1曲目はべリオ「シンフォニア」です    この曲はルチアーノ・べリオ(1925-2003)がニューヨーク・フィルの創立125周年を記念する委嘱作品として1968年に作曲し、同年10月にニューヨークで初演、翌69年に第5楽章を加え、同年10月にドナウエッシンゲンで初演されました

鈴木優人の指揮で演奏に入りますが、冒頭から最後まで、金管楽器を中心に大音響のカオスとでもいうべき音楽が展開します 8人のソリストたちはカオスのオケをバックに各自が全く違う台詞(?)やメロディーや嬌声を発します よく見ると彼らの前にはマイクが設置されており、PAで声を拡大していることが分かります 女声陣が時々小さな金属の棒を耳に当てながら歌ったり叫んだりしているのに気が付きました 音叉です。オケの大音響と別のソリストの嬌声などで混乱する中、自分の声の音程を正しく維持するために、時々音叉で確かめていたのだと思います 第3楽章と第4楽章では、マーラーの「交響曲第2番”復活”」の第3楽章や第4楽章の断片が引用されていて、音楽のコラージュが展開しました

ハッキリ言って「狂気の世界」です この曲を聴いて「作品の素晴らしさが分かった」という人がいたら、私はその人を信用しません 音楽評論家の澤谷夏樹氏は「プログラム・ノート」の中で、次のように書いています

「べリオは同時代の詞章を曲中に用いるが、意味をとるのが困難なところまでそれらを変形させるので、聴いても言葉の内容はほとんど解らない 作曲家自身は『テクストの理解度の変化、”完全には理解できない”という経験そのものが、作曲の一部となっている。この経験は作品の音楽的展開にとって不可欠である』とする」

この曲は私の理解を大きく超えていましたが、つまりべリオは「曲を聴いても解らないという経験をしてもらうことを意図して作曲したのだから、理解しなくてもいいですよ」と言っているのだろうか 考えれば考えるほどカオスです カオスとはいえ、楽譜通りに歌い、語り、叫んだソリストたちのパフォーマンスは素晴らしいものがありました 鈴木優人 ✕ 読響も、よくもこう複雑怪奇な作品を粛々と演奏できたものだと感心します 私にとって、この作品は「聴いた」というよりも「体験した」と表現する方が相応しいと思います

     

プログラム後半はモーツアルト「レクイエム  ニ短調 K.626」です    この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)がヴァルゼック=シュトウバハ伯爵の依頼により1791年10月に作曲に取りかかりましたが、12月5日に死去したため「ラクリモーザ」の途中までで未完に終わりました モーツアルトの弟子のフランツ・クサヴァ―・ジュスマイヤーにより完成されました。曲は次のように構成されています

1.イントロイトゥス(入祭唱):第1曲「レクイエム」

2.キリエ(憐みの讃歌):第2曲「キリエ」

3.セクエンツィア(続唱):第3曲「ディエス・イレ」、第4曲「トゥーバ・ミルム」、第5曲「レクス・トレメンデ」、第6曲「レコルダーレ」、第8曲「ラクリモーザ」と「アーメン」

※「アーメン」は1962年に発見されたスケッチをもとに鈴木優人が書きおろした短いフーガ。

4.オッフェルトリウム(奉献唱):第9曲「ドミネ・イエズ」、第10曲「ホスティアス」

5.サンクトゥス(感謝の讃歌):第11曲「サンクトゥス」

6.ベネディクトゥス(感謝の讃歌):第12曲「ベネディクトゥス」

7.アニュス・デイ(平和の讃歌):第13曲「アニュス・デイ」

8.コンムニオ(聖体拝領唱):第14曲「ルクス・エテルナ」

オケは12型に縮小します ベルリンRIAS室内合唱団33人がオケの後方に控え、ソリストの4人がステージ中央にスタンバイします

ソプラノ独唱のジョアン・ランは英国王立音楽大学でタゴール・ゴールドメダルを得て卒業 バッハ・コレギウム・ジャパンの常連ソプラノ歌手です

メゾ・ソプラノ独唱 のオリヴィア・フェアミューレンはベルリン芸術大学で学び、バイエルン放送主催の国際声楽コンクール優勝など受賞歴多数あるメゾ・ソプラノです

テノール独唱のニック・プリッチャードは1989年英クックフィールド生まれのテノールです

バス独唱のドミニク・ヴェルナーは1970年ドイツのグリューンシュタット生まれのバスです バッハ・コレギウム・ジャパンの常連歌手です

ベルリンRIAS室内合唱団は1948年にベルリンの米軍占領地区放送局(RIAS)のために設立されました 2017年からジャスティン・ドイルが首席指揮者と芸術監督を務めています

今回の演奏はジュスマイヤーの補筆完成版をもとに、もう一人の弟子アイブラーのオーケストレーションも採用した鈴木優人版により演奏されます

鈴木の指揮で演奏に入りますが、弦楽器はノン・ヴィブラートの古楽奏法で演奏します 私は数年前にバッハ・コレギウム・ジャパンの定期会員を辞めてしまったので、ソプラノのジョアン・ランを聴くのは本当に久しぶりです 相変わらず透明感のある美しい歌唱で、とくに高音が輝いています バスのドミニク・ヴェルナーも久しぶりに聴きましたが、低音の魅力が健在でした オリヴィア・フェアミューレンは初めて聴きましたが、深みのあるメゾ・ソプラノを聴かせてくれました ニック・プリッチャードも初めてですが、声がよく通るテノールです 特筆すべきはベルリンRIAS室内合唱団のコーラスです オケでは日下コンマスのオーバーアクションとも思えるほどの、身体全体を使ってリードする姿が印象的でした

ところで、鈴木優人版の顕著な特徴は「ラクリモーザ」の後に追加された「アーメン」に現れています 悲しみに満ちた「ラクリモーザ」が終わってすぐ後に、「アーメン」のフーガが高速テンポで演奏されるので、聴き慣れない耳には違和感があると思います 「アーメン・フーガ」付の「ラクリモーザ」は聴いたことがあると思って調べてみたら、テオドール・クルレンツィス指揮ムジカエテルナのCDでした

     

ところが、後で聴き直してみると、この日、鈴木版で聴いた「アーメン・フーガ」と曲想が全く違うのです クルレンツィス版は極めて穏やかな曲想で音楽が流れます 残されたのが「アーメン・フーガの”断片”」であることから、編曲者によって違いがでてくるのでしょうか

さて、サントリーホールは満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました

     

     

     

4人のソリストがコーラスに加わり、アンコールにモーツアルト「アヴェ・ヴェルム・コルプスK.618」が演奏され、再び大きな拍手が会場に響き渡る中、コンサートを閉じました

     

     

         

今日は東京都交響楽団「第1012回 定期演奏会 Bシリーズ」を聴きにサントリーホールに行きます 指揮者は大野氏降板に伴いロバート・トレヴィーノに変更になりましたね

     

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マイナ保険証 ~ 昨日初めて医療機関に提示 / 新国立劇場オペラストゥデオ(オペラ研修所)「午後の音楽界 ~ 日本歌曲の世界」を聴く ~ 14人の研修生による素晴らしい歌唱を堪能

2024年12月03日 00時01分34秒 | 日記

3日(火)。厚労省から「今年12月2日から現行の保険証は発行されなくなります」という脅迫文書が送付されてきていたので、1か月以上前に「マイナンバーカード」を保険証として登録しておきました 昨日がXデーだったので毎日通っている整骨院でマイナンバーカード(マイナ保険証)を提示しました ほとんどの患者(シニアが多い)が現行の保険証を提示していたようで、「あれ、マジ?」という顔をされました

厚労省から何度か送られてきた「お達し」によると、「『医療機関等を受診の時はマイナンバーカードをご利用ください』とあり、①受付 ⇒ マイナンバーカードをカードリーダーに置いてください。②本人確認 ⇒ 顔認証または4ケタの暗証番号を入力してください。③同意の確認 ⇒ 診察室等での診療・服薬・検診情報の利用について確認してください。④受付完了 ⇒ お呼びするまでお待ちください」と書かれています

ところが、院長は私の「マイナカード」をカードリーダーに差し込んでパソコン画面で情報を確認しただけで、カードを返却してくれました 初マイナ保険証体験は無事に終了したようですが、「なんか変だな?」と思いました 順番がきてマッサージを受けている時に、院長から「厚労省は暗証番号を入力しろとか、顔認証で確認しろとか言っているけど、実際にはカードをカードリーダーに差し込むだけで、カードの情報は自動的にパソコン画面で確認できるようになっている だから、情報を盗もうと思えば盗めてしまう状態にある。そういう機械(カードリーダー)が医療機関に配布されているのが実態だ」と言うではありませんか 厚労省は言ってることとやってることが違うじゃないですか もうビックリです 院長はさらに、「厚労省は、マイナカードがカードリーダーで読み込めない場合に備えて、従来の健康保険証も併せて持参してほしいと言っている こんなことだったら、最初からマイナンバーカードに保険証を紐づけしないで、従来通りの保険証で受診できるようにしておいた方がよっぽど安心・安全だ」と怒り露わにしていました 私も、「マイナ保険証はいろいろメリットとデメリットがあるが、現実問題として、様々な個人情報が登録されているマイナンバーカードをその都度持ち歩かなければのは、無くしたら大変だと不安になる」と伝えました

昨日の朝日新聞夕刊によると、「マイナカード保有者(約9400万人)の約8割にあたる約7700万人が、マイナ保険証として登録済みだが、今年10月時点の利用率は15.67%」とのことです 昨日を境に利用率が高まることが予想されますが、この問題、少なくとも1年後までは続くんでしょうね

ということで、わが家に来てから今日で3612日目を迎え、バイデン米大統領(82)は1日、刑事裁判2件で有罪となり、量刑言い渡しが今月予定されていた次男ハンター氏(54)について、恩赦を与えたと発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     バイデンも大統領である前に一人の親ということか トランプを非難できなくなるな

         

昨日、夕食に「茄子と鶏肉の炒めもの」「生野菜とアボカドとモッツアレラチーズのサラダ」「シメジの味噌汁」を作りました 「茄子と~」は久しぶりに作りましたが、ピリ辛で美味しかったです

     

         

昨日、新国立劇場「オペラパレス」ホワイエで「令和6年度新国立劇場オペラストゥデオ(オペラ研修所)『午後の音楽界 ~ 日本歌曲の世界』」を聴きました

     

新国立劇場オペラ研修所は永井和子前オペラ研修所長による「日本歌曲特別講座」を実施しましたが、この日の公演は講座の締めくくりとして、その成果を披露するものです 出演者は現在同研修所で研修中の第25期:5人、26期:4人、27期:5人の計14人の研修生です

     

事前申込制で先着150名ということだったので、申し込み開始日にWEBで申し込みました ホワイエの入口から手前半分くらいのスペースに椅子が並べられています 自由席なので早めに会場に着き、前から3列目左端の席を確保しました

午後2時から開始されましたが、最初にオペラ研修所長の佐藤正浩氏から、「今回は3回目の公演となる。研修生は普段オペラの研鑽を積んでおり、その成果を披露してきた そんな中、『新国立劇場の研修所の公演なのに日本の歌を取り上げないのはいかがなものか』という指摘があった そうしたことから、永井元研修所長の協力を得て日本の歌曲に関する特別講座を開き、研修生たちに受講してもらい、その成果を披露することになった」という挨拶がありました

次いで永井元研修所長から、「研修生たちが普段研修所で学んでいるのはオペラであるが、オペラは歌手がいて、指揮者とオーケストラがいて、演出家がいて、衣裳がいて、メイクがいて・・・というように、多くの人とのかかわりの中でドラマを造り上げていく 一方、歌曲は歌手とピアニストの1対1の関係の中でドラマを造り上げていく 日本の歌曲で大切なのは、正しい日本語で美しく歌うことである 研修生たちは限られた時間の中で懸命に取り組んでくれた 今後とも研修生たちを見守ってほしい」と挨拶がありました

次いで研修生たちの歌に入りました プログラムは下の通りですが、第27期(1年次) ⇒ 26期(2年次) ⇒ 25期(3年次)という順に歌います

     

高倍率の選考試験を突破した才能豊かな研修生だけあって、誰もが素晴らしい歌唱を披露してくれました 14人もいるので、一人一人コメントすることはできませんので、特に印象に残った研修生について書きたいと思います

北山冬一郎 ✕ 團伊玖磨「ひぐらし」他を歌った第27期・島袋萌香さんは、伸びやかな歌唱が素晴らしかった

野口雨情 ✕ 山田耕作「雨情民謡集」を歌った第27期・矢澤遼さんは、破壊力のある高音が印象的でした

三木露風 ✕ 山田耕作「風に寄せてうたへる春の歌」を歌った第26期・谷菜々子さんは、表情豊かに歌い上げました

高野喜久雄 ✕ 高田三郎「くちなし」他を歌った第25期・大竹悠生さんは、声量があり豊かな歌唱が印象的でした

三木露風 ✕ 山田耕作「風に寄せてうたへる春の歌」を歌った第25期・野口真湖さんは、力強くリリカルな歌唱が素晴らしかった この日聴いた研修生の中でマイ・ベストです

八木重吉 ✕ 畑中良輔「八木重吉による五つの歌」を歌った第25期・松浦宗梧さんは、説得力のあるバリトンが印象的でした

ここに名前を挙げなかった研修生の皆さんも、それぞれ個性があり素晴らしかったことを付け加えておきます

研修生たちの歌唱を支えた木下志寿子、原田園美の2人のピアニストも素晴らしかったです

午後2時に始まった公演は、途中15分の休憩を挟んで4時10分に、14人の研修生が勢ぞろいして一礼し幕を下ろしました

     

2月22日、23日、24日の3日間、この日素晴らしい歌を披露した研修生たちが出演するモーツアルト「フィガロの結婚」が上演されます 23日は別のコンサートの予定があるので、野口真湖さんがスザンナを歌う22日(土)の公演のチケットを12月8日の「クラブ・ジ・アトレ会員先行販売」で取る予定です   これからも研修生たちを応援したいと思います

     

     

         

今日は読売日響「第643回定期演奏会」を聴きにサントリーホールに行きます

     

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ファビオ・ルイージ ✕ クリスティアーネ・カルク ✕ NHK交響楽団でR.シュトラウス「歌曲」5曲、シェーンベルク:交響詩「ペレアスとメリザンド」他を聴く

2024年12月02日 00時14分56秒 | 日記

2日(月)。わが家に来てから今日で3611日目を迎え、ウクライナへの侵攻を続ける一方で、北朝鮮との軍事的な協力を進めるロシアは、2025年5月にモスクワで開催される軍事パレードに北朝鮮軍を招待した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     ロシアに派遣された北朝鮮の兵士たちは 戦死してパレードには参加できないだろう

         

昨日、NHKホールでNHK交響楽団12月度Aプロ定期演奏会(2日目)を聴きました プログラムは①ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」 より「 前奏曲と愛の死」、②R.シュトラウス:歌曲「ばらの花輪」、③同「なつかしいおもかげ」、④同「森の喜び」、⑤同「心安らかに」、⑥同「あすの朝」、⑦シェーンベルク:交響詩「ペレアスとメリザンド 作品5」です 演奏は②~⑥のソプラノ独唱=クリスティアーネ・カルク、指揮=ファビオ・ルイージです

     

オケは16型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつものN響の並び コンマスは郷古廉です

1曲目はワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」 より「 前奏曲と愛の死」です この楽劇はリヒャルト・ワーグナー(1813-1883)が1857年から59年にかけて作曲、前奏曲は1860年1月にパリで、全曲は1865年6月にミュンヘンで初演されました

ルイージは冒頭のチェロによる「トリスタン和音」の演奏で”間”をゆったりと取りますが、チェロのアンサンブルが美しく響きます 中盤からテンポアップしてクライマックスを築きあげるところはルイージならではです オーボエ、フルート、イングリッシュ・ホルンの演奏が冴えていました

2曲目から6曲目はリヒャルト・.シュトラウス(1864-1949)の歌曲です ①「ばらの花輪」(クロプシュトゥック詩)、③「なつかしいおもかげ」(ビアバウム詩)、④「森の喜び」(デーメル詩)、⑤「心安らかに」(同)、⑥「あすの朝」(マッケイ詩)で、いずれも世紀転換期の詩人たちの詩に曲を付けています

ソプラノ独唱のクリスティアーネ・カルクはドイツ・バイエルン州生まれのソプラノです ザルツブルク・モーツアルテウムで学び、在学中の2006年にザルツブルク音楽祭にデビューを果たしました 現在 パリ・オペラ座、メトロポリタン歌劇場をはじめ世界各国のオペラ劇場で活躍するほか、歌曲にも力を入れています

ルイージの指揮で「ばらの花輪」の演奏に入りますが、クリスティアーネ・カルクの歌唱を聴いて「この人はリヒャルト・シュトラウスを歌うのにピッタリの歌手だ 『ばらの騎士』の元帥夫人を歌ったら素晴らしい歌唱力を発揮するだろう」と思いました 美しくリリカルな歌唱で、高音が良く伸びます 2曲目以下も同様の印象ですが、最後の「あすの朝」は、郷古コンマスの抒情的なソロに導かれて素晴らしい歌唱を披露しました

     

プログラム後半はシェーンベルク:交響詩「ペレアスとメリザンド 作品5」です この曲はアルノルト・シェーンベルク(1874-1951)が、ベルギーの作家、モーリス・メーテルランクの戯曲をもとに、まだ無調や十二音技法といった方法論に達する前の1902年から03年にかけて作曲、1905年1月25日にウィーンで初演されました

物語は、架空の王国アルモンドで、妻を失ったもう若くはない王子ゴローと、その異父弟であるペレアス、そして彼らの前に現れた水の精のような美しい女性メリザンドの3人が辿る悲劇です 登場人物等はライトモティーフ(動機)によって示されます 最初に現れる「運命の動機」、オーボエを中心に奏でられる「メリザンドの動機」、ホルンから弦楽器へと受け継がれる雄大な「ゴローの動機」、トランペットで軽やかに奏でられる「ペレアスの動機」などです

私が今年この曲を聴くのは6月度読響定期(セバスティアン・ヴァイグレ指揮)、8月の兵庫芸術文化センター管弦楽団(佐渡裕指揮)に次いで今回が3回目です

ルイージの指揮で演奏に入ります。登場人物の動機を追いながら演奏に耳を傾けていましたが、あまりの曲の長さに頭と耳がついていけなくなり、混乱してきました とはいうものの、木管楽器群は誰もが巧いし、金管楽器群は輝けるサウンドだし、弦楽器群は迫真の演奏だし、全体としては切れ味鋭い集中力に満ちた演奏でした

個人的にはクリスティアーネ・カルクの歌ったリヒャルト・シュトラウスの歌曲が一番刺さりました

     

     

     

     

今日は「令和6年度新国立劇場オペラストゥディオ 午後の音楽会 ~ 日本歌曲の世界」を聴きに行きます その後は、火曜から土曜まで(金曜を除く)4日間、読響定期、都響Bシリーズ、N響Bプロ、東響定期を聴くためサントリーホールに通います

     

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