高額療養費見直し

2025年02月15日 09時38分44秒 | 医科・歯科・介護
高額療養費制度めぐり政府が修正案 長期治療で「負担据え置き」
 

高額な医療費の自己負担額に上限を設ける制度について、政府は14日、長い期間治療が必要になった場合には上限額を引き上げない修正案を示しました。

   ◇

14日午後5時ごろ、厚労省。

福岡厚労相

「お時間を割いていただいてお越しいただいたこと、心から感謝申し上げます。ありがとうございます」

厚労相が頭を下げて迎えた相手は、がん患者らの団体です。

福岡厚労相

「相当悩みに悩んだ結果を今日はお伝えできればということで、お越しいただいた」

悩んだというのは、政府が“見直し”を進める「高額療養費制度」についてです。医療費の自己負担額に上限を設ける仕組みで、超えた分は税金や保険料から支払われているため、政府は、現役世代の保険料の増加を抑えようと、今年8月から自己負担額の上限を引き上げる方針です。

 
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例えば、年収650万円の30代の人が、月100万円の医療費がかかった場合、8月以降は、現在の上限額8万100円程度よりも8100円ほど引き上げられます。また、引き上げは段階的に行われ、2年後には今と比べて月5万円以上も増えることになります。

この“見直し”に患者団体から、「治療を断念せざるを得ない」などと、反対の声が上がっていて、野党からも…

立憲民主党 野田代表(14日)

「難病・がんを患っている現役世代の負担を上げるやり方。財源の見つけ方として間違っている。阻止しなければいけないと思っている」

 
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石破首相は、今後の対応について…

自民党 石破首相(衆・本会議、14日)

「提案の修正を含め対応いたしてまいります」

今回、その“修正案”が患者団体に示されたのです。内容は…

福岡厚労相

「多数回該当の見直しを凍結し、据え置くことをお伝えした」

多数回該当は、今もある仕組みで、患者が直近12か月以内に3回、自己負担額の上限を超えた場合、4回目から、負担額の上限が下がるものです。

 
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先ほどのケースで例えると、「多数回該当」になると、月の上限額が8万100円程度から、4万4000円程度に。“修正案”では、今後、上限額を引き上げても「多数回該当」の額は変えないということです。この“修正”に患者団体は…

患者団体

「長期にわたり継続して治療を受ける患者の負担は非常に大きい。この部分の負担軽減について、配慮は率直に感謝したい」

 
 
 
 
 
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一方で…

患者団体

「全体として見た場合、引き上げ幅が大きい。いったん凍結を求めざるを得ない、不十分だと言わざるを得ない」

立憲民主党なども、今回の修正案では不十分だとし、自己負担額の引き上げ自体を凍結すべきと主張しています。

(2月14日放送『news zero』より


介護事業者の苦境

2025年02月15日 08時05分26秒 | 医科・歯科・介護

増える介護事業者の倒産 苦境の訪問介護

いま介護事業者の倒産が相次いでいますことし1月~8月の倒産件数は114件と、前年同期比で4割以上増えています

深刻な人手不足や光熱費などの高騰に加えて、介護の現場からは“介護報酬の改定”の影響を懸念する声も上がっています

洗濯・片づけ…サポート受ける高齢者

訪問介護のヘルパーが、認知症で1人暮らししている東京都内の80代女性の自宅を訪れました。

ヘルパーは、デイサービスの迎えが来るまでに、着替えや洗濯物の取り込みや片付けなど日常生活のサポートを行います。

ほかにも例えば…

サービスを利用している80代の女性は次のように話しました。

基本報酬2%程度引き下げ 利益率は低く…

この高齢女性に訪問介護のサービスを提供している介護事業所は、利用者の自宅20軒ほどを回っています。

いま経営に影響を及ぼしているというのが、2024年に訪問介護の基本報酬が2%程度引き下げられたことです

訪問介護には、サービス付き高齢者向け住宅などの集合住宅で行うものと、利用者の自宅を一軒一軒訪問するものがあります

サービス付き高齢者向け住宅などは全体の利益率を押し上げていますが、一軒一軒まわる訪問介護は移動や待機の時間がかかるため、効率的に働くことが難しく、利益率が低いのが実情です。経営環境が違っても同じ訪問介護と位置づけられ、基本報酬が引き下げられたのです。

経営に苦しむ小規模事業所

取材した介護事業所では、売り上げの80%以上を人件費に回さざるをえない状況だといいます。

介護事業所代表 辻本きく夫さん
私の給料は月に8万円くらい。そこに給料をちゃんと出したら当然赤字になってしまう。経営者がそんなに給料をとらないで回している事業所なんかいくらでもある

代表の辻本さんは来年75歳になります。自身の高齢化を理由に、ことし6月いっぱいで自分の事業所を閉鎖して、利用者を受け継いでサービスを提供してくれるほかの事業者を見つけようと考えていました。しかし、いまもほかの事業者が見つからず事業を続けざるをえない状況です。

閉鎖を検討しているが事業を続けざるをえないという

辻本さん
いま働いている人たちに『後継者としてやってくれ』と言うのは、それはあまりにも酷な話。いつやめようか、どういうふうにやめようか、考えているところがすごく多いと思う

「黒字化できる施策に転じないと」

専門家は次のように指摘しています。

介護行政に詳しい 淑徳大学 総合福祉学部 結城康博 教授
地域型の小規模事業所は経営者のやりがい、社会的責任感で事業を運営していた。収支が黒字化できるような施策に転じないと、ますます地域型の訪問介護事業所は少なくなってしまう

厚生労働省 9月から現状を調査

こうした状況について厚生労働省は「今回の報酬引き下げがどのような影響を与えているか、9月から調査を始めていて、現場の状況を把握、分析していきたい」としています。

高齢者の「住み慣れた家で暮らしたい」という願いにどう向き合っていくかが問われています。
(経済番組 村上由和)
【2024年10月1日放送】


感染症の研究拠点

2025年02月14日 09時56分05秒 | 医科・歯科・介護

長崎大学高度感染症研究センター

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが示すように、近年の気候変動や環境破壊、交通網の発達とグローバル化により、世界中で感染症の脅威が高まっており、その対策が求められています。

中でも出血熱などの致死率が高い感染症を起こす病原体を安全に取り扱い、有効な予防法や治療法を開発するためには、高度な安全機能を備えた実験施設(BSL-4施設)が必要です。

致死率が高い感染症の研究を行うことを目的として、2017年に設置された長崎大学感染症共同研究拠点は、2022年4月より附置研究所「高度感染症研究センター」として新たに出発しました。また、全国の関連研究者の共同利用・共同研究拠点としても認定されました。本センターでは、BSL-4施設を安全に整備・運用し、全国の研究者と協力して、感染症研究と人材育成を推進します。

長崎大学高度感染症研究センターとは

長崎大学高度感染症研究センターは、高い安全性が確保された実験施設(BSL-4施設)を整備し、その施設を用いた感染症研究を推進することにより、人類に貢献することを目的としています。また、高度な感染症研究やバイオリスク管理を担う人材を育成することに努めます。

本センターは、2017年に設置された感染症共同研究拠点を前身としており、2022年4月から長崎大学附置研究所として部局化するに際し、「高度感染症研究センター」と名称を新たにしました。また、全国の関連研究者の共同利用・共同研究拠点「新興感染症制御研究拠点」として文部科学省に認定されました。

諸外国のBSL-4施設を有する研究機関との連携を進めるとともに、全国の関連研究者のBSL-4施設を用いた研究活動を支援します。


ケアマネジャーなぜ負担過多

2025年02月14日 09時47分04秒 | 医科・歯科・介護

厚生労働省は、介護支援専門員(ケアマネジャー)の負担軽減策として、業務範囲の明確化や研修の充実に向けた議論に着手した。 有識者会議で課題を話し合い、秋ごろに中間整理をまとめる。 ケアマネを巡っては、利用者や家族が雑務を頼む「何でも屋」になっている実態も指摘されている。

同省は中間整理を踏まえ、介護保険制度の改正や運用改善を目指す。 ケアマネは、介護保険法に基づき都道府県が認定する資格。

ケアマネの負担軽減へ“なんでも丸投げ”を是正 厚労省方針 市町村主体で支援体制を検討

厚生労働省は7日、担い手不足をはじめとするケアマネジメントの様々な課題を話し合う検討会を開催し、これまでの議論をまとめた「中間整理」の素案を提示した。【Joint編集部】

【田中紘太】広がったケアマネの業務範囲、負担軽減は実現するか 市町村主体の地域課題の検討がカギ!

◆ 業務のあり方について


居宅介護支援のケアマネジャーが現に実施している業務について、今回の素案では、

 

①法定業務
②保険外サービスとして対応し得る業務
③他機関につなぐべき業務
④対応困難な業務

 

の4つに分類されました。詳細は表の通りです。

 
 

また素案には、こうした業務分類について次のように記載されています。

 

■ 中間整理素案(たたき台)のポイント


◯ 上記②や③の業務については、地域の多様な主体が役割を担うことが考えられる。また、民間の事業者がサービスを提供しているケースもあるところ、「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」の周知も含め、こうしたサービスを安心して活用できる環境を整備することが重要。


◯ 利用者、家族、関係職種、市町村の共通認識づくり、理解の促進が必要。国や関係団体を中心として、関係者の啓発を行っていくことも重要。


◯ 法定業務以外の業務については、基本的に市町村が主体となって関係者を含めて協議し、必要に応じて社会資源の創出を図るなど、利用者への支援が途切れることのないよう、地域の課題として対応すべき。その際、地域の実情に応じた対応ができるよう幅広く関係者の意見を聞いて検討することが適当。


※ 分かりやすさの観点から、Joint編集部が一部修正・編集。

 

今回の素案では、法定業務と法定外業務とがしっかり分類されました。この点は前進と言えるのではないでしょうか。


法定業務は運営基準で位置付けられており、ケアマネジャーが必ず対応しなければならない業務、質の向上に努めるべき業務となります。一方の法定外業務は、必ずしもケアマネジャーが対応しなくてもよい業務、他機関につなぐべき業務を指します。


法定外業務の②保険外サービスとして対応し得る業務には、書類の作成・発送や代筆・代読なども含まれています。実際に対応したことのあるケアマネジャーも少なくないことでしょう。もっとも、今は書類の作成料などを徴収しているケアマネジャーはほとんどいません。


ただ今後は、ケアマネジャーが利用者の手続きの代行などを行うにあたって、1通いくら、1回いくら、1時間いくら、といった料金を設定する方法も選択しやすくなります。その際は、契約書・重要事項説明書などに記載しておくことも重要になるでしょう。


③他機関につなぐべき業務については、例えば部屋の片付けやゴミ出し、買い物といった生活支援サービスなどが例示されています。自費サービスは居宅介護支援事業所が担うべきか、あるいは訪問介護事業所が担うべきか解釈が分かれますが、今後はケアマネジャーが料金を徴収するケースが増えてくるかもしれません。


エナジートロンの予防・治療効果に期待

2025年02月13日 18時36分51秒 | 医科・歯科・介護

健康→症状→病気

肩こり、腰痛、不眠症、めまいなどは病気ではない。

足がつる人もいるが、これも症状であり厳密な意味で病気ではない。

結核、ウイルスなどの感染症、糖尿病、心臓病、がんは病気である。

各種の症状が病気に発展する前に予防したり、症状を軽減できれば、健康にもなる。

エナジートロンの電圧位と温熱のダブル効果で、悩みが解消される。

血液は使えば、ドロドロに汚れる。

それを、高圧電位でさらさらにできれば、血液の役割として、全身に酸素と栄養を送れるのだ。

毛細血管も血行が良くなれば、筋肉のつかれもとれ、筋肉のころもほぐせるだろう。

神経痛、筋肉の痛みも緩解されるじずだ。

さらに胃腸の働きも活発化されるかもしれない。

散歩仲間に宮ちゃんをエナジートロンへ誘いに行ったが留守であった。

 


背中の痒みの原因

2025年02月13日 05時48分34秒 | 医科・歯科・介護

肝機能が低下すると、ビリルビン※という物質がうまく代謝されず、血液中に溜まった状態になります。そうすると、ビリルビンが皮膚に沈着し、末梢神経に刺激を与えて、かゆみが生じます。
※ビリルビン…黄色い色素で、赤血球が分解されるときにできる物質

肝臓病による症状の場合、かゆみを感じているにも関わらず、見た目は特に異常がない(※)ことが多いです。

肝臓の病気の種類によって、症状はさまざまです。
かゆみの他に、食欲不振、お腹の不快感、倦怠感や疲れやすさ、微熱などがあらわれる場合もあります。黄疸が出ている場合は要注意です。

※自己免疫性肝炎(自分の免疫が肝細胞を破壊してしまう原因不明の難病)の場合には、ニキビができることがあります。

対処法

「体が痒い…!」
「この痒み…もしかして肝臓が原因?」
肝臓が原因のかゆみの見分け方から、病院を受診するべき症状、かゆみの対処法などを医師が解説します。

 

こどもホスピス 全国に

2025年02月12日 10時50分02秒 | 医科・歯科・介護

「こどもホスピス」を全国に普及させたいー。こども家庭庁の展望。

こどもホスピス

この記事は約 7 分で読むことができます。

こんにちは、翼祈(たすき)です。

こどもホスピス』とは、小児がんなどの命に関わる病気や重い障害を抱える子ども達が、専門知識を持った看護師などの医療や教育の支援を受けながら、家族と一緒に暮らせる施設のことを指します。『こどもホスピス』では医療的ケアが必要な子ども達の一時預かりや、小児がんを患う子どもの緩和ケアなどを行います。

日本国内においては、2012年に大阪府大阪市の淀川キリスト教病院に併設されるカタチで『こどもホスピス』が産声を上げた後、医療機関併設ではない民間運営の「コミュニティー型」の『こどもホスピス』が大阪、横浜の2ヵ所に開設されました。開設を目指す動きは北海道、東京、長野、福井、福岡、沖縄など各地で拡大していますがそれには資金の壁があります。

今回は2022年11月に、こども家庭庁が取りまとめた、『こどもホスピス』開設までの展望について、お知らせします。

2022年11月、国が全国に『こどもホスピス』開設に向け、協議を開始

命に関わる病気や重い障害を抱える子ども達が、支援を受けながら遊んだり学んだりして、家族と一緒に生活出来る『こどもホスピス』に関して、小倉将信こども政策担当相は、2023年に発足するこども家庭庁を主になって、『こどもホスピス』の普及へのサポートの在り方を検討していく考えを話しました。日本国内の『こどもホスピス』の施設数がまだまだ足りないので、全国普及が目標です。

『こどもホスピス』開設や運営に背中を押す為、2022年11月17日、自民・公明両党の議員連盟の初会合が開催され、小倉こども政策担当相も出席しました。議連には、既に『こどもホスピス』を建設して子ども達を受け入れている施設や、今後『こどもホスピス』開設を目標に掲げる日本各地の市民団体の関係者や医師らも出席。行政側のサポートの課題を整理しながら、地域社会に『こどもホスピス』が根付くことの定義を確認し合いました。

「ホスピス」というと「みとり」のイメージが連想されますが、イギリス発祥の『こどもホスピス』がポイントとして挙げるのは「生きている今」を豊かにする取り組み

自宅と病院の間に立つ存在を『こどもホスピス』が担い、「もっと遊んだり学んだりしたい」という子ども達の願いを最大限叶えてあげたいという『こどもホスピス』が目標です。

議連は、会長に井上信治衆院議員、副会長に小倉こども政策担当相、永岡桂子文部科学相らが就任しました。設立総会では、井上衆院議員が『こどもホスピス』の財政面や認知度といった課題を挙げた中で、「来年の4月からこども家庭庁が発足するということですし、政府の方は『こどもホスピス』窓口を一本化をし、そして、関係省庁と連携を行いながら、この『こどもホスピス』の課題にも取り組んで欲しい。『こどもホスピス』に制度がないことでは、行政のサポートをなかなか求められない。介護、医療、教育、障害者福祉のはざまに制度が壊れてしまっている役所の縦割りの問題も起こっていて、何とかしていきたいと思います」とあいさつ。

また永岡文部科学相は「病院や自宅などで療養中のこども達に教育機会を保障することは誠に重要な案件。色んな課題を持つ子ども達の可能性を最大限発揮出来る様な、連携して『こどもホスピス』のことを実現していきたい」と語りました。

『こどもホスピス』の運営に関しては、医療や福祉、教育など省庁を横断する対応が行政に必要とされています。14団体が参加する「全国こどもホスピス支援協議会」は、行政の窓口を一本化する計画や「医療併設型」「福祉施設型」「コミュニティー型」という運営形態に応じた財政サポート、財政実態に関しての調査研究などを要望。行政の領域横断的な連携を取る事で、第4期がん対策推進基本計画などに導入することも要望しました。

議連では、認定NPO法人や医療関係者などが、『こどもホスピス』運営に応じる行政側の窓口一本化や財政支援を求めました。

議連に出席した小倉こども政策担当相はこの件に関して「こども家庭庁の大きな役目は縦割り打破です。『こどもホスピス』においては非常に重要なメインテーマでもあります。来年4月にこども家庭庁が発足するからこそ、こども家庭庁が文部科学省などと連携し、大きく『こどもホスピス』開設に向け、前進したと思って頂ける様にしたい。こども家庭庁は、病気や障害に苦しむ子ども達が幸せに生活出来る社会を実現する使命もあります。ご家族の負担を軽減し、子ども達に向き合うゆとりを持たせる」と話し、2023年4月に発足するこども家庭庁を主軸に、『こどもホスピス』普及に向け、前向きなサポートの在り方を検討していく意向を述べました。

具体例では、日本各地の『こどもホスピス』の現状を理解し、日本全国に浸透させていくためには、何が必要かを検証していく方向性です。

参考:こどもホスピス議連発足 普及目指し「縦割り打破へ」 毎日新聞(2022年)

議連には、日本各地の『こどもホスピス』関係者が出席し、オンライン上でも参加されました。この中で、認定NPO法人「横浜こどもホスピスプロジェクト」の代表理事の男性が挨拶を行いました。

認定NPO法人「横浜こどもホスピスプロジェクト」の代表理事の男性は今から24年前、次女を悪性脳腫瘍で亡くしています。当時6歳だった次女は「余命半年」と宣告を受けた後でも、右手が動かなければ左手を使おうとし、最期の時まで懸命に成長していきたいとしていました。

そして認定NPO法人「横浜こどもホスピスプロジェクト」の代表理事の男性は「短い命であっても、その生を全うした姿を介して、子ども達を大事にしていかなくてはと気付かされました」と『こどもホスピス』設立の取り組みを始めた理由を振り返り、「小児緩和ケアの医療体制が推奨されるドイツ、イギリス、オランダみたいに、どんなに重い病気を抱える子ども達でも、地域の方々にその姿を見守られながら成長していくことが可能な『こどもホスピス』を日本にも根差していきたい」と語りました。

以前、医療的ケア児について記事を書きました。

あの時の記事の最初の記事は、こちらにも出て来る、認定NPO法人「横浜こどもホスピス」が、移動式のメリーゴーラウンドを設置する為に、クラウドファンディングを呼びかけていたという内容でした。そのクラウドファンディングは目標額が集まり、無事「横浜こどもホスピス」のうみとそらのおうちにメリーゴーラウンドが設置されたとの後日談を観ました。

あれから数ヵ月経ちましたが、医療的ケア児の支援はまだまだ進んでいませんね。今では子育て本を出したり、写真展を開いたりするご家族もいらっしゃいますが、そこまでなるには相当な時間を要したと思います。支援が足りない中で、懸命にお子さんと向き合って来たと思います。私は子どもの頃は病気を風邪くらいしかしない子でしたが、今の自分が小さい頃の自分だったら、両親はもっと私にかかりっきりだったのではないかとも思います。

まだこども家庭庁自体は正式な発足は来年からとなりますが、『こどもホスピス』が全国に出来ることで、助かるご家族は多いかと思います。この議論が成立し、是非実現へと動いて欲しいですね。

 


見た目と、脳の健康に相関がある

2025年02月11日 14時08分15秒 | 医科・歯科・介護

東北大学 瀧 教授に聞く!
脳の健康が生活にもたらす影響とは?~前編~

東北大学加齢医学研究所教授であり、BrainSuiteの開発者でもある瀧靖之教授に一問一答インタビュー。
脳の健康が生活にもたらす影響から認知症の理解、BrainSuiteを活用した効果的な対策方法まで細かく解説。

後編では、脳の健康状態を数値で可視化出来るBrainSuiteのサービスについて深掘りをしていきます。

東北大学加齢医学研究所教授であり、BrainSuiteの開発者でもある瀧靖之教授に一問一答インタビュー。
脳の健康が生活にもたらす影響から認知症の理解、BrainSuiteを活用した効果的な対策方法まで細かく解説。

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40代後半から、年齢よりも若々しい印象を持つ人と、逆に老けて見える人の差が顕著になります。

「内面が大切だけど、外見も若く見えたら嬉しい」と思いませんか?

実は、見た目が若いと感じる人ほど、脳年齢も若い傾向があるという面白い研究結果が発表されました。

この研究は、韓国の研究チームによって行われ、59歳から84歳の被験者を対象にMRIで脳の灰白質を調査し、認知機能、主観年齢、健康状態、性格なども比較しました。

脳の灰白質は、神経細胞が集まる部分で、加齢による変化が顕著な領域です。

実際、この部位の検査は脳の年齢を知る上で重要です。

主観年齢は、自分が客観的に見たときの年齢のことを指します。

研究結果によれば、主観年齢が実年齢よりも若いと感じる人ほど、実際に脳の灰白質の密度が高い傾向がありました。彼らは記憶力が高く、うつの発症リスクも低かったそうです。

要するに、見た目が若いと感じる人の脳は、老化の兆候が少ないのです。

外見の若さは、趣味や好きなことに没頭していることなど、さまざまな要因が影響します。しかし、40代後半になると、忙しさにかまけて外見に気を使わなくなることがあります。脳の健康を維持するためにも、見た目の若さをキープする努力は重要なのかもしれません。


医師が守るべき倫理規範

2025年02月10日 12時30分15秒 | 医科・歯科・介護

医の倫理綱領
 医学および医療は、病める人の治療はもとより、人びとの健康の維
持もしくは増進を図るもので、医師は責任の重大性を認識し、人類愛
を基にすべての人に奉仕するものである。
1. 医師は生涯学習の精神を保ち、つねに医学の知識と技術の習得
に努めるとともに、その進歩・発展に尽くす。
2. 医師はこの職業の尊厳と責任を自覚し、教養を深め、人格を高
めるように心掛ける。
3. 医師は医療を受ける人びとの人格を尊重し、やさしい心で接す
るとともに、医療内容についてよく説明し、信頼を得るように
努める。
4. 医師は互いに尊敬し、医療関係者と協力して医療に尽くす。
5. 医師は医療の公共性を重んじ、医療を通じて社会の発展に尽く
すとともに、法規範の遵守および法秩序の形成に努める。
6. 医師は医業にあたって営利を目的としない。
日本医師会綱領
 日本医師会は、医師としての高い倫理観と使命感を礎に、人間の尊
厳が大切にされる社会の実現を目指します。
1. 日本医師会は、国民の生涯にわたる健康で文化的な明るい生活
を支えます。
2. 日本医師会は、国民とともに、安全・安心な医療提供体制を築
きます。
3. 日本医師会は、医学・医療の発展と質の向上に寄与します。
4. 日本医師会は、国民の連帯と支え合いに基づく国民皆保険制度
を守ります。
 以上、誠実に実行することを約束します。
第102回日本医師会定例代議員会(平成12年4月2日採択)

1.医師の基本的責務
(1)医学知識・技術の習得と生涯学習
 専門職としての能力、すなわち確かな医学知識と技術は、医師にとって当然備える
べき条件である。そのためにも、医師は医療を行う限り、生涯にわたり日進月歩の現
代医学に基づく医学知識を学び、その技術を習得する義務があり、さらに診療に当たっ
ては、確かな根拠に基づいた医療を行う責任がある。学習は、活字をはじめとするさ
まざまなメディアを通じて行い、また学会や医師会の講演会や研修会への参加など、
さまざまな機会をとらえて行われるべきである。そして広い視野で情報収集を行った
うえで、その学習の成果を日々の医療の実践において発揮すべきである。
◆日本医師会生涯教育制度:https://www.med.or.jp/cme/about/index.html
(2)研究心、研究への関与
 医師は、その従事する職域にかかわらず、常に医学の進歩と発展のために貢献すべ
きである。医療の向上のためには、個々の患者に対する診療のみならず、診療の基礎
となる研究の向上を図ることも重要である。
 今後は医療データの重要性がいっそう高まり、開業医を含めて、多施設での研究が
盛んになることが予想される。研究への参加には、研究に直接携わることのみならず、
研究に協力すること、研究に対して適切な評価を行うことなども含まれる。同時に、
研究への参加・協力が、企業などの利益との間で利益相反状況を呈することがあり、
その点に十分留意する必要がある。
 また、人を対象とする新しい医療技術の研究・開発に当たっては、世界医師会(World
Medical Association;WMA)ヘルシンキ宣言の趣旨を重んじ、誠実と謙虚を旨とし、
科学的態度と倫理的視点の両側面に常に配慮すべきである。また、研究倫理審査委員
会など、しかるべき組織や機関に審査、評価を依頼することも必要である。
◆日本医師会治験促進センター:http://www.jmacct.med.or.jp/

(3)医師への信頼の基盤となる品位の保持
 医師は、日頃から多くの人と交わり、さまざまな学識や経験を生かした多面的なも
のの見方ができるように見識を培い、医業の尊厳と医師としての社会的使命を重んじ、
また、その言動について責任をもつべきであり、患者や社会の信頼に応えるよう努め
なければならない。この信頼は、医学知識や医療技術だけでなく、誠実、礼節、清潔、
1
謙虚、良いマナーなどのいくつかの美徳に支えられ培われるものである。このような
人間性の修養と品位の保持に努めることは、社会の医師集団に対する信頼を維持する
基盤であり、個々の医師にとっての責務でもある。また、医療は国を超えて世界のい
ずれの国においても重要な社会の基本要素であり、医師は、WMA におけるさまざま
な宣言等に留意するとともに、患者の権利を尊重し、人類愛をもった行動と言動に努
める必要がある。

2.医師と患者
(1)患者の権利の尊重および擁護
 医師は患者の利益を第一とし、患者の権利を尊重し、これを擁護するように努めな
ければならない。
【解説】
 医師は診療に際し、患者にとって何が最善であるかを考えることが必要である
が、医療の進展により、いずれの方法をとるべきか、あるいはどこまでの治療を
行うべきかが明白でない事象も生じている。
 したがって、医師として患者の権利を尊重し、擁護するように努めることの重
要性がいっそう増している。患者の権利の尊重および擁護、これなくして、医師
は患者あるいは社会からの信頼を得ることができない。
 他方、患者は権利を主張するだけでなく診療に協力することが求められるほか、
診療について負担すべき費用を支払うなどの義務も負う。
 患者の権利としては、公正な医療を受ける権利、説明を受け自らの意思に基づ
き医療を受ける権利、逆に医療を拒否する権利、プライバシーが守られる権利、
セカンド・オピニオンを求める権利などがある。ただし、それらの権利にも一定
の制約がある。たとえば、患者のプライバシーが重要といっても、医師には重大
な感染症の報告義務があることなどがその例となる。

もちろん、医師にも人として権利がある。自らの良心に反するような診療を強
制されない権利などがその例となる。
 医師は診療に当たり自分の利益を優先したり、また不当な外圧によって不正な
行為に加担したりするようなことがあってはならない。何よりも患者の利益を第
一に行動することが、最も基本的な行動原則である。
◆世界医師会:ジュネーブ宣言 1948 年 9 月採択(2006 年 5 月最終改訂)
◆世界医師会:WMA 医の国際倫理綱領 1949 年 10 月採択(2006 年 10 月最終改訂)
◆世界医師会:患者の権利に関する WMA リスボン宣言 1981 年 10 月採択(2006 年 5 月最終改訂)

(2)病名・病状についての本人および家族への説明
 医療における医師・患者関係の基本は、直ちに救命処置を必要とするような緊急事
態を除き、医師は患者に病状を十分に説明し、患者自身が病気の内容を十分に理解し
3
たうえで、相互に協力しながら病気の克服を目指すことである。したがって、一般的
にいえば、医師には患者を診察したときは患者本人に対して病名を含めた診断内容を
告げ、今後の推移、および検査・治療の内容や方法などについて、患者が理解できる
ように丁寧に分かりやすく説明する義務がある。
 しかし、例外的に、真の病名や病状をありのまま告げることが患者に対して過大な
精神的打撃を与えるなど、その後の治療の妨げになる正当な理由があるときは、真実
を告げないことも許される。この場合、担当の医師は他の医師等の意見を聞くなどし
て、慎重に判断すべきである。

 本人へ告知をしないときには、しかるべき家族等に正しい病名や病状を知らせてお
くことが重要である。
 また、告知をする場合でも、家族と共に、説明をする必要がある場合も多い。医師、
本人、家族が協力して病気に立ち向かうことが必要な場合などには、病名・病状の説
明がその第一歩になるからである。ただし、患者本人が家族に対して病名や病状を知
らせることを望まないときには、それに従うべきである。
 家族が患者本人に本当の病名や病状を知らせてほしくないと言ったときには、真実
を告げることが患者本人のためにならないと考えられる場合を除き、医師は家族に対
して、患者への説明の必要性を認めるように説得することも重要である。
 なお、このような経過および事情は、後日のため記録にとどめておくべきである。
◆最高裁:秋田県成人病医療センター事件 2002 年 9 月 24 日 判例時報 1803 号 28 頁
◆日本医師会:診療に関する個人情報の取扱い指針 2006 年 10 月
◆厚生労働省:医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン 
2004 年 12 月(2010 年 9 月最終改正)

(3)患者の同意
 医師が診療を行う場合には、患者の自由な意思に基づく同意が不可欠であり、その
際、医師は患者の同意を得るために診療内容に応じた説明をする必要がある。医師は
患者から同意を得るに先立ち、患者に対して検査・治療・処置の目的、内容、性質、
また、実施した場合およびしない場合の危険・利害得失、代替処置の有無などを十分
に説明し、患者がそれを理解したうえでする同意、すなわちインフォームド・コンセ
ントを得ることが大切である。さらに、侵襲性の高い検査・治療などを行う場合には、
説明内容にも言及した同意書を作成・取得しておくことが望ましい。しかし、同意書
を作成・取得する際には、形式的にならないように努めるべきである。
 患者に十分な判断能力がない場合には、親権者や後見人などの法的代理人、患者の
保護・世話に当たる患者家族あるいは福祉関係者などの患者の利益擁護者(以下、「患
者の利益擁護者」という)に対して患者本人の場合と同様の事項を説明し、その理解

を得たうえでのインフォームド・コンセントを得ておくことが必要である。
 未成年者・高齢者・精神障害者などで患者の判断能力に疑いがある場合には、患者
同席のうえ、あるいは別の席で、患者の利益擁護者からインフォームド・コンセント
を取得することが求められる。その際、判断能力に疑いがあるが、病状や治療内容な
どの説明をある程度理解できる未成年者・高齢者・精神障害者などに対しては、分か
りやすい言葉で説明し、その了解(アセント)を得ることが、近年望まれている。

【解説】
 患者が成人で、かつ判断能力がある場合には、同意するのは患者本人である。
これに対して、患者が判断能力のない未成年者・高齢者・精神障害者などの場合、
あるいは患者の判断能力に疑問が残る場合には、患者の利益擁護者に対して病状
や治療内容を説明し、インフォームド・コンセントを取得するべきである。
 しかし、判断能力のあるなしの評価は必ずしも容易ではないこともあり、患者
の判断能力に応じて病状などを説明して本人の意思を確認することが必要であ
る。判断能力のある未成年者の場合には、診療内容によっては本人の同意だけで
もよいが、侵襲性の強い治療、高度の合併症を伴う治療などの場合、親権者の同
意が不可欠とされる診療内容もあるので、慎重に対応する必要がある。
 上記は原則であり、救命救急処置を要し、患者などの同意を得ることが不可能
な場合には同意なしに必要な処置を行うことが許される場合もある。

(4)患者の同意と輸血拒否
 医師の診療と患者の同意取得に関して難しい判断を迫られる場面として、信仰上の
理由から輸血を拒否する患者の問題がある。輸血が必要な場合には輸血をすることに
より救命を図るという医師の常識との間に倫理上の葛藤が生じる。救命と信仰のいず
れを優先すべきかについては、さまざまな議論がある。医師は可能な限り、患者の意
思の尊重と救命の両立を図る努力をすべきである。
 なお、最高裁判決は、手術に際して救命のために輸血をする可能性のあるときには、
医師はそのことを患者に説明し、手術を受けるか否かは患者の意思決定に委ねるべき
であるとし、その説明を怠り患者の同意がないのに輸血をした医師は患者の人格権侵
害の不法行為を行ったとの判断で有責とされているので、この判決に留意する必要が
ある。
 ただし、この判決は患者が子どもの場合を扱ったものではない。親の信仰によって
子どもの救命を図れないことは問題であるとして、児童相談所等と連携して親権に制
限を加える法的手続き(親権喪失または親権停止手続)を経て、輸血を行うことも考

えられる。

【解説】
 平成 12(2000)年 2 月 29 日最高裁判決は、輸血を拒否していた「エホバの証
人」の信者である患者に対し、医師が手術中に必要にせまられ輸血した事件につ
いて、「患者が、輸血を受けることは自己の宗教上の信念に反するとして、輸血を
伴う医療行為を拒否するとの明確な意思を有している場合、このような意思決定
をする権利は、人格権の一内容として尊重されなければならない」と述べたうえ
で、「手術の際に輸血以外には救命手段がない事態が生ずる可能性を否定し難いと
判断した場合には、甲〈患者〉に対し、乙〈医療施設〉としては…(略)…輸血
するとの方針を採っていることを説明して、乙への入院を継続した上、丙〈医師〉
らの下で本件手術を受けるか否かを甲自身の意思決定に委ねるべきであったと解
するのが相当である」との判断を示した。しかし、ここで留意すべきことは、こ
の判決文では医師は輸血を拒否する患者の自己決定権を尊重し、患者に自己決定
権行使の機会を与えなければならないとしているが、それを超えて医師が患者の
意思に従い無輸血手術をしなければならないとは、必ずしも命じていないことで
ある。
 したがって、このような場合に医師は 2 つの方向で対応できる。第 1 は、輸血
することを明確に説明して患者に自己決定の機会を与え、患者が拒否した場合に

は治療を断る対応である。第 2 は、患者の意思に従い無輸血手術を行うことであ
る。後者の場合には、無輸血手術の際に一般的に求められる注意義務を尽くして
いる限り、患者が出血死しても、医師は少なくとも民事責任を免れることは当然
であるが、刑事責任についても同様と考えられる。
 緊急かつ必要なときには輸血をするとの方針を定めた医療施設は、あらかじめ
その方針を院内掲示など、さまざまな手段・機会を通じて患者に示しておき、患
者がこれに応じなければ診療を断ることも許される。ただし、医療施設は輸血を
拒否する患者に対して、すべての医療を拒否することは相当ではない。疾病の種
類、処置の方法、内容などを勘案して、輸血なしに治療可能なものは治療に応ず
ることが適切である。
 なお、患者が判断能力のない未成年者の場合、親権者が必要な輸血を拒否する
ことがある。この場合、先進諸国の判例では、救命のための医学的判断を優先さ
せることが社会的利益であるとされていて、わが国でも同様に考えるべきであろ
う。
◆最高裁:エホバの証人輸血拒否事件 2000 年 2 月 29 日 最高裁判所民事判例集 54 巻 2 号 582 頁

 

 

 


ダブルケア問題

2025年02月10日 12時02分43秒 | 医科・歯科・介護
出産後から数年間の手がかかる育児期間と、高齢になった親の身体機能や認知機能低下により手助けが必要になる介護期間が重なる

出産後から数年間の手がかかる育児期間と、高齢になった親の身体機能や認知機能低下により手助けが必要になる介護期間が重なることをダブルケアと言います。 育児と介護の期間が重なることだけがダブルケアと思われがちですが、 両親が2人同時期に介護が必要な状態になることや、親と配偶者が同時期に介護を必要とすることもダブルケア と言います。

ダブルケアに困ったら|効果的な対策から、背景や問題点まで ...

ダブルケアとは、広義では家族や親族等、親密な関係における複数のケア関係、そこにおける複合的課題。狭義では、育児と介護の同時進行の状況のことである。育児と介護、介護と孫支援など、少子化・高齢化におけるケアの複合化・多重化の問題に焦点をあてる概念。

ダブルケアという概念は研究者である横浜国立大学の相馬直子准教授、英国ブリストル大学の山下順子上級講師により創られた。

介護と育児の同時進行を、いち早く社会に訴えていたのが、「育児と介護の両立を考える会」の当事者ネットワークや、成田光江らの調査研究である。 介護保険制度が開始された後、育児と介護の両立の当事者が集まるWeb上のコミュニティ「育児と介護の両立を考える会」(代表 川端美和)で、当事者の方々がつながり、2010年頃までホームページが更新されている(参考『おはよう21』2005年4月)。

また、2010年NPO法人市民福祉サポートセンターでは「『子育て・介護複合課題』実態調査」として、先駆的な調査研究をしている。[1]

2009年〜2011年に「東アジア地域連携におけるケアレジームの比較ジェンダー分析:社会的ケアの現代的諸相」(科研費)において、東アジアの共同研究を通じて、介護・子育てのサービス供給・財源の分析を、共通の分析枠組みで考察。

その際、子育てと高齢者介護と、もう少し包括的に少子高齢化の中での社会的ケア政策として考えていく必要が有るのではないか。

少子高齢化の中で、介護と育児と同時に行う問題が、今後の東アジアの社会的リスクとなるのではないか。

すでに家族や親密な関係のなかには複数のケア関係があり、それに近代の縦割りの社会政策や制度で対応されてきたが、制度間の狭間での問題があるのではないか、といった問題意識が背景にあり、2012年~2015年に「東アジアにおける介護と育児のダブルケア負担に関するケアレジーム比較分析」(科研費)において、東アジアにおけるダブルケアの比較研究が開始された。[2] [3]

ダブルケアの背景

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女性の晩婚化に伴う出産年齢の高齢化(晩産化)、少子高齢化核家族化などを背景に、子育てと同時に親の介護を担うダブルケアに直面するケースが増えている。

2013年の厚生労働省の人口動態統計(確定数)によると、女性の初婚年齢は1975年の24.7歳から4.6歳上昇し29.3歳。これに伴い第1子出生時の母の平均年齢も25.7歳から30.4歳と4.7歳上昇している。また、40~44歳女性が産んだ子供の数(出生率)は6,911人から約7倍増加し4万6,546人となっている。[4]

ダブルケアの実態・調査

[編集]

ダブルケアに対する調査および研究メンバーによる実態解明が進められている。 2012年度~2014年度の調査(6歳以下の子どもを持つ母親を中心とした1,894名に対して実施)によると、「ダブルケア直面中」・「数年先に直面する」と回答した人は全体の32%。

子供を持つ女性の4人に1人がダブルケアに直面する可能性があるという結果になった。

また、「ダブルケア直面中」の12.4%、「過去に直面したことがある」の16.5%が「誰も助けてくれなかった」と回答しており、ダブルケアラー(ダブルケア当事者)の孤立化も浮き彫りとなった。

また、2015年度にソニー生命と連携して実施した調査(大学生以下の子供をもつ母親1000名に対して実施)によれば、ダブルケアに「現在直面 中」と「過去に直面」を合わせたダブルケア経験率は全国平均で8.2%で、それらに「数年先に直面」という層を含めると22・6%となり、さらに「数年先に直面」という層を加えると4人に1人以上が、ダブルケアが身近な問題であると感じている結果となっている。

また、「ダブルケアという言葉を聞いたことがあるか」という質問に対して、ダブルケアに直面していない人が6%に対し、ダブルケア当事者では20%と5人に1人が聞いたことがあると回答しており、当事者を中心にダブルケアという言葉の認知度は少しずつ高まり始めている。

一方、今はダブルケア未経験者が多くおり、そのうちの7割を占める「子育て中だがまだ介護に直面していない」層が、親や義理親が介護必要となった時の相談先を知らないという状態である。

ダブルケアには三大負担といわれる精神的な負担、体力的な負担、経済的な負担に加え、子どもの世話を十分にできない、親の世話を十分にできない、兄弟間や親戚間での認識のずれ、子どもの預け先の問題などもある。

今後どういう支援が必要だと思うかという質問では、ダブルケア当事者の9割が「育児も介護も相談できる総合的な行政の窓口」と回答、また、「当事者同士で支え合う、つながる場の構築」も6割半が必要であると回答しており、 少子化・高齢化が進行する中でダブルケア経験率が高まる可能性が示唆されている。[5]

ダブルケア研究プロジェクト

日本学術振興会 科学研究費(基盤B)「東アジアにおける介護と育児のダブルケア負担に関するケアレジーム比較分析」(研究課題番号24310192、2012年度〜2014年度)、横浜国立大学経済学部アジア経済社会研究センターの研究プロジェクト

研究メンバー

  • 相馬直子:横浜国立大学准教授
  • 山下順子:英国ブリストル大学上級講師
  • 陳国康(Raymond K.H. CHAN), 香港市立大学教授、香港
  • 宋多永(Dayoung SONG), 仁川大学校教授, 韓国
  • 王永慈(Kate Yeong-Tsyr WANG), 国立台湾師範大学教授、台湾

調査研究協力

  • 横浜市政策局
  • 横浜市子ども青少年局子育て支援課
  • 横浜市各区地域子育て支援拠点
  • 子育て支援NPO団体
  • 在宅介護支援団体
  • 地域ケアプラザ
  • NPO法人マミーズサミット・全国ネット
  • NPO法人シャーロックホームズ
  • NPO法人横浜コミュニティデザインラボ
  • ソニー生命保険株式会社

 


国立大教授・血管の名医が教える

2025年02月08日 11時52分20秒 | 医科・歯科・介護

国立大教授・血管の名医が教える 80歳の壁を超える血流がみるみるよくなる体の治し方大全 

 
 
血管の名医が教える血流がよくなる体の治し方大全

80歳を超えて100歳長寿を実現する人と、80歳を前に大病をしたり寝たきりになったりしてしまう人を分ける最大のカギ――それは、血管の若さです。
血管は、すべてつなげると全長10万㌔、なんと地球2周半分もある人体最大の内分泌臓器です。

脳や内臓、肌に酸素や栄養を送り、全身の臓器・肌・骨の働きを維持して脳梗塞・心筋梗塞・認知症など万病を防ぎ健康を維持する重要な役割を担っています。
最新の研究で、老いて血流が途絶えたり硬くなったりした血管でも、運動や食事などで血流をよくすれば、血流が再開したり、柔軟性を取り戻したりして、血管の機能が再生(リモデリング)できることがさまざまな研究で明らかになってきました。

国立大学でシニアに健康指導をしている抗加齢外来(アンチエイジングドック)の血管の名医が、老いた血管の機能が再生し、だるさ・冷え・シミ・うつ・もの忘れなど体の不調を退け、80歳を超えて100歳まで元気に生きられる最新の食事・運動の秘訣を紹介する血流本の決定版です。


【目次】
1章 80歳を前に高血圧・糖尿病・腎臓病・心筋梗塞・認知症など大病でバタバタと倒れる人が増える老化ドミノの真の原因は、血管の耐用年数「血管寿命」の短命化
2章 あなたの血管寿命をチェック!老化ドミノで大病・寝たきりを招く人は血管の劣化が知らぬまに進み疲労・冷え・むくみなどの予兆に現れる
3章 世界の新研究で判明!血管の短命化を防ぐ最大のコツは血管を広げ血栓も防ぐ若返りスイッチ「血管内皮細胞」の活性化で、血流増やしが一番の薬
4章 内皮細胞を修復しガサガサ血管がツルツル血管に!
70代でも血管寿命が延びると実証の国立大学式「血流再生リハビリ」初公開
5章 国立大式「血流再生リハビリ」はこんなにすごい!
高血圧・高血糖にも骨量不足・肌のシミ・物忘れにも効く6大効果と症例カルテ集
6章 国立大医学部の抗加齢ドックが直伝!血管内皮細胞が若返り血管寿命がどんどん延びる食べ方の極意
7章 つまらせない!破れない!突然死さえ招く血管病「脳卒中・心筋梗塞・大動脈解離」の発症予防と緊急対処法マニュアル
8章 70代80代でも間に合う!家事・入浴・睡眠など少しの工夫で血管寿命がすごく延びる朝昼晩の24時間スケジュール
9章 80歳の壁を越え、人生100年時代を元気に生きる!
最新データでわかった血管寿命が延びて幸せ長寿者になる生き方

 

愛媛大学教授(抗加齢医学(新田ゼラチン)講座)

伊賀瀬 道也

 
所属学会日本内科学会、日本老年医学会、日本循環器学会、日本高血圧学会、日本抗加齢医学会、日本脳卒中学会、日本脳ドック学会
専門医・指導医内科指導医、老年科専門医・指導医、循環器専門医、高血圧専門医・指導医、抗加齢医学専門医・指導医
コメント

私は愛媛大学を1991年に卒業し、日和田邦男教授の主催する第二内科学講座(現在の循環器・呼吸器・腎高血圧内科学講座)に入局致しました。

愛媛大学病院および公立学校共済組合近畿中央病院(故・国府達郎院長)における循環器内科研修医時代にはPCIのトレーニングを受け、愛媛大学大学院に進んでからはPCI(現在のPOBA)後の再狭窄予防に関する基礎研究を行いました。

1999年に大学院を卒業すると同時に三木哲郎教授の主催する老年医学講座(現在の老年神経総合診療内科学講座)に助教として採用され、老年科病棟の立ち上げに携わりました。教育では愛媛大学におけるOSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)の立上げにも携わり2003年の海外留学までOSCEの実務を担当しました。

2003年7月から2005年2月までは米国ノースカロライナ州にあるウェイクフォレスト大学医学部高血圧血管病センターに留学し、レニン-アンジオテンシン系の新たなアームであるACE2-Angiotensin 1-7系に関して世界的な権威であるカルロス・フェラリオ教授に師事し、当時降圧薬として発売間近であったARB(アンジオテンシン受容体拮抗薬)オルメサルタンの動脈硬化抑制作用についてACE2-Angiotensin1-7系を絡めて研究を行いました。

2005年2月に帰国した後は、講師として現在の中心的な仕事である抗加齢(アンチエイジング)医学研究を行う「抗加齢センター(現在の抗加齢予防医療センター)」の立上げに初代センター長の三木哲郎先生とともに携わりました。

ここでは動脈硬化度評価に特化した人間ドックである「抗加齢ドック」を行うとともに、老年医学の大きな目標である健康寿命の延伸のため「脳卒中予防」「認知症予防」「フレイル・サルコペニア予防」などをキーワードに抗加齢ドックのデータおよび関連病院のデータを用いて臨床研究を行っています。

2011年に抗加齢予防医療センターの三代目センター長を拝命した後は、新たな展開としてこれまで二代目センター長の小原克彦先生が中心に行ってきた横断研究の成果をもとに、食品・サプリメントを用いた臨床研究も開始しました。

すでに動脈硬化改善作用を有する低分子コラーゲンペプチドを含有する「ほっとコラーゲンレモンジンジャー味」(ニッタバイオラボ)」、インフルエンザの予防効果が確かめられた国産クロモジエキスを配合した「養命酒製造のど飴(養命酒製造)」、認知機能維持効果が確かめられたオーラプテンを含有する「POMアシタノカラダ河内晩柑ジュース(えひめ飲料)」の3つの製品が上梓されています。

この度2019年4月に設置された「抗加齢医学講座」の教授に就任いたしました。本講座は大阪に本社のある東証一部上場企業「新田ゼラチン株式会社」の寄附講座として発足しました。新しい講座においてもこれまで同様に、高齢者の健康寿命の延伸をめざして邁進してまいります。


血流を改善して元気に!

2025年02月08日 11時30分41秒 | 医科・歯科・介護

<万病の源>

血液がどろどろで流れにくい状態のことを、東洋医学では、「瘀血(おけつ)」 と呼びます

流れが滞っている血液

「瘀」とは「停滞」という意味で文字通り血液の流れが滞りよどんだ状態と、その血液のことを指します。
「お血」となった血液は健康な血液と比較して粘りが強く、血管の中を流れにくくなります。
女性の場合、月経障害などによって月経血の排泄が滞ったり閉まってしまうと、生理的な働きを失った血液である月経血は、 お血 となります。
 
血液には、酸素や栄養を全身に運搬する働きがあります。
血流が悪くなろと、毛細血管を通して体の隅々まで供給できなくなり、栄養や塩分のバランスが崩れます。
その結果、血管から液体が漏れ出し、組織の間にたまることで「むくみ」が生じます。
 
 

サラサラ血液を手に入れる血流“劇的”改善法

三上 信久 (著)

慢性的な体調不良を劇的改善
血液をサラサラにする治療・セルフケア

体調不良の原因はドロドロ血液=「瘀血(おけつ)」にあった――
漢方に西洋医学を取り入れ、長年にわたり瘀血の解消に努めてきた医師が語る、健康を維持するための血流改善法とは

肩こりや頭痛、手足の冷え、むくみ、しびれ、痛み……。
こういった慢性的な体調不良は原因がよく分かっていないものが多く、薬を飲んでも治らない、仕方がないと悩みを抱えたまま日常生活を送っている人も少なくありません。

内科クリニックの院長であり漢方にも精通する著者は、こうした不調の多くは血液の流れがスムーズでないために引き起こされている可能性があり、血流の改善によって治すことができるといいます。

血の流れが悪くなり、滞っている状態を東洋医学では「瘀血(おけつ)」と呼びます。瘀血はドロドロ血液といわれる状態に近く、血液が毛細血管を通りにくくなるためさまざまな健康上のトラブルを引き起こします。肩こりや冷え性などの一般的な体調不良のみならず、腎不全や網膜静脈閉塞症、深部静脈血栓症などの難治性疾患の原因ともされています。そのため著者は血流改善によいとされる漢方薬だけでなく、血を固まりにくくする化学的な薬品も用いて患者の瘀血解消に取り組み、治療を行ってきました。また、血液の状態を良くする食事など日常的な生活習慣を整えて血流を改善することでも、一見無関係に思えるさまざまな体調不良の解消につながるのだといいます。

本書では、むくみ・しびれ・痛みなど、原因不明な体調不良を抱える読者に向けて、その解決策となる血流を改善する治療法と、予防のために実践できるセルフケアについて紹介しています。

薬を飲んでも治らず、仕方がないと諦めてしまっている人へ――
わずかな不調にも煩わされることなく、健康でいきいきとした毎日を取り戻すために、助けとなる知識や方法が得られる一冊です。

ワーファリンによる瘀血(おけつ)改善事例がいくつか記載されており、血流が悪い人には参考になるかと思います。若干記述が専門的で難しいですが、ゆっくり読めば理解できます。
「瘀血」にもフリガナがなく、その点だけは不親切に感じました。
第4章では生活習慣の改善について書かれており、参考になりました。
 

データで見る“死因究明格差”

2025年02月08日 10時41分47秒 | 医科・歯科・介護

“死因究明格差”

そんな言葉が有名になって久しい。

犯罪が疑われたり、死因がわからなかったりして、警察が扱った遺体で、解剖される割合の地域格差が広がっている。

解剖率の向上をねらって、政府は6年前に解剖の新制度をつくったが、解剖医や予算の不足などから、わずかしか増えておらず、特に地方では底上げができていない。
朝日新聞より「死因究明の解剖率に地域格差 神奈川41%、広島は1%」

↑のようにニュース記事にもなるくらいですが、その実態はどうなのか? 実際に数字ではどう見えるのか?

今回はこの疑問に迫っていきたいと思います。

皆さんのお住まいの地域は大丈夫ですか?

※今回のデータはどれも画像に記載された時点での数字です。常に最新のデータを反映したものではないことを十分ご理解した上で読んでください。

各都道府県における警察取扱死体数に対する司法解剖及調査法解剖の実施状況(令和4年)

実施率平均:6.4%
実施率高:沖縄県 16.6%
実施率低:広島県 3.0%

警察取扱死体(≒警察に届け出られたご遺体)に対する司法解剖+調査法解剖の割合が最も低かったのは広島県でした。

これは後述の“一人常勤法医”の影響でしょうね。。

解剖率の高い地域で言えば、沖縄県で、これはかつて第二次世界大戦後のアメリカ統治下の死因究明体制名残から、解剖率が高いだとか何とか…。(※詳しくは知らない)

秋田県や和歌山県も高いですね。これは、単にこの地域の先生方が頑張っておられるからだと思いますが。

逆に言えば、その先生が仮にいなくなれば、、、おそらくガクッと下がってしまうものと十分予想され、

決して死因究明体制自体が盤石であるわけではないと思います。

各都道府県における警察取扱死体数に対する司法解剖及調査法解剖の実施状況(平成25年)

実施率平均:5.8%
実施率高:沖縄県 20.1%
実施率低:東京都 1.8%

平成25年を見てみますと、、、解剖率が最も低かったのはなんと東京都でした。

あまりに警察取扱死体が多過ぎて、当時は解剖が回っていなかったのかも知れませんね。。

令和4年には3.8%まで上昇しているので、各大学の先生方が頑張ったのでしょう。

それでも、ここまで増やせる余地があったのも、東京は大学の数が段違いに多いからできる芸当であって、他の地域では不可能だと思います。

基本的には「高いところは高いままだし、低いところは低いまま」といった印象ですが、栃木県(-4.5%)や鹿児島県(5.7%)のように大きく数字が変化した県もあります。

これもおそらく教授が代わったりした影響なのかな?と思います。

逆に教授が代わっただけ(?)で、この大きく数字は動いてしまうのです…。

都道府県別の法医数と常勤法医1人あたりの取扱死体数(令和4年5月1日)

令和4年5月時点で、常勤法医が1人しかいないのは↓の15県です。


薬物の乱用問題

2025年02月08日 08時54分21秒 | 医科・歯科・介護

薬物の乱用は、あなたとあなたの周りの社会を壊します!
薬物乱用のきっかけ
 薬物乱用者の多くは、ほんのちょっとした好奇心から安易に使い始め、抜け出せなくなります。

抜け出せなくなる理由には、次のようなものがあります。


薬物が身体に与える危険性・有害性を十分に知らない。
薬物は精神依存性が強いため、ひとたび乱用を始めると自分の意志ではやめられなくなってしまう。
薬物の取引による利益を資金源としている暴力団や外国人密売組織などが言葉たくみに勧め、大量に供給している。
 薬物の乱用は大切な脳を傷つけます。私たちの脳は、20歳頃まで成長するといわれています。

特に、小学生、中学生、高校生の時期は、心身ともに急速に発達するときです。この時期に薬物を乱用すると、脳や身体の成長がストップし、感情のコントロールができず、意欲がなくなる、怒りっぽくなるなど、心身の発達が損なわれてしまいます。
 そして、薬物依存になると、不安、被害妄想などの症状が現れ、幻覚や妄想によって、殺人、放火などの重大犯罪を引き起こすこともあります。
 また、薬物を入手するために、無理な借金や窃盗、詐欺、売春などの犯罪を平気で犯すようになります。
覚醒剤や麻薬、大麻、危険ドラッグなどの薬物の乱用は、あなたの健康やあなたの周りの人々に計り知れない害悪をもたらします。
たとえ1 回だけでも「乱用」です。絶対に使わないでください。
エス、氷、スピード、アイス、シャブ
MDMA(錠剤型合成麻薬)
乱用される主な薬物
薬物乱用とは、ルールや法律から外れた目的や方法で使用することをいいます。
覚醒剤や麻薬などは1回使用しただけでも乱用にあたります。
● あへん系麻薬(ヘロインなど)● コカイン
● MDMA
● 覚醒剤 ● 大麻(マリファナ)
皮膚が鳥肌立ち、全身の強烈な痛みと痙攣におそわれる(退薬症状)。大量に摂取すると死に至る。

幻覚や妄想が現れる。
大量に摂取すると全身痙攣を起こすほか、死に至る。
● 向精神薬
睡眠薬、精神安定剤など医療用として用いられているが、乱用されると精神及び身体へ障害を与える。

また、依存により、思考、感覚及び行動に異常をきたす。
幻覚や妄想が現れ、中毒性精神病になりやすい。

使用をやめても再燃(フラッシュバック)することがある。大量に摂取すると死に至る。
知覚を変化させ、恐慌状態(いわゆるパニック)を引き起こすこともある。
乱用を続けると、学習能力の低下、記憶障害、人格変化を起こす。
知覚を変化させ幻覚が現れることがある。大量に摂取すると高体温になり、死に至る。
吐き気、頭痛、精神への悪影響や意識障害などが起きる恐れがある。
摂取した人が死亡した例がある。
情緒不安定、無気力となり、幻覚や妄想が現れて、薬物精神病になり、大量に摂取すると呼吸困難となり、死に至る。
ハッパ、グラス、チョコ、クサ、野菜
エクスタシー、バツ(「×」、「罰」)、タマ(「弾」、「玉」)
● 危険ドラッグ ● 有機溶剤(シンナーなど)

大麻(マリファナ)は絶対に使用しない!!
●平成29年には、過去最多となる3,218人が検挙され、そのうち約半数にあたる1,519人が青少年であり、青少年を中心に大麻の乱用の裾野が拡大しています。
●インターネット等において、「有害性がない」などの誤った情報が氾濫しており、青少年の大麻乱用の拡大につながっていると推測されます。

過去最多!


■ 大麻に関する誤った情報に注意してください!!
・大麻は安全、無害だ! ・タバコや酒より安全!
・世界で大麻は合法!  ・大麻、マリファナ、ヘンプは違うもの!
・大麻は安全、無害だ! ・タバコや酒より安全!
・世界で大麻は合法!  ・大麻、マリファナ、ヘンプは違うもの!
全て誤りです!
(乾燥大麻) (大麻ワックス)

大麻を乱用することによる身体への影響
●大麻の乱用は、青少年期に構築される脳・神経系の正常な発達及び成熟に障害を起こす可能性が強く示唆されています。
●大麻の花や葉に含まれるTHC(テトラヒドロカンナビノール)が脳神経のネットワークを切断し、やる気の低下(無動機症候群)、幻覚作用(大麻精神病)、記憶への影響、学習量の力の低下、知覚の変化などを引き起こします。
発達段階にある青少年の脳は、成人の脳に比べて大麻の影響を受けやすい!
●大麻を乱用すると、脳の知的機能や記憶の形成を司る部位(海馬等)が縮む。
●2016年のWHO薬物依存専門委員会の大麻に関する会議において、THCは薬物依存の精神依存評価法を用いた基礎研究において陽性を示し、また身体依存を形成することを示す複数の論文も紹介された。
  →大麻の花や葉に含まれるTHCには精神依存、身体依存がある!
関連情報
● 29歳の大麻乱用者が書いた手紙
(ほとんどがひらがなで、漢字の使用ができない。)

危険ドラッグは絶対に使用しない!!
●覚醒剤・大麻に化学構造を似せて作られた物質などが添加されたもので、どんな影響が身体に出るのかわからず、乱用による健康被害が発生しており、死に至る可能性があります。
●違法薬物が含まれていたら、持っているだけで犯罪です。
■危険ドラッグの使用による事件例 ■「合法ハーブ」とは何か?
■どんな形で販売しているの?
乾燥植物に、大麻に似た作用を持つ薬物を混ぜこんだもの。
インターネットやデリバリー
合法ハーブ・合法アロマ(アロマリキッド)・ハーバルインセンスと称して、主にホームページ、携帯
サイトなどで販売されています。
◇当商品はお香として販売しております。
◇人体への摂取は絶対にしないでください。
◇未成年者の方のご購入は、固くお断りしております。
◇当商品は規制された、医薬品医療機器法(旧薬事法)
 対象成分は含まれておりません。
よくある製品の注意書き例
「合法ハーブ」等と称して
販売される薬を販売するホームページは、「合法」であることを強調しますが、
「危険」なものです!
絶対かかわらないように!!

違法又は危険な物質
● 2014年6月
東京都池袋で、男が危険ドラッグを吸引し車を運転。乗用車は暴走し、1人を死亡させ6人に怪我を負わせた。
● 2014年2月
福岡県福岡市天神で、男が危険ドラッグを吸引し車を運転。意識がもうろうとした状態で運転し、12人に怪我を負わせた。
乾燥植物 危険
化学物質

コカインの場合
シンナーの場合
大麻(マリファナ)の場合記憶力低下、認知障害
急性中毒:事故精神障害:有機溶剤精神病
(幻覚、妄想)
重篤な依存症
歯がぼろぼろになる視力の低下・失明
肝臓・腎臓の障害
生殖器の萎縮手足のふるえ、しびれ、麻痺
精神障害:大麻精神病
(幻覚・妄想など)を起こす。
生殖機能への悪影響を起こす。
肺ガンのリスクを高める。
危険ドラッグの場合
その他の害
脈拍・心拍の増加
血圧の上昇
瞳孔の拡大
薬物を注射で乱用する場合、各種の感染症(エイズ、肝炎など)の原因になります。
大麻では精子の異常が、シンナーやコカインでは先天異常などの報告があり、妊娠、出産にも悪い影響があります。
意識障害、嘔吐、けいれん、錯乱などが報告されており、死亡事例もあります。
添加されている物質や含有量が様々であることから、どのような健康被害がおきるかわかりません。
覚醒剤の場合

薬物依存の悪循環 一回ぐらいなら大 丈 夫と思っても、繰り返し使わずにはいられなくなり、薬物を
やめたくてもやめられなくなってしまう。
使用を繰り返しているうちに、それまでの量では効かなくなり、薬物の使用量が増える。
●薬物の乱用により、幻覚、妄想が現れ、殺人などの重大犯罪を引き起こす。
●薬物を入手するための金欲しさに無理な借金や恐喝事件、窃盗事件を起こす。
●密売や売春などの犯罪を犯すようになる。
●薬物におぼれ、人間関係が破壊される
ことにより、友人、家族、恋人、社会から
孤立する。
薬物乱用により凶悪な事件を起こす
友達や家族を失う
 一回だけと思って始めた人も、
薬物の“依存性”と“耐性”によっ
て使用する量や回数がどんどん増
えていき、どうしようもない悪循環
に陥ります。もはやそうなると自
分の意志だけでは止めることはで
きません。
−6−
薬物乱用の問題は、一部の人たちだけの問題ではありません。
誘われたらどうする?
 20代の約15人にひとり、10代の約28人にひとりが「過去1年以内に薬物使用経験のある知人がいる」と回答しています。また、20代の約3人にひとり、10代の約4人にひとりが、薬物の入手可能性について「なんとか手
に入る」「簡単に手に入る」と回答しています。
悩んだときは、まず相談!
 覚醒剤、大麻、危険ドラッグなどの薬物乱用に関わる問題で困ったときは、一人で悩まずに相談してください。
 相談窓口では、相談に関する秘密は絶対に守ります。安心して相談できますので、全国の保健所や精神保健福祉センターなどにお問い合わせください。
 薬物乱用の問題の解決には、大人の力が必要です。早めに、信頼できる大人に相談しましょう。
●「1回だけなら大丈夫」「やせられるよ」「みんなやってるよ」などの甘い誘いは、全部ウソです。
●問題がある薬物を勧めてくること自体に違和感を持ち、危険を察知する判断力を身につけることが大切です。
誘いの言葉にだまされない
●誘われたとき、少しでも迷っている様子を見せてしまうと、また誘われてしまいます。誘われたときは、「きっぱり」断ることが大切です。
●断りにくいときは、その場から逃げましょう。逃げることも勇気です。
「はっきり、きっぱり」断る
※相談窓口一覧は、裏表紙に記載されています。

覚醒剤
●輸入・製造 1年以上の有期懲役
●所持・譲渡・譲受・使用 10年以下の懲役
薬物の乱用は、
法律で厳しく処罰されます。
以下は乱用とその周辺行為に関する主な罰則です。
営利を目的とする販売などは、さらに厳しい罰則規定があります。
手伝っただけでも犯罪の共犯やほう助にあたり処罰の対象になります。
海外での所持なども国外犯規定が適用され処罰の対象となります。
大麻
●輸入・輸出・栽培 7年以下の懲役
●所持・譲渡・譲受 5年以下の懲役
大麻の不正栽培は、法律で禁止されています。また、そのために大麻の種子を所持したり、提供したりすることは、処罰対象となります。
コカイン
●輸入・製造 1年以上10年以下の懲役
●所持・譲渡・譲受・使用 7年以下の懲役
指定薬物
●製造、輸入、販売・授与、販売・授与の目的での貯蔵・陳列
 5年以下の懲役、もしくは500万円以下の罰金またはこれを併科
●所持、使用、購入、譲受
 3年以下の懲役、もしくは300万円以下の罰金またはこれを併科


1.乱用者の告白事例
大麻乱用者の告白(20 代、男性)
 私が大学生になったばかりのことです。地元の先輩から、「ハッパはいいぞ。リラックスして楽しくなる。

と大麻を勧められたのです。私はそれまで一度も大麻を吸ったことがなく、なんだか怖いような気がしてどうしようかと思いました。
 先輩は更に「体に悪いことはないし、俺を見て見ろよ、なんともなっていないだろ。
それとも怖いのか、度胸がねぇなあ。」と言ってきました。たしかに先輩の見た目はなんともないよう見えたので、少し粋がる気もあって、先輩と一緒に大麻を吸ったのです。
 大麻煙草を吸うと、ひどい臭いがして、とても不味く、その上動悸がして目が回り、しまいには気持ち悪くなって吐いてしまいました。
 私は、大麻を何度か吸って慣れてしまえば、先輩達が言っている大麻の良さがわかるのではないかと思って、その後も大麻を吸い続けました。
 大麻を何度も吸っていると、吸っても気持ち悪くなることは無くなり、とてもリラックスしてきて気持ちのよい感覚を味わうようになりました。そして、甘いものがとても美味しく感じたり、音楽が深く理解できるような感じにもなりました。
 こうして、私は大麻を勧めた先輩から大麻が無くなる度に買うようになり、気づいたときには大麻は私の生活の一部で大きな楽しみになっていました。

私は大麻を一人で使うだけではなく、交際していた彼女にも大麻を勧めて吸わせるようになりました。
 ある日、先輩から、一緒に大麻を栽培しようと言われました。先輩は、仲間数人と一緒に大量の大麻を栽培し、収穫した大麻を売って金を儲けていました。
 私の実家は農家で、小さい頃から両親を手伝っていたので、農作物の栽培の知識や経験がありましたので、先輩は私に大麻を栽培させたほうが収穫量も増えると考えたようでした。
 私自身も、自分で栽培すれば大麻の収穫量を増やせる自信はありましたし、何より栽培してればいつでもタダの大麻が手元にあるだろうし、吸いたいときに大麻が吸えると思って先輩の大麻栽培仲間に加わることにしたのです。そして、私は収穫した大麻を彼女と一緒に吸うだけではなく、彼女も巻き込んで一緒に大麻を売って金を稼ぐようになりました。
 栽培も初めの年は、先輩達も手伝ってくれましたが、翌年から先輩達はたまに様子を見に来るくらいで、私一人に栽培をやらせ、先輩達は収穫のときしか手伝ってくれませんでした。
 そういう生活を3年ほどしていたある日、私が大麻を売った客が麻薬取締官に逮捕されました。

私は初めて自分が逮捕されるかもしれないと急に怖くなり、先輩に大麻薬物乱用者の告白・相談事例

の栽培を辞めさせてほしいと伝えましたが、先輩は何を言っても止めさせてくれませんでした。

どうしようかと思いましたが、違法なことをしていたので家族にも相談できませんでした。
 そして、また先輩から大麻草を渡され、いつ捜査官が来るのか不安になりながらも、彼女と一緒に実家で大麻草を育てていたところ、麻薬取締官が実家に来て逮捕されました。
 私は逮捕されるときは自分一人だけが逮捕されるものだと勝手に思っていましたが、彼女も逮捕され、とても驚きました。
 私はそれまで、深く考えること無く、毎日が楽しければいいやと思って、大麻を吸って過ごしていましたが、私の軽率な行為が家族にも迷惑をかけることになりました。
 私が大麻を教えたせいで、彼女も逮捕されて職場もクビになり、家族を悲しませ、彼女の人生を大きく狂わせることになりました。
 私は逮捕され勾留されている間、彼女を巻き込んだことを後悔し、苦しみました。
私は刑務所に行ってもいいから、彼女は早く釈放してほしいと思いました。そして私は起訴され、裁判で執行猶予突きの判決を受けました。
 そして、私が捕まってから6年になります。執行猶予も切れました。捕まってから大麻を一度も使っていませんし、もう大麻を使いたいとも思いません。今にして思えば、彼女と深くわかりあえるような気持ちは、大麻がもたらした錯覚だったのかもしれません。
 今私は、自分の会社を立ち上げる準備をしています。良い農作物を作ってもそれを完売できない農家がたくさんいることを知り、この農家のために、インターネットを使って全国に販売する会社を作るつもりです。
大麻乱用者の告白(30 代、男性)
 私は大麻を所持していて麻薬取締官に逮捕されました。
 私が大麻を覚えたのは大学に通っていたときでした。
 その時、所属していたサークルで私によく気を掛けてくれる先輩がいて、音楽のことなどの趣味が合ったことから親しくなり、ご飯に行ったり遊んだりする仲になりました。
 ある日、先輩の家に遊びに行っていた時「大麻に興味ある?」と聞かれました。

麻が違法なものであることはテレビや新聞でたまに芸能人が逮捕されたりすることを見て知っていました。しかし、その頃は好奇心旺盛な年頃でアメリカの映画等で大麻を吸っているシーンを見て「かっこいい」と思っていましたので「興味ある。」と答えました。
 すると先輩が「あるよ。」と言って、自宅に隠していた植物片を取り出し、「こんな風に吸うんや」と見せてくれました。その後、「吸ってみろ」と進められ、吸ってみると、酔ったような感じになりリラックスして先輩と話をするだけで楽しい気分になる感覚を覚え「こんなに楽しくなるから大麻って良いものだ」と思いました。それから暫くは、先輩から大麻を分けて貰い週に1回のペースで吸って、大麻の仕入れについては先輩まかせでした。
 ある日先輩から「だれか大麻を買ってくれるやつ知らないか?」と大麻を売りたいと言われ、いつも先輩から大麻を貰って吸わせて貰っているという負い目もありそれを手伝うことにして高校の同級生で大麻を欲しがっている者がいたので、その同級生に先輩の大麻を売りました。
 その後、その同級生が警察に捕まってしまい、私も同級生に大麻を譲り渡した件で逮捕されました。当時、その事件の関連で数十名が逮捕され、大学生もかなり関係していたことから、マスコミにも取り上げられてしまいました。私も大学を退学させられました。
 捕まったときに親等に迷惑を掛けたことで反省して、それから暫くは大麻と縁を切っていたのですが、27 歳位のころ音楽の勉強をするためジャマイカに1ヶ月位ホームステイしたとき現地では周りの人が普通に大麻を吸っており、その国の雰囲気、国外で気が緩んで開放的になっていたこともあり、再び大麻を吸い始めてしまいました。
 その国にいる間は毎日大麻を楽しみ、大麻にのめり込んでしまい帰国後も楽しみたいという気持ちから、帰国するとき大麻の種を荷物に忍ばせて持ち帰り自宅で栽培し始めました。
 そういった生活を続けていた 30 歳のころ、警察の捜索を受けて持っていた大麻が発見され再び逮捕されてしまいました。
 その時も家族等に迷惑を掛けてしまったことから、大麻を再び始めてしまったことを後悔し、大麻を止めて真面目に働こうと思い、父の薦めで電気工事士の資格を取り、35 歳から大手の電機量販店の下請けの会社で働き始めました。
 電気関係の仕事を始めて暫くした頃、会社の人に過去に大麻で逮捕されたことがばれてしまいました。会社側としてはアルバイトなら働かせてくれるということでアルバイトとして会社に残りました。
 しかし、過去に犯した大麻の罪でアルバイトの立場に降格させられ、自暴自棄になってしまい、「世間がそういう目で見るのであれば、大麻をやってしまおう」等と思い、再び大麻栽培を始めてしまいました。
 それからは、収穫した大麻を毎日のように吸煙する生活をするようになり、2年間位続けていたところ、今回麻薬取締官の捜査を受け逮捕されたのでした。当然、アルバイトで行っていた電気関係の会社も辞めさせられました。
 私は大麻で逮捕されて反省して止めていたのですが、暫くすると大麻の誘惑に負けて再び使用し始めて逮捕されています。今になって考えると、大学も仕事も全て大麻のせいで失っています。大麻にこれまでの人生を奪われたようなものです。
 さすがに今回は大麻とは一切縁を切るつもりですが、インターネットを検索すれば大麻の種子や大麻栽培キットを販売している業者を簡単に見つけられて何時でも栽培できるため、今後も不安で仕方ありません。

2.相談窓口の事例
○相談事例
【相談概要】
相談者から彼氏が覚醒剤を使用している旨の相談があったもの。
【相談内容】
 私は繁華街の居酒屋で働いています。私の彼氏が覚醒剤をやめられないので、インターネットで調べ麻薬取締部に相談にきました。
 彼と一緒に住むようになってから間もないころに、彼の腕に注射の痕のような傷が多数あることに気がつきました。私の前の旦那は、覚醒剤を使う人で腕に多数の注射の痕があったので、彼も覚醒剤を使っているのではないかと疑うようになりました。前の旦那は普段優しいのですが、覚醒剤を使うと猜疑心や私に対する執着心が強くなり、私の浮気を疑って暴力を振るってくることがありました。私は前の旦那に何度も覚醒剤をやめてほしいと頼みましたが、やめることができずに結局は死別しました。
 彼に注射の痕について問いただしたところ、覚醒剤を使っていることを認めました。
この時は、彼に覚醒剤をやめるように言うと、覚醒剤を使わないと約束してくれました。
 ところが、その後も彼は覚醒剤や注射器を持っていたり、腕に真新しい注射の痕があることが度々ありました。また、彼が覚醒剤を使うと人が変わったように暴言を吐いたり、暴力を振るうことがあり、すぐに使っていることが分かります。私が彼に覚醒剤を使っているのではないかと問いただすと、都合が悪く話題をそらすために、逆に私に対して暴力を振ってきました。そして私は、自分の身に危険を感じ、彼に家から出て行ってもらいました。
 彼とは別居することにはなりましたが、その後も私と彼の関係は続き、彼が私の家や私の働く居酒屋に来ることがありました。先日、私が帰宅した際に、彼が私の家の前で待っており、私とたまたま一緒になった友人に対して、掴みかかって怒鳴り散らすということがありました。私は、彼が引き続き覚醒剤を使っており、彼の猜疑心や私に対する執着心がより一層強くなっていると感じました。私が言ってもダメで、彼がこのまま覚醒剤を使い続けていれば、いつか自分や他人を傷つけてしまうのではないか自分の力だけでは彼に覚醒剤をやめさせることができないと思い悩み、あなた方麻薬取締部に相談することにしました。
【結果】
この相談を受けて内偵捜査を実施し、覚せい剤取締法違反被疑事件として被疑者の住居等の捜索を行った結果、同住居内から覚醒剤の発見には至らなかったものの、注射器を発見し、その後、覚醒剤使用事実で逮捕した。

薬物乱用問題についてさらに詳しくは厚生労働省ホームページをご参照ください。「薬物乱用防止に関する情報のページ」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/index.html

QRコードで携帯電話でもご覧いただけます。
「ダメ。ゼッタイ。」と断る勇気を持とう。
●薬物乱用の危険性は身近にあり、自分には関係ないと思わないこと。
●誘われても「ダメ。ゼッタイ。」と断る勇気を持つこと。
●一人で悩まないで友人や家族に何でも相談すること。
指定薬物を含む危険ドラッグ等に関連する健康被害事例等の収集、分析、評価を行い、公表、注意喚起を
行っています。また、コールセンターで相談対応を行い、一元的に危険性等の情報にアクセスできます。
http://www.yakubutsu.com
コールセンター 03-5542-1865

薬物の乱用でお困りのことがあれば

あやしいヤクブツ連絡ネット

●薬物乱用防止相談窓口機関一覧表
北海道厚生局麻薬取締部 ☎011-726-1000
東北厚生局麻薬取締部 ☎022-227-5700
関東信越厚生局麻薬取締部 ☎03-3512-8690
関東信越厚生局麻薬取締部横浜分室 ☎045-201-0770
東海北陸厚生局麻薬取締部 ☎052-961-7000
近畿厚生局麻薬取締部 ☎06-6949-3779
近畿厚生局麻薬取締部神戸分室 ☎078-391-0487
中国四国厚生局麻薬取締部 ☎082-228-8974
四国厚生支局麻薬取締部 ☎087-823-8800
九州厚生局麻薬取締部 ☎092-431-0999
九州厚生局麻薬取締部小倉分室 ☎093-591-3561
九州厚生局沖縄麻薬取締支所 ☎098-854-0999
北海道医務薬務課 ☎011-204-5265
北海道立精神保健福祉センター ☎011-864-7121
札幌こころのセンター ☎011-622-0556
青森県医療薬務課 ☎017-734-9289
青森県立精神保健福祉センター ☎017-787-3951
岩手県健康国保課 ☎019-629-5467
岩手県精神保健福祉センター ☎019-629-9617
宮城県薬務課 ☎022-211-2653
宮城県精神保健福祉センター ☎0229-23-0021
仙台市精神保健福祉総合センター ☎022-265-2191
秋田県医務薬事課 ☎018-860-1407
秋田県精神保健福祉センター ☎018-831-3946
山形県健康福祉企画課 ☎023-630-2333
山形県精神保健福祉センター ☎023-624-1217
福島県薬務課 ☎024-521-7233
福島県精神保健福祉センター ☎024-535-3556
茨城県薬務課 ☎029-301-3388
茨城県精神保健福祉センター ☎029-243-2870
栃木県薬務課 ☎028-623-3119
栃木県精神保健福祉センター ☎028-673-8785
群馬県薬務課 ☎027-226-2665
群馬県こころの健康センター ☎027-263-1166
埼玉県薬務課 ☎048-830-3633
埼玉県立精神保健福祉センター ☎048-723-3333
さいたま市こころの健康センター ☎048-851-5665
千葉県薬務課 ☎043-223-2620
千葉県精神保健福祉センター ☎043-263-3891
千葉市こころの健康センター ☎043-204-1582
東京都薬務課 ☎03-5320-4505
東京都立中部総合精神保健福祉センター ☎03-3302-7575
東京都立多摩総合精神保健福祉センター ☎042-376-1111
東京都立精神保健福祉センター ☎03-3834-4100
神奈川県薬務課 ☎045-210-4972
神奈川県精神保健福祉センター ☎045-821-8822
横浜市こころの健康相談センター ☎045-671-4455
川崎市精神保健福祉センター ☎044-200-3195
新潟県医務薬事課 ☎025-280-5187
新潟県精神保健福祉センター ☎025-280-0111
新潟市こころの健康センター ☎025-232-5560
富山県くすり政策課 ☎076-444-3234
富山県心の健康センター ☎076-428-1511
石川県薬事衛生課 ☎076-225-1442
石川県こころの健康センター ☎076-238-5761
福井県医薬食品・衛生課 ☎0776-20-0347
福井県総合福祉相談所 ☎0776-24-7311
山梨県衛生薬務課 ☎055-223-1491
山梨県立精神保健福祉センター ☎055-254-8644
長野県薬事管理課 ☎026-235-7159
長野県精神保健福祉センター ☎026-227-1810
岐阜県薬務水道課 ☎058-272-8285
岐阜県精神保健福祉センター ☎058-231-9724
静岡県薬事課 ☎054-221-2413
静岡県精神保健福祉センター 054-286-9245
静岡市こころの健康センター 054-262-3011
浜松市精神保健福祉センター 053-457-2709
愛知県医薬安全課 052-954-6305
愛知県精神保健福祉センター 052-962-5377
名古屋市精神保健福祉センター 052-483-2095
三重県薬務感染症対策課 059-224-2330
三重県こころの健康センター 059-223-5241
滋賀県薬務感染症対策課 077-528-3634
滋賀県立精神保健福祉センター 077-567-5010
京都府薬務課 075-414-4790
京都府精神保健福祉総合センター 075-641-1810
京都市こころの健康増進センター 075-314-0355
大阪府薬務課 06-6941-9078
大阪府こころの健康総合センター 06-6691-2811
大阪市こころの健康センター 06-6922-8520
堺市こころの健康センター 072-245-9192
兵庫県薬務課 078-362-3270
兵庫県精神保健福祉センター 078-252-4980
神戸市こころの健康センター 078-371-1900
奈良県薬務課 0742-27-8664
奈良県精神保健福祉センター 0744-47-2251
和歌山県薬務課 073-441-2663
和歌山県精神保健福祉センター 073-435-5194
鳥取県医療・保険課 0857-26-7203
鳥取県立精神保健福祉センター 0857-21-3031
島根県薬事衛生課 0852-22-5259
島根県立心と体の相談センター 0852-21-2885
岡山県医薬安全課 086-226-7341
岡山県精神保健福祉センター 086-201-0850
岡山市こころの健康センター 086-803-1273
広島県薬務課 082-513-3221
広島県立総合精神保健福祉センター 082-884-1051
広島市精神保健福祉センター 082-245-7746
山口県薬務課 083-933-3018
山口県精神保健福祉センター 0835-27-3480
徳島県薬務課 088-621-2233
徳島県精神保健福祉センター 088-625-0610
香川県薬務感染症対策課 087-832-3301
香川県精神保健福祉センター 087-804-5565
愛媛県薬務衛生課 089-912-2393
愛媛県心と体の健康センター 089-911-3880
高知県医事薬務課 088-823-9682
高知県立精神保健福祉センター 088-821-4966
福岡県薬務課 092-643-3287
福岡県精神保健福祉センター 092-582-7500
福岡市精神保健福祉センター 092-737-8825
北九州市立精神保健福祉センター 093-522-8729
佐賀県薬務課 0952-25-7082
佐賀県精神保健福祉センター 0952-73-5060
長崎県薬務行政室 095-895-2469
長崎こども・女性・障害者支援センター 095-844-5132
熊本県薬務衛生課
熊本県精神保健福祉センター
096-333-2242
熊本市こころの健康センター 096-362-8100
大分県薬務室 097-506-2650
大分県こころとからだの相談支援センター 097-541-5276
宮崎県医務薬務課薬務対策室 0985-26-7060
宮崎県精神保健福祉センター 0985-27-5663
鹿児島県薬務課 099-286-2804
鹿児島県精神保健福祉センター 099-218-4755
沖縄県薬務疾病対策課 098-866-2215
沖縄県立総合精神保健福祉センター 098-888-1443
●全国各保健所
●各都道府県警察署
096-386-1255