阪神・近本、セ単独トップ15盗塁&七回千金三塁打!

2019年05月31日 14時23分34秒 | 社会・文化・政治・経済

 5/31(金) 産経スポーツ

(セ・リーグ、阪神5-2巨人、10回戦、巨人6勝4敗、30日、甲子園)走って、走って、走った分だけ、虎を勝利に加速させた。D1位・近本光司外野手(大阪ガス)が一回に内野安打&リーグトップの15盗塁目で先制機をお膳立てした。

 「しっかり準備できたことがよかった。それで(チームが)勢いづいたと思います」

 これまで通算2試合で2勝を献上し、打率・140と打ちあぐねてきたヤングマンの立ち上がりをかき乱した。一回先頭で外角高め145キロを振り抜くと、打球は高く弾んで遊撃手前へ。快足を飛ばし内野安打をもぎ取った。さらに続く糸原の打席の初球で鮮やかに二盗成功! リーグ単独トップとなる15盗塁目を決め、瞬く間に無死二塁の好機を演出した。

 一度走り出したら、もう止まらない。4-2の七回先頭では高木から10球粘って左中間へ。中堅が打球の処理にもたつく間に、一気に三塁まで陥れた。「打った瞬間、3つ目を狙っていました。二塁打より三塁打の方がいいと思って、しっかり走りました」。こちらもリーグトップの5本目でチャンスメークすると、糸原の左邪飛でタッチアップして生還。5点目を再び足でもぎ取り、満面の笑顔でハイタッチだ。

 失敗の数だけ学びを得てきた。盗塁数「15」がリーグトップなら、盗塁死数「8」もトップ。しかし、ミスはそのままでは終わらせない。その姿勢は打席でも同じ。「たとえば、同じ投手に前回の対戦と同じような三振をしてしまったとき。(前回は)その次の打席でどんな攻めをされたかを、メモを見て確かめて打席に向かいます」。打席ごとに欠かさずつけているチャート用紙を、試合中にも念入りに確認。悔しい経験は余すことなく次に生かす。だから成功も自然と増えていく。

 「内野安打もそうですし、1球目で盗塁など、いろいろ想定しながらやっています」

 地道な準備が結果につながる。近本が虎を力強く引っ張り続ける。


原巨人は5月負け越し 虎前監督の“秘蔵っ子”高橋遥人にコテンパン

2019年05月31日 14時21分10秒 | 社会・文化・政治・経済

5/31(金) 日刊ゲンダイ
なるほど、あの鉄人がことさら目をかけていただけのことはある。

 30日の阪神戦。巨人が2年目左腕、高橋遥人(23)にコテンパンにされた。7回で打った安打はわずかに4。2度の3者連続を含む9三振を奪われた。二回に大城が2ランを放った以外、伸びのある最速147キロの直球と切れ味鋭いカットボールの前に、ほとんど手も足も出なかった。

 試合後の原監督は、1安打2三振に終わった岡本と、4打点と活躍した相手の大山とを比較し、「4番バッターがね。抑える、抑えられるでゲームは大きく左右される。そこが如実に出た」と厳しい表情。前日のサヨナラ満塁弾負けに続いて、阪神には6年ぶりの4連敗となり、5月の月間負け越しも決まった。

 高橋遥は一昨年のドラフト2位で阪神に入団。1年目の昨季は4月に一軍初登板を果たし、チームのルーキーとしては59年ぶりとなる甲子園先発デビュー勝利を挙げた。

「6月に左肩を痛めてそのままシーズンを終えることになってしまいましたが、この高橋遥にゾッコンだったのが前監督の金本です。新人合同自主トレの段階から、『すごいわ。ど真ん中に回転のいいボールがドーン! あれ、打てないよ』と絶賛。枠の関係でキャンプは二軍スタートになったものの、その後は取材に来るOBや評論家をつかまえては、『すごいのがおるんよ。あんなピッチャー、見たことない』と宣伝しまくっていたほどでした」(阪神OB)

 通算2539安打、476本塁打の鉄人が打者の目で見て最も評価したのが、スピンの利いた真っすぐだ。「プロ野球に入ってこんな投手を見たことがない。真ん中の球でも打たれない」とまで言っていた。強力巨人打線を封じた真っすぐは確かに大きな武器になる。

 左肩に不安を抱えるものの、ただでさえサウスポーを苦手とする巨人にとっては、またまた厄介な敵が現れたということになりそうだ。


埼玉・川口市夜間中学が開校

2019年05月31日 12時38分34秒 | 社会・文化・政治・経済

2019年4月16日朝日新聞

22年ぶり公立夜間中学開校「もう一度勉強したかった」
埼玉県川口市と千葉県松戸市で公立夜間中学がそれぞれ開校し、16日に入学式があった。

外国人人口の増加などに伴って需要が高まったためで、文部科学省によると公立夜間中学の開校は22年ぶり。

 川口市で開校した市立芝西中陽春分校は新入生77人のうち47人が外国籍で、中国
人は最多の21人。2021年には専用校舎を新設し、将来的に240人を受け入れる構想もある。入学式ではペルー人のナベダ・セバスチャンさん(18)が「中学で十分に勉強できず、もう一度勉強したいと思っていた。卒業したら専門学校に進んで料理を学びたい」とあいさつした。

 1985年に市内に自主夜間中学を開き、公立夜間中学開設を求めてきた「埼玉に夜間中学を作る会」の野川義秋代表(70)らも式に出席。野川さんは「34年かかったが、新しい学びの機会が生まれた。言葉にならない」と感極まった。

 松戸市にできた市立第一中学校みらい分校には、外国籍の9人を含む10~70代の22人が入学した。

入学式ではブラジル国籍の西チヨカさん(49)が新入生を代表して「中学時代は欠席が多く、学校生活をやり直してみたいと何度思ったことでしょう。たくさんのことを吸収し、仲間と一緒に人生の新たな一ページを築いていきたい」と誓いの言葉を述べた。

 夜間中学は戦後の混乱期、昼間に働く子どもたち向けに夜間に授業を行ったのが始まり。1950年代には80校以上あったが、現在は川口市と松戸市の両校を含めて9都府県の33校。

文科省は教育の機会を提供するため、47都道府県での設置を推進しており、茨城県常総市が2020年4月、徳島、高知両県が21年4月をメドに開校する方針を示している。(堤恭太、青柳正悟)

 


誰でもいいから殺したかった!

2019年05月31日 12時26分19秒 | 社会・文化・政治・経済

『誰でもいいから殺したかった! 追い詰められた青少年の心理』(アマゾンのページ)

秋葉原無差別殺傷事件、八王子通り魔事件、JR荒川沖駅通り魔事件・・・
続発する無差別殺人の裏に潜む青少年の心理に切り込む


第1章:秋葉原無差別殺傷事件 ・第2章:「誰でもよかった」の心理 ・第3章:「ネット社会」が心を追い詰める
第4章:大量殺人の心理 ・第5章:「人との関係」がうまくつくれない ・第6章:犯罪者を作らないために

犯罪心理・社会問題・そして家族のあり方
愛される親になるための処方箋とは

~絶望と孤独感に支配された、青少年のこころの叫び~
 『誰でもいいから殺したい』は、人を物のように道具として扱う  おそろしい言葉です。無差別殺傷事件は、とてもつもない凶悪な  犯罪です。しかし同時に、彼らは誰でもいいから愛して欲しかっ たのではないでしょうか。人を殺し、自分の人生も終わりにしようとした彼らは、本当は誰かに必要とされたかったのではないでしょうか。彼らをただ悪人として責め立て、悪い人が悪いことをしたと考えるだけでは、私たちは事件から、なにも学べません。本書では、狭い意味の犯罪心理学の問題だけではなく、親子関係、思春期、青年期の心理、そして現代社会が抱える、さまざまな問題について、考えていきたいと思います。
アマゾンのカスタマーレビュー ★★★★★
☆同著者による同出版社からの類書『なぜ「少年」は犯罪に走ったのか』(2000年発行)の時に寄せられた書評(今回も多くの方々に読んでいただけますように)。
「~関連書籍が多数出版されているが,本書は,犯罪に走った子ども達の内面に迫り,心理学的観点で綴っていること,しかも冷静に分析している点で異色であり,注目に値する。一般向けに書かれているが,犯罪が発生する背景を詳しく記していることから,自治会の役員,保護司,家裁の調査官,さらにはカウンセラーなどにも一読を薦めたい。」(BK1・ジャーナリスト吉野智之氏による書評)
「~青年期にある子どもたちの特徴を丁寧に論じている好著。非行を犯してしまう少年たちの状況を理解するうえで大変参考になります。」(大阪市立大学法学部助教授先生:個人HP)
碓井真史著『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』

:追い詰められた青少年の心理

新潟青陵大学 大学院 臨床心理学研究科 教授
スクールカウンセラー 博士(心理学)
3,000万アクセスサイト「心理学 総合案内 こころの散歩道」ウェブマスター 
碓井真史(うすいまふみ)

KKベストセラーズ ベスト新書
 定価 780円(税込み)

秋葉原無差別殺傷事件を受けて、
2008年9月緊急発行

<目次>
序章 「誰でもよかった」の衝撃
 それは、梅雨の晴れ間の日曜日でした。楽しそうな買い客やオタクたちでにぎわう、秋葉原の歩行者天国。お祭り広場のようなメインストリートの交差点。まるでテーマパークのような夢の場所に、「現実」が突進してきました・・・・・・
第1章 秋葉原無差別殺傷事件
・殺すために秋葉原に来た ・青年の生い立ちと家族 ・気力を奪う過保護なしつけ
・過剰な愛情が自立を奪う ・服従が与える、強い不安感 ・体罰の恐ろしい副作用

・自由や創造性をつぶす親のエゴ ・「甘え」の不適切な表現 ・過度なしつけが、子どものこころを奪う ・「思春期挫折症候群」について ・コミュニケーション不足による憎悪

・子離れできない親 ・孤独と絶望感が加速する ・職場でのつながりも喪失 ・「携帯依存」で追い詰められる、閉塞感 ・0か100か、一発大逆転の心理

・秋葉原無差別殺傷事件の今とこれらか
第2章 「誰でもよかった」の心理
・「誰でもいい」「誰でもよかった」が連鎖する ・JR荒川沖殺傷事件
JR岡山駅突き落とし殺人事件 ・誰でもいいから愛してほしかった ・誰かに見てもらいたかった

・手のかかる子、手のかからない子 ・父の役割、母の役割について
・思春期における父親のあり方 ・立派すぎる家庭に起こる問題 ・4つの「機能不全家族」のタイプ

・愛を求める少年犯罪の心 ・凶行が家族に向かう時、社会に向かう時 ・止まらない無差別殺傷事件 ・八王子通り魔事件 ・疎外感から生まれる負の連鎖
第3章 「ネット社会」が心を追い詰める」
佐賀バスジャック事件
・ 「ネット依存」による心の窮地
・ネットコミュニケーションの心理
第4章 大量殺人の心理
大阪児童殺傷事件 ・「妄想性人格障害」とは ・充実感と安心感が与えられない環境
下関通り魔事件 ・「回避性人格障害」とは ・攻撃を生む「欲求不満手がかり仮説」とは
第5章 「人との関係」がうまくつくれない
・他者との関係から孤立する ・人間関係の希薄さから生まれる殺傷事件
・斜めのコミュニケーションが不足 ・「失感情症」とは ・感情表現を受容してあげる

・「自分探し」に逃げる若者 ・アイデンティティの大切さ ・恥意識と罪意識の違い
・「甘え-攻撃型犯罪」について ・自暴自棄に陥る心理

・「軽度発達障害」について ・「注意欠陥・多動障害」とは ・神経症による障害
・増える人格障害 ・「境界性人格障害」とは

・他者との距離がうまくつかめない ・「自己愛性人格障害」とは ・多肢にわたる人格障害 ・「反社会性人格障害」とは ・良い子の犯罪、悪い子の犯罪
第6章 犯罪者を作らないために
・不安な環境の中で ・罰と道徳心 ・快楽原則と現実原則
・まず、子どもの心を理解する ・信頼と安心感を持たせる

・「愛の空回り」に気をつける ・抱きしめることができない親
・「癒し」と「活躍」の場が必要 ・無条件で愛してあげる
・「オンリーワン」だかろこそ、努力する

・青少年支援の社会作り ・青少年たちの変化のために ・管理と自由の両立
・新しい生活への導き方 ・問題解決指向のブリーフセラピー(短期療法)

・ソーシャルボンド(社会的絆) ・愛することで愛される親になる
・「ねばならない」という思い込み ・間違ったアクティングアウト(行動化)
・他者をわかろうとする必要性 ・セレンディピティー:幸福の見つけ方
・受け入れること、戦うこと
おわりに

心理学総合案内・こころの散歩道 (心の散歩道)
Psychology guide "Kokoro no Sanpomichi"

新潟青陵大学 大学院 臨床心理学研究科 教授
(臨床心理士第一種指定大学院)
951-8121 新潟市水道町1-5939
博士(心理学)  碓井真史 (うすいまふみ)

川崎襲撃の岩崎容疑者、池田小事件・宅間守との共通

2019年05月31日 12時00分00秒 | 社会・文化・政治・経済

2019.05.30 女性セブン

5月28日、神奈川県川崎市多摩区の路上で小学生ら19人が男に襲われ、2人が殺害される事件が発生した。犯行に及んだ同市に住む岩崎隆一容疑者は現場で自らの首を刺し、死亡。警察は被疑者死亡のまま書類送検する方針だ。

 被害に遭った児童たちが通っていたのが私立の名門校、カリタス小学校だった。幼稚園から高校まであるカトリックの学校で、中学からは女子校となっている。小学校は共学だが、男子児童は少ない。登校には原則として市営バスかスクールバスを使うことになっているという。

 恵まれた環境で学ぶ子供たちをターゲットにした犯罪といえば、2001年の大阪教育大学附属池田小学校事件が思い起こされる。1、2年生8人が命を落とし、教師を含む15人が負傷した。包丁を手に犯行に及んだ宅間守は本人の希望通りに死刑判決を受け、刑は2004年に執行された。

 精神科医の片田珠美さんは、この事件と川崎の事件の類似性を指摘する。

「対象が小学生で非常に似通っています。今回の事件では、本人が犯行後、自殺によって死亡しているので『拡大自殺』でもあります。拡大自殺とは、自分ではなく社会や世間のせいで自分は人生に絶望することになったと考え、復讐願望を持つ人物が、社会や世間を巻き添えにして引き起こす自殺です。

 そして、拡大自殺は無差別殺人とセットになりやすい。1999年にアメリカのコロンバイン高校で起きた銃の乱射事件も、2007年にバージニア工科大学で起きた銃乱射事件もそうです。絶望感と復讐願望が、無差別殺人と自死につながるのです」

 さらに片田医師は、無差別殺人には、対象を絞らず不特定多数を攻撃するタイプと、宅間が「エリート校の児童」を狙ったように、ターゲットを絞るケースがあるという。
「今回の事件も池田小の事件も、明らかにエリートの卵を対象にしています。自分の境遇が恵まれないのは、社会や世間、親などのせいという他責的傾向に、なんらかの理由で被害妄想が組み合わさると、周囲から迫害を受けていると感じ、迫害の原因となっているのはエリートだという思い込みに基づいて、攻撃しようとなるのです。今回も根底にはエリート、とりわけ、カリタス小という環境への羨望や敵意があったのでしょう」


※女性セブン2019年6月13日号


川崎市19人殺傷事件 容疑者の男ひきこもりの状態か

2019年05月31日 11時30分51秒 | 社会・文化・政治・経済

5/29(水) テレビ神奈川

きのう川崎市多摩区の路上で小学生などが刺され2人が死亡、17人がケガをした事件で、死亡した容疑者の男が長年仕事についておらずひきこもりの状態だったことが分かりました。
この事件は、きのう午前7時40分頃、川崎市多摩区登戸新町の路上で小学生や大人合わせて19人が包丁で刺されるなどし、小学6年生の栗林華子さんと外務省職員の小山智史さんが死亡したほか、17人が重軽傷を負ったものです。
県警によりますと、児童らを刺したのは川崎市麻生区の岩崎隆一容疑者で、犯行後、自分の首を刺して死亡しています。川崎市によりますと、市の精神保健福祉センターがことし1月まで岩崎容疑者の親族からおよそ1年2カ月にわたって面接や電話で相談を受けていたということです。
相談の内容は、同居する伯父と伯母への介護サービス導入で外部の支援者が出入りすることについて、岩崎容疑者が長年仕事についておらずひきこもりの状態のため反応を心配しているというものでした。
岩崎容疑者はことし1月の手紙のやりとりで「食事や洗濯は自分でやっている」などと意思を示し、当時は落ち着いた様子だったということです。
一方、一夜が明け、19人が刺された犯行現場では、哀悼の意を込めて、人々が花を手向けていました。
その後の、県警への取材で岩崎容疑者は自宅の最寄りの小田急線の読売ランド前駅から登戸駅まで電車で移動し、そこから徒歩で線路沿いを通って犯行現場に向かったということです。

また、男は最初に小山さんを刺した後に、児童らを襲ったとみられ、その犯行時間はわずか十数秒だったとみられています。岩崎容疑者の自宅にはきょう午前10時過ぎから県警の捜査員10人ほどが家宅捜索に入っています。県警では、家宅捜査を進め、自宅から押収した物から岩崎容疑者の動機などを調べています。
tvkニュース
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川崎襲撃、“居候”扱いされた容疑者の“兄”はカリタス出身
5/29(水) NEWS ポストセブン
「警察? 今、おまわりさん来てるよ。事件のことなんて、なんにもわかんないよ。そんなことおれに聞かないでよ!」

地元では”お嬢様学校”として知られるカリタス小学校

 絶叫に続いて響いたのは、川崎襲撃事件の犯人と目される岩崎隆一容疑者(51才)の“父親”が、受話器を荒々しく置く音だった。

 事件は5月28日の朝、神奈川県川崎市の閑静な住宅街で起きた。前日までの暑さが少しやわらいだ「三角公園」の名で親しまれる公園近くのバス停で、スクールバスを待つ女子児童の列があった。この学校では先週の土曜日に運動会が行われたばかり。前日の月曜日は運動会の振替休日で、この日は3日ぶりの登校だった。

 スクールバスが到着すると、近くのコンビニあたりから、ひとりの男が歩いて近づいてきた。姿勢は少し前のめりで、黒の半袖シャツにデニムパンツを身につけている。刈り上げた頭髪は白い。

 両手には2本の柳刃包丁。男は一気に距離を詰めると、表情一つ変えずに、手当たり次第に子供たちに包丁を振り下ろした。「怖いよ!」「ママ!」などと子供たちは叫びながら散り散りに。それでも男は執拗に一人ひとりを追いかけて、包丁を振り下ろした。

 見送りに来ていた保護者は、突然のことに戸惑いながらも小さな命を守ろうと懸命に身を挺する。その背中にも男は容赦なく包丁で切りつけた。

 スクールバスの運転手がバスから転げ落ちるように降りて「何をやってるんだ!」と叫ぶと、男はすかさず真っ赤に染まった包丁を、自分の首に突き立てた。

 救急隊が到着すると、最初に行われたのがトリアージだった。トリアージとは、緊急度や重症度などに応じて手当の優先順位をつけることだ。

「小学6年生の女児と39才の男性の2人が“黒”、つまり、手の施しようがないと判断されました。女児は鎖骨から頸部にかけて真横に1か所。男性は首の前側や背中など4か所も刺されていた。子供を必死に守っていたことがうかがえます。搬送された病院の救急救命センターで治療を受けましたが、及びませんでした。病院側が会見で『激しい怒りを感じる』と言葉を強めていましたが、傷の状態がそこまで酷かったということでしょう。
それから現場で“赤”、つまり最優先で治療すべきと判定されたのは、小学生の女児2人、40代女性1人、そして、50代男性です」(全国紙記者)

 その“赤”の男が、岩崎だったが、程なくして死亡が確認された。被害に遭った児童たちが通っていたのが私立の名門校、カリタス小学校だった。

「都内から通う子も少なくない、カトリックの“お受験校”で、幼稚園から高校まであります。登校には原則として市営バスかスクールバスを使うことになっています。

 小学校の時から英語だけでなくフランス語の授業もあり、帰国子女からの人気も高く、インターナショナルスクールからの転校生もいる。中学校からは女子校ですが、小学校は共学。学費は6年間で500万円にも上る。共学といっても男子児童の数はごく限られていて、実質的には女子校ですね。そのせいか、学校近辺では不審者の目撃情報も多いようで、川崎市による防犯アプリを使う親御さんもいます」(進学塾関係者)

◆「クレーマー居候」評もあった

 今回の犯行について、岩崎の実家近くに住む近隣住民は、彼の家族構成に関係があるのではないか、と語る。電話口で怒鳴っていた“父親”とは、「実の父子ではない」という。

「隆一が小学生の時に両親が離婚し、彼だけがこの家に預けられた、と聞いています。関係は、父方の兄夫婦だとか。養子に入ったという話もあります。私たちは彼のことを“居候”と呼んでいました。

 隆一の実の親が顔を見に来た記憶はないですね。彼はここに来た時から屈折していたというか、変わった子でした。『金魚鉢の金魚を見たいから』なんて言って、他人の家に勝手に侵入したことが何度もありました。高校に入ってからは引きこもっていたとかで、再び姿を見かけるようになったのは、ここ1~2年だと思います。日中はほとんど姿を見せず、深夜から早朝にかけて外出しているようでした。去年の夏には、朝の5時半頃に、近所の家に庭の木が邪魔だと怒鳴り込んだみたいで、近隣住民のなかには“クレーマー居候”なんて言う人までいました」
実家には、ほかにも岩崎と同世代の男女が暮らしていたという。

「その2人は兄夫婦の実子ですよ。隆一から見たら、“兄妹”になるのでしょうか。あの家では彼だけが実の子ではなく、居心地はよくなかったのではないか。実はその“兄”が、子供の頃、カリタス小学校に通っていたという話ですよ」(前出・近隣住民)

 事件の約1時間前、岩崎に会ったという近隣住民が青ざめた表情で言う。

「家の玄関を開けた隆一が走ってきて、『おはようございます!』と笑顔で頭を下げたんです。姿を見るのは1年ぶりぐらいで、これまで挨拶なんてしなかったから驚きました。彼はリュックを背負っていたが、その中に包丁を忍ばせ事件現場に向かう途中だと思ったらゾッとしました」

 

浮遊粉じんの濃度を0.15mg/立方メートル以下
一酸化炭素の濃度を10ppm以下
非喫煙場所と喫煙場所との境界において喫煙場所へ向かう気流の風速を0.2m/s以上
その他

事業者は、管理者や労働者に対し、喫煙に関する教育や相談を行う。
喫煙者と非喫煙者の相互理解が必要である。
妊婦及び呼吸器・循環器等に疾患を持つ労働者へ配慮を行う。
喫煙対策の周知(禁煙場所の表示、ポスターの掲示等)を行う。
受動喫煙による健康への影響、喫煙対策事例等の情報を収集し、提供する。
中央労働災害防止協会(快適職場づくりのページ)
「職場の喫煙対策事例」として、空間分煙のポイントや喫煙室の事例などが紹介されています。
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教員の過労死63人も「氷山の一角」 “ブラック職員室”の実態

2019年05月31日 11時10分17秒 | 社会・文化・政治・経済

「働き方改革」から取り残された教師たち

文春オンライン
2018/05/01 内田 良さん


先週、毎日新聞の調査により、教員の過労死がこの10年間で63人に上ることが明らかとなった。

ただしこれは、「少なくとも」と言わなければならない。

なぜなら職員室では、過労死認定の重要な根拠となるはずの労働時間が、そもそも把握されてこなかったからだ。

「働き方改革」を掲げている政府は、これまで教員の過労死の数を把握しておらず、認定された数が公になるのはこれが初めてのことだ。

二つのブラック 「長時間労働」と「不払い労働」

 学校という職場には、二つのブラックとそれを支える一つの法律がある。ブラックの一つ目は、「長時間労働」である。

 文部科学省が2016年度に公立校の教員を対象に実施した「教員勤務実態調査」では、「過労死ライン」(月80時間以上の時間外労働)を超える教員が小学校で3割、中学校で6割ということが明らかになっている。

ブラックの二つ目は、時間外労働の対価が支払われていない、すなわち「不払い労働」である。これは「本当は残業代が出るはずなのに、会社側が支払わない」といったブラック企業の話とは事情がまったく異なる。

公立校の教員はそもそも残業をしていないことになっている。学校に夜遅くまでいるのは、単に「好きで残っている」という位置づけだ。
約半数が「過労死ライン」を超える

 一点目の「長時間労働」について、10年ぶりに実施された前出の「教員勤務実態調査」(速報値)は、教育関係者の予想を裏切ることなく、改めて学校現場の過酷な勤務状況を明らかにした。

 2006年度に実施された前回調査と比較すると、2016年度は、公立校の学校内での労働時間は、小学校で平日43分、土日49分、中学校で平日32分、土日109分の増加となった。労働時間が週60時間以上だった教諭は小学校で33.5%、中学校では57.7%に達した。また週65時間以上は、小学校で17.1%、中学校で40.7%にのぼった。

2016年度の文部科学省「「教員勤務実態調査」をもとに筆者が作図。(1)よりも下方が一ヶ月あたり80時間、(2)よりも下方が一ヶ月あたり100時間の時間外労働に該当する
2
 労働時間が週60時間というのは、おおよそ月80時間の残業に換算でき、週65時間の労働は月100時間の残業に換算できる。多くの教員がいわゆる「過労死ライン」(1ヶ月間に約100時間以上、または2~6ヶ月間に毎月約80時間以上の残業)を超えている。

 なお、これらのデータには、持ち帰り仕事の時間は含まれていない。教員は、授業の準備や試験問題の作成などを自宅でこなすことも多い。それらの仕事を含めるならば、過労死ラインを超える教員はさらに増えることになる。

給特法下では「自主的に残っている」!?

 二点目の「不払い労働」について、これは昨今話題になっている高度プロフェッショナル制度や裁量労働制と同じで、教員の給与制度は「定額働かせ放題」となっている。

 公立学校の教員には、サラリーマン同様に、労働基準法が適用される。だが、1971年に制定された給特法(正式には「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」)によって、時間外労働や休日労働については、割増賃金(残業代)を支給しなければならないことを定めた労働基準法第37条の適用外とされている。

すなわち給特法のもとでは、基本的に教員の労働には残業(代)が発生しない(詳しくは拙稿「残業代ゼロ 教員の長時間労働を生む法制度」)。

 いま全国の先生たちは、過労死ラインを超えるほどに働いている。だけれど、それはみずからの趣味として自主的に学校に居残っているだけであって、それは残業ではないし、もちろん残業代が支払われる必要もない、というのが給特法の規定である。

 これにより、学校現場では労働時間をカウントする必要性がなくなってしまった。過労死認定においては具体的な残業時間が重要な根拠となるはずなのだが、そもそも労働時間がわからないのだ。

 

ブラック労働に無自覚な教師たち

 職員室は、ブラック企業も真っ青なほどに異常な労働環境である。

だからこそマスコミは、連日のように教員の異常な働き方を報道している。また教育行政の対応も進み、昨年12月26日には、ついに文部科学省は「学校における働き方改革に関する緊急対策」を発表するに至った。

 ところが、どうにも職員室にいる先生たちが、この盛り上がりに付いてきているように見えない。むしろいまも、夜遅くまで働き続ける教員を讃える声や、部活動をもっと充実させようという声が聞こえてくる。

 よくよく考えれば、それも無理はない。職員室には、「教員は子どものために献身的に尽くすものである」「部活動指導してこそ一人前」という文化がある。労働時間や給料に関係なく、子どもに向き合う姿が美化される。

 いつも自分の時間を削って遅くまで仕事を頑張り、それが翌日に子どもの楽しそうな表情や真剣なまなざしとなって返ってきたとき、教員はその苦労が報われる。それをマスコミやあるいは私のような外野が、「ブラック」と呼んでいるのだ。

上限規制のなかで「教師冥利」を

 子どもからそうしたポジティブな反応を得られるのは、まさに教職の大きな魅力の一つである。それは、私自身も大学教員として同じことを感じる。私が出した課題に対して、学生が熱心に取り組む姿、それを讃えたときに学生が返してくれるうれしそうな表情は、何にも代えがたい充実感を私に与えてくれる。

だが、そうだとしても、私はその「教師冥利」とも言える充実感は、一定の上限規制がかかった時間内で得られるのが最善だと考える。そのなかで、子どもの楽しそうな表情や真剣なまなざしに出会えることこそを目指すべきである。

 教員というのは「教育者」である前に「労働者」である。労働者として健全な環境のもとで仕事ができてこそ、教育者としてじっくりと子どもに向き合えるのではないだろうか。

 

 

 

 


列島縦断 「幻の名城」を訪ねて

2019年05月31日 10時45分19秒 | 社会・文化・政治・経済
[山名美和子]の列島縦断 「幻の名城」を訪ねて (集英社新書)
 

城跡は全国に4万とも5万ともいう。
古代の環濠集落、在地領主らの砦、戦国の山城、16世紀末から豪壮な近世城郭が築かれる。

多くは江戸初期の一国城令、明治の廃城令、第二次世界大戦の空襲で姿を消し、土や草木に覆われていた。
今は幻となった古城跡は、栄枯盛衰のいとなみ、素朴な美をつぶさに伝え魅了する。
そこで代表的な城を紹介してみたい。

本書が扱うのは、何層もの天守閣がそびえる「国宝の名城」ではない。
見事な構造を備えながらも朽ちていき、今は遺構を残すのみの場所だ。
しかし、縄張を思い浮かべながら城址を歩けば、「ここで攻撃隊は足止めを受け、矢や鉄砲を雨あられのように食らっただろう」と、攻防戦が想像できる。
悲劇の場に立てば、彼らが最期に見た景色に思いを馳せることになる。
廃墟となったかに見える場所も、雄弁に歴史の記憶を語るのだ。
鉄筋コンクリート造りの、観光客だらけの城では満足できない人へ贈る、全国の名城48選。

【目次】はじめに/「幻の名城」地図/第一章 
これぞ幻の名城――石垣と土塁が語る戦いと栄華の址/第二章 
大東京で探す「幻の名城」/第三章 
櫓や石垣、堀の向こうに在りし日の雄姿が浮かぶ/第四章 
再建、再興された天守や館に往時を偲ぶ/第五章
 古城の風格をいまに伝える名城/第六章 
北の砦チャシ、南の城グスクの歴史/巻末資料 日本の「城」とは何か/あとがき/参考資料

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
山名/美和子
東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、東京・埼玉の公立学校教員を経て作家に。
1994年、『梅花二輪』で第一九回歴史文学賞入賞。日本文藝家協会会員・日本ペンクラブ会報委員会委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


歯・口腔の健康

2019年05月31日 10時42分49秒 | 医科・歯科・介護

歯と口を健やかに保ちましょう

 健康的な日常生活を営むには、歯と口の健康の保持・増進が極めて重要です。このためには、疾病の発症予防から早期発見・治療、さらに口腔機能の維持回復など、都民一人ひとりが、生涯を通じた歯と口の健康づくりに積極的に取組む必要があります。
 「東京都歯科保健推進計画 いい歯東京」※では、「いつまでもおいしく食べ、笑顔で人生を過ごすことができること」を都民の目指す姿とし、この実現のために、都民一人ひとりが自ら実践する3つの取組を示しています。

都民の目指す姿イラスト

 また、都民の目指す姿の実現に向けて計画の4本の柱を掲げ、それぞれに取組の方向性と目指すべき指標を盛り込んでいます。

取組みのイラスト

 「東京都歯科保健推進計画 いい歯東京」※の詳しい内容をお知りになりたい方は、こちらを御参照下さい。

 ※ 「東京都歯科保健推進計画 いい歯東京」は、歯科口腔保健の推進に関する方針、目標、計画等の基本的事項を盛り込んだ都道府県計画として、東京都福祉保健局で策定しています。

歯と口の健康と全身の健康について

 糖尿病や喫煙、心疾患、脳梗塞、早産・低体重児出産など、全身の健康は歯周病と深い関わりがあります。  また、口腔ケアが誤嚥性肺炎(口腔機能の低下などにより、細菌が飲食物やだ液などとともに気管や肺に入り発症した肺炎)の発症予防や、周術期(手術の前から手術後までの一連の期間)における口腔内合併症の予防や軽減につながるなど、口腔と全身の関係が明らかになっています。
 そのため、歯と口の健康と全身の健康との関係を多くの都民が理解し、自ら口腔ケア等に取組むとともに、かかりつけ歯科医での口腔衛生管理を受け、口腔内を清潔に保つことが必要です。

お問い合わせ

このページの担当は 保健政策部 健康推進課 健康推進担当 です。


受動喫煙防止対策施設管理者向けハンドブック

2019年05月31日 10時28分21秒 | 投稿欄

2020年4月に全面施行される東京都受動喫煙防止条例と改正健康増進法のポイントを分かりやすくまとめた施設管理者向けのハンドブックを作成しました。

 「自分の施設で必要な対策は?」「喫煙室をつくる場合の基準は?」などの疑問を解消できる1冊です。施設管理者の皆様はぜひご覧ください。


ハンドブック表紙 ハンドブックページ

 

【構成】

 

(1)受動喫煙防止対策の目的

(2)健康増進法と東京都受動喫煙防止条例

(3)管理権原者等の主な責務

(4)対象施設の類型

(5)施設ごとの規制内容

(6)改正法・条例で定める喫煙できる場所

(7)施行時期

(8)受動喫煙防止対策関連施策

 

お申込方法について

受動喫煙防止対策施設管理者向けハンドブックを御希望される方は、下記の手順に沿って電子メールまたはFAXにてお申込ください。
なお、無償で配布していますが、配布予定数に達し次第、配布終了となります。ご了承ください。

電子メールでのお申込

以下の必要事項を記載し、
東京都福祉保健局保健政策部健康推進課(S0000289@section.metro.tokyo.jp)宛送信してください。

  1. 施設名・法人名
  2. 送付先の郵便番号・所在地
  3. 業種
  4. 電話番号
  5. 必要部数

<注意事項>

  • 都内に多数の施設を有する法人様など、100部を超える送付のご希望につきましては事前にご相談のご連絡をお願いします。
  • 必要部数につきましては、ご希望に添えない場合がありますのでご了承下さい。

FAXでのお申込



就職氷河期世代への支援も必要

2019年05月31日 10時20分22秒 | 社会・文化・政治・経済

現在の最低賃金874円は先進国の中で低い。
ただ、賃上げは、とりわけ中小・小規模事業者に与える影響は大きい。
中小・小規模事業者が賃上げできるような環境づくりが大切である。

就職時期がバブル崩壊後の不況期と重なり、今も不安定な就労状態の人が多い就職氷河期世代(30代後半から40代後半)への支援が必要だ。
いわゆる「8050問題」が指摘されていることを踏まえ、このまま放置できない。
非正規から正規、無業から就業へと支援し、生活にも手を差し伸べる必要がある。
また、キャリア形成への機会も増やし就労環境を改善することが重要だ。


祈りよ力となれ――リーマ・ボウイー自伝

2019年05月31日 08時55分35秒 | 社会・文化・政治・経済
 

私たちにとって、どのような「選択」をするかは、とても重要です。

商品の説明

内容紹介

 彼女たちの声が、

破滅に向かう国家を救った。

 紛争で荒廃する社会、夫からの激しい暴力、飢える子供たち……

夢を失い「自分には何もできない」という無力感に捉われていた一人の女性。
他者の心を癒す仕事に少しずつ自信を取り戻していった彼女は、
泥沼の紛争を終結させるために立ち上がった。
その声は民族・宗教・政治の壁を超えて国中の女性たちの心を結び、
横暴な独裁者に果敢に立ち向かい、ついには戦いを終わらせた。

 「無力な母親」から「平和活動家」へと変身を遂げた

一人の女性の美しくて力強い物語

 内容(「BOOK」データベースより)

彼女たちの声が、破滅に向かう国家を救った。紛争で荒廃する社会、夫からの激しい暴力、飢える子どもたち…泥沼から這い上がり「平和活動家」へと転身を遂げた一人の女性の美しくて力強い物語。

レビュー

「彼女は人道的に最悪な状況を見てきた証人であり、リベリアを暗黒から救い出すのに貢献した人物だ。その自叙伝は心をとらえて離さず、女性の力と信念と私たちの国の偉大な精神の証となり、歴史に残るだろう」
エレン・ジョンソン・サーリーフ
リベリア大統領、2011年ノーベル平和賞受賞者

「これまでに読んだ本のなかで、もっとも感動的で力強い一冊だ。最悪の状況に立ち向かう女性の物語であり、世界を変える勇気と強さを持つことを教えてくれる」
シェリル・サンドバーグ
フェイスブック最高執行責任者

「本書が気付かせてくれるのは、最悪のときでさえも、人間としてのもっとも良い部分を輝かせることができるということだ」
デズモンド・ツツ大司教
1984年ノーベル平和賞受賞者
--推薦

著者について

 著者

リーマ・ボウイー(Leymah Gbowee)

平和活動家で、女性の権利に関する活動家。2011年ノーベル平和賞受賞者。

6人の子供(うち1人は養子)を持つシングルマザー。14年間にもわたる内戦が激化するリベリアにおいて、女性たちによる〈平和への大衆行動〉を立ち上げ、停戦実現への大きな役割を果たす。

その功績を称えられ、ジョン・F・ケネディの「勇気ある人賞」や、パトリシア・グルーバー財団の「女性の権利賞」、アフリカ女性開発ファンドの「重要な女性賞」などを多数受賞。

平和活動の様子を描いたドキュメンタリー映画『悪魔よ地獄に帰れ(Pray the Devil Back to Hell)』は世界各地の映画祭で多くのアワードを受賞した。

現在はアクラを本拠地としてWIPSEN(女性の平和と安全ネットワーク)のエグゼクティブ・ディレクター、およびAWLN(リプロダクティブ・ヘルスと家族計画に関するアフリカ女性リーダーネットワーク)のメンバーを務め、世界各地における平和活動や女性の支援を行う。

国際的NGOプランの女性支援キャンペーン「Because I am a Girl」のサポーターでもある。また『ニューズウィーク』誌やそのウェブサイトの『デイリー・ビースト』で、アフリカに関するコラムを執筆している。

 キャロル・ミザーズ(Carol Mithers)

ジャーナリストおよび作家。新聞や雑誌で幅広く原稿を執筆している。夫と娘とともにロサンゼルスに住む。

 [訳者]

東方雅美(とうほう・まさみ)

慶應義塾大学法学部卒。バブソン大学経営大学院修士課程修了。雑誌記者として出版社に勤務したのち、経営大学院の出版部門にて、経済・経営書の企画・制作に携わる。現在はフリーランスとして、翻訳、編集、執筆を行う。翻訳書に『世界一大きな問題のシンプルな解き方』、『いつか、すべての子供たちに』、『ワールドインク』(以上、英治出版)、『脱「コモディティ化」の競争戦略』(中央経済社)、共訳書に『石油 最後の1バレル』、『グラミンフォンという奇跡』(以上、英治出版)、共著書に『MBA クリティカルシンキング』(ダイヤモンド社)などがある。

 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ボウイー,リーマ
平和活動家で、女性の権利に関する活動家。2011年ノーベル平和賞受賞者。6人の子供(うち1人は養子)を持つシングルマザー。

14年間にもわたる内戦が激化するリベリアにおいて、女性たちによる“平和への大衆行動”を立ちあげ、停戦実現への大きな役割を果たす。

その功績を称えられ、ジョン・F・ケネディの「勇気ある人賞」や、パトリシア・グルーバー財団の「女性の権利賞」、アフリカ女性開発ファンドの「重要な女性賞」などを多数受賞。現在はアクラを本拠地としてWIPSEN(女性の平和と安全ネットワーク)のエグゼクティブ・ディレクター、およびAWLN(リプロダクティブ・ヘルスと家族計画に関するアフリカ女性リーダーネットワーク)のメンバーを務め、世界各地における平和活動や女性の支援を行う 



 

女性平和活動家 リーマ・ボウイーさん

2019年05月31日 08時49分08秒 | 社会・文化・政治・経済
レイマ・ロバータ・ボウィ
Leymah Roberta Gboweeノーベル賞受賞者
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生誕 1972年2月1日(47歳)
リベリアの旗 リベリア
国籍 リベリアの旗 リベリア
職業 平和運動家
受賞 ノーベル平和賞
2011年

経歴
リベリア共和国中央部に生まれ、17歳で首都のモンロビアに移住、この時、第一次リベリア内戦が勃発した。心的外傷を負った兵士のカウンセラーとして働きチャールズ・テーラー率いる軍の元少年兵らを治療した。
2002年、社会活動家として、「平和のための女性リベリア大衆行動(英語版)」(Women of Liberia Mass Action for Peace)を組織した。この平和運動は魚市場で祈り歌う女性たちの運動として始まった。
そしてキリスト教徒、ムスリムを問わず平和を希求する非暴力の抵抗運動として広まって行った。
レイマの指導のもとに、女性たちはチャールズ・テーラー大統領との会見に成功し、大統領からガーナ共和国で開催される和平交渉への参加を確約させることに成功、レイマは女性たちを率いて女性たちの代表団をガーナに送り和平圧力を加えた。
アクラの大統領官邸前で無言の抗議集会を行い、こうした運動の結果、膠着していた和平交渉も合意に達した。レイマらの運動は2003年、第二次リベリア内戦の終結をもたらし、女性大統領・エレン・ジョンソン・サーリーフの誕生に繋がった。
レイマらは平和を象徴する真っ白いTシャツを着て運動を行った。Tシャツにはナンバリングが示され、その数は数千となった。
女性たちはこうして暴力や政府に反対する政治勢力であることを示した。レイマらの運動は、他のアフリカ諸国へも平和を求める運動として広がりを見せている。

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リベリア大統領ら3女性にノーベル平和賞授与
中東・アフリカで民主化尽力

2011/12/10日本経済新聞

【オスロ=共同】アフリカと中東で女性の権利向上や民主化運動などに取り組んできたリベリアのサーリーフ大統領(73)と同国の平和活動家リーマ・ボウイーさん(39)、イエメンの人権活動家タワックル・カルマンさん(32)の女性3人に対するノーベル平和賞授賞式が10日、ノルウェーの首都オスロの市庁舎で行われた。

ノーベル平和賞を受賞し、笑顔の(左から)イエメンの人権活動家タワックル・カルマンさん、リベリアの平和活動家リーマ・ボウイーさん、リベリアのサーリーフ大統領(10日、オスロ)=AP

ノーベル平和賞を受賞し、笑顔の(左から)イエメンの人権活動家タワックル・カルマンさん、リベリアの平和活動家リーマ・ボウイーさん、リベリアのサーリーフ大統領(10日、オスロ)=AP
受賞演説でサーリーフ大統領は「私たちの闘いは未来の世代に何を残せるかによって判断される」と強調。「内戦や国際紛争において、女性は過大な代償を払い、血と涙を流し、尊厳を失ってきた」と述べた。

3人に先立ち演説したノーベル賞委員会のヤーグラン委員長は、中東の民主化運動に触れ、イエメンとシリアの政権に対し「自由と人権を求める動きは止めることはできない」と述べ、弾圧停止を要求した。

同委員会は、女性3人への初の同時授賞によって、アフリカや中東などの発展途上国では社会の安定や繁栄を実現するため女性の力を最大限に生かすべきだとのメッセージを込めた。

女性の平和賞は、2004年にケニアの環境問題活動家、故ワンガリ・マータイさん(9月に死去)が受賞して以来。

サーリーフさんは06年にアフリカ初の女性大統領に就任。内戦後のリベリア再建を主導し、受賞が決まった後の今年11月には再選を決めた。ボウイーさんはレイプなど女性に対する暴力や内戦の停止を求め、草の根の非暴力運動を率いた。

カルマンさんは平和賞受賞者としては最年少。中東の民主化運動「アラブの春」が始まる前から、独裁政権下のイエメンで表現の自由や人権擁護の活動を続けてきた実績が評価された。

ノーベル賞委員会は3人にメダルと賞金計1千万スウェーデンクローナ(約1億1400万円)を贈る。賞金は3等分される。


貧困 抑圧 暴力 小国リベリア

2019年05月31日 08時36分23秒 | 社会・文化・政治・経済

 Newsweek

西アフリカに位置する、人口約410万人の小国リベリア。この国では80年代終わりから00年代にかけ断続的に政府軍と反政府勢力による戦いが起きた。27万人以上の死者を出したその内戦が終結してから、今年で10年が過ぎようとしている。

 05年にアフリカ初の女性大統領として選出されたエレン・サーリーフの下、現在のリベリアは復興の道を歩みだしている。10年前と現在の街の風景や人々の様子は明らかに違う。戦闘の最前線だった首都モンロビアのウォーターサイド・マーケットでは銃弾で穴だらけになった壁が撤去され、人や車でごった返している。

 しかし、人々の生活から戦争の影が完全に消え去ったわけではない。失業率は80%に達しており、雇用や貧困対策はほとんど進んでいない。経済復興の恩恵を受けているのは主に富裕層で、中流層以下の生活水準は以前とほとんど変わっていない。

 「平和になったのはいいが、生活は楽にならない」。それが、多くの市民に共通した不満だ。平和が続けば、いずれ内戦の記憶も風化し、銃を手に戦った少年や少女たちのことも忘れ去られるかもしれない。だが、戦争に傷つけられた彼らの人生を取り戻すことはできない。

Photographs by Kuni Takahashi

内戦下で小さな手に銃を携え戦った少年兵たち、砲弾で右手を失った少女、それぞれの10年を丁寧に追った記録。国のために戦ったのに、戦争が終われば政府からの補償もなく見捨てられたーー多くの元少年兵たちは、苦い思いを抱きながら、ただ食いつなぐだけの日々を送る。教育の機会を奪われた彼らは未来に希望を見いだせず、いつまでも戦争の闇の中を生きている。

<本誌2013年5月14日号に掲載>

関連近刊本:
「戦争がなかったら」高橋邦典(ポプラ社刊)