レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

あっちにも こっちにも...レイキャビク教会事情

2015-10-04 05:00:00 | 日記
以前、こちらに観光や留学に来られた方にお会いした際、何人かの方から「町中に教会がありますねえ」みたいな感想をうかがったことが何回かあります。なるほど、そう言われてみれば...という気もします。

私自身はそういう状況にズボッと浸かってしまっているために、慣れきってしまっていて「お客さんの目」で指摘されて気がつく、というケースの典型ですね。(^-^;

そこで今回はレイキャビクの教会事情です。教会事情と言ってもすべての宗派を述べ尽くすのは結構大変そうですので、今回は私のいる国民教会に限らさせていただきます。

国民教会というのはThodkirkjanショーズキルキャンと言います。Thodは国民とかNation、kirkjanはkirkja「教会」に n がついてthe churchを意味します。The National churchということなのですが、正式名称はアイスランド福音ルーテル教会と言います。

ルーテル教会とは世界史で必ず学ぶ「宗教改革 マルチン·ルターの95カ条の提題」のルター派のプロテスタント教会になります。日本にもありますからね、今度注意して見てみてください。

で、長らく私も「国教会」と呼んでいましたが、国教会はどうしても「国が管理している教会」の感が強くなり、誤解を生むことがよくあります。そこで最近では「国民教会」と呼ぶようにしています。

さて、ここでは表面的なことというか、いったいレイキャビク近郊にいくつの教会があるのか?にフォーカスを当ててみたいと思います。

国に管理されてはいないとはいえ、国民教会である以上、教会に関する法律があります。原則住民五千人につきひとつの教会とひとりの牧師さんがいるように定められています。

レイキャビク市の今年前半の人口は121.960人、西隣りのセルチャルナアネス町が4.410人。南隣りのコーパボーグル町が33.700人でトータルするとほぼ十六万人になります。

これを五千人で割ると三十二。三十二の教会があってしかるべきなわけです。
しかし、実際にはレイキャビク西地区に十、東地区に十と二十の教会しかありません。

これは、昔、町全体が田舎だった頃の基準で教会を建てていったものの、途中からそんなに建物としての教会はたくさんなくてもいい、ということに気がついたからだと思います。でも二十の教会というのも相当多い方だと思います。




私の十年来の居候先のネス教会


で、現在では人口五千人につき「ひとりの牧師」という方が実際的な基準担っています。つまり、人口が多い教区には牧師さんがふたり以上いる、ということになります。

ちなみに人口が多いと例えば赤ちゃんも多いでしょうから「洗礼式」の数が増し、またご高齢の人も多いでしょうから「お葬式」も多くなります。人口数に合わせて牧師数が増えるのは理屈に合っています。

西では教会にふたり以上の牧師さんがいるところが四つ。牧師数は全部で十六人です。東は牧師さんがひとり、という教会がふたつしかなく、牧師数は全部で二十一人。この中には地区付けの「地区牧師」という立場の牧師さんが東西にひとりずついます。

以上はいわゆる「教会」で働いていらっしゃる牧師さんたちで、この他に病院や老人ホーム、刑務所等での職務を請け負っている牧師さんたちが全部で十三人います。私もその中のひとりになります。

私が居候しているのは西地区のネス教会というところなのですが、ここには牧師さんが三人います。ワタシを勘定すれば四人。私はネス教会のために働いているわけではないので、例えばオフィスの電話が鳴っても私は取りません。そういう点はアイスランドははっきりしています。

その代わり?私は毎日あっちの教会へ行ったり、こっちの教会に行ったりしなくてはなりません。楽しいですけどね、それはそれで。

ある教会から隣りの教会が見える、ということも珍しくありません。人口ではなくて、面積に比しての教会数、という点で考えればレイキャビクは世界でもかなり高い「教会率」を持っているのではないでしょうか?資料がないので想像の域を超えませんが。(*^^*)


応援します、若い力。Meet Iceland


藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
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