前回はレイキャビクと近郊の、非常に表面的な教会事情をご紹介しました。あまり多くの人に関心があるトピックではないだろうな、と思いつつも、準備しなくても気楽にかけるものなので、それでいってしまいました。(^-^;
言い訳ですが、ここのところ多忙につきなかなか落ち着いた時間が取れないのです。
ただ、考えてみると教会、特にレイキャビク近郊の新しい教会は、観光に来た皆さんにとっても見る価値があるかもしれません。というのは -受け売りですがーアーキテクトの人にとって教会建築はやりがいのある人気の対象なのだそうです。
これはしばらく前からそうだったようで、結果、都市部の比較的新しい教会には斬新で面白い建物が実際に多いのです。実は息子が建築学をアーキテクトになるべく学んでいるのですが、やはり学友たちと教会建築巡りに歩いていました。
そこで、いくつか「見学したら面白いんじゃないかなー」的な教会をレイキャビク周辺に限定してご紹介してみたいと思います。今回はその一回目。

「屋上屋を重ねる」?ハットルグリムス教会
まずはやはりすでに「観光スポット化」しているHallgrimskirkjaハットルグリムス教会ですね。観光スポットどころかレイキャビクのランドマークのように思われているようです。
前にも一度書いたことがありますが、十七世紀の牧師にしてアイスランド史に残る詩人であったHallgrimur Peturssonハットリグリムル·ピエトルスソンにちなんでの命名です。
建築家のグビューズヨウン·サムエルスソン氏のデザインで1957年に竣工。なんと38年を費やしたのち1986年にやっと聖別されました。「聖別」というのはキリスト教会で何かが公式に用いられるようになる時に行われる儀式と思ってください。ただ実際には部分使用でそれ以前から使っていたようですが。
高さは73メートルあります。ハットルグリムス教会のある場所は、すでに市を見渡す小高い丘のてっぺんです。ですからそこに73メートルの教会塔というのは「屋上屋を重ねる」という感があります。
この塔に登るのも人気ですが、大きなパイプオルガンの音色を鑑賞するのも人気があります。総パイプ数は5275管だとか。

大きさだけではなく質も高いパイプオルガン
さてそういう情報はガイドブックにも出ているでしょうから、出ていないことを付け足します。
もし私が「この教会の牧師になってくれ」という申し出を受けたとしても私は断ります。なぜか?落ち着きがないのです。絶えず流れ込む観光客(スミマセンm(_ _)m)もその一因ですが、教会堂の大きさに比して、教会活動用のホール、部屋などはお粗末の域を出ません。
なんとあの塔の中の四階だか六階だかにはオフィスが入っているんですよ。当然窓なし。非人間的環境ですね。もう十五年くらい前に一度だけ行ったことがあります。今でも使っているのかどうかは、知りません。
地上階にはトイレも二ケ所だけ。「釣り合いを欠いている」というのが私の結論です。無意味に塔がそびえ立っているのも気にくわないし。たまに結婚式を担当するのは楽しいですが、あそこで毎日働くのはマッピラごめんです。
すみません。要するにワタシのお気に入りではないのでした。
もうひとつご紹介しましょう。今のハットルグリムス教会の向かい側に建っているHateigskirkjaハウテイグス教会です。ここは白い壁に茶色の屋根、屋根の前後の四っつの角が塔のように突き出ているきれいな教会です。

四つの尖塔が特徴のハウテイグス教会
-Myndin er ur Sed og Heyrt-
こちらへきて間もない頃、ここで三年ほどパートタイム?の牧師をしていたことがあります。当時はまだ正式にはアイスランドの教会の牧師ではなかったので、大学で単位を補充したりする傍でした。
この教会はハルドール·H·ヨンスソン氏のデザインで、1957年に竣工して1965年に聖別されました。まだ完成はしてなかったということですが。ここも「部分使用」から始まったようで。
なんでもこの教会の建つ前に、そこで殺人事件があったそうで、「そこに教会が建ったのでホッとした」と事情を知る方が話していました。

嫌みのないモザイクアートのある聖卓
-Myndin er ur Blomval.is-
この教会は中もきれいで、正面の聖卓の背後には大きなモザイク画が設置されています。これは1988年にこの教会の婦人会が贈ったものだそうで、四十平米あるそうです。作者はベネディクト·グンナルスソン氏でテーマは「聖三位一体の光と十字架」ということです。
教会内には円柱が並んでいますが、金色で本物の金箔が使われているそうです。絨毯は赤。ハットルグリムス教会と比べるとはるかに落ち着いていて、きれいですので結婚式にも人気があります。観光客の人が訪れることもありますが、まだまだ稀のようです。機会がありましたらぜひ覗いてみては?
応援します、若い力。Meet Iceland
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is
言い訳ですが、ここのところ多忙につきなかなか落ち着いた時間が取れないのです。
ただ、考えてみると教会、特にレイキャビク近郊の新しい教会は、観光に来た皆さんにとっても見る価値があるかもしれません。というのは -受け売りですがーアーキテクトの人にとって教会建築はやりがいのある人気の対象なのだそうです。
これはしばらく前からそうだったようで、結果、都市部の比較的新しい教会には斬新で面白い建物が実際に多いのです。実は息子が建築学をアーキテクトになるべく学んでいるのですが、やはり学友たちと教会建築巡りに歩いていました。
そこで、いくつか「見学したら面白いんじゃないかなー」的な教会をレイキャビク周辺に限定してご紹介してみたいと思います。今回はその一回目。

「屋上屋を重ねる」?ハットルグリムス教会
まずはやはりすでに「観光スポット化」しているHallgrimskirkjaハットルグリムス教会ですね。観光スポットどころかレイキャビクのランドマークのように思われているようです。
前にも一度書いたことがありますが、十七世紀の牧師にしてアイスランド史に残る詩人であったHallgrimur Peturssonハットリグリムル·ピエトルスソンにちなんでの命名です。
建築家のグビューズヨウン·サムエルスソン氏のデザインで1957年に竣工。なんと38年を費やしたのち1986年にやっと聖別されました。「聖別」というのはキリスト教会で何かが公式に用いられるようになる時に行われる儀式と思ってください。ただ実際には部分使用でそれ以前から使っていたようですが。
高さは73メートルあります。ハットルグリムス教会のある場所は、すでに市を見渡す小高い丘のてっぺんです。ですからそこに73メートルの教会塔というのは「屋上屋を重ねる」という感があります。
この塔に登るのも人気ですが、大きなパイプオルガンの音色を鑑賞するのも人気があります。総パイプ数は5275管だとか。

大きさだけではなく質も高いパイプオルガン
さてそういう情報はガイドブックにも出ているでしょうから、出ていないことを付け足します。
もし私が「この教会の牧師になってくれ」という申し出を受けたとしても私は断ります。なぜか?落ち着きがないのです。絶えず流れ込む観光客(スミマセンm(_ _)m)もその一因ですが、教会堂の大きさに比して、教会活動用のホール、部屋などはお粗末の域を出ません。
なんとあの塔の中の四階だか六階だかにはオフィスが入っているんですよ。当然窓なし。非人間的環境ですね。もう十五年くらい前に一度だけ行ったことがあります。今でも使っているのかどうかは、知りません。
地上階にはトイレも二ケ所だけ。「釣り合いを欠いている」というのが私の結論です。無意味に塔がそびえ立っているのも気にくわないし。たまに結婚式を担当するのは楽しいですが、あそこで毎日働くのはマッピラごめんです。
すみません。要するにワタシのお気に入りではないのでした。
もうひとつご紹介しましょう。今のハットルグリムス教会の向かい側に建っているHateigskirkjaハウテイグス教会です。ここは白い壁に茶色の屋根、屋根の前後の四っつの角が塔のように突き出ているきれいな教会です。

四つの尖塔が特徴のハウテイグス教会
-Myndin er ur Sed og Heyrt-
こちらへきて間もない頃、ここで三年ほどパートタイム?の牧師をしていたことがあります。当時はまだ正式にはアイスランドの教会の牧師ではなかったので、大学で単位を補充したりする傍でした。
この教会はハルドール·H·ヨンスソン氏のデザインで、1957年に竣工して1965年に聖別されました。まだ完成はしてなかったということですが。ここも「部分使用」から始まったようで。
なんでもこの教会の建つ前に、そこで殺人事件があったそうで、「そこに教会が建ったのでホッとした」と事情を知る方が話していました。

嫌みのないモザイクアートのある聖卓
-Myndin er ur Blomval.is-
この教会は中もきれいで、正面の聖卓の背後には大きなモザイク画が設置されています。これは1988年にこの教会の婦人会が贈ったものだそうで、四十平米あるそうです。作者はベネディクト·グンナルスソン氏でテーマは「聖三位一体の光と十字架」ということです。
教会内には円柱が並んでいますが、金色で本物の金箔が使われているそうです。絨毯は赤。ハットルグリムス教会と比べるとはるかに落ち着いていて、きれいですので結婚式にも人気があります。観光客の人が訪れることもありますが、まだまだ稀のようです。機会がありましたらぜひ覗いてみては?
応援します、若い力。Meet Iceland
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
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