レイキャビクでは、今年は五月くらいから暖かめの日々が多く、どうもこの分では良い夏になりそうな感じです(と、思って足元をすくわれることは年中ありますが)。
実は今、これを書いているのは9日の金曜日なのですが、今日も快晴で青空が広がっています。気温は10度ですが、まだ昼前なのでこれからもっと上がっていくでしょう。
「こんな天気なのに、なぜオイラは部屋中でこんなものを書いているのだろうか?」と自問してしまいます。確かにそうなのですが、空いている時間をサッと使わないと「ブログ更新不能」になってしまうのでした。続けるためには多少の犠牲は仕方がないのです。
さて、こちらでは夏は日が長いですし、夏至直前のこの時期には夜中の一時でも日本の夕方のような明るさを保っています。そのまま暗くはならずに、また日は昇ります。
ですが「暖かい」「暑い」といった「夏らしい日」というのはそんなに多いわけではなく、そういう「夏日」(日本的な意味ではなく、アイスランド的な意味です)が巡ってくると、こちらの人はこぞって外へ繰り出してきて夏を
楽しもうとします。
ピクニックやウォーキングは仕事が引けてからでも行くことができますし(日が長いことの利点のひとつです)、手軽に庭で日光浴をする人もかなりいます。
そのようなこちらの夏の風物詩的なもののひとつがGirillaグリラです。日本ではバーベキューと呼ぶのが普通のようですが、庭やベランダなどで、専用の大きな鍋的な容器に豆炭などで火を起こし、網を敷いて肉や野菜を焼く、あれですね。
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ラム肉はグリラでもメインなポジション
Myndin er ur SS.is
天気の良い夏の夕方以降に戸外を歩いていると、必ずどこからかグリルの香りが漂ってきます。この香り、必ずしも肉を焼いている香りではなく、火を起こしている最中の着火用のオイルと豆炭の匂いだったりもします。
ところで、ちょっとウィキで調べたのですが、バーベキューとは本来は「数時間から一日かけてじっくり火を通して調理したもの」なのだそうです。豚の丸焼きなどのような大型の焼き肉が食材だったようです。
で、家族だけでは食べきれないので、戸外で客などを招いたりするうちに、パーティー化してきて、そういうイベントがバーベキューと呼ばれるようになったとか。その際に肉の味付け用に特に使用されたものがバーベキューソースだそうです。
短時間で肉等に火を通すものは「グリル」なのだそうです。Grillaはもちろん、このグリルと同じです。こちらではBBQという言い方はあまりしないですね。BBQというと、むしろBBQソースの方に関連付けて用いられることの方が多い気がします。
さて、平均的なアイスランド家庭なら、かなりの割合でグリラ用のセットを持っていることでしょう。「セット」と言いましたが、何て言うのでしょうか?あの、足つき鍋状の物体。グリラ器?と、いうことにしておきましょう。
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豆炭点火式のグリラ器
Myndin er ur Heimakaup.is
このグリラ器には、豆炭に着火アシスト用のオイルをかけて火を起こす式のものと、ガスボンベに接続して直接ガス火を使用する式のもののふたつがあります。言うまでもなく、ガス式の方が便利ですし、その分、値段も上がります。
豆炭式のグリラ器は安いものなら1万クローネ以下、普通は2万クローネ前後で手に入ります。ガス式のものは4万クローネくらいから手に入りますが、上を見るとかなりなものがあって、6,7万あるいはそれ以上のものも広告に載っています。
「平均的家庭」に至らないワタシはグリラ器を持っていません。ですが、もし買うとしたら、いや誰かが買ってくれるとしたら豆炭式の方が欲しいですね。グリラは単に食べる以上のイベントですから、火起こしから楽しむものではないか、と言いたい。そのプロセスが楽しみのうちだと思います。
で、食材の方なのですが、ラム肉や豚肉が伝統的なグリラ用の肉です。スーパーに行くと、すでにグリラ用に味付けされた肉のパックが手に入ります。年間を通して売ってはいますが、やはり夏期には種類、量とも増えます。
サケも時折焼き網に乗せられてきました。一応「伝統チーム」のメンバーです。
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上段のみっつが即食用の味付け肉(オーブン焼きもモチ可)
Myndin er ur Bonus.is
付け合わせ、というか一緒に焼くものですが、これはトーモロコシ、パプリカ、トマト、ジャガイモなどが伝統的な定番です。ジャガイモもアルミの衣を着せられて「グリラ用」にしたものが手に入ります。
最近(過去十年くらい)は、食材も多種多様になってきています。昔はまったく食されなかったチキンもよく食べますし(生のチキンの扱いに慣れていなかった頃は、生焼けでお腹を壊す、といった事例が多々ありました)、さらにいわゆるBBQっぽい大きな串に肉や野菜を通したものも売られるようになってきました。
つまり、ある家庭がその日の朝にはグリラのことをまったく考えていなかったのに、「ああ、いい天気! 夕飯はグリラにしよう」と思い立ったとしても十分夕飯に間に合うくらいの環境になっているわけです。
アイスランドでは、共用でも庭のある家庭がお多いですし、集合住宅でもバルコニーが必ずありますので、グリラをするためにどこかへ出かける必要はありません。わりと気軽な庶民の楽しみです。
とはいえ、私はグリラはしません。あまり関心ないです、個人としては。昨夏に教会で地区の牧師さんたちとその家族向けの集いがあった時に、スタッフが焼いてくれたお肉をいただいたのが、おそらくここ五年間くらいでグリラに接した唯一の機会だったでしょう。
ああ、もう一回ありました。やはり咋夏、これも教会で「難民の人たちとの祈りの会」のサマーパーティーで、ソーセージを焼く係をしました。あれをグリラと呼べるのなら。(^-^;
グリラ器には、実はもうひとつのタイプがあります。小さなアルミの箱に豆炭が並べられた使い捨て用のものです。これは「買おうかなー?」と思うことが時々あります。
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使い捨てタイプのミニグリラ器
Myndin er ur Heimkaup.is
直火、というのは魅力あるんですけどね。あれでアジの開き焼いたり、ハマグリ焼いたりしたら美味しいのだろうけど。アジの開き、ないし。ハマグリ、ないし。ししゃもだけは手に入ることありますけど。今はストックないし...
そういうネガティブな回路につながってしまうグリラ。ワタシは通りで、どこぞの楽しい集いから流れてくる香りをいただくだけで満足なのでした。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is
実は今、これを書いているのは9日の金曜日なのですが、今日も快晴で青空が広がっています。気温は10度ですが、まだ昼前なのでこれからもっと上がっていくでしょう。
「こんな天気なのに、なぜオイラは部屋中でこんなものを書いているのだろうか?」と自問してしまいます。確かにそうなのですが、空いている時間をサッと使わないと「ブログ更新不能」になってしまうのでした。続けるためには多少の犠牲は仕方がないのです。
さて、こちらでは夏は日が長いですし、夏至直前のこの時期には夜中の一時でも日本の夕方のような明るさを保っています。そのまま暗くはならずに、また日は昇ります。
ですが「暖かい」「暑い」といった「夏らしい日」というのはそんなに多いわけではなく、そういう「夏日」(日本的な意味ではなく、アイスランド的な意味です)が巡ってくると、こちらの人はこぞって外へ繰り出してきて夏を
楽しもうとします。
ピクニックやウォーキングは仕事が引けてからでも行くことができますし(日が長いことの利点のひとつです)、手軽に庭で日光浴をする人もかなりいます。
そのようなこちらの夏の風物詩的なもののひとつがGirillaグリラです。日本ではバーベキューと呼ぶのが普通のようですが、庭やベランダなどで、専用の大きな鍋的な容器に豆炭などで火を起こし、網を敷いて肉や野菜を焼く、あれですね。
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ラム肉はグリラでもメインなポジション
Myndin er ur SS.is
天気の良い夏の夕方以降に戸外を歩いていると、必ずどこからかグリルの香りが漂ってきます。この香り、必ずしも肉を焼いている香りではなく、火を起こしている最中の着火用のオイルと豆炭の匂いだったりもします。
ところで、ちょっとウィキで調べたのですが、バーベキューとは本来は「数時間から一日かけてじっくり火を通して調理したもの」なのだそうです。豚の丸焼きなどのような大型の焼き肉が食材だったようです。
で、家族だけでは食べきれないので、戸外で客などを招いたりするうちに、パーティー化してきて、そういうイベントがバーベキューと呼ばれるようになったとか。その際に肉の味付け用に特に使用されたものがバーベキューソースだそうです。
短時間で肉等に火を通すものは「グリル」なのだそうです。Grillaはもちろん、このグリルと同じです。こちらではBBQという言い方はあまりしないですね。BBQというと、むしろBBQソースの方に関連付けて用いられることの方が多い気がします。
さて、平均的なアイスランド家庭なら、かなりの割合でグリラ用のセットを持っていることでしょう。「セット」と言いましたが、何て言うのでしょうか?あの、足つき鍋状の物体。グリラ器?と、いうことにしておきましょう。
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豆炭点火式のグリラ器
Myndin er ur Heimakaup.is
このグリラ器には、豆炭に着火アシスト用のオイルをかけて火を起こす式のものと、ガスボンベに接続して直接ガス火を使用する式のもののふたつがあります。言うまでもなく、ガス式の方が便利ですし、その分、値段も上がります。
豆炭式のグリラ器は安いものなら1万クローネ以下、普通は2万クローネ前後で手に入ります。ガス式のものは4万クローネくらいから手に入りますが、上を見るとかなりなものがあって、6,7万あるいはそれ以上のものも広告に載っています。
「平均的家庭」に至らないワタシはグリラ器を持っていません。ですが、もし買うとしたら、いや誰かが買ってくれるとしたら豆炭式の方が欲しいですね。グリラは単に食べる以上のイベントですから、火起こしから楽しむものではないか、と言いたい。そのプロセスが楽しみのうちだと思います。
で、食材の方なのですが、ラム肉や豚肉が伝統的なグリラ用の肉です。スーパーに行くと、すでにグリラ用に味付けされた肉のパックが手に入ります。年間を通して売ってはいますが、やはり夏期には種類、量とも増えます。
サケも時折焼き網に乗せられてきました。一応「伝統チーム」のメンバーです。
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上段のみっつが即食用の味付け肉(オーブン焼きもモチ可)
Myndin er ur Bonus.is
付け合わせ、というか一緒に焼くものですが、これはトーモロコシ、パプリカ、トマト、ジャガイモなどが伝統的な定番です。ジャガイモもアルミの衣を着せられて「グリラ用」にしたものが手に入ります。
最近(過去十年くらい)は、食材も多種多様になってきています。昔はまったく食されなかったチキンもよく食べますし(生のチキンの扱いに慣れていなかった頃は、生焼けでお腹を壊す、といった事例が多々ありました)、さらにいわゆるBBQっぽい大きな串に肉や野菜を通したものも売られるようになってきました。
つまり、ある家庭がその日の朝にはグリラのことをまったく考えていなかったのに、「ああ、いい天気! 夕飯はグリラにしよう」と思い立ったとしても十分夕飯に間に合うくらいの環境になっているわけです。
アイスランドでは、共用でも庭のある家庭がお多いですし、集合住宅でもバルコニーが必ずありますので、グリラをするためにどこかへ出かける必要はありません。わりと気軽な庶民の楽しみです。
とはいえ、私はグリラはしません。あまり関心ないです、個人としては。昨夏に教会で地区の牧師さんたちとその家族向けの集いがあった時に、スタッフが焼いてくれたお肉をいただいたのが、おそらくここ五年間くらいでグリラに接した唯一の機会だったでしょう。
ああ、もう一回ありました。やはり咋夏、これも教会で「難民の人たちとの祈りの会」のサマーパーティーで、ソーセージを焼く係をしました。あれをグリラと呼べるのなら。(^-^;
グリラ器には、実はもうひとつのタイプがあります。小さなアルミの箱に豆炭が並べられた使い捨て用のものです。これは「買おうかなー?」と思うことが時々あります。
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使い捨てタイプのミニグリラ器
Myndin er ur Heimkaup.is
直火、というのは魅力あるんですけどね。あれでアジの開き焼いたり、ハマグリ焼いたりしたら美味しいのだろうけど。アジの開き、ないし。ハマグリ、ないし。ししゃもだけは手に入ることありますけど。今はストックないし...
そういうネガティブな回路につながってしまうグリラ。ワタシは通りで、どこぞの楽しい集いから流れてくる香りをいただくだけで満足なのでした。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
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