こんにちは/こんばんは。
MLB(メジャーリーグ)も開幕し、春度が加速しています。今シーズンはエンジェルスのオータニさんが開幕投手を務めかつリアル二刀流、パドレスのダルビッシュが二年連続の開幕投手、ということでかなりワクワクの始まりとなりました。
結果は残念ながら、両チームとも黒星発進となりましたが、投手としてのオータニさんとダルビッシュの内容は、かなり良かったようで、まあ、これからも期待できます。
とにかく、これだけ暗いニュースに満ち満ちた毎日の中で、毎日楽しみにできるものが戻ってきてくれたことはありがたいことです。
美しい夜景 キーウのPecherskyi 地区
Myndin er eftir Eugeen@unsplash.com
ところで、日本のニュースをフォローしていると、例えばコロナとかで同じような状況が並走することがあり、アイスランドにいながら、時折日本にいるような錯覚に陥ることがありました。
ですが、今現在は、コロナに関してはちょっとギャップが広がってきました。日本では、コロナの感染者数が下がりそうでまた上がったりと、先を心配する声も多いようですね。隣りの上海とかがロックダウンしている影響もあるのでしょう。大阪の吉村知事とか、かなりシリアスな表情で会見しているのをニュースで見ました。
アイスランドでは、このところはコロナはほとんどニュースにならなくなりました。一日の感染者数は、直近の数を見てみると270人となっています(木曜日の数)。
これは、実際の感染者が270人ということではなくて、感染が判明したのがこれだけいる、ということです。どういうことかというと、こちらでは「症状があれば検査に行くことを勧めます。濃厚接触者でも、症状がなければ検査に行く義務はありません」ということになっています。
それで、多少調子が悪くても検査に行かず、それで終わってしまう人も多いことが考えられるのです。
その裏付け?となるのが病院の入院者数で、金曜日の数字では37人が入院加療中で、うちひとりがICUに入っています。
入院37人というのは、かなり高い数字で、一日あたりの新規感染者数が800人とか1000人とか言っていた時期と同じくらいでしょう。
ですから、病院にとっては、コロナ故の負担はまったく軽減されたわけではなく、相変わらずかなりしんどいシフトが敷かれているそうです。そしてこの点が、最近でもコロナがニュースになる唯一のトピックのように見受けられます。
老舗の高級ホテル used to be ホテル・サガ
Myndin er ur bbl.is
日本ももうコロナは終わって欲しいです。入国時の規制はかなり緩和されましたが、市中の様々な施設 -例えば高齢者の施設等- では依然としてきつめの訪問制限とかがあります。まあ、当然ですが。
帰省したいのですが、そういう制限が不必要になってくれないと、高齢の家族に会えなかったりして、帰省の意味がなくなってしまいます。この夏で、丸三年帰省していないことになりますからね。
コロナ、消えろ、さっさと。
さて、メジャーリーグ開幕で多少の気分転換はできたものの、やはり気分は重いですね。私は職業的な意味でも、ウクライナがいつも顔の前にぶらさがっているような気がします。
現在までに、アイスランドには600–700人くらいのウクライナ難民がやってきました。正確な数字はわかりません。おとといの時点では620人とか報道されていましたが、昨日の夜、レイキャビクから少し離れたビフロストという大学町に「40人余りが到着した」と知り合いが教えてくれました。
この知り合いは、ビフロスト地域での難民受け入れのプロジェクトの責任者になったばかり。三日前にはゼロだったのですが、昨日緊急の知らせが入り、40余人の難民の人たちが、国際空港から直にビフロストに到着したとのことです。
十年間居候していたネス教会
ここで、受け入れた難民に関してひとつ思うことがあります。
例えば、日本が、仮に6000人の難民を受け入れたとしましょう。それでも、その難民の人たちに、普通の市民生活をされている方々が、直接に接触する機会はそうはないでしょう。
難民の人たちに接触する機会があるのは、そういう関係のボランティアをしている人とかに限られてくるのではないか?と想像します。大きな社会ですからね、6000人くらいでは、紛れ込んでしまうことでしょう。
それが、アイスランドは、特にレイキャビク界隈は小さな社会ですので、そこに600人の難民の人たちが入ってくると、別に難民のためのボラをしている人でなくても、直接に触れ合う機会が多くあります。
私が毎週集会を持っている、ハウテイグス教会という教会があるのですが、そこから五分ダウンタウン方面へ歩くと、300人ほどの難民が宿泊しているホテルがあります。
また、以前私が十年間居候をしていた西街のネス教会。ロータリーを挟んでの、この教会の真向かいにはホテル・サガという老舗のホテルがあります– ありました。ホテルは閉鎖となり、現在は大学の施設に移行中です。
ですが、ここにも100人余りのウクライナ難民が生活しています。まだ、ホテルの部屋が多くそのまま残っていますから。住居が足りないので、居住可能な施設はすべて用いられているのです。
それで、近隣の住民の人たちが「ホテル・サガの隣人たち」というボランティアグループを組織し、いろいろなサポート活動を始めました。
ネス教会施設を利用しての「ホテル・サガの隣人たち」グループの活動
始めはネス教会は、直接関係していなかったので、私がしゃしゃり出て教会にこのグループの参加者になってもらいました。先の月曜日には、教会の施設を利用して、ホットドッグを焼いて食べたり、子どもたちのための屋外遊具や顔にペイントする遊びなどを用意したりしました。
こういう活動は、そこここで自然発生的に始まっています。つまり、難民の人たちが宿泊している周囲の地域で、ということですが。
ですから、難民の人たちは、私たちの日常生活の枠の中に入っています。それは、とても大切で良いことだと思うのですが、同時に、ウクライナの状況が人ごとではなくなってしまうことも事実です。
だって、そこで起こっている事柄の故にここへきた人たちが目の前にいるのですし、それらの人たちの家族 -夫、父親、息子- が、まだそこにいるのですから。
「コロナ、消えろ、さっさと」と先ほど書きましたが、その100万倍、1000万倍強い気持ちで言いたいです:
ロシア兵、ウクライナから消えろ、さっさと!
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Church home page: Breidholtskirkja/ International Congregation
Facebook: Toma Toshiki
MLB(メジャーリーグ)も開幕し、春度が加速しています。今シーズンはエンジェルスのオータニさんが開幕投手を務めかつリアル二刀流、パドレスのダルビッシュが二年連続の開幕投手、ということでかなりワクワクの始まりとなりました。
結果は残念ながら、両チームとも黒星発進となりましたが、投手としてのオータニさんとダルビッシュの内容は、かなり良かったようで、まあ、これからも期待できます。
とにかく、これだけ暗いニュースに満ち満ちた毎日の中で、毎日楽しみにできるものが戻ってきてくれたことはありがたいことです。
美しい夜景 キーウのPecherskyi 地区
Myndin er eftir Eugeen@unsplash.com
ところで、日本のニュースをフォローしていると、例えばコロナとかで同じような状況が並走することがあり、アイスランドにいながら、時折日本にいるような錯覚に陥ることがありました。
ですが、今現在は、コロナに関してはちょっとギャップが広がってきました。日本では、コロナの感染者数が下がりそうでまた上がったりと、先を心配する声も多いようですね。隣りの上海とかがロックダウンしている影響もあるのでしょう。大阪の吉村知事とか、かなりシリアスな表情で会見しているのをニュースで見ました。
アイスランドでは、このところはコロナはほとんどニュースにならなくなりました。一日の感染者数は、直近の数を見てみると270人となっています(木曜日の数)。
これは、実際の感染者が270人ということではなくて、感染が判明したのがこれだけいる、ということです。どういうことかというと、こちらでは「症状があれば検査に行くことを勧めます。濃厚接触者でも、症状がなければ検査に行く義務はありません」ということになっています。
それで、多少調子が悪くても検査に行かず、それで終わってしまう人も多いことが考えられるのです。
その裏付け?となるのが病院の入院者数で、金曜日の数字では37人が入院加療中で、うちひとりがICUに入っています。
入院37人というのは、かなり高い数字で、一日あたりの新規感染者数が800人とか1000人とか言っていた時期と同じくらいでしょう。
ですから、病院にとっては、コロナ故の負担はまったく軽減されたわけではなく、相変わらずかなりしんどいシフトが敷かれているそうです。そしてこの点が、最近でもコロナがニュースになる唯一のトピックのように見受けられます。
老舗の高級ホテル used to be ホテル・サガ
Myndin er ur bbl.is
日本ももうコロナは終わって欲しいです。入国時の規制はかなり緩和されましたが、市中の様々な施設 -例えば高齢者の施設等- では依然としてきつめの訪問制限とかがあります。まあ、当然ですが。
帰省したいのですが、そういう制限が不必要になってくれないと、高齢の家族に会えなかったりして、帰省の意味がなくなってしまいます。この夏で、丸三年帰省していないことになりますからね。
コロナ、消えろ、さっさと。
さて、メジャーリーグ開幕で多少の気分転換はできたものの、やはり気分は重いですね。私は職業的な意味でも、ウクライナがいつも顔の前にぶらさがっているような気がします。
現在までに、アイスランドには600–700人くらいのウクライナ難民がやってきました。正確な数字はわかりません。おとといの時点では620人とか報道されていましたが、昨日の夜、レイキャビクから少し離れたビフロストという大学町に「40人余りが到着した」と知り合いが教えてくれました。
この知り合いは、ビフロスト地域での難民受け入れのプロジェクトの責任者になったばかり。三日前にはゼロだったのですが、昨日緊急の知らせが入り、40余人の難民の人たちが、国際空港から直にビフロストに到着したとのことです。
十年間居候していたネス教会
ここで、受け入れた難民に関してひとつ思うことがあります。
例えば、日本が、仮に6000人の難民を受け入れたとしましょう。それでも、その難民の人たちに、普通の市民生活をされている方々が、直接に接触する機会はそうはないでしょう。
難民の人たちに接触する機会があるのは、そういう関係のボランティアをしている人とかに限られてくるのではないか?と想像します。大きな社会ですからね、6000人くらいでは、紛れ込んでしまうことでしょう。
それが、アイスランドは、特にレイキャビク界隈は小さな社会ですので、そこに600人の難民の人たちが入ってくると、別に難民のためのボラをしている人でなくても、直接に触れ合う機会が多くあります。
私が毎週集会を持っている、ハウテイグス教会という教会があるのですが、そこから五分ダウンタウン方面へ歩くと、300人ほどの難民が宿泊しているホテルがあります。
また、以前私が十年間居候をしていた西街のネス教会。ロータリーを挟んでの、この教会の真向かいにはホテル・サガという老舗のホテルがあります– ありました。ホテルは閉鎖となり、現在は大学の施設に移行中です。
ですが、ここにも100人余りのウクライナ難民が生活しています。まだ、ホテルの部屋が多くそのまま残っていますから。住居が足りないので、居住可能な施設はすべて用いられているのです。
それで、近隣の住民の人たちが「ホテル・サガの隣人たち」というボランティアグループを組織し、いろいろなサポート活動を始めました。
ネス教会施設を利用しての「ホテル・サガの隣人たち」グループの活動
始めはネス教会は、直接関係していなかったので、私がしゃしゃり出て教会にこのグループの参加者になってもらいました。先の月曜日には、教会の施設を利用して、ホットドッグを焼いて食べたり、子どもたちのための屋外遊具や顔にペイントする遊びなどを用意したりしました。
こういう活動は、そこここで自然発生的に始まっています。つまり、難民の人たちが宿泊している周囲の地域で、ということですが。
ですから、難民の人たちは、私たちの日常生活の枠の中に入っています。それは、とても大切で良いことだと思うのですが、同時に、ウクライナの状況が人ごとではなくなってしまうことも事実です。
だって、そこで起こっている事柄の故にここへきた人たちが目の前にいるのですし、それらの人たちの家族 -夫、父親、息子- が、まだそこにいるのですから。
「コロナ、消えろ、さっさと」と先ほど書きましたが、その100万倍、1000万倍強い気持ちで言いたいです:
ロシア兵、ウクライナから消えろ、さっさと!
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Church home page: Breidholtskirkja/ International Congregation
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