toty日記

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惜しまれる人

2009-02-22 17:06:06 | 日常のあれこれ
PTAの役員というと、引き受け手がいないのは
今も昔も同じだと思うが、

長男が中学の時、PTAの役員を引き受けた。
そのとき、会長に誰を選ぶかを相談され、

小学校時代からお付き合いがあって、適任と思われる方を推薦した。
その方は、一緒にやってくれるならと、引き受けてくださった。

音大の付属幼稚園の園長をなさっていたIさんだ。

他に、ふつうのサラリーマンながら、
必要があると休暇をとって参加してくれた男性、Sさん。
そして調整役をかってくれたSeさん。

この時の仲間は、とても気持ちのいい仲間だった。

皆、フルタイムでの仕事をもっていたので、
土曜や夜に時間を工面して集まった。

べたべたしたところの少ない、
そして先生方とも対等に話せる、いい意味で大人の方が多かった。

会長さんの入学式や卒業式の挨拶は通り一遍なものではなく、
聴いている親も、中学生たちもじ~んとくるものだった。

元気なだけの校長先生の話より胸に染み、中には涙を浮かべている者もいた。

役目を終えてからも、何かと集まって
一緒に食事をしたり、楽しい仲間だった。

10年ほど前、調整役をしてくれたSeさんが癌でなくなり、
寂しくなったのだが、
今週にはいり、会長をしてくださったIさんの訃報が届いた。
彼女も癌だったとのこと、
きょうは、その告別式だった。

無宗教形式で、
春の花がいっぱい飾られた、彼女らしいお葬式だった。

帰り、バス通りにでたところに花屋があって、
なんとなく花を買いたくなった。

花を選んでいて、アネモネが目についた。
そういえば、役目を終えるとき、
アネモネの花束を彼女からもらったのだと、思い出した。

花束をもらうなんてことは、経験したことがなく、
とっても嬉しかったのを思い出した。
そういう、楽しい気遣いをしてくれる人だった。

喪主であるご主人が、最後の挨拶で
「100歳になる母に、妻がなくなったと知らせたら

ちょっと間をおいて、あなたと変わって欲しかった。」
と言われたとのことだった。

実の息子に対して、そういうくらい、
お姑さんにも、愛された方だった。

みんなが、一様に、惜しい人を亡くしたと思っているようだった。
66歳。

さがさんのコンサートにもきてくれて、
一緒に楽しんだのが最後になってしまった。


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