四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

蝉時雨(1)アブラゼミ

2007-08-21 16:44:00 | セミ
今年も色々なところで蝉の合唱に耳を傾けてきました。それぞれのセミはどのような環境を好んで鳴いているのか、少し探ってみたいと思います。

アブラゼミ
東京・神奈川ではもっとも普通の種で、相模原公園では朝から鳴いています。この種は、桜のような在来の樹木、メタセコイアのような外来の樹木を問わず、鳴いています。8月19日、相模原公園のメタセコイアの枝にいくつも蝉の抜け殻を発見しましたが、アブラゼミのものでしょう。



小田原(勤務先)では、8月2日(梅雨明け日)に初鳴き。ヒマラヤスギもソメイヨシノも多数植えられていますが、どちらでも元気に鳴いています。朝の時間帯はクマゼミが占拠しているので鳴りを潜めていますが、昼休みはアブラゼミだけとなり、夕方はアブラゼミの蝉時雨となります。
港区神谷町の八幡神社では、朝はミンミンゼミが優勢。そのあと鳴き始めます。

小田原のセミたちの観察、その後

2006-09-16 15:35:00 | セミ
小田原のセミたちの観察、その後です。
8月17日
朝8時はクマゼミ、昼12時はアブラゼミという時間によるすみわけが続いています。
8月22日
朝8時、クマゼミのほかにアブラゼミとミンミンゼミが少数混ざって鳴いています。
10時、クマゼミが優勢で、アブラゼミとミンミンゼミも。
12時、アブラゼミが多数で調子を合わせて合唱しています。ミンミンゼミ、クマゼミも聞えます。
8月29日
朝は新富士の駅で降りました。もう時期が過ぎたのか、クマゼミの割れるような大合唱は聞くことができませんでした。残念。
8月30日
朝8時、クマゼミはいなくなり、ツクツクボウシとミンミンゼミが少数鳴いています。昼も夕方もアブラゼミの斉唱が延々と続きます。
9月7日
朝8時、セミの声は聞かれず静かです。昼間は、アブラゼミが元気です。

こうしてみると、クマゼミは、盛夏の時期だけ現れて一斉になくようでした。そのエネルギーは他のセミを圧倒するだけに、いなくなると夏が終わったような寂しさを覚えます。
ここでは、朝一番にクマゼミが鳴き、そのあとアブラゼミが交代するようにして鳴いていることが分かりました。晴れの日はおおよそ10時と10時半の間に鳴き声の交代が起こっている様子です。曇りの日などは一緒に鳴く時間が長いようです。
小田原では、ひと夏全体で見るとアブラゼミがもっとも優勢な種です。アブラゼミは多くの個体が同時に声をそろえて鳴いており、ジリジリジリジリという声ががまったく同じリズム、同じ周期でうねりのように続き、聞いているとアブラゼミの世界に入り込んでしまいそうです。彼ら自身も陶然としているのかもしれません。
ニイニイゼミは7月からお盆前まででした。ミンミンゼミはここではお盆明け後に一時期だけ現れました。ツクツクボウシは少数ですが、8月下旬に出現しました。今はアブラゼミが主で、ツクツクボウシが時々鳴きます。

雨が止んで

2006-08-09 21:22:00 | セミ
8月9日
台風7号に流れ込む南の海上からの雨雲によって、2日間降り続いた大雨。それも今朝の10時ころには止み、曇りですが、少し明るくなってきました。
工場敷地内の桜の木ではセミたちが大合唱していました。今まででもっとも賑やかです。1週間くらいしかない、はかない命のセミたちも、羽化してから続く雨で鳴くことさえできなかったので、取り返すように一気に鳴いている感じです。
夜明けから鳴くといわれるクマゼミ、午前遅い時間から鳴くアブラゼミが同じ桜の木で同時に鳴いていました。ニイニイゼミも少数混ざっています。10時半ころも昼休みも同じ状況が続いておりました。
梅雨明けが遅かったので一斉に羽化したためか、かつてないほどの過密状態で、木の下から見上げると、一旦飛び出してまた木に戻るアブラゼミや、幹・枝に止まっているクマゼミ、アブラゼミをいくつも見つけました。人のことは構っていられない。とにかく俺は鳴くんだ、という焦りを感じます。



少し離れた中庭の芝生にある、枝が垂れ下がった木では、地上1,2mのところにいくつもの抜け殻が葉にぶら下がっていました。ほかに枝がたくさんあるのに1箇所でいくつも折り重なるように脱皮したものもあります。幸い、興味を示す人は少ないようで、そのまま残っています。何ゼミのものか分かりませんが、大きいと感じました。
木の名前、セミの種類が分かったらまたレポートします。

真夏の到来-クマゼミが鳴き始める

2006-08-04 20:54:00 | セミ
小田原ではクマゼミが鳴きはじめました。先週まではニイニイゼミだけが鳴いていました。
8月2日
朝、工場敷地に到着するとクマゼミが1匹ないていました。ところが、昼休みになると、アブラゼミが桜並木(ソメイヨシノ)とヒマラヤスギで大合唱を繰り広げていました。ニイニイゼミもかすかに聞こえます。
ようやく梅雨が明けましたが、それに合わせるように真夏のセミたちが鳴き始めました。でも今年の梅雨明けは朝晩涼しい。
8月3日
朝の出勤時、クマゼミが一斉に羽化したのか、桜並木でにぎやかに鳴いていました。今日(8月4日)も同様です。
では何時頃に入れ替わるのか?
10時30分頃にはクマゼミは静かで、桜並木の声の主はアブラゼミと少数のニイニイゼミに変わっていました。クマゼミとアブラゼミは同じ桜の木におり、鳴く時間帯を別にして共存している様子です。お互いにうるさくて仕方ないことはないのでしょうか。
8月4日
朝、足柄駅で下車し、歩いてきましたが、途中の神社2箇所でもクマゼミが鳴いていました。今朝は少し暑さを感じます。
工場敷地内のクマゼミは、東京転勤前の2000年以前に比べてにぎやかに感じられ、数が増えているような気がします。
アブラゼミは夕方も鳴き続けています。
クマゼミは桜やケヤキを好むようです。これに対して、アブラゼミは元来日本に分布していなかったヒマラヤスギも好みの範囲に入っているようです。こうしてみると、アブラゼミは広範囲の木に適応し、繁栄しているセミのように思えてきます。
ニイニイゼミは、アブラゼミの大声の中でかすかに聞き取れる状況です。それでも、ニイニイゼミの声が雌に届き、相手にめぐり合うことができるのでしょうか。
ニイニイゼミの声を探すには・・・顔を上下・左右に動かします。すると、よく聞こえる角度があります。

ツクツクボウシの鳴き方

2006-07-29 12:46:00 | セミ
ツクツクボウシの鳴き方について、Y&Yさんは
「ツクツクボーシ、ツクツクボーシ・・・ツクリンヨース」と真似していたとのことです。
僕は子供の頃、「オーシーツクツク、オーシーツクツク・・・オシオスオシオス、ジー」と言っていたのを思い出します。
地方によって表現が異なって面白い。インターネットで全国のツクツクボウシの鳴き声の録音を聞く限り、大きな差はありませんので、鳴き方の表現は、受取る側の感じ方で変わっているといえそうです。

世の中には「オーシーツクツク」と「ツクツクホーシ」の2派が存在しているそうです。
ツクツクボウシは
「ツクツクツクツク・・・」という前奏がりその後「オーシーツクツク」という主奏につながると僕には思えるのですが、主奏を「ツクツクオーシ」の繰り返しと受取れば「ツクツクホーシ」という表現になります。
ちなみに、広辞苑には「7月下旬から9月下旬まで『おおしいつくつく』と鳴く」と書いてあります。

2kmくらい先の「木もれびの森」まで行けばセミがたくさんいますが、自宅周辺の住宅地では毎年セミはほとんど聞かれません。
小田原では、ニイニイゼミ(7月13日初鳴き)、アブラゼミ(7月28日)が鳴きました。クマゼミは来週あたりでしょうか。