四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

オカトラノオとメスグロヒョウモン

2011-06-30 20:54:00 | 
6月30日 晴れ のち 雷雨 (横浜市郊外)

朝9時半、オカトラノオにメスグロヒョウモンの♀が何頭か来ていました。



メスグロヒョウモン♀翅表 (9:28)
9時半頃は、翅を広げて吸蜜することが多く助かりました。



ブルーの色が滲むように出ていてとても美しい (9:29)。



メスグロヒョウモン♀翅裏 (9:31)



翅裏を太陽にかざしている角度では、さわやかな色彩です (11:09)。
11時頃になると、花に止まる時に1,2度翅を少し開くだけで、吸蜜中はほとんど閉じていました。

<追記2011.07.03>
午後11時には気温が上がり、陽に当たることによる体温上昇を避けるため翅を閉じていたのかもしれません。メスグロヒョウモンなどヒョウモンチョウ類の多くは、夏、休眠することが知られています。



11時頃には雄も現れました。雄と雌のツーショット (11:03)。
雌同士で絡むような飛翔は見られましたが、雄と雌が追い掛ける行動は見られませんでした。雄も雌もひたすら吸蜜中です。



メスグロヒョウモン♂翅裏 (11:01)
翅を開くのは一瞬しかなく表の撮影は困難でした。



キマダラセセリが沢山来ていました (9:28)。



オオチャバネセセリ



ヒカゲチョウ (9:49)。この季節、日陰では多数見かけますが、日の当るオカトラノオで吸蜜するとは意外に思えました。

<追記2011.07.03>
ヒカゲチョウは、樹液や腐敗した果実などに集まる。訪花植物としてノリウツギ・ヒヨドリバナ・オカトラノオが報告されている(白水隆著、“日本産蝶類標準図鑑、学研(2006))。



雑木林の中の歩道を歩いていると、ウラナミアカシジミが舞い降りて、目の前の石の斜面に止まりました。近付いても逃げず、随分長時間お付き合いしてくれました。

寄道をして帰る頃、相模原市南区は猛烈な雷雨に見舞われ、近くでいくつも落雷がありました。斜めに降る土砂降りで、店の軒下や銀行の入り口に何人も雨宿り。仲間に入れてもらいました。

横浜の気温 9時 30℃、11時 32℃、17時(雷雨後)22℃



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子雀(2)

2011-06-29 11:13:00 | 
-----6月27日の「子雀」より続く-----

6月27日(続き)

昼間、カラスが鳴いているときに確認すると、子雀は姿を隠して声も出さないでいるようでした。
夕方、成鳥13,4羽が電線や屋根に集まっていました。地面の子雀に関わっている一族は少なくとも13,4羽はいるのだと思います。
薄暗くなった頃、子雀は玄関の外に。無事でした。

6月28日



朝、外を見ると、子雀は庭の中程のオープンな場所におり、チリチリ鳴いて餌をねだっていました(7:51)。嘴の左右が黄色く、あどけない顔をしています。



暫くすると、その近くにもう1羽、お兄さんかお姉さん雀が現れました。妻によると「植木の中に子雀がいるようだった」というので、その雀が地面に下りたのかもしれません。



そこへ親鳥が来て、その両方に餌をやっているようでした。
その日の夕方帰宅すると、年少の子雀は庭にいましたが、年長の子雀は見当たりませんでした。

調べてみたところ、子雀が地面に落ちて来たように見えても、これは巣立ちなのだそうです。親鳥は、地面に下りた子雀に約10日間、餌を与えつつ、カラスや猫が来たら安全な場所へ逃げることなどを実地で学ばせます。ある程度大きくなった兄・姉雀が子育てを手伝います。
子雀を拾ったりして保護したくなりますが、その後の教育を受ける機会を失わせることになるので控えるべきだ、とのことです。

6月29日

朝から子雀が見当たりません。少しジャンプできるようになり、植木の中へ移動したのかもしれません。植木には親鳥たちがやってきますが、子雀の声がしないのが気掛かりです。夜明け方、遠くで猫の声がしていたのも気になります。



隣の家の1階の屋根瓦の隙間に、親雀が入り込んで餌を与えています。



2階の屋根の直ぐ下に親鳥たちがいて、しきりに瓦の中で鳴く子雀に呼びかけています。また、新たな巣立ちが始まるのかもしれません。

雀は次々に卵を産むので、この界隈の一族にはある程度飛べる子雀、巣立ったばかりの子雀、巣内にいる子雀など、各段階の子雀たちが揃っているようです。
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アゲハチョウの求愛行動

2011-06-27 15:43:00 | 
アゲハチョウがアザミの花の所で求愛行動をしています。



雌(右)は花に止まり、雄(左)が飛翔しながら翅表を雌に向けています。



雄が雌の上方に位置していても翅表は雌に向けています。



時にはぶつかるように雌に迫ることがありましたが、雌は耐えて花に留まり続けていました。



一番穏やかに見える求愛行動。3分間ほど観察していましたが、あまりに長いのでその場を少し離れ、次に見た時には雄は立ち去っていました。

別の日に、多摩動物公園の昆虫生態園大温室を訪問しました。オオゴマダラ、リュウキュウムラサキ、アサギマダラ、スジグロカバマダラ、タテハモドキ、カバタテハ、シロオビアゲハ、アゲハチョウ、アオスジアゲハ、ツマベニチョウなどが優雅に舞っていましたが、アゲハの求愛行動がここでも観察されました。



同様に手前の雌(夏型)が花に止まり、向こう側の雄(夏型)が翅表を雌に見せています。



何故アゲハチョウの雄はこうまで執拗に雌に迫って求愛行動をするのでしょうか?



ランタナの花に移動しても、雄の求愛行動は続いていました。



ランタナで吸蜜するオオゴマダラ。
他の蝶では同じ様な求愛行動が見られませんでした。何故アゲハチョウにだけこのような行動が見られるのかも不思議です。アゲハチョウといえば、侵入した雄を追い掛ける縄張り飛翔も目立ちます。
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子雀

2011-06-27 14:37:00 | 
6月25日

「子雀の声がしきりにしている。庭のブライダルベールの葉の陰にいる」と妻が言う。場所は野良猫の通り道に近い所。それは大変だ、助けてあげねばと、近付いて両掌で包むようにして保護しました。隣の家の屋根や電線には数羽成鳥の雀がおり、こちらをうかがっていました。
2階の出窓に植木鉢の皿を置いて子雀を乗せ、水を上げようとしましたが、飲む素振りはありませんでした。

幼少時代より虫や鳥に親しんでいる基さんに電話で「子雀を保護したけど、餌やりはどうすればいいんですかね?」と尋ねてみたところ、「小学校2,3年の頃、子雀を捕まえて飼ったことがある。柔らかなご飯粒を小さくして楊枝で与えた。これだけでは蛋白質が不足するので、カトンボを時々上げた。育てると肩に乗るようになるんですよ」と教えてくれました。



明日は留守にするので餌不足になる。カトンボもいない。「ハエでもいい」というが・・・。そこで親鳥が餌をやりに来ることを期待してその場を離れ、暫くして2階に行ってみると、子雀は出窓を下りて2階の屋根の陰に移動していました(18:22)。



近くに親鳥が餌をくわえてやってきました。



餌を上げています。



遠巻きに見る成鳥の雀たち。お互いに鳴き交わしていました。
子雀は屋根で滑っては這い上がるなどしていました。



日は暮れ、雀たちの声はしなくなり、子雀は隅っこで眠り込んでいるようですた。あまりに無防備で朝方烏に狙われると思い、細工をするには手の届きにくい場所でしたが、仮のシェルターを設けました(20:35)。

6月26日

朝、4時20分頃見ると、子雀は同じ場所で目を覚ましていました。



6時過ぎに雨戸を開けると、子雀は2階から飛び降りて、庭の駐車場辺りでピーピー鳴いていました(6:17)。親鳥が誘導したのでしょうか。子雀は飛翔はできないが、地上に舞い降りる程度の羽ばたきはできるのではないかと思います。まだ飛べないうちに巣から落下したのかもしれません。



一人前に毛繕いもします。
8時位から植木の刈り込みで人が来て庭で作業していたためか、その日の日中、子雀は姿を隠していました。

6月27日



朝、玄関を開けると、子雀がいました。よかったァ!植木鉢の間に隠れたり、表に出てきて鳴いたりしています(9:26)。近付くと物影に隠れます。親鳥は常に子雀の居場所を把握しており、餌をやりに来ています。カラスの鳴き声がすると、雀の成鳥たちは子雀の近くから離れ、右に飛ぶもの、左に飛ぶものがいてカムフラージュしているようです。

子雀は現在もオープンな場所にいてチリチリチリチリ鳴いています。親鳥から見えるようにしているのだと思います。時折ハシブトガラスが上空を飛ぶのが見えますが、幸いなことに野良猫が庭を通るのを見かけていません(13:45)。
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アザミで吸蜜する蝶たち

2011-06-21 14:17:00 | 
アザミの咲く草地でヒョウモンの仲間が吸蜜していました。





先日、オカトラノオの花に来ていたヒョウモンはメスグロヒョウモン♂ばかりだったので、今日もそうかと思いきや、ウラギンヒョウモン♂です。



ツマグロヒョウモン♂もいました。



暫くすると、メスグロヒョウモン♀が1頭やってきて、悠然と吸蜜しはじめました。気品のある蝶です。



見る角度によって、ブルーの色が霞のように見えるのも趣があります。



メスグロヒョウモン♀の翅裏。
この雌を追い掛ける雄はいませんでした。同時に居合わせたヒョウモン類の雄は、別の種類で、メスグロヒョウモン♀には興味がなかったのかもしれません。

その他、キアゲハ、アゲハ、ヒメアカタテハ、スジグロシロチョウが来ていました。



キアゲハ



アゲハ



ヒメアカタテハ



スジグロシロチョウ♀夏型

アザミにはアゲハやヒョウモンの仲間など大きめの蝶を引き寄せる何かがあるのかもしれません。

※観察地に関する質問にはお答えしかねますので予めご了承ください。


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