四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

谷あいのクモガタヒョウモン

2012-05-28 17:21:00 | 
山梨の身延線を下車し、谷あいを走る道を1時間半程歩きました。



富士川の支流を渡る身延線の鉄橋です。



駅からの上りの道を小川沿いに進みます。



家が途切れる辺りの小川の畔でアサマイチモンジが飛翔し、枝に止まりました。これは神奈川の地元(相模大野近辺)や多摩丘陵では見られない蝶です。



すぐ近くでは、クモガタヒョウモンの雄同士が争っていました。



20分ほど進むと、別の1頭のクモガタヒョウモンが地面に舞い降りたりすぐ上の樹木の葉上に止まったりを繰り返していました。



面白いので、その場所に座ってしばらく観察することに。写真は、地面で吸水中の様子。



このシーンは、翅を広げて自己主張をしているようにも見えます。
撮影中の僕の周りを旋回することもありました。縄張り内に入るな、と脅しているのでしょうか。10分間近くいましたが、ずっとこの近くに留まっていました。



ヒメキマダラセセリ。今期初見です。



トンネルを潜り抜け、下りの谷あいで見掛けた、吸蜜中のクモガタヒョウモン。

この間、7頭のクモガタヒョウモン♂に出会いました。出現の初期だと思います。この界隈では昨年の6月にウラギンヒョウモンを見ていますが、まだ出現していないようでした。

その他の蝶:モンキチョウ、モンシロチョウ、アオスジアゲハ、ヒメウラナミジャノメ(多数)、コミスジ、イチモンジチョウ(初見)、コチャバネセセリ、コジャノメ、テングチョウ
(5月23日)

山頂のミヤマカラスアゲハ

2012-05-28 09:06:00 | 
山梨の山にどういう蝶がいるかも興味がありました。

奥の院の南アルプスが眺望できる見晴らし台に行くと、ミヤマカラスアゲハらしい蝶影がツツジを少し訪れてまた巡回のを繰り返していましたが、撮影はできませんでした。ロープウェイの駅近くの見晴らし台に戻ると、近くのツツジにミヤマカラスアゲハが訪花しているのを発見。離れているので別個体だと思います。


ミヤマカラスアゲハ♂ (5月23日、10:01)

しばらくあちこち移りながら吸蜜していました。


10:03

やがて、手の届きそうなところに来て休み始めました。こんな幸運なことはなかなかないな~と思いながら、接近して撮影。


10:05

次第に全身の力を抜いて、前翅が下がってきました。見る角度によって微妙に青色~青紫色に変わり美しい。前翅の下の方に黒褐色の性標があるので♂です。


10:09

休憩が終わりかかり、位置替えを始めました。隣に若いカップルが来て、富士山など遠くにカメラを向けていたので「そこにきれいな蝶が止まっていますよ。ミヤマカラスアゲハっていうんですよ。なかなか見られない蝶ですよ」と教えて差し上げると、さすがに興味を示し撮影していました。そのうち、アゲハは少しずつ遠ざかっていく。


コツバメ (9:25)

下界では、4月の桜の咲く頃に見掛けたコツバメがまだいました。ミヤマセセリも。ここは、標高約1,100m、まだ春の蝶たちが活動中でした。

久遠寺まで下ると、男坂の森の中で2頭のコジャノメが占有行動をしていました。


身延山へ

2012-05-27 09:59:00 | 甲州・信州への旅
何年ぶりかで、身延山へお参りしました。



前の日に泊まった宿坊「行学院覚林坊」入口の階段です。雨の宿坊は静寂そのもので、身延山の冊子を読み寛いで過ごしました。



夕食は、旬の素材と湯葉を愉しむ精進料理。ユバ料理コンテストグランプリ受賞の写真の額が飾られていました。左は、元大関魁皇来訪時の写真。



翌朝は晴れ。覚林坊の庭園です。



女坂を上り身延山久遠寺を参拝。



身延山ロープウェイで奥の院へ。写真は思親閣の山門と日蓮上人お手植えの杉です。




見晴らし台からの南アルプスの眺め。右より北岳、間ノ岳、農鳥岳です。



ロープウェイ山頂から見た富士山。



富士川の流れ。左端に富士山が見えます。



身延駅付近の富士川の流れです。




コジャノメの季節

2012-05-25 16:02:00 | 
5月16日、鎌倉で多数のコジャノメを目撃しました。特に多く活動していた場所は、葦の生える湿地と林の境界の、日光の当たる明るい草地で、今まで多摩丘陵でコジャノメを目撃した環境とは異なるのもでした。
そこで、5月20日、多摩丘陵で丘陵尾根の雑木林、明るい草地、湿地・池周辺などを広く歩いてみました。

結論から言うと、雑木林の見通しのよい尾根には居ましたが、湿地・池周辺や草地では見られませんでした。これは、湿地・池周辺の草がキレイに刈り取られた直後だったせいかもしれません。
反対に、鎌倉で歩いた範囲では、"見通しのよい尾根"がなく、尾根道は概して暗いため、湿地付近の開けた場所を選択したのかもしれません。


林床A

写真は、最低5頭のコジャノメ♂が活発に縄張り争いを演じていた、尾根頂上付近の広い林床です。画面中央の少し下寄りの葉上に1頭休止しているのが写っています。ここは、背の高い広葉樹がまばらに立ち、木もれ日の届く見通しのよい場所です。


コジャノメ♂

1頭のコジャノメが飛び立つと、近くのコジャノメが呼応して絡みあうようにしながら5~10m位先まで飛んでいきます。1頭が着地すると、もう1頭も1,2mの近い距離の葉の上あるいは枯葉・枯れ枝の上に止まっていました。


コジャノメ♂

お互いに近くを占拠しようとしているので、直ぐに2頭あるいは3頭の追いかけっこが再開します。活動場所の中心に立っていると、僕の周りを2頭で追いかけっこすることもありました。神経がピリピリているので、あまり接近しての撮影は無理でした。


コジャノメ♂(表)

ほとんどが止まると翅を閉じて休みましたが、1度だけ開翅した個体がいました。


林床B

少し離れた尾根でも、広い歩道の頂上付近で2頭のコジャノメ♂が争っていました。このような見通しのよい林床をテリトリーにしようと企てているようです。


コジャノメ♂(表)

こちらでも1頭が一瞬、翅を開きました。


イチモンジセセリ

秋になればそこら中で見られるイチモンジセセリを春に見掛けることはそう多くはありません。今年の初見です。

この日に一番多く見掛けたのは、ヒメウラナミジャノメでした。一頃は圧倒的な数を誇っていたベニシジミは峠を越え、時々目撃する程度でした。コミスジも飛んでいます。
クロヒカゲは見つけるのに苦労するぐらいでした。

目撃数:ヒメウラナミジャノメ(47)、コジャノメ(11)、クロヒカゲ(2)、ベニシジミ(7)、コミスジ(3)


金環日食

2012-05-21 16:02:00 | 相模原・県央
居ながらにして金環日食を見られる最後のチャンスなのに、昨日の予報では雲が多くて見られない可能性もありそうでした。
朝起きてみると、群馬県の方向には青空が見え、東京方面は明るい曇りでしたが、神奈川の上空には厚い雲が広がり、ほとんど諦めかけていました。


7:24

それでも、7時を過ぎると空が少し明るくなったので、朝食を急いで食べ終えて近くの公園に向かいました。すると、雲の切れ目が明るくなり、日食が見えてくるではありませんか。やったーという気分でしたね!雲が減光フィルターの役目をしてくれるお陰で、裸眼でも大丈夫だし、レンズにフィルターを付けなくても眩しくなく撮影することができました。


7:27

公園ではすでに3,40人が空を見上げていました。


7:29

その時の空模様。北の方には、青空が見えます。


7:31

金環日食が始まる直前です。


7:34

金環日食。太陽の輪郭と月の輪郭がほぼ同心円に見えました。思わず、周りから歓声が上がりました。それはどこでも同じだったことでしょう。減光フィルターを購入しませんでしたが、撮影までできて満足です。

カメラ:FUJI X-S1
35mmレンズ換算焦点距離:650mm
露出時間:1/750秒
絞り:F8
ISO:100

記録として書きましたが、オートで撮影しています。



日食グラスで観察中の女性。ワンちゃんには興味がない様子です。
眩しくなる時は撮影は出来ず、日食グラスが必要でした。しかし、強い光ではなく、木もれ日を通した日食の陰模様を見ることは出来ませんでした。これも楽しみにしていたので残念です。


8:02

月の影が大分左下の方に移動してきたので、帰宅。テレビで各地の様子が報道されていました。

もう金環日食、皆既日食をこの地で見ることができないと思うと不思議な気分がします。時空を超え、子孫が同じようにして空を見上げるのはいつのことでしょうか。

日本付近の21世紀前半の皆既・金環日食
2030年 6月 1日 北海道で金環日食
2035年 9月 2日 能登半島~北関東で皆既日食
2041年10月25日 近畿北部~東海で金環日食
   ※(株)ビクセンの資料より引用