2月14日の大雪から1週間経った2月21日、前回同様、小田急多摩線唐木田駅から雪の山道を歩いてウラギンシジミ越冬観察地へ向いました。
写真1 谷戸風景
谷戸の田んぼは、南向きの畦や急斜面以外はいまだに一面雪に覆われ、雑木林の林床の雪も残っていました。
写真2 ゴルフ場の除雪
ゴルフ場では、除雪装置で雪を吸い込んで横に吹き飛ばす作業が行われていました。
写真3 ヒサカキ手前の緩やかな斜面
計7頭が集中していたヒサカキ葉裏には何度見ても1頭も見当たらず、ヒサカキ手前の緩やかな斜面~水たまりには翅の断片が散乱していました。2月8日の大雪二日後に全員無事を確認していただけに、厳しい現実を見て大きな衝撃を受けました。
写真4
翅断片は、地面や枯れ葉上に白い翅裏が散らばるのを見つけました。翅表が上に向いたのは見逃している可能性があります。
全滅の要因は何かを考えてみました。
<大雪による落下>
ヒサカキの北側斜面は雑木林のため積雪が少なく、ヒサカキ上に大雪が積もってウラギンシジミを巻き込んで落雪したことが原因ではなさそうだと感じています。付近に折れた枝は見られていません。
<異常な低温>
2月10日(前回観察日)から21日(今回観察日)までの最低気温と平均気温の推移を見る限り、2012年1月下旬~2月上旬の連続した低温ほどの厳しさではないことから、異常な低温が原因ではないと思います。
<鳥による捕食>
2012年2月4日に9頭の全滅を確認した日に木の下に落下していた3個体は成虫の姿を保ち、うち2頭はわずかに動く状態でした。今回は、成虫の姿のものはなく、翅が細かくちぎれ、胴体が見つからないことから、鳥による捕食が原因ではないかと感じています。
ヒサカキの枝に鳥の羽毛が付いていたことも鳥捕食説を裏付けるといえるでしょうか。
大雪の2月14日から16日までは強風が吹きました。しかし、翅の断片が風に飛ばされずヒサカキ直下に散乱していたことから、比較的最近の出来事のような気がします。
田んぼや雑木林林床はいまだ一面に雪に被われ(写真1,2)、この状況で地上での餌探しが困難になった野鳥がヒサカキのウラギンシジミを見付けて次々に捕食したのだろうか・・・
翅断片はいわゆるビークマーク付きのものではなく、鳥が胴体を食べる時に翅をちぎったのかと感じました。
ウラギンシジミは照葉樹の葉裏に静止し、その銀色の翅の色が葉の反射光に紛れて野鳥が見つけにくいとの説があり、そう簡単に野鳥に見つからないのでは?との疑問もありますが、今のところ野鳥捕食説を有力視しています。
写真1 谷戸風景
谷戸の田んぼは、南向きの畦や急斜面以外はいまだに一面雪に覆われ、雑木林の林床の雪も残っていました。
写真2 ゴルフ場の除雪
ゴルフ場では、除雪装置で雪を吸い込んで横に吹き飛ばす作業が行われていました。
写真3 ヒサカキ手前の緩やかな斜面
計7頭が集中していたヒサカキ葉裏には何度見ても1頭も見当たらず、ヒサカキ手前の緩やかな斜面~水たまりには翅の断片が散乱していました。2月8日の大雪二日後に全員無事を確認していただけに、厳しい現実を見て大きな衝撃を受けました。
写真4
翅断片は、地面や枯れ葉上に白い翅裏が散らばるのを見つけました。翅表が上に向いたのは見逃している可能性があります。
全滅の要因は何かを考えてみました。
<大雪による落下>
ヒサカキの北側斜面は雑木林のため積雪が少なく、ヒサカキ上に大雪が積もってウラギンシジミを巻き込んで落雪したことが原因ではなさそうだと感じています。付近に折れた枝は見られていません。
<異常な低温>
2月10日(前回観察日)から21日(今回観察日)までの最低気温と平均気温の推移を見る限り、2012年1月下旬~2月上旬の連続した低温ほどの厳しさではないことから、異常な低温が原因ではないと思います。
<鳥による捕食>
2012年2月4日に9頭の全滅を確認した日に木の下に落下していた3個体は成虫の姿を保ち、うち2頭はわずかに動く状態でした。今回は、成虫の姿のものはなく、翅が細かくちぎれ、胴体が見つからないことから、鳥による捕食が原因ではないかと感じています。
ヒサカキの枝に鳥の羽毛が付いていたことも鳥捕食説を裏付けるといえるでしょうか。
大雪の2月14日から16日までは強風が吹きました。しかし、翅の断片が風に飛ばされずヒサカキ直下に散乱していたことから、比較的最近の出来事のような気がします。
田んぼや雑木林林床はいまだ一面に雪に被われ(写真1,2)、この状況で地上での餌探しが困難になった野鳥がヒサカキのウラギンシジミを見付けて次々に捕食したのだろうか・・・
翅断片はいわゆるビークマーク付きのものではなく、鳥が胴体を食べる時に翅をちぎったのかと感じました。
ウラギンシジミは照葉樹の葉裏に静止し、その銀色の翅の色が葉の反射光に紛れて野鳥が見つけにくいとの説があり、そう簡単に野鳥に見つからないのでは?との疑問もありますが、今のところ野鳥捕食説を有力視しています。