四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

越冬ウラギンシジミ全滅!

2014-02-24 21:03:00 | 南多摩
2月14日の大雪から1週間経った2月21日、前回同様、小田急多摩線唐木田駅から雪の山道を歩いてウラギンシジミ越冬観察地へ向いました。


写真1 谷戸風景

谷戸の田んぼは、南向きの畦や急斜面以外はいまだに一面雪に覆われ、雑木林の林床の雪も残っていました。


写真2 ゴルフ場の除雪

ゴルフ場では、除雪装置で雪を吸い込んで横に吹き飛ばす作業が行われていました。


写真3 ヒサカキ手前の緩やかな斜面

計7頭が集中していたヒサカキ葉裏には何度見ても1頭も見当たらず、ヒサカキ手前の緩やかな斜面~水たまりには翅の断片が散乱していました。2月8日の大雪二日後に全員無事を確認していただけに、厳しい現実を見て大きな衝撃を受けました。

写真4

翅断片は、地面や枯れ葉上に白い翅裏が散らばるのを見つけました。翅表が上に向いたのは見逃している可能性があります。

全滅の要因は何かを考えてみました。
<大雪による落下>
ヒサカキの北側斜面は雑木林のため積雪が少なく、ヒサカキ上に大雪が積もってウラギンシジミを巻き込んで落雪したことが原因ではなさそうだと感じています。付近に折れた枝は見られていません。
<異常な低温>
2月10日(前回観察日)から21日(今回観察日)までの最低気温と平均気温の推移を見る限り、2012年1月下旬~2月上旬の連続した低温ほどの厳しさではないことから、異常な低温が原因ではないと思います。
<鳥による捕食>
2012年2月4日に9頭の全滅を確認した日に木の下に落下していた3個体は成虫の姿を保ち、うち2頭はわずかに動く状態でした。今回は、成虫の姿のものはなく、翅が細かくちぎれ、胴体が見つからないことから、鳥による捕食が原因ではないかと感じています。
ヒサカキの枝に鳥の羽毛が付いていたことも鳥捕食説を裏付けるといえるでしょうか。

大雪の2月14日から16日までは強風が吹きました。しかし、翅の断片が風に飛ばされずヒサカキ直下に散乱していたことから、比較的最近の出来事のような気がします。

田んぼや雑木林林床はいまだ一面に雪に被われ(写真1,2)、この状況で地上での餌探しが困難になった野鳥がヒサカキのウラギンシジミを見付けて次々に捕食したのだろうか・・・

翅断片はいわゆるビークマーク付きのものではなく、鳥が胴体を食べる時に翅をちぎったのかと感じました。

ウラギンシジミは照葉樹の葉裏に静止し、その銀色の翅の色が葉の反射光に紛れて野鳥が見つけにくいとの説があり、そう簡単に野鳥に見つからないのでは?との疑問もありますが、今のところ野鳥捕食説を有力視しています。


コメント (14)

大雪翌日の航空写真

2014-02-19 11:56:00 | ノンジャンル
息子が2月8日大雪の翌日の、相模原市上空からの航空写真を送ってくれました。画面上方向が北、左方向が東の方角です。平地は一面銀世界で、黒い部分が森林です。


関東西部の航空写真(2月9日 13:15)

左側一帯の山岳は関東山地で、東(右)の方が関東平野。
画面左下には津久井湖があり、相模川がカーブしています。津久井湖のすぐ上に城山湖が見えます。
画面下方に横たわる緑地帯が多摩丘陵、画面中央右方の島状に浮かぶのが狭山丘陵、その手前に多摩川が流れます。
関東山地の中にCと記した盆地は、秩父盆地ではないかと思います。

画面右下のSagamiharaと記した付近がJR相模原駅の少し北で、我が家はその東南の方角10km圏内にあります。

相模川上流の山間部や東京都西部の山間部、埼玉県秩父地方は、2月14日の大雪で孤立する事態となりました。
コメント (4)

2月14日の大雪

2014-02-16 11:29:00 | 相模原・県央
2月14日(金曜日)は、明け方から夜中まで降雪が続き、翌朝は小雨。相模大野の積雪は40cm位で、長靴がすっぽりと埋まる深さでした。2月8日の大雪(積雪30cm)は軽い雪質でしたが、今回は水気を含む重たい雪で、我が家ではカー・ポートが雪の重みで押しつぶされました。


カー・ポート(2月15日)

これを見て車も傷ついたと思い落ち込みました。


セーフ

しかし、ギリギリのところでセーフでした。安全のため車の後ろに1本支柱を立てておいたのが効いたようです。


カー・ポートの柱

カー・ポートのアルミ製柱は、3本とも折れ曲がっていました。再建が必要なので、今日、火災保険代理店と工務店に連絡を入れました。


ベランダ

ベランダは雪の吹き溜まりとなり、手すりよりもうず高く積もっていました。これをどける作業で腰を痛めてしまいました。カー・ポートの屋根が覆いかぶさり、車も出せない状態で、しばらく静かにしているしかありません。

     ❄ ❄ ❄ ❄ ❄ 

この大雪は、1954年の大雪を思い出させます。
当時から雪が好きだったようで、夕方近所(練馬区石神井)の公園で一人で遊んでいたところ、青年が一人犬の散歩で通りかかった光景を鮮明に覚えています。東京の積雪は31.5cm。数日降り続いた記憶もあります。小平市の1954年大雪の記録を見ると、1月22日から25日まで降り続いたとありました。
https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/014/014304.html
2月8日の大雪は、1954年大雪と同じくらい、2月14日の大雪はそれを凌ぐ大雪でした。

コメント (8)

ルリタテハの越冬

2014-02-13 16:44:00 | 南多摩
蝶の仲間のOさんから「ルリタテハが橋の下で越冬しているのを見たよ」と教えていただいたので探しに行きました。


丸太の橋(1)

この橋は、2本の丸太の上に15本の丸太が乗る形です。


越冬ルリタテハ1(2月3日)

頭を水面近くまで下げて覗いたところ、ルリタテハが体を斜めに傾けて、樹皮の剥げ落ちたザラついた面に静止していました。ファインダー越しの撮影は難しく、カメラを逆さまにして液晶画面を見ながらの撮影です。


丸太の橋(2)

こちらは、Oさんが観察した丸太の橋です。2月4日の雪が少し残り、橋の下にルリタテハの黒い影が見えています。


ルリタテハ2 (2月7日)

やはり、朽ちかけて少し窪んだザラつき面に少し体を傾けて静止中でした。Oさんが見つけた時と同様、翅がずれたままです。

ルリタテハは、このような橋の下など湿った環境を好むのかもしれません。大雪の2日後(2月10日)に訪問したところ、田圃全体が雪に覆われており、観察を断念しました。春の訪れで、どのような温度状況で飛び出し活動を再開するのか、これからも観察を続けたいと思います。

カメラ:FUJIFILM X-S1
ルリタテハは、フラッシュ撮影
コメント (11)

大雪に耐えたウラギンシジミ

2014-02-12 11:16:00 | 南多摩
2月10日

大雪の2日後の2月10日、小田急多摩線の終点、唐木田駅から多摩丘陵の尾根道を歩いて、ウラギンシジミの越冬地に向いました。尾根道の積雪は、20cm位でした。


雪の畑

尾根道の西に広がる畑は一面の雪に覆われていました。湘南や横浜方面には雲がかかっていましたが、北の方は晴れ。


ゴルフ愛好家

ゴルフ場にシャベルを持った女性たちが集まっていました。「この雪でゴルフできるんですか?」と声をかけたら「頑張りまーす」と元気な声が返ってきました。


ゴルフ場

ゴルフ場の芝生は一面の雪で、トラクターが幾何学模様を描いていました。これからどうするのか素人なので分かりませんでした。

ウラギンシジミ

越冬場所に着きました。ここの積雪は10cm位でした。


#a6 (♂)

地上90cmに越冬中でしたが、雪の重みで枝が下がり、枝の先のほうが斜面に押さえつけられていました。#a6は斜面から20cm位の位置にしがみついていました。雪の斜面にビニールシートを広げ、斜めに横になって撮影しています。


#a6 (♂)

逆側からの撮影です。


#a4 (♀)

7頭全員が無事でした。

メモ
カメラ NIKON D7000
レンズ AF-S NIKKOR 18-55mm1:3.5-5.6G
コメント (8)