四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

2月の薬師池公園

2011-02-26 17:24:00 | 南多摩
七国山から戻り、薬師池公園を散策しました。
薬師池公園の裏門前はよく日が当たる場所でヤブツバキが咲いていました。園内に入ると斜面に各種の椿の園芸品種が植えられていますが、まだ一部しか開花していない状態です。



薬師池公園は谷戸の自然をそのまま利用した公園で、中央に薬師池があります。



池にはキンクロハジロの群れが横腹に光を受けて泳いでいました。カルガモも見られます。



池の島への橋にはいつもながらにドバトの群れが数十羽陣取っていました。
島のベンチで昼食。



そのうちドバトの群れが飛び立ち上空を旋回し始めました。羽の裏側に光が当たり白く輝いていました。
池のほとりの梅林は開花が遅れているようです。薬師池公園は谷に当たるので気温が低いことも影響していると思います。



その隣に旧荻野家があります。江戸時代に建てられた医者の家で、町田市三輪町から移築した平屋の入母家造り。東京都の有形文化財に指定されています。



旧荻野家の門です。この周囲にはいつもシジュウカラやヤマガラ(↓)がやってきます。餌をやる人が時々現れるのでとても人に慣れています。



そのうち眼の周りの白色が特徴的なガビチョウ(画眉鳥)が植え込みの下の地面でしきりに餌を探していました。初めてお目にかかりました。



その近くでは明瞭な声の囀りが聞こえました。
ガビチョウは中国原産で美しく囀り、ウグイスなど各種の鳥の囀りやツクツクボウシの鳴き声を真似します。YouTubeで囀りを聞いたところ、薬師池で聞いた声の持ち主はガビチョウだと分かりました。
古くから輸入されましたが、1980年代から人気が落ち、逃げ出したガビチョウが留鳥として広がっているとのことです。



ガビチョウの啼く辺りの斜面を上り、旧荻野家を見下ろしたところです。



旧荻野家の門から小川や椿の周辺。この辺りに多くの野鳥が集まります。

コメント (4)

町田市の七国山へ

2011-02-24 19:20:00 | 南多摩
七国山・薬師池風致地区は町田市の中ほどにあり、雑木林と畑が広がっている一帯で、住宅も散在しています。
薬師池公園駐車場を起点に、七国山に向かって尾根道を北西ないしは西の方向へ進みました。



薬師池公園の南端を過ぎた辺りの田園風景です。この雑木林の向こう側に梅林があり、紅梅、白梅、ピンクの梅が咲き誇っていました。



木を啄く音がするので振り返ると、枝にコゲラが止まり枝を啄いていました。近付いても逃げず枝を伝わってあちこち餌を探している様子でした。



西の方角の田園風景です。写真(↓)の左端の小高くなった林の辺りが七国山の頂上付近と思われます。



野菜畑に沿って色とりどりの梅が咲いていました。梅の木にはヒヨドリの群れが集まって啼き交わしていました。



尾根伝いに歩いて行くと「七国山」に到着する。この辺りはクヌギ・コナラなどの雑木林で七国山緑地保全地域に指定されています。



写真は七国山自然苑です。建物のある付近が頂上(標高約125m)になります。七国山は、かつて相模・伊豆・甲斐・駿河・信濃・上野・下野の國を見渡せたことから名付けられています。



頂上付近から西の方角を見たところです。雑木林の向こうに町田の市街地が拡がっているのが見えます。
七国山から同じ道を戻り、薬師池に向いました。



梅の咲く畑のところに来ると、ヒヨドリの群れが梅の木から畑に降りてしきりに野菜を食べているのを目撃しました。ブロッコリーの葉に似ていますがはっきりとは分かりません。最近、ヒヨドリが畑の野菜を荒らすという話をよく耳にしますが、集団でやってきて食い散らかす様子がよく分かりました。
小諸のオコジョさんも冬に信州に留まっているヒヨドリがホウレンソウを食べている様子を観察しています。
ヒヨドリは冬は普通南方へ移動するということだったと思いますが、冬でも留鳥として留まるものが増えた要因としては、冬野菜の利用など食事の変化が挙げられるのかもしれません。

コメント (4)

相模原のこもれびの森

2011-02-23 20:15:00 | 相模原・県央
冬晴れの午後、家から歩いていける「こもれびの森」を散策しました(2月21日)。
ここは首都圏最大規模の平地林で、元々クヌギ・コナラの薪炭用の雑木林。現在では市が永久保存林に指定し、広い面積の落葉広葉樹林になっています。





クヌギ(↑)の樹皮には、深い溝があります。コナラ(↓)の樹皮も溝がありますが、尾根の部分が平坦になっています。



交配種ではないサクラの仲間では、ヤマザクラ(↓)、ウワズミザクラ、イヌザクラが見られます。



その他の落葉樹は、イヌシデ、ミズキ、クマノミズキ、マユミ、コブシなど。
コブシは光を求めて背が高くなっており、明るい林のかなり高いところに花を咲かせます。



「NPO法人相模原こもれび」が中心になり、間伐採や下草刈りを行い、雑木林を健全に保っています。
落葉広葉樹林の下には、毎年ヤブラン、キツネノカミソリなどがあちこちに咲きます。オカトラノオやフデリンドウも咲くそうなので楽しみです。

こもれびの森を出たところの畑に紅梅が咲いていました。夕方近くの低い光を受けてオレンジ色がかり、なんとも言えない暖かい色味になっていました。




(16:47)

コメント (3)

和田長浜海岸から荒崎へ(2)

2011-02-03 15:10:00 | 三浦半島


そこから岩場を歩くコースになり、やがて栗谷浜(くればま)漁港に着く。小じんまりした港でした。



この漁港を過ぎると波打ち際の岩場コースとなり、滑らないよう注意しながら進みましたが、波しぶきが行く手の岩を洗う難所(写真↑)に差し掛かり、止むなく引き返すことに。
直ぐ後ろから少し年輩のご夫婦が来たので「この先の岩場は濡れていて難しいですよ」と伝えるとご自身でも見て断念される。



一緒に少し戻り上った所に大根畑がありました。ご夫婦は比較的近くから来ていて「この辺の大根は青首大根が主で、今では三浦大根はあまり作られていませんよ」と教えてくれました。
三浦大根は首が細く、底の方が膨れている上に1本3kgもあって収穫時に苦労するので、昭和54年の台風による大被害を契機に青首大根への切り替えが進み、今では99%が青首大根だとのことです(三浦市農協)。



しばらく迂回すると下方に海の見える細い路地があり、海岸に出ると、波は穏やかで水は澄んでおりここで休憩する。
この先は遊歩道として整備され安心して歩けました。



荒崎の断崖や岩礁は白い頁岩と黒い凝灰岩が層をなしており、地殻変動や海食、風化によって層が斜めに走り、所々に洞や穴が開いていました。



弁天島(写真↑)も白い頁岩と黒い凝灰岩の層をなし、周囲が波で削られて島の形に取り残されたものです。



荒崎公園の展望台から岩礁地帯を見る。黒く尖った岩が群がり、波に洗われていました。



日が西に傾き、漁船が次々に港に向かっていました。



荒崎公園を下り入江の海岸に沿って歩き、今日の終着地荒井漁港に着く。

コースの前半は砂浜、後半は岩場の磯伝い。岬を回るたびに新しい風景が開け、とても変化のある海岸散策を楽しむことができました。


コメント (8)

和田長浜海岸から荒崎へ(1)

2011-02-03 10:14:00 | 三浦半島
三浦半島の和田長浜海岸から荒崎まで海岸沿いに散策しました(2月1日)。
ルート : 京浜急行三崎口駅-矢作入口-円徳寺-和田長浜海岸-佃嵐崎-栗谷浜漁港-荒崎-荒井漁港(荒崎バス停)-(バス)-三崎口駅



三崎口駅から国道134号を北へ歩いてすぐの左手に大根畑があり、相模湾と富士山の眺望が開けました。
矢作入口で左折し円徳寺に向う細い道を歩いて行くと、大根を満載した2台の小型トラックと行き会う。すぐ近くの自宅倉庫で停車したので話し掛けると、被せてあったシートを退けて整然と荷積した大根を見せてくれました。今が旬で、収穫のピークだそうです。



円徳寺でお参りした後、海岸に着く。岩礁と青い海がきれい。今日は空気が澄んでいて、相模湾の向こうに富士、箱根、伊豆半島、大島が見渡せました(写真では富士山と箱根の山々)。



少し北に歩いて和田長浜(わだなはま)海岸へ。色んな種類の渇藻、紅藻、緑藻類が浜辺に打ち上げられていました。
海藻が減ってきた辺りで若いご夫婦が透明の袋に何かを拾い集めていたので「貝殻ですか?」と尋ねると、
「シーグラスを拾っているんですよ。ガラスのかけらが波で磨かれて角が取れたものです」との答えが返ってきました。
そこで、少し探したら角が滑らかで磨りガラス状のかけらが直ぐに見つかりました。7つのうち1つは薄い水色で6つは白色(無色)。ビーチグラスとも呼ばれ、元はガラス瓶などのかけらで、緑色、白色、茶色、水色、ピンク、赤、紫、黒などがあり、珍しい色に人気があるそうです。この辺は多種類の宝貝も見つけられるようです。



長浜海岸が終わり岩場が始まります。写真は進行方向の岩礁と富士・箱根を見たところです。



その先の佃嵐崎(つくだらさき)で三方の広々とした海を眺めながら昼食としました。向かいの岬は荒崎です。 (続く)
コメント (2)