四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

キジバトの巣作り

2023-08-25 10:33:40 | 
8月7日、キジバトがしきりに自宅のハクモクレンの高さ3m以上の高い位置に出入りしていました。

 
お隣の洗濯物を干すベランダからは約1mの距離しかありません。居着いたらフン害が問題となります。
せっかく巣に適した場所を見つけたキジバトさんには申し訳ないですが仕方なく、専門の業者に
調べてもらったところ巣作り中で、葉にはフンが付着していました。
 
 
ダニが残っている可能性が高いため、殺虫と殺菌処理を施したもらう。
回収した巣材はかなりの量でした。近くで剪定された細い枝をせっせと運んできたのでしょうか。
図らずも生活の一端を伺い知ることになりました。
 
 
昨年、ハクモクレンがあまり花を付けなかったので、6月の剪定時に今までよりも多くの葉を残すよう依頼しました。
その結果として、葉が茂ってしまいました。
今回を教訓に、葉を茂らさないことが一番の対策になりそうです。
 
<追記>
古い書籍を整理中に、講談社BLUE BACKS 「都市鳥ウォッチング 平凡な鳥たちの非凡な生活」に
キジバトのことが書いてありました。
 
元々キジバトは山野の鳥でしたが、1960年代から都市へ進出してきたとのことです。群れで生活するドバトとは異なり通常はせいぜい2羽で生活しています。以前は街中でも空気銃が広く鳥の狩猟に使われてきたが、1958年から空気銃の規制が始まり、1963年には鳥獣保護法が成立した時代背景のもと、キジバトが次第に人を恐れなくなり都市進出するようになってきました。こういう歴史があるようです。それ以降の街中のキジバトの天敵は主にカラスになっています。
 
最近自宅周辺のゴミ集積場所は、カラスが開け閉めできない頑丈な金網製のものになり、電柱などの上で鳴いたり争うカラス(ほとんどハシブトガラス)が少なくなりました。その隙を狙ってキジバトが巣作りにやってきたのかもしれません。
 
 
 

カーディフのカモメ

2021-08-04 11:01:00 | 
古い文書を整理していたら、2002年に「カーディフで見たカモメ」について書いたものが見つかった。そのまま載せておこうと思う(2021.8.4)

        ///////////♪ ♪ ♪////////////

2002年、カーディフで泊まったホテルから見える建物の屋上にカモメがいた。地面には、鳩が群がっている。何を食べようと狙っているのだろう。観察力が鋭い妻の記憶によると、カモメもパンを食べていたという。僕がなにより興味を懐いたのは、街中にカモメがいたことだった。日本では、街中を我が物顔で飛び回るのはカラス、と決まっている。カラスは、カアカアと騒ぎながら、高いところに止まり、地上の様子を伺ってはゴミなどを漁っている。カーディフでは、カラスの代わりにカモメがいた。高い所にいて地上を見ている。日本ではカラスが制空権を握っているところを、カーディフではカモメに置き換わっている感じだ。
カモメは、海にいるものだとずっと思っていた。ところが、昨年、つくし野の方にサイクリングし、帰りに境川沿いに走っていると、真っ白なカモメが一羽、川の流れに沿って上流へと静かに飛んでいった。この情景も鮮やかに覚えている。そのとき、カモメは内陸にも入ってくることを知った。
 今年の4月下旬に富山県の氷見に行った。海に面したホテルの展望浴場から、富山湾が一望できた。そこに、一羽、また一羽とカモメが上昇気流に乗ってスイスイと目の前を通り過ぎていった。これが、一番カモメらしい光景だと思いながら、ゆったりとした気分で湯に浸かった。
 カーディフのカモメ。この今までの僕の常識を打ち破る光景を見て、Yahoo UK & Ireland でイギリスのカモメについて調べた。友暁は「ケント州の海岸で日向ぼっこしているとカモメがいっぱい飛んでいた。カモメはSea Gullと呼んでいるよ」と言っていた。やはりイギリスでも普通は海にいるもので、万国共通のようだ。ところが、インターネットには「最近街にカモメが出没していて大変迷惑だ。カモメに餌をやらないように注意してください」という警告が見付かった。
 では、イギリスにいるカモメにはどんな種類がいるのだろう。そのうち、何カモメが街にやってくるのだろう。
 カモメには、世界中に普通に見られる「カモメ」(Common Gull, Mew Gull)という種類があり、これはイギリスにもいる。そのほか「セグロカモメ」の仲間がイギリスに1年中いるようだ。全地球的規模で、鳥の分布を図示しているサイトも見付けた。イギリスには、
http://www.eurobirding.co.ukというところに、世界中の鳥のことが調べられるサイトがある。それでイギリスに8月にいる可能性のあるカモメを洗い出したところ、Common Gull (カモメ)、Herring Gull(ウスセグロカモメ)、Lesser Black-backed Gull(ニシセグロカモメ)の3種が抽出された。
 日本のカモメについては「カモメは、海の鳥だと思っていたら町田の市街地の境川にも現れるのを見て、興味をもって注意深く見ないと、自然を知りえないものだとつくづく思います」などというコメントに出会った。僕がつきみ野の辺りで見掛けたのもきっと「カモメ科カモメ」だろう。「カモメ」は、餌付けされ、不忍池にも多数きている。
 さらに注目すべき記事に出会った。「Herring Gull(ウスセグロカモメ)は、産卵の時期ではないとき主に海岸にいるが、近年市街地や農耕地でも増えている。残物や漁港周辺に群がる(http://www.eurobirding.co.uk)。」
「最新・カモメ情報」によると、日本でも、「セグロカモメ」や「オオセグロカモメ」のような大型カモメが普通の大きさの「カモメ」と一緒に不忍池に来ている。曰く「ここ数年のカモメ類の増加は著しい。不忍池に久し振りに来られた人は驚くかもしれない。カモはカモメの勢力伸張に完全に押され、減少気味。大型カモメは、以前は池の中央に浮いているだけだったが、最近はパンに餌付いている。」イギリスのカモメはパンを食べていたとなると、どうやらカーディフのカモメは「セグロカモメ」に近い種類らしい。
 「カモメ識別ハンドブック」という本を買ってきた。その末尾に「日本で見られるセグロカモメの仲間について」という解説があり、最近の学説によると14の亜種に分類されている、とある。大きな括りとしてセグロカモメの仲間があり、地域によって羽、くちばし、足の色が微妙に異なっている。でも仲間だから、生活習慣などは共通していると見てもよいのではないか。都市に住み着き、パンを食べるセグロカモメ。この仲間でイギリスに住んでいるのがHerring Gull(Larus argentatus, ウスセグロカモメ)である。カーディフで見たカモメはこのHerring Gullではないだろうか。



   Herring Gull  http://www.birdcheck.co.uk/frame.htm

 そこで、この推定が正しいことを、証拠を持って確かめたい。現地に滞在中の真穂子に、Colchesterにいるカモメの写真をぜひ撮ってほしいのである。それも、同じような状況でということで、建物の中の小さな公園などで鳩が多く集まるところに飛来してパンなどの餌を食べる大きなカモメを見付けてほしい。なお、僕たちがカーディフで見たのは、8月で今は11月だが、Herring Gullは、イギリスには1年中いる種類なので、今でも同じように鳩と同じところにいて餌を食べているのではないかと思う。

今日、妻と二人で歩いて相模原公園に行き、その帰りに近くの貯水池(横浜水道局相模原沈殿池)に行った。すると、カモがたくさんいるのを観察している女性が二人。
「あそこのカモはなんと言う種類ですか?」と尋ねると、
「マガモですよ」という。でも興味は、対岸のアオサギに注がれているようだ。
「アオサギが向こうに2羽いますよ。双眼鏡で見て御覧なさい」
そういって僕たちに双眼鏡を覗かせてくれた。見ると水色と灰色の中間のような色をした鷺が、1羽は右を向き、もう1羽は左を向いてスクッと立っていた。
「見えました。なかなかいいですね。どうもありがとうございました」
カモも色々な種類が来ていて楽しい。これから色々な野鳥の種類を見分けるなどしていきたいとは思うが、今はやはりカーディフで見たカモメのことが気になる。
妻と一緒に行動していても興味の対象が違っているのもまた面白いものだと言い合っている。
(2002年11月4日)




オシドリとトモエガモ

2021-01-28 15:31:00 | 
1月14日

トモエガモ♂とオシドリ♂が来ていると聞いたので出かけました。

最初は、岸辺の草むらに隠れていたのか見られませんでした。別の場所を見てから戻ると、カルガモの集団と一緒に泳ぎ始め、池面の木陰に屯していました。
やがて、明るい場所に移動。

オシドリ♂





マイフィールドで出会うのは初めて。鳥は♂が美しいものが多いですが、とりわけ美麗。

トモエガモ♂





トモエガモは、主に日本海側に飛来するが、太平洋側への飛来は稀で、2016年の環境省の調査では、東京都67地点の調査で観察されたトモエガモはわずか1羽、神奈川県187点の調査で4羽。2018年1月調査では、東京都(39地点)、神奈川県(104地点)ともに0羽になっています(文末に調査結果を引用しました)。

コロナ禍の中、オシドリとトモエガモが揃って見られる幸運に巡り合えて心が温まります。


ツーショット

オシドリもトモエガモも相棒となる♀とは散り散りになってしまったのか、どちらも♂単独でした。そんな不運なトモエガモがカルガモに追い払われる場面も一度ありました。お互いに孤独な境遇なためなのか、オシドリ♂とトモエガモ♂が近い距離を泳いだり留まったりしている時間が多いようでした。






1月22日

トモエガモ♂とカルガモ集団は休憩中のものが多く不活発、オシドリは不在でした。

1月27日

池に着くと、カメラマンが数人いてカワセミ♀を撮影中。池の淵を次々に訪れて葉の枯れた樹木の枝先に止まるのを繰り返していました。


カワセミ♀

餌探し

この日はオシドリが戻っていて、カルガモ集団やトモエガモと一緒に池面に群れていました。そのうち、オシドリを先頭に丘に上がろうとしましたが、ギャラリーが多く、池に戻る。しかし、丘に上がりたい衝動にかられたのか、オシドリが飛び立ち、雑木林林床の斜面に舞い降りるのを見て、カルガモたちやトモエガモも飛んで斜面に群れ、落ち葉をつついての餌探しになりました。

オシドリはドングリを見つけていました。







斜面にいたのはほんの数分だったろうか、またもやオシドリが先頭を切って飛び立ち池面にスライドして着水すると、他のカモたちも雪崩を打つように?池面に戻りました。

この日もオシドリ♂とトモエガモ♂が近い場所で過ごしていました。

参考

各都道府県におけるカモ類の確認数(抜粋)
2018年1月 環境省による調査


2016年1月 環境省による調査



ムクドリの塒入り

2014-01-17 20:06:00 | 
1年ぶりのムクドリの塒(ネグラ)入りの観察です。

昨年は、2月下旬に観察しました。
→その記事はこちら
その頃の塒入り時刻は17時40分頃でした。通りかかった犬の散歩中の女性に聞いたところ、ムクドリの大集合は1月下旬頃から始まったとのこと。


1月17日 16時35分

今年も夕暮れ時に現地へ向かいました。道路左側の奥に竹藪が見えます。カラスが3羽、北の方へ帰るところでした。ヒヨドリが竹藪に5羽入り、啼き声を発す。ムクドリが登場したのは16時40分頃からでした。10羽~20羽位のグループであちこちから集まってきました。


16時52分

100羽以上の集団が高木に到着しました。ちょうどこの頃が日没時刻(東京:16時53分)です。


16時57分

高木にはさらに小集団が次々に到着し、500羽程度の大集団を集結完了。大きい声で啼き交わし、枝から枝へ飛び移るものもいました。大集団での空の旋回飛行が見られる日もあったのですが、今日は見られませんでした。一部のムクドリが竹藪方面に偵察に来るようでした。


17時05分 東の竹藪

いよいよ竹藪への塒入り開始です。


17時06分 西の竹藪

10m程離れた西の竹藪への突入風景です。塒入りは、じっくりと撮影する暇もなく、1,2分で終了です!


17時07分

竹藪の中に入ってもムクドリたちは大騒ぎで、一部が竹藪の外に姿を現せ興奮状態を呈していました。


17時17分

しばらく啼き交わしていましたが、17時17分頃に啼き止みました。ここで一夜を過ごします。

.....☆.....☆...☆.......

実際には、1月初旬には大集合が始まっていました。

1月04日 日没16時41分  塒入り16時49分
1月12日 日没16時48分  塒入り17時01分
1月17日 日没18時53分  塒入り17時05分

竹藪の中でヒヨドリとムクドリがハチ合わせになる事態はまだ見ておりません。一旦竹藪に入ったヒヨドリが竹藪から去ってからムクドリが塒入りしているようにも見えます。この点については、さらに確認が必要だと思います。

いつまでムクドリの大集合が続くのか、時々チェックに来ようと思います。大集合のスタート時期の確認は、次の冬に持ち越しです。

子雀(2)

2011-06-29 11:13:00 | 
-----6月27日の「子雀」より続く-----

6月27日(続き)

昼間、カラスが鳴いているときに確認すると、子雀は姿を隠して声も出さないでいるようでした。
夕方、成鳥13,4羽が電線や屋根に集まっていました。地面の子雀に関わっている一族は少なくとも13,4羽はいるのだと思います。
薄暗くなった頃、子雀は玄関の外に。無事でした。

6月28日



朝、外を見ると、子雀は庭の中程のオープンな場所におり、チリチリ鳴いて餌をねだっていました(7:51)。嘴の左右が黄色く、あどけない顔をしています。



暫くすると、その近くにもう1羽、お兄さんかお姉さん雀が現れました。妻によると「植木の中に子雀がいるようだった」というので、その雀が地面に下りたのかもしれません。



そこへ親鳥が来て、その両方に餌をやっているようでした。
その日の夕方帰宅すると、年少の子雀は庭にいましたが、年長の子雀は見当たりませんでした。

調べてみたところ、子雀が地面に落ちて来たように見えても、これは巣立ちなのだそうです。親鳥は、地面に下りた子雀に約10日間、餌を与えつつ、カラスや猫が来たら安全な場所へ逃げることなどを実地で学ばせます。ある程度大きくなった兄・姉雀が子育てを手伝います。
子雀を拾ったりして保護したくなりますが、その後の教育を受ける機会を失わせることになるので控えるべきだ、とのことです。

6月29日

朝から子雀が見当たりません。少しジャンプできるようになり、植木の中へ移動したのかもしれません。植木には親鳥たちがやってきますが、子雀の声がしないのが気掛かりです。夜明け方、遠くで猫の声がしていたのも気になります。



隣の家の1階の屋根瓦の隙間に、親雀が入り込んで餌を与えています。



2階の屋根の直ぐ下に親鳥たちがいて、しきりに瓦の中で鳴く子雀に呼びかけています。また、新たな巣立ちが始まるのかもしれません。

雀は次々に卵を産むので、この界隈の一族にはある程度飛べる子雀、巣立ったばかりの子雀、巣内にいる子雀など、各段階の子雀たちが揃っているようです。