四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

ルリタテハの縄張り主張

2018-03-31 14:22:00 | 
3月24日(町田市)

ルリタテハが越冬していた丸太橋に1頭が舞い降りました。前翅の尖り具合からは♂のようです。近づくと飛び去ったので、これは占有行動ではない?


丸太橋とルルタテハA (14:22)

ルリタテハが3頭も「ここはオレの場所だ!」とお互いに5m位の狭い範囲で芝生や岩などに止まり占有行動(♂の縄張り主張)していました。時々スクランブル発進して相手を追いやる。芝生の真ん中に立つと、邪魔だと言わんばかりに此方めがけて勢いよく飛んでくる。。。可愛いものです。
昨年も同じ光景をここで観察した時は1頭でした。昨秋から数が多い状況が続いています。


ルリタテハB 14:48


ルリタテハC


ルリタテハD

3月26日(大和市)

池に架かる橋の手すり付近でもルリタテハ3頭の縄張り争いが見られました。
Eが他の個体を追い払っており、最強の様子でした。


ルリタテハE 12:28


同上

時々ルリタテハFも手すりに。小型のルリタテハGはすぐに追い払われ、撮影できずでした。


ルリタテハF

最強のルリタテハEは睡蓮の葉に舞い下りました。翅に当たる太陽の影、水面に反射する翅の影の双方が見え、ふたつの影の重なる部分がもっとも暗く見えています。
橋の下の池に広がる睡蓮の葉一帯まで縄張りに含めているようでした。


睡蓮葉上のルリタテハE 14:08

やがて、葉の上で開翅。後翅の下の縁が水面に触れ、ミズスマシの脚のように表面張力で水を弾いて窪みが生じていました。


開翅するルリタテハE

暫くすると睡蓮の葉から飛び立つ時に後翅が水に没しかけたようで、葉から落ちて一瞬溺れる!と心配しましたが、翅が水に濡れていないのか無事に舞い上がりました。

Nikon D7500; AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR
コメント (4)

コツバメとミヤマセセリ

2018-03-29 20:29:00 | 南多摩
3月23日

タチツボスミレの咲く林縁草地ではミヤマセセリが2,3頭巡回するように飛んでおり時々小競り合いしていた。そのうち、コツバメと争い、コツバメ撮影のチャンスが先に訪れました。初見です。


コツバメ A

ミヤマセセリは思うように撮れませんでしたが、やっと止まったところで撮影。こちらも初見です。


ミヤマセセリ

別の場所に移動、昨年もコツバメを撮影したところで2頭が縄張り争い中でした。すぐに丸太杭でテリ張りするので撮影はしやすい。


コツバメ B


コツバメ C

この個体は、丸太杭断面の舞台で踊っているようだ、と仲間から評されました。前脚を上げ、触角を揺らしているようで流石の優れた着眼と感心!

アセビの場所に移動しましたが、この日はコツバメは見つかりませんでした。


3月24日
キブシにルリタテハが来ていないかと7,8本のキブシを巡りましたが出会えませんでした。最後のチャンスでコツバメが来ているのを発見。



菜の花でようやくベニシジミを初見することができましたが、この1頭しか見つかりませんでした。


ベニシジミ

アカネスミレの近くで弁当を広げているとミヤマセセリがアカネスミレにやってきました。


アカネスミレとミヤマセセリ

今年はミヤマセセリの当たり年のようで、今日だけでも5カ所で確認しました。

畑近くを歩くと、スモモが咲いており、テングチョウでもいないかなと見上げると、テングチョウが飛んできて吸蜜を始めました。


スモモとテングチョウ



これからはウメ、サクラ、スモモの類をもう少し丹念に見上げる方がいいなと反省。

ルリタテハの観察については後日に。。。

撮影機材:
Nikon D7500; AF-S NIKKOR 300mm 1:4E PF ED VR

コメント (3)

ルリタテハの越冬明けの飛び立ち

2018-03-29 10:57:00 | 
<振り返り>

昨年11月下旬からの丸太橋の裏側での観察を振り返ると
11月21日 2頭が静止
12月4日  1頭が静止
12月19日 3頭が静止
1月4日  4頭が静止
1月9日  4頭が静止
徐々にこの橋裏への集結が進み4頭になりましたが、ここまでは場所移動・入れ替わりも多い様子でした。

<その後のレポート>
以下、その後の越冬観察と橋の裏から飛び立つ瞬間までを
レポートします。


1月23日
1月9日の左端の1頭が移動あるいは入れ替わり、4頭が整列したような並びになりました。




2月11日
1月23日の右端の1頭がいなくなりました。残った3頭のうち右から2番目が翅を伏せて静止していました。




2月19日
1頭が手前に加わり4頭になりました。A,B,C,Dとします。




3月2日
10時45分、A,B,C.Dの4頭態勢が続いていました。



11時27分
Dが飛び出した直後です。左右のA,Cは触角を少し出し、真ん中のBは翅を伏せ触角を完全に格納していました。もっとも深く休眠中と思われます。




3月4日
10時4分 すでにCが飛び立ちA,B2頭が残りました。共に触角を少し出していました。



11時25分 
19度に気温上昇し気が付くとAが飛び立ち、B1頭が残りました。このBはほかの個体よりも深く休眠している傾向があったわけですが、覚醒して飛び立つのが一番最後になりました。気温上昇への反応はBがもっとも遅いといえそうです。



最後のBの飛び立ちの瞬間だけはこの目で見たいと考え、カメラを向けたまま観察を続けました。

すると、10時56分16秒 触角を完全に外に出しピンと伸ばしました。



その後身体を前後に動かしたので動画に切り替えました。

10時57分24秒からの切り出し画像を並べます。



上段 28秒 33秒 38秒 42秒 
下段 44秒 47秒 51秒 57秒

触角を完全に出してから丸太の裏側で脚を外し、少しずつ向きを変えながら丸太の曲面の最下部まで歩き、脚を伸ばし飛び出したように見えました。切り出しは出来ませんでしたが飛び出し方向は少し下方へ向かっていました。

触角を完全に伸ばしてから約1分半での飛び立ちとなりました。このように、20度近くに気温が急上昇した3月4日に次々に越冬明けの飛び立ちとなりました!!


その日を含めて何度か橋の裏側を覗き込みましたが、橋裏で静止するルリタテハは一度も見ていません。越冬明けしたルリタテハは別の場所で夜を過ごしていると思われます。


<補足> 
橋裏への飛び込みと飛び立ちについて

このように、橋裏を歩いて橋の縁まで行き飛び立つのではなく、丸太の裏から直接飛び立つことが確認できました。

飛び立ちの少し前にはルリタテハが外から橋裏に入り込み止まりそうになるシーンも観察。このことから、橋裏へ止まるのも、橋の縁に一旦止まりそこから歩いて裏側に回るのではなく、直接橋の裏に飛び込んで止まると推測されます。

コメント

キタキチョウの越冬観察

2018-03-06 19:54:00 | 南多摩
1月16日、晩秋にキタキチョウが好んで飛んでいる谷戸林縁の膝より低い位置にキタキチョウが潜んでいないか探すと1頭(♀)見つかりました。


越冬場所

日に焼けたシダやヒサカキが前面にあり、その裏側の笹の葉に頭を下にして静止中でした。


1月16日



1月23日

ほぼ同じ位置です。


2月19日

2月11日には笹の葉裏を離れ、細い葉の草に移動、頭を上に向け静止。2月19日も同じ位置でした。



2月27日


2月28日

2月27日、28日も同じ細い草に止まっていましたが、微妙に止まる位置が変わっているように見えます。

3月1日

この日は大きな動きを見せました。奥まった所から歩いて外に出てきました。


13時47分11秒


13時47分22秒


13時50分


13時55分

草の折れ曲がったてっぺんまで来ると静止したのでこの場を離れました。



14時8分

現場に戻ると林縁を緩やかに飛んでおり、やがて元の場所から5歩東の笹の裏に静止しました。3月1日はここで睡眠したと思われます。しかし、飛び出しやすい場所だったので、翌朝には行方不明に。

キタキチョウは笹裏やイモカタバミ葉裏などで越冬するのを今まで見てきましたが、暖かい日には飛び出す例が多くありました。

今回のキタキチョウは奥まった場所に入り込み、ほとんど直射日光の当たらない位置だったので、観察し始めてから1か月半も越冬態勢を維持していたと思います。それでも、暖かい日には覚醒して微妙な位置替えをしている様子も確認できました。

2月と3月初めの最高・平均・最低気温の推移をみると、3月1日に最高気温が急に20度まで上昇したため、完全に覚醒、飛び出すに至ったようです。




コメント (2)