四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

広町緑地~鎌倉山へ(2)

2011-07-31 15:24:00 | 湘南
7月27日 「広町緑地~鎌倉山(1)」より続く



広町緑地を出て鎌倉山の明るい高台へ。ミンミンゼミ2頭が勢い良く鳴いていました。いよいよ本格的な夏の到来という気分です。



少し先で咲くナデシコ。



豪邸の庭の大きな桜の木の枝先に、ジャコウアゲハ♂♀がぶら下がっていました。
この辺りでは、アオスジアゲハ、キアゲハ、黒いアゲハ、ウラギンシジミなどを見かけました。



鎌倉山から見た富士山。
鎌倉山は、素晴らしい眺望が広がるため、昭和初期に丘陵式住宅地が造成され、別荘地としても利用されました。近衛文麿、松本烝治、藤原義江、田中絹代など著名人が別荘や邸宅を構えたそうです。



鎌倉山を後にし、極楽寺に向かう。途中の山道から相模湾が見えました。



月影地蔵。
田中絹代は、仕事の帰りに極楽寺から月影地蔵を経て山道を歩いて鎌倉山の家まで帰ったと講師が楽しそうに説明してくれました。夜には真闇になるような細い山道です。
「鎌倉別荘物語」(島本千也)には、ある晩、服部之総(歴史家)がこの月影地蔵の曲がり角で立っていた一人の女性(田中絹代)に声を掛けられ、帰る夜道の道連れを頼まれた、という話が載っているそうです。
ここで解散となりました。

<セミの声>
西鎌倉駅周辺:ニイニイゼミ、ミンミンゼミ
龍口神明社:ニイニイゼミ、アブラゼミ
鎌倉山:ミンミンゼミ、ニイニイゼミ、クマゼミ(1頭)、アブラゼミ
極楽寺への道:ヒグラシ(1頭)
全体としてはニイニイゼミが多く、ミンミンゼミ、アブラゼミ、ヒグラシも出ていますが、まだ少数です。この地でクマゼミを確認したのも自分にとって新発見です。

この日(13時~16時)の鎌倉は、曇り時々晴れであまり暑くありませんでしたが、相模大野に帰ったら少し蒸し暑く、鎌倉の方が涼しいと実感しました。
最高気温 : 29℃(辻堂)

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広町緑地~鎌倉緑地へ(1)

2011-07-30 15:22:00 | 湘南
7月27日

朝日カルチャーセンター教養講座「鎌倉古道歩き」の広町緑地散策に参加しました。
コース : 湘南モノレール西鎌倉駅-龍口明神社-広町緑地-鎌倉山-月影地蔵-江ノ電極楽寺駅



最初に龍口明神社を参拝。案内の講師より「縁起によれば、江の島弁財天の霊感に感じた深沢に棲んでいた五頭龍を祀ったのが始まり。江の島神社とは夫婦神社とされる」との説明がありました。



広町緑地に向かう途中で咲くモントブレチア。街中で見るよりも花が活き活きと感じられました。
ヒオウギスイセンとヒメトウショウブの雑種とされ、南アフリカの原産。明治中頃に渡来しました。

広町緑地
鎌倉市の旧市内から離れた西部にあり、鎌倉山と七里ガ浜との間にあり、江の島方面に広がる緑豊かな丘陵の森。広さ48ヘクタール(江の島の1.3倍)。



広町緑地に入ると、照葉樹が多く、歩道の左右に浅い谷戸が続く地形となり、モンキアゲハや他のアゲハ類があちこちで飛翔していました。モンキアゲハは多摩丘陵や相模原では見ない蝶で、湘南に来たという印象を強く持ちました。
写真(↑)は、葉上で休息するゴマダラチョウ。

蝶相が豊かで嬉しくなりましたが、グループでの一列歩行なので勝手に蝶を追う訳にはいきませんでした。メンバーに次々に出てくる蝶の名前を教えられたことで良しとしましょう。



昆虫の揺籃。オトシブミ(落し文)の揺籃よりは葉の巻き方が少ないですが、隣り合って4個、円筒状に巻かれていました。



湿った斜面に咲くヤブミョウガ。広町緑地のあちこちで見られ印象的でした。
ヤブミョウガ(ツユクサ科ヤブミョウガ属)
関東地方以西の本州、四国、九州の暖地に生育する多年草。常緑広葉樹林域の谷筋や林縁などに見られます。葉の形がミョウガに似るのでこの名になりました。夏期は8月。          (続く)



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アカボシゴマダラの集合行動

2011-07-28 10:16:00 | 
7月26日

今年はセミの合唱が遅れているとTBS「ひるおび!」でも話題にしていました。横浜では7月9日に梅雨が明け、ミンミンゼミもアブラゼミも7月22日に鳴き始め、昨年よりも2,3日早いのに、今年はセミの出が遅いと感じるのは、まだ一斉に鳴いていないからではないか、と推測していました。
午後の木もれびの森では、ニイニイゼミが少し鳴いており、ヒグラシも1頭だけ鳴いていましたが、アブラゼミ、ミンミンゼミは全く聞かれませんでした。



木もれびの森の林内では、アカボシゴマダラ(多分♀)があちこちの葉を訪問し飛翔していました。エノキではない照葉樹にも(↑)。♀の産卵行動で食樹探し中なのでしょうか。



林縁を歩いていると、複数のアカボシゴマダラがミズキの広がる枝の上を周回していました。ここが出会いの場になっているようです。



ふと見ると、1本の枝の葉の下側に複数のアカボシゴマダラがひと塊に集合していました(↑ 15:55)。



上の2頭が交尾中で、他の2頭の個体が下の個体に接触しているようです。
写真ではどれが♂か♀かよく判らないので、この行動の意味もよく分かりません。



4頭の集合状態を、角度を変えて撮影してみました(15:59)。どうなっているのか混乱します。何かに誘引されて集合しているようにも見えます。



その場を離れ、約40分後に現場に戻ると、2頭の交尾は続いていました(16:38)。大きさの違いから、上が♂、下が♀と思います。



そこに、もう1頭が飛来し、下方の葉に止まり、歩いて2頭のペアに右下から接近し、頭部を上側の個体(♂)に触れて停止しました。
♀が♂に誘引されたのでしょうか??

そこで、「アカボシゴマダラの求愛行動」について調べると、naoggio写真日記のnaoggioさんが「オスが盛んにメスの翅に脚や口吻で触れる求愛行動?」を観察しています。これなら理解できますが、♀が♂に接近する例は見つかりませんでした。♂の出す姓フェロモンに♀が誘引されたのでしょうか。

また、「アカボシゴマダラの集合」について調べてみると、暖蝶寒鳥(蝶に会いたい/野鳥に会いたい)のごまさんは、4頭のアカボシゴマダラが(ペアの形成なしに)葉の上に集合する場面を観察していますが、事情はよく判らない、とのことです。

今回は、2頭がペアを形成し、そこに他の1,2頭の個体が集合する場面を目撃したわけですが、これにはどのような意味があるのでしょうか。不思議な光景でした。 これは、交尾中のペアに♂がちょっかいを出しに来るよく見られる行動とのことです。

<追記(7月31日)>
naoggioさんに連絡させていただいたところ、「交尾中のペアに♂がちょっかいを出しに来たのではないか。キタテハやヤマトシジミで同様な例を見たことがある」との見解を頂戴しました。naoggioさん、有難うございました。
<追記(8月5日)>
naoggioさんよりコメントを頂きながら本文の修正が未了でした。また、蝶鳥ウォッチングのyodaさんからも、同様のコメントを頂戴しました。本日、本文を再度見直し修正を行いました。yodaさん、有難うございました。



オニユリの咲く一角が陽だまりになっていて、アオスジアゲハや黒いアゲハが上の方を通過していました。



オニユリの手前の草の上に、キタテハがテリトリーを張り、別の個体が来ると急発進して追飛を繰り返していました。

他に観察した蝶 : ミズイロオナガシジミ、ダイミョウセセリ、コミスジ、ヤマトシジミ(夏型♂)

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小山田緑地へ

2011-07-25 14:35:00 | 南多摩
7月22日

台風6号が南東に進み本州南岸沖から離れたたため、天気が回復。北風の吹く涼しい一日になったので、久し振りに小山田緑地を散策しました(最高気温24℃)。



大輪のヤマユリが艶やかに咲いていました。ヤマユリはやはり自然の中に咲くものが活き活きとしていて好きです。



ススキも生える草地を歩くと、驚いて飛び出したジャノメチョウを多く見かけました。7月1日よりも活動域が広がっています。



日向の林縁にヒメウラナミジャノメ(第2化、7月発生)が多数舞っていました。5月(第1化)を多数確認して以来、久し振りに多い個体数です。2回程ヤマトシジミと絡むような飛翔も観察しました。



ヒヨドリバナ(キク科) アサギマダラが好む花です。



キアゲハ♀が田んぼの水路際に生えるセリに産卵中(10:45)。食草を試行錯誤で探索して産卵している様子でした。



丘の草原の細い道を進むと、左右の草叢から次々にクルマバッタモドキが飛び出してきました。
クルマバッタモドキ : 7月~10月に見られます。イネ科植物の葉を食草とします。



丘の頂上付近でテリトリーを張るツマグロヒョウモン♂(11:00)。30分後に通った時もその近くで翅を広げていました。ツマグロヒョウモン以外のヒョウモン類は真夏の間休眠に入り影を潜めます。



クヌギの樹液に集まるクロヒカゲ(12:16)。別の良好な樹液ポイントをスズメバチが占有しており、その木を避けてこちらのクヌギに飛んできました。スズメバチのいる木の下の笹薮には多くのクロヒカゲが潜んでいました。他の場所でも多数飛んでおり、第2化と思われます。



ニワウルシ(庭漆、ニガキ科)
10~25mの高木で、花期は6月。
オレンジ色に見えるのは花ではなく果実です。果実は狭長楕円形の翼果で、中央に種子があります。落葉後にも翼果は残り、強風に吹かれて遠くに飛ばされます。

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小山田緑地のあちらこちらでニイニイゼミが鳴いていました。サービスセンターには7月11日に鳴くのを確認した、と掲示されていました。しかし、例年ならこの時期に鳴いていそうなアブラゼミもミンミンゼミも聞こえませんでした。
23日の朝日新聞夕刊に「セミの大合唱 遅れ気味」との記事がありました。北海道から沖縄までの6道府県の昆虫学者に問い合わせたところ、全地域で「遅め」との回答が寄せられたとのことです。春先の低温が発育などに影響した可能性が高いとのことです。
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演奏会を終えて

2011-07-21 21:58:00 | 音楽
コール・フォレスト第4回演奏会(7月16日、狛江のエコルマホール)が無事に終わりました。

コール・フォレストは、子育てや仕事で忙しいメンバーでも永く続けられるように練習を月に1度としている合唱団(月1合唱団)で、指揮者の須田和宏さん編曲の合唱曲を中心に歌います。
2年半ぶりの演奏会。3ステージのうち2ステージは、指揮者編曲の曲、1ステージは邦人作曲の合唱組曲を取り上げました。
僕は、今回初めての参加です。

1ステ 
信長貴富作曲の混声合唱組曲「新しい歌」。
1曲目の「新しい歌」は、フィンガースナップや手拍子をしながら歌う、難易度の高い曲でしたが、何とか歌い終えました。2曲目以降には、ブルース調の曲やミュージカル風に歌う曲など。今聴いてみると仲々オシャレな演奏にまとまっています。

2ステ
「しあわせの扉」と題したステージ。
団員がステージ構成・脚本を担当。娘を嫁がせる母親が娘と夫に今の素直な感謝の気持ちを2通の手紙に認め、娘と夫がそれを読むという設定で進められました。ステージでは、4つの合唱曲の間に手紙のナレーションが入ります。
・My Dream
・乾杯(作詞・作曲 長渕 剛)
・ありがとう(NHK "ゲゲゲの女房"主題歌)
・人生の扉(作詞・作曲 竹内まりや)

ナレーションに合わせて母親・娘・父親役の簡単な演技がありました。このステージも無事に終わりほっとしているところです。

3ステ
Jポップス・アラカルト。
指揮者がメンバーの要望に応え編曲した曲も混じえ、7曲を歌いました。
・大空と大地の中で (作詞・作曲 松山千春)
・LOVE LOVE LOVE (作詞 吉田美和、作曲 中村正人)
・ハナミズキ (作詞 一青窈、作曲 マシコタツロウ;女声合唱)
・瞳をとじて (作詞・作曲 平井堅;男声合唱)
・夏祭り (作詞・作曲 破矢ジンタ)
・あの鐘を鳴らすのはあなた (作詞 阿久悠、作曲 森田公一)
・時代 (作詞・作曲 中島みゆき)

団員2名の司会も入り、曲目の紹介や演奏のポイントなど解説しながら、混声合唱のほか、男声・女声合唱の面白さも聴いていただくステージでした。
お客様にも親しみやすい名曲の合唱ハーモニーを楽しんでいただけたのではないかと思います。
ご来場ありがとうございました。

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