四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

ニホンミツバチかセイヨウミツバチか?

2011-03-23 14:08:00 | ミツバチ
-----3月22日掲載の「おかめ桜に集まるミツバチ」より続く-----

日本で見られるミツバチには、日本に古来より生息するニホンミツバチ、養蜂の目的で輸入されたセイヨウミツバチの2種類が知られています。ニホンミツバチは体色が黒っぽいのに対してセイヨウミツバチは黄色いという違いがあります。

菜の花や早咲きの桜に集まるミツバチはどれも黄色っぽい色調でした。このことからすると、セイヨウミツバチと思われます。
おかめ桜で蜜を求めるミツバチの拡大写真です。



ニホンミツバチとセイヨウミツバチをより確実に識別するには、後翅の翅脈のパターンを見るという方法も知られています(たとえば菅原道夫氏のHP参照)。
ニホンミツバチの後翅の翅脈
には分岐が見られますが、写真のミツバチでは該当する場所に分岐が存在しません。このことからも、集まっていたミツバチはセイヨウミツバチであることが確認できました。

養蜂が盛んだった頃はセイヨウミツバチが増え、競合するニホンミツバチが平地から姿を消し山奥に潜む時期もあったそうですが、養蜂があまり行われなくなった近年、ニホンミツバチが再び公園や庭で見られるようになったとのことです。
しかし、ニホンミツバチは野生で系統維持できるのに対し、セイヨウミツバチはオオスズメバチの襲撃への対抗手段を持たないので養蜂の下でしか暮らせず野生で生き伸びることができません。では、セイヨウミツバチはどこからやってきたのでしょうか。

この辺の養蜂業者の所在地を調べたところ、相模原公園との直線距離6.9kmの町田市下小山田町が一番近いところでした。しかし、セイヨウミツバチの飛行距離はせいぜい半径2kmと言われているので、7km先からあれだけ多数のハチが飛んで来るとは考えにくいと思います。
まとまった数のセイヨウミツバチが来ることを考えると、もっと近隣の農家などに養蜂業者の委託を受けた養蜂場所があるのかもしれません。


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オカメザクラに集まるミツバチ

2011-03-22 10:47:00 | ミツバチ
翌日(3月20日)も相模原公園に来ました。菜の花や早咲きの桜の花にミツバチが数多く訪れていました。



菜の花畑で蜜を求めるミツバチ。



早咲きの桜です。連日の陽気で開花が少し進んでいます。
手前の白っぽい“玉縄桜”はほぼ満開。中央の色の濃い“おかめ桜”は5~7分咲き、そして奥の2本の“はるめき桜”は3~5分咲きでした。
はるめき桜は南足柄市で誕生した品種で、染井吉野よりも少し早く咲きます。品種登録前は足柄桜と呼ばれていたそうです。親株は不明とのことです。



玉縄桜にもミツバチが来ています。



おかめ桜のところに来ると格段に多くのミツバチが飛び交って蜜を集めていました。妻が木の真下で「ブンブン唸っている」という。なるほどミツバチがどの枝にも止まったり飛び立ったりしており、全体として唸りを上げている状態でした。



何故おかめ桜に集中して集まっているのでしょうか。
相模原公園のグリーンハウス(大温室)近くにもおかめ桜が6,7本並んでしますが、開花の進んでいる木には沢山のミツバチが来ていました。



はるめき桜。こちらにはミツバチがさほど多く来ていません。

ミツバチは密集た花を好む、その方が効率よく蜜が集められるから、という説があります。また、赤い花、花弁に縞模様のあるものは白やピンクのものより多くのハチをおびき寄せるという報告もあります。匂いに誘引されるとの説もあります。
匂いについては確かめ損ねましたが、おかめ桜は、左右の玉縄桜、はるめき桜と比べて花が密集している点は当てはまります。しかし、唸りを上げるほど集まる理由はよく分かりません。
ミツバチは、蜜源を見付けると巣に戻り、8の字ダンスを踊って仲間たちに蜜源のある方向と距離を教える、という有名な説もあります。いち早く良い蜜源のおかめ桜を見付けたミツバチが仲間を集めたのでしょうか。
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