四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

蝉時雨(2)クマゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシ

2007-08-26 12:33:00 | セミ
セミについては、どのような環境・場所に棲息するのか、全国の分布はどうなっているのか、セミ同士はどのような棲み分けをしているのか、などということに特に興味を持っています。今回は、クマゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシです。
アブラゼミは、8月21日に掲載しました(蝉時雨(1))。

<クマゼミ>
クマゼミは南方からやってきた蝉で、伊豆半島の西側、冨士市辺りではものすごい勢いで鳴きます。温暖化に伴なって分布域が東進し、東京でも局所的に鳴いているという話も聞きます。
小田原でも毎年鳴いており、今年は7月24日に初鳴き。クマゼミもソメイヨシノ、ヒマラヤスギのどちらにもいます。8月上旬以降の晴れた日は特ににぎやか。しかし、大阪や静岡県冨士市の過密な賑わいぶりに比べればまばらな状態です。
小田原で昨年観察した結果では、クマゼミは朝早く鳴き、10時半頃にはアブラゼミと交代します。過密な大阪では、夕方も鳴くピークが現れると報道されていましたが、小田原では朝だけです。小田原の神社では、ケヤキ、クスノキで鳴いていました。クスノキは樟脳の原料となる木。クマゼミは樟脳を解毒する力をもっているのでしょうか。樹木の種類を問わないようです。
8月19日、相模原公園の2箇所でクマゼミを聞きました。相模原でクマゼミを聞いたのは初めて。相模原では他の場所で聞いたことがないので、植物の移植に伴なって公園にやってきたのではないかと思います。
8月21日午前7時~11時、大磯のエリザベスサンダースホームや愛宕神社ではクマゼミが優勢で、ミンミンゼミも一緒に鳴いていました。

<ミンミンゼミ>
ミンミンゼミは、背の高い木が生えている林や山間部に多くいます。冨士市ではクマゼミがいますが、ミンミンゼミはいません。関西地方では平地はクマゼミ、丘陵地帯ではミンミンゼミという風に棲み分けが行われているそうですが、同じ傾向です。
富士川を遡り山梨県に入ると、ミンミンゼミの世界になります。山梨県身延町の外れにある田んぼに接した自然林の山では、朝目覚めるとミンミンゼミの大合唱が繰り広げられます。
小田原ではクマゼミが優勢でミンミンゼミは押され気味で、昨年は8月下旬に少し出現した程度です。
都心にもミンミンゼミがいます。神谷町の八幡神社や自然遊歩道の高木では、朝早くから昼ごろまでミンミンゼミが鳴いています。夕方になるとアブラゼミがモノトーンで鳴き続けます。
相模原公園では、ミンミンゼミもクマゼミもいましたが、どちらも生息密度が低いので、まだ棲み分けるほどの状況ではないようです。
8月21日の朝、大磯のエリザベスサンダースホームの森では、クマゼミが優勢でしたが、ミンミンゼミも鳴いていました。ここは小田原の観察地よりも密度が高い状態ですが、棲み分けには至っていないようです。

<ヒグラシ>
8月12日、17時と18時に相模原の木もれびの森を通過したところ、杉の生えている薄暗い林ではヒグラシが合唱していました。そのほかアブラゼミも聞えました。
ヒグラシは、相模原市内でも、ある程度の面積があり、杉も生えるような薄暗い密な林だけに多く生活しています。後世までも、そのような林を市の永久保存林として受け継いでいってほしいと思います。
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2 コメント

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大磯ではクマゼミが優勢なんですね。 (えむり)
2007-10-22 13:20:38
クマゼミは、今年も近所では聞いていません。
一番多いのは、やはりアブラゼミで、ミンミンゼミ、ヒグラシも鳴いています。
ミンミンゼミは、二宮の吾妻山でも鳴いていました。
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えむりさん (twoguitar)
2007-10-22 16:17:02
二宮の吾妻山は、自然豊かな丘陵だからミンミンゼミが好みそうですね。
小田原と多いその間が不明ですが、大磯のエリザベスサンダースホームまではクマゼミが進入している。
現状は海岸沿いに大磯までやっと到着した状態で、平塚市街地には入り込んでいない状態といえるのかもしれませんね。
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