‘結果’を残した手倉森ジャパンのスタイルは受け継がれるべき

 早いものでサッカーU23代表がドーハで開催されたリオ五輪男子
サッカーアジア最終予選を兼ねたU23アジア選手権で優勝して1週
間が経つ。

 アジアでの年代別の大会でベスト8敗退続きだったためW杯に
出場できなかったメンバーだったため大会前は出場権獲得すら危惧
されたのだが、勝った事のなかったイランに勝ってベスト8の壁を
破るとイラクに勝って五輪の出場権を獲得しただけでなく韓国には
0-2からの逆転勝ちで優勝するとは素晴らしい快挙だと思う。

 ところが特に代表OBらを中心にしたマスコミからは‘アジア相
手にすら主導権を握られるようでは’的な辛口評価が多いのには驚
いた。

 個人的には確かにリオ五輪でのメダル獲得については楽観的では
ないものの、手倉森ジャパンの戦い方には喝采を送ったクチである。

 手倉森ジャパンの戦い方を見ると相手を崩すより得点を取る事に
拘った戦いをしているように見えるし、実際に相手DFラインの裏を
一気に突くというケースが多かった。

 これは中村俊輔を中心にしたパスサッカーをしていた頃やザッケロ
ーニ体制の頃によく見られた‘ポゼッションしパスはよく通るけど、
得点の匂いがしない'という攻めを多く見ていてイライラしていたもの
だが、手倉森ジャパンの攻撃は手数をかけずに一気にシュートに持っ
て行くというスタイルが目立った。

 テクニカルなパスサッカーを過剰評価し持ち上げるのが日本のサッ
カーマスコミで、その基準に則れば流れるようなパスワークで崩せず
ゲームも支配できない手倉森ジャパンの戦いぶりは‘よかったのは
結果のみ'という事になるのだろう。

 ただし先述したように歴代の日本代表が過剰ともいえるパスサッカ
ーを志向した時には結果が出てないのに対し、パス回しに拘らない
トルシエジャパンや南アフリカでの岡田ジャパンはグループステージ
を突破しているのを見るとパスで相手を崩すと事に拘るという理想は
棄てるべきではないか。

 一方で相手の猛攻を体を張って防ぐというメンタリティや韓国から
先に2点先行されながら逆転するという戦いぶりは、最近の代表チー
ムでは とんと見られない光景でもある。

 手倉森ジャパンについてはリオ五輪の結果を見るまでは評価を確定
するべきではないだろうが、少なくとも‘ボールをコントロールして
パスで相手を崩して得点すべき'という空虚な理想論を基準に低評価
するべきではないと思うのだ。

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