【日本代表】ハリルの本質は"カメレオン"。豪州戦のドローは真骨頂だった
最近のサッカー報道を見ていて不思議に思うのが国際試合で結果を
残したシステムが不評で、残せそうもないシステムを推し進めようと
している事。
結果を残したシステムは02日韓W杯や10南アフリカW杯のよう
な前線からプレッシャーをかけて しっかり守り手数をかけずにシュー
トに持ち込むスタイルだったのに対し、残せないシステムは06ドイツ
W杯や14ブラジルW杯の時のようなポゼッションに拘りパスをつな
ぎまくるスタイルだ。
日本人は体格に劣るので俊敏性を生かしたショートパスをつないで
相手を崩していくスタイルが向いているといわれ、実際に80年代の
ブラジルやオランダにスペインなどのテクニカルなスタイルを目指す
べきという声がサッカーマスコミでは主流になっている。
だからチーム内の決まり事をしっかり決めボールを奪ったら手数を
かけずにシュートに持ち込もうとするフィリップ・トルシエ監督など
常に批判に晒されたし、土壇場で目指していたテクニカルなスタイル
を捨てて守備ブロックをつくりボールを奪ったら一気にシュートに持
ち込むスタイルに切り替えた岡田武史監督も初戦でカメルーンに勝ち
ながら‘恥ずかしい勝利'などと酷評するライターまでいる始末。
たしかにショートパスをつないで相手を崩していくスタイルは勝敗
如何に拘らず大向こうを唸らせるのだが、そういうスタイルで臨んだ
チームが必ず勝つかといえばさに非ず。
パスがつながるわりに得点を奪えないどころかカウンターを食いや
すいという弱点があるし、特に相手ゴール前でシュートを打たずパス
をしてしまう選手が多い日本のようなチームにはむしろ‘点を取るた
めのパス'ではなく`パスをつなぐためのパス'になりがちだ。
いくら好きなスタイルでも世界と戦えないというのはいいものでは
ないし、嫌いなスタイルでも世界を相手に戦えないと意味がない
と思うのだ。