まんが日本昔ばなしと死ね死ね団の間に

 作曲家の北原じゅん氏が3週間前の5月6日に亡くなっていたと
10日に訃報が載っていた。

 北原じゅんといえば「兄弟仁義」や「命くれない」などヒット曲
を作曲し「まんが日本昔ばなし」の主題歌や劇伴を担当していた事
で有名だが、我々の世代にしてみれば何といっても愛の戦士レイン
ボーマンの主題歌&挿入歌に劇伴を担当した人というイメージである。

 愛の戦士レインボーマンは叔父にあたる川内康範の原作で主題歌を
はじめ挿入歌も全て川内氏が作詞し、北原氏が作曲をしているわけで
今考えてみると凄いコンビでの作品だろう。

 レインボーマンはヒーローブーム真っ只中の72年から放送が始
まっていたのだが当時の劇伴といえば巨大ヒーローはウルトラの
冬木透が、等身大ヒーローならば菊池俊輔らが担当していた中で
北原じゅんの劇伴は独特の雰囲気を醸し出していた。

 それが顕著に分かるのがOP以上にインパクトが強かった前半の
ED・ヤマトタケシの歌である。

 主人公・ヤマトタケシはインドの山奥で修行してレインボーマン
の力を得たのと引き換えに誰にも知られずに悪の組織と命を懸けて
戦う宿命を背負わされているわけで、それゆえの苦悩が切々と歌わ
れておりタイガーマスクのEDみなしごのバラードと並ぶ哀切溢れ
るメロディが印象深い。

 そして敵組織である死ね死ね団のテーマは男女混成コーラスに
よって歌われる日本人を徹底的に憎む歌で‘死ね’が延々と続くもの
だから、ショッカーをはじめとした他のヒーロー作品に登場する
悪の組織のテーマにはない独特の雰囲気だった。

 だからレインボーマンといえば「ヤマトタケシの歌」と「死ね
死ね団のテーマ」が浮かぶわけで私も「死ね死ね団のテーマ」の
CDを子供達に聴かせると子供達も大喜びするし、長男の友人など
LINEのホーム画像に死ね死ね団の画像を使っており‘この歌を聴く
とテンションが上がる’と書いていたので正しく名曲は世代を越え
るという事を実感する。

 そんな北原氏が一方で まんが日本昔ばなしのOPにっぽん昔ばな
しやEDグルッパーのうたなど情緒的な歌や、いかにも昔話的な劇
伴を作っていたのだから仕事の幅の広さが分かる。

 今頃は天国で叔父の川内康範氏と再会しているに違いない。
 

 

 

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